JPS6334094Y2 - - Google Patents

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JPS6334094Y2
JPS6334094Y2 JP1981078876U JP7887681U JPS6334094Y2 JP S6334094 Y2 JPS6334094 Y2 JP S6334094Y2 JP 1981078876 U JP1981078876 U JP 1981078876U JP 7887681 U JP7887681 U JP 7887681U JP S6334094 Y2 JPS6334094 Y2 JP S6334094Y2
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【考案の詳細な説明】 この考案はテープレコーダのヘツド移動機構に
係り、特にオートリバース機能を良好に行なえる
ようにしたものに関する。
周知のように、テープレコーダにおいて、往復
録音または再生を可能とするものはオートリバー
ス装置と称されている。すなわち、このオートリ
バース装置は往動作におけるヘツド終端でヘツド
装填状態及び操作部設定状態を何ら変えることな
く、復動作においても録音または再生を自動的に
なし得るものであるから、長時間の録音または再
生を必要とする場合において特に便利なものであ
る。
しかしながら、このようなオートリバース装置
は、まだまだ開発途上にある段階で、種々の改良
すべき点を有している。例えば、上記オートリバ
ース装置の採用されたテープレコーダの録再ヘツ
ドは、テープ走行の正逆すなわち往動作及び復動
作で再生(録音)を可能とするために、当然アジ
マス角を正確にしてテープ走行方向に応じてテー
プの対応するトラツクに当接し得るように移動さ
れるようになつていなければならないものである
が、従来では録再ヘツドをテープの長手方向に対
して略直交する方向に移動させるようにしている
ため、テープレコーダ機構部内に録再ヘツドを移
動させるに足る空間を設ける必要があり、その分
テープレコーダ自体の大型化を招くという問題が
ある。
そこで、従来よりテープレコーダ機構部内のス
ペースに無駄を生じることなく、かつ組立て作業
が容易で録音及び再生における特性劣下等も生じ
得ない録再ヘツドの移動機構を備えたオートリバ
ース装置の開発が強く望まれている。
この考案は上記事情を考慮してなされたもの
で、オートリバースにおけるテープ正逆切換時に
テープレコーダ機構部内でのスペースを取ること
なくヘツドの移動を行なうことができるととも
に、ヘツドを移動位置で安定に保持し、かつ構成
簡易にして組立て作業も容易化し得る極めて良好
なテープレコーダのヘツド移動機構を提供するこ
とを目的とする。
以下、この考案の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。すなわち、第1図及び第2
図において、11はコンパクトカセツトテープレ
コーダの略箱状のメインシヤーシで、その前後
部,上下部及び左右側部に後述する種々の機構が
装置されてなる。そして、第1図中メインシヤー
シ11の下端部から前方に突出して装置されるの
が操作部12であつて、第1図中左端からストツ
プ兼イジエクト用のSTOP操作子121,巻戻し
用のREW操作子122,逆方向(復動作)再生
用のPLAY(R)操作子123,録音用のREC操
作子124,正方向(往動作)再生用のPLAY(F)
操作子125,早送り用のFF操作子126,一
時停止(ポーズ)用のPAUSE操作子127の順
でそれぞれが矢印A方向にピアノタツチ式に押圧
操作自在に、かつ矢印B方向に復帰自在に配置さ
れ、これらの各操作子121〜127はそれぞれ
図示しない操作レバーを介して各駆動系を駆動状
態とし得るようになされている。この場合、上記
各操作レバーは、メインシヤーシ11の底状平面
部111の第1図中裏面側で図中上下方向に往復
摺動自在となるように配置され、図示しない公知
のロツク機構と係合して押圧操作による押込み状
態にロツクされるようになされる。ただし、上記
STOP操作子121の操作レバーはロツクされる
ことなく、ロツク状態にある他の操作子の操作レ
バーを解除する如く上記ロツク機構と係合する。
また、上記PAUSE操作子127の操作レバー
は、ロツク機構と何ら係合することなく独立して
動作するものであり、メインシヤーシ11の底状
平面部111の第1図中裏面側に配置される図示
しない公知のプツシユープツシユ機構と係合し
て、1度目の押圧操作で押込状態にロツクされて
例えば再生状態を一時的に停止せしめるととも
に、2度目の押圧操作でロツク状態が解除されて
例えば再生状態に復帰せしめる如く機能させる。
そして、上記REW及びFF操作子122,12
6の各操作レバーは、図示しない高速送り系の正
逆切換機構を選択的に駆動して、テープを正また
は逆方向に高速走行せしめる如く機能する。ま
た、上記PLAY(R)及びPLAY(F)操作子123,
125の各操作レバーは、後述する定速送り系の
正逆切換機構を選択的に駆動してテープを正また
は逆方向に定速走行せしめるとともに、第1図中
矢印C,D方向に往復摺動自在のヘツドスライダ
13を駆動して該ヘツドスライダ13上に搭載さ
れる録再ヘツド14等をテープの所定面に当接せ
しめ、かつ同一対のピンチローラ15,16を選
択的に一対のキヤプスタン17,18に当接せし
めることにより、正または逆方向で再生状態とす
る如く機能する。ここで、上記録再ヘツド14は
テープ走行の正逆すなわち往動作及び復動作で再
生(録音)を可能とするために、当然アジマス角
を正確にしてテープ走行方向に応じてテープの対
応するトラツクに当接し得るように移動されるも
のであり、このヘツド移動機構100の構成及び
その動作の詳細については後述する。
ところで、通常のテープレコーダであれば正方
向の再生(録音)がなせればよいので当然1つの
PLAY操作子でよいが、ここで対象としているオ
ートリバースを可能とするテープレコーダでは正
及び逆の両方向で再生(録音)をなす必要がある
ので、正及び逆方向用の互いに独立した2つの
PLAY操作子を備えているものである。ここで、
2つのPLAY操作子のうち一方のみを操作した場
合にはその方向のみの再生(録音)が可能とな
り、両方を同時に操作した場合にいわゆるオート
リバースがなせるものであり、通常の再生(録
音)の場合には正方向のPLAY操作子のみを操作
してやればよいものである。
また、図示中央のREC操作子124は、前述
のPLAY操作子と組合せて操作した場合に正また
は逆方向の一方向のみで、あるいはオートリバー
スによる往復録音が可能となる如く、その操作レ
バーで録音系を駆動せしめるものである。
さらに、第1図中メインシヤーシ11の中央部
に突出しているのは、左リール台19と右リール
台20であつて、それぞれ自動停止機構や往復動
作切換機構等に連結されている。なお、メインシ
ヤーシ11の第1図中上方には、右リール台20
に連結されるテープカウンタ21や各駆動系の動
力源となるモータ22及びオートリバース回数制
限機構やマニユアルリバース機構の操作レバー2
3,24が装置されている。
ここで、第3図は上記第1図及び第2図からテ
ープ定速送り系の正逆切換機構を取り出して示す
ものである。すなわち、図中点線で示すものは前
記ヘツドスライダ13であり、第1図に示したも
のとは簡単のために便宜上簡略化して示してあ
る。このヘツドスライダ13には、その両側部所
定位置に一対の突部131,132が形成されて
いる。そして、上記ヘツドスライダ13の各突部
131,132は、該ヘツドスライダ13の下面
に並設される図中二点鎖線で示す左及び右再生ス
ライダ25,26の各中央部に形成された透孔2
51,261の図中下部に形成された係合片25
2,262と係合し得るものである。ここで、上
記左及び右再生スライダ25,26は、それぞれ
に形成された一対の長孔253,254及び26
3,264に、前記メインシヤーシ11に形成さ
れたガイドピン255,256及び265,26
6がそれぞれ挿通されることにより、ヘツドスラ
イダ13と同様に図中矢印C,D方向に往復摺動
自在に支持されている。
そして、上記左及び右再生スライダ25,26
は、前記PLAY(R)及びPLAY(F)操作子123,
125の各操作レバーと図示しないスプリングを
介して運動関係となされているもので、PLAY
(R)及びPLAY(F)操作子123,125の操作
時にそれぞれ図中矢印C方向に付勢されるように
なされている。また、上記左及び右再生スライダ
25,26は、それぞれ前記ピンチローラ15,
16及び前記モータ22の回転を前記左及び右リ
ール台19,20にそれぞれ伝達するための図示
しないアイドラや歯車等を制御するものである。
すなわち、左再生スライダ25は、図中矢印C方
向にスライドされたとき、前記ピンチローラ15
をキヤプスタン17(第1図参照)に圧接させる
とともに、左リール台19を回転駆動させてテー
プ巻取りを行なわせ、テープ逆方向走行の再生が
行なわれるものである。また、右再生スライダ2
6は、図中矢印C方向にスライドされたとき、前
記ピンチローラ16をキヤプスタン18(第1図
参照)に圧接させるとともに、右リール台20を
回転駆動させてテープ巻取りを行なわせ、テープ
正方向走行の再生が行なわれるものである。つま
り、テープが正方向に走行するか逆方向に走行す
るかは、右及び左再生スライダ26,25のどち
らが第3図中矢印C方向に移動されるかで決まる
ものである。
ここで、上記左再生スライダ25の図中上端右
側部には、テーパを有する係止部257が形成さ
れている。また、上記右再生スライダ26の図中
上端略中央部には、略凹状に切欠かれてなる係止
部267が形成されている。そして、上記左及び
右再生スライダ25,26の下面には、前記メイ
ンシヤーシ11に突設された軸112に回転自在
に支持された略T字状のリバース駆動レバー27
が設けられている。このリバース駆動レバー27
の基部271の図中左側には、上記左再生スライ
ダ25の係止部257と係合する折曲係合板27
2が形成されている。また、リバース駆動レバー
27の基部271の図中右側には、上記右再生ス
ライダ26の係止部267と係合する折曲係合片
273が形成されている。さらに、上記リバース
駆動レバー27の基部271の図中左側には、略
クランク状の長孔274が形成されている。
そして、上記リバース駆動レバー27の長孔2
74内には、メインシヤーシ11に突設された軸
113に回転自在に支持された歯車28の一側面
に突設された突部281が、嵌着されている。こ
のため、上記歯車28が回転すると、その回転に
応じてリバース駆動レバー27は軸112を中心
にして揺動運動を行ない得るようになされてい
る。ここで、上記歯車28の突部281が設けら
れている側と反対側の他側面には、該歯車28の
図中時計方向への回転に対して、後述するロツク
レバー29に喰い込みとなる一対の係止部28
2,283が形成されている。この係止部28
2,283は、軸113を中心として対向する位
置となるように形成されている。また、上記ロツ
クレバー29は、前記メインシヤーシ11に突設
された軸114に回動自在に支持されているもの
で、上記歯車28の係止部282,283と選択
的に係脱可能な係合片291が形成されている。
そして、このロツクレバー29は図示しないスプ
リングの作用によつて、通常その係合部291が
歯車28の係止部282,283に係合する方
向、つまり図中反時計方向に付勢されている。ま
た、このロツクレバー29は前述した往復動作切
換時におけるテープ終端検出状態(自動停止機構
におけるテープ終端検出と同じでよい)や前記マ
ニユアルリバース機構の操作レバー24(第1図
参照)の操作時等に、上記スプリングの付勢力に
抗して第3図中時計方向に回動されて、その係合
部291が歯車28の係止部282,283から
離脱されるようになつている。
一方、前記歯車28には常時図示しない第1の
歯車が噛合されている。この第1の歯車と歯車2
8との歯車比は1:2となされており、第1の歯
車が1回転すると歯車28は半回転される。そし
て、上記第1の歯車には所定位置に一ケ所だけ歯
車のない切欠き部が形成されており、この切欠き
部と対向する位置には、前記モータ22からの回
転力が伝達されテープ走行に無関係に一方向に回
転する第2の歯車が設けられている。この第2の
歯車は第1の歯車と噛合されたとき、歯車28を
図中時計方向に回転させるように回転されてい
る。
上記のような構成において、今オートリバース
をなさんとして、前記PLAY(R)及びPLAY(F)
操作子123,125を共に操作したとする。す
ると、このPLAY(R)及びPLAY(F)操作子12
3,125に連動する操作レバー及びスプリング
を介して、左及び右再生スライダ25,26が共
に第3図中矢印C方向にスライドされる。ここ
で、今第3図に示すように、ロツクレバー29の
係合部291が、歯車28の係止部283と係合
しているとすると、突部281の位置によつてリ
バース駆動レバー27は図示の位置に規制される
ことになる。このため、右再生スライダ26は十
分に矢印C方向に移動されるが、左再生スライダ
25はその係止部257がリバース駆動レバー2
7の折曲係合片272に当接して、十分に矢印C
方向に移動されない。したがつて、右再生スライ
ダ26によつて制御されるピンチローラ16やア
イドラ等が、キヤプスタン18に圧接されたり、
右リール台20を回転させる所定の位置に移動さ
れたりして、ここに正方向の再生が行なわれるも
のである。このとき、右再生スライダ26の矢印
C方向の移動に伴ない、その係合片262がヘツ
ドスライダ13の突部132に当接し、該ヘツド
スライダ13を矢印C方向に移動させる。このた
め、ヘツドスライダ13に設けられた詳細を後述
する録再ヘツド14(第1図参照)がテープに当
接されるものである。また、このとき、左再生ス
ライダ25が矢印C方向に付勢されているのをリ
バース駆動レバー27が押えていることにより、
該リバース駆動レバー27には図中時計方向の回
動付勢力が加えられていることになる。このた
め、リバース駆動レバー27の長孔274内に嵌
合される突部281を有する歯車28も図中時計
方向への回転付勢力が付与されることになるが、
その係止部283がロツクレバー29の係合部2
91に係合されているので、歯車28は回転せず
リバース駆動レバー27は第3図に示す位置で安
定している。
上記のような正方向の再生状態において、テー
プが終端に到達したとする。すると、前述したテ
ープ終端検出機構により、第4図に示すように、
ロツクレバー29が図中時計方向に回動され、そ
の係合部291が歯車28の係止部283から離
脱される。このとき、先に述べたように第3図に
示す状態で歯車28には、図中時計方向の回転付
勢力が付与されているので、歯車28は第4図中
時計方向に若干回転される。すると、この歯車2
8に噛合された前記第1の歯車が、歯車28と逆
方向に若干回転される。このため、第1の歯車と
前記第2の歯車とが噛合状態となり、この第2の
歯車の回転力によつて歯車28は図中時計方向に
回転される。
そして、この第1の歯車が1回転して、その切
欠き部が再び第2の歯車と対向したとき、第5図
に示すように、歯車28は丁度半回転して、その
係止部282がロツクレバー29の係合部291
に係止される。このとき、歯車28が半回転する
のに伴なう突部281に追従して、リバース駆動
レバー27は第5図中時計方向に回動される。こ
のため、リバース駆動レバー27の折曲係合片2
73が右再生スライダ26の係止部267に当接
し、右再生スライダ26は図中矢印D方向に後退
させられる。これに対し、左再生スライダ25は
その係止部257に対するリバース駆動レバー2
7の折曲係合片272の係止が解除されるため、
矢印C方向へ十分に移動される。したがつて、左
再生スライダ25によつて制御されるピンチロー
ラ15やアイドラ等が、キヤプスタン17に圧接
されたり、左リール台19を回転させる所定の位
置に移動されたりして、ここに逆方向の再生が行
なわれるものである。このとき、左再生スライダ
25の矢印C方向の移動に伴ない、その係合片2
52がヘツドスライダ13の突部131に当接
し、該ヘツドスライダ13を矢印C方向に移動さ
せる。このため、ヘツドスライダ13に設けられ
た録再ヘツド14がテープに当接されるものであ
る。
ここで、上記ヘツドスライダ13は、後述する
機構によつてテープが正方向の再生状態から逆方
向の再生状態へ切換わる過程(その逆の過程につ
いても同様)において、一旦矢印D方向へ後退さ
れるもので、その後左または右再生スライダ25
または26が矢印C方向へ移動されるのに伴な
い、同方向に移動されるようになされている。
また、第5図に示す状態において、右再生スラ
イダ26が矢印C方向に付勢されているのをリバ
ース駆動レバー27が押えていることにより、該
リバース駆動レバー27には図中反時計方向の回
転付勢力が加えられていることになる。このた
め、歯車28は図中時計方向への回転付勢力が付
与されることになるが、この係止部282がロツ
クレバー29の係合部291に係合されているの
で、歯車28は回転せずリバース駆動レバー27
は第5図に示す位置で安定している。
そして、上記のような逆方向の再生状態におい
て、テープが終端に到達すると、先に述べたよう
にテープ終端検出機構により、ロツクレバー29
が図中時計方向に回動され、上述したのと略同様
にして歯車28が図中時計方向に半回転され、再
び第3図に示すテープの正方向の再生状態となさ
れるものである。また、上記したテープの正逆切
換機構は、テープ終端で作動するだけに限らず、
前記マニユアルリバース機構の操作レバー24の
操作時にも作動することは容易に上述の説明から
窺い知れることであり、テープ走行の任意の時点
でテープ走行方向の正逆切換をなし得るものであ
る。
以上にテープ走行の正逆切換機構について説明
したが、次に前記ヘツド移動機構100(第1図
参照)について説明する。すなわち、再び第3図
に示すように、略T字状に形成されたリバース駆
動レバー27の延出部275の先端部には、折曲
係合片276が形成されている。また、上記左及
び右再生スライダ25,26の長孔254,26
4内を挿通するガイドピン256,266は、該
左及び右再生スライダ25,26と前記メインシ
ヤーシ11との間において、互いに重なり合つた
制御スライダ30及び駆動スライダ31の各両端
部に形成された長孔301,302及び311,
312をそれぞれ挿通している。そして、これら
制御スライダ30及び駆動スライダ31は、それ
ぞれ独立して上記左及び右再生スライダ25,2
6の摺動方向と略直交する方向、つまり図中矢印
E,F方向に往復摺動自在に支持されている。
ここで、上記制御スライダ30の略中央部に
は、図示形状の透孔303が形成されている。こ
の透孔303の図中下部には、後述するヘツド回
転機構に設けられる扇状歯車の被駆動部が嵌合さ
れる略凹状の嵌合部304が形成されている。ま
た、上記透孔303のうち嵌合部304の図中右
側には、該制御スライダ30の長手方向に所定間
隔を有して一対の係止部305,306が形成さ
れている。
一方、上記駆動スライダ31の略中央部には、
図示形状の透孔313が形成されている。この透
孔313の図中上部には、両側にテーパを有する
略山状の突部314が形成されている。そして、
この突部314には、前記ヘツドスライダ13の
図中下部に植設されたピン133が係合し得るよ
うになされている。さらに、上記透孔313のう
ち突部314の図中右側には、該駆動スライダ3
1の長手方向に所定間隔を有して一対の係止部3
15,316が形成されている。そして、この一
対の係止部315,316間に、前記リバース駆
動レバー27の延出部275に形成された折曲係
合片276が介在されるものである。
また、上記透孔313の図中下部には、上記制
御スライダ30の係止部305,306間に介在
される折曲係合片317が形成されている。
そして、今テープが正方向の再生状態にあると
するとリバース駆動レバー27は第3図に示す位
置にあり、このときにはその折曲係合片276が
駆動スライダ31の係止部316に当接し、駆動
スライダ31を図中矢印F方向に移動させてい
る。また、駆動スライダ31の折曲係合片317
が制御スライダ30の係止部306に当接し、該
制御スライダ30も図中矢印F方向に移動されて
いる。
このような正方向の再生状態で、前記したよう
に逆方向の再生状態に切換えが行なわれると、第
4図に示すようにリバース駆動レバー27は図中
時計方向に回動され、その折曲係合片276が駆
動スライダ31の係止部315に当接し、該駆動
スライダ31を矢印E方向に移動させる。このと
きには、駆動スライダ31の折曲係合片317は
制御スライダ30の係止部305,306間を移
動しているだけであり、制御スライダ30は移動
しない。また、駆動スライダ31が図中矢印E方
向に移動されるに伴ない、ヘツドスライダ13の
ピン133が突部314のテーパに沿つて図中下
方に移動され、結局前記したように切換過程にお
いてヘツドスライダ13が図中矢印D方向に後退
させられるものである。
そして、逆方向の再生状態への切換えが完了す
ると、第5図に示すように、駆動スライダ31は
十分に図中矢印E方向に移動される。このとき、
ヘツドスライダ13のピン133は、駆動スライ
ダ31の突部314の頂点を越えて第3図と反対
側に位置する。同時に、このとき、左再生スライ
ダ25は十分図中矢印C方向に移動されるため、
その係合片252と係合する突部131を有する
ヘツドスライダ13も同方向に移動される。この
ため、ヘツドスライダ13のピン133は、駆動
スライダ31の突部314を逆に押圧し、これに
よつて駆動スライダ31はその係止部315をリ
バース駆動レバー27の折曲係合片276が押圧
する以上に、図中矢印E方向に十分に移動される
ものである。また、制御スライダ30も駆動スラ
イダ31の移動に追従して矢印E方向に移動され
るものである。
一方、上記逆方向の再生状態から正方向の再生
状態に切換える場合には、リバース駆動レバー2
7が第5図中反時計方向に回動されることによ
り、その折曲係合片276が駆動スライダ31の
係止部316を押圧し、以下上述と略逆の動作
で、駆動スライダ31及び制御スライダ30が矢
印F方向に移動され、再び第3図に示す状態とな
されるものである。なお、この切換途中において
もヘツドスライダ13が一旦矢印D方向に後退し
てから再び前進することはもちろんである。
ここで、正方向から逆方向及び逆方向から正方
向に切換える途中において、駆動スライダ31及
び制御スライダ30を図中矢印E及びF方向にそ
れぞれ移動させるのは、以下に説明するヘツド回
転機構を駆動させるために必要なものであつて、
以下ヘツド回転機構について説明する。第6図a
はここで説明するヘツド回転機構の外観を示すも
のである。まず、概略的な構成と動作について簡
単に説明すると、前記録再ヘツド14はマイクロ
カセツトテープレコーダ用のもので、その信号記
録再生用のヘツド部141は、テープ当接面14
2の一方側にかたよせて設けられている。そし
て、この録再ヘツド14は、同じくマイクロカセ
ツトテープレコーダ用の消去ヘツド32と並設さ
れて、略円筒形状のヘツド支持体33内に嵌着さ
れている。
また、図中34はヘツド取付構体で、図示の如
くヘツド台板35及び歯車36を一体的に回転自
在に支持している。さらに、このヘツド取付構体
34には、歯車36と噛合する略扇形状の扇状歯
車37がその基部で回転自在に支持されている。
また、上記ヘツド台板35にはヘツド支持体33
が取着されている。
ここで、上記ヘツド取付構体34は、その取付
部341がヘツドスライダ13に接触されて例え
ば図示しないねじ等によつて螺着されるもので、
該ヘツド取付構体34がヘツドスライダ13に取
付けられた状態で録再ヘツド14のテープ当接面
142が第3図中上方を向くようになるものであ
る。また、上記扇状歯車37の基部からは被駆動
部371が延設されており、ヘツド取付構体34
をヘツドスライダ13に取着した状態で、該被駆
動部371が前記制御スライダ30の嵌合部30
4内に介在されるものである。なお、ヘツドスラ
イダ13が第3図中矢印C,D方向に移動されて
も、上記被駆動部371は嵌合部304から離脱
することなく、常時嵌合部304内に介在される
ものである。このため、先に述べたようにテープ
を正方向から逆方向及び逆方向から正方向へ切換
える際、制御スライダ30が矢印E及びF方向へ
移動されるのに伴ない、扇状歯車37も基部を中
心として回動されるようになる。
そして、例えば扇状歯車37が第6図a中矢印
G方向に回動されたとすると、該扇状歯車37と
噛合する歯車36が図中矢印H方向に回転され、
ヘツド台板35及びヘツド支持体33が同方向に
回転されて、結局第6図bに示すように録再ヘツ
ド14及び消去ヘツド32が丁度180゜回転される
ようになる。すると、先に第6図aでは図中二点
鎖線で示すテープ38に対してヘツド部141が
図中下側のトラツクに対向していたのに対し、回
転後は第6図bに示すようにヘツド部141がテ
ープ38の図中上側のトラツクに対向するように
なり、ここに正逆切換時にテープ38のトラツク
変更(ヘツド移動)がなされるものである。ま
た、第6図b中矢印I方向に扇状歯車37が回転
されると、歯車36,ヘツド台板35及びヘツド
支持体33は、図中矢印J方向に回転されて、録
再ヘツド14及び消去ヘツド32がもとの位置に
戻されることはもちろんである。
ここで、上記録再ヘツド14及び消去ヘツド3
2は、テープ38(コンパクトテープカセツトの
テープ)に当接する際、カセツトハーフに形成さ
れた通常のヘツド挿入孔に共に挿入されてテープ
に当接されるものである。
ここにおいて、上記ヘツド台板35には、その
一部に一対の係止部351,352が突設されて
いる。また、ヘツド取付構体34の一側部には、
一対のねじ342,343が螺着されている。そ
して、ヘツド台板35の回転は、第6図a,bか
ら明らかなように、その係止部351,352が
ねじ342,343とそれぞれ当接するまでとな
されている。このため、ねじ342,343の螺
合深度を調整することにより、第6図a及びbに
示す状態での録再ヘツド14及び消去ヘツド32
のアジマス調整を行ない得るものである。また、
上記録再ヘツド14及び消去ヘツド32は、ヘツ
ド支持体33,ヘツド台板35,ヘツド取付構体
34を後述する如く挿通した後、歯車36の回転
中心部を挿通する接続線39を介して、図示しな
い録音再生系の電気回路部に接続されている。
さらに、上記ヘツド支持体33の周側部には、
該ヘツド支持体33が第6図a及びbに示す位置
になされた状態でのテープ走行方向を示すための
矢印40,40が設けられている。
なお、上記ヘツド支持体33の一側部には、テ
ープ38の幅方向の両端部を支持するテープガイ
ド部331が形成されている。また、第6図bで
見えるトーシヨンスプリング41は、ヘツド支持
体33が第6図a及びbに示す2位置にある状態
で安定に保持するための2安定作用を行なうもの
であつて、その詳細については後述する。
ここで、第7図は上記ヘツド支持体33とヘツ
ド台板35との取付けの詳細を示すものである。
すなわち、ヘツド支持体33には、録再ヘツド1
4及び消去ヘツド32が取着される中央部の両側
に、該ヘツド支持体33を縦方向に貫通する透孔
332,333が形成されている。また、上記ヘ
ツド台板35はヘツド取付構体34に回転自在に
支持されており、その回転中心部には前記接続線
39が挿通される透孔353が形成されている。
そして、この透孔353の両側でヘツド支持体3
3の各透孔332,333と対向する部分には、
ねじ孔354,355が形成されている。
このような構成で、ねじ42,42をヘツド支
持体33の録再ヘツド14のテープ当接面142
側から透孔332,333に挿通させ、ヘツド台
板35のねじ孔354,355に螺着させること
により、ヘツド支持体33とヘツド台板35とが
取着されるものである。
また、第8図は上記したヘツド回転機構の詳細
な構成を示す分解斜視図である。まず、前記ヘツ
ド支持体33は略円筒形状でその一部から略中央
部にかけて略凹状の切欠き部334が形成されて
いる。そして、この切欠き部334の略中央部に
は、録再ヘツド14がそのテープ当接面142を
若干突出させるようにして嵌着される。また、上
記ヘツド支持体334の切欠き部334の端部に
は、消去ヘツド32が嵌着される。
一方、前記ヘツド取付構体34にはその略中央
部に該ヘツド取付構体34を貫通する透孔345
が形成されている。そして、このヘツド取付構体
34には、その透孔345を回転中心とするよう
にしてヘツド台板35及び歯車36が回転自在に
支持される。また、上記歯車36の回転中心部に
は、該歯車36を貫通する透孔361が形成され
ている。そして、前記接続線39はヘツド台板3
5、ヘツド取付構体34及び歯車36の各透孔3
53,345,361を挿通するもので、該各透
孔353,345,361を挿通する際、略円筒
形状の束線部材43によつて束ねられる。
また、ヘツド取付構体34に螺着されるねじ3
42,343は、共に平板ワツシヤ44,44及
びコイル状のスプリング45,45を挿通して、
ヘツド取付構体34に形成されたねじ孔346,
347に螺着される。このため、各ねじ342,
343はねじ孔346,347に螺着された状態
で、ぐらつきのないように安定に保持されるもの
である。
ここで、前記扇状歯車37は、その基部372
に透孔373が形成されており、その透孔373
内に略円筒形状のスペーサ374を介して挿通さ
れるねじ375が第9図aに示すように、ヘツド
取付構体34の一側部に螺着されることによつ
て、ヘツド取付構体34に回動自在に支持され
る。また、前記トーシヨンスプリング41の一端
部は、歯車36の一部に突設された係合片362
に係着され、該トーシヨンスプリング41の他端
部は、扇状歯車37の基部372近傍に形成され
た透孔376に係着されている。
そして、上記トーシヨンスプリング41の前述
した2安定作用について説明すると、まず扇状歯
車37が第9図aに示す位置にあるとすると、ト
ーシヨンスプリング41の付勢力は同図bに矢印
で示すように、扇状歯車37を図中反時計方向に
回動させ、かつ歯車36を図中時計方向に回転さ
せるように作用する。ところが、この状態では歯
車36と一体的に回転する前記ヘツド台板35の
係止部351がねじ342と当接して、歯車36
の図中時計方向の回転は阻止される。このため、
ヘツド支持体33が第6図aに示す状態でぐらつ
きなく保持され、1つの安定状態を得ることがで
きる。
上記第9図bに示すような安定状態で、扇状歯
車37をその被駆動部371を持つてトーシヨン
スプリング41の付勢力に抗して、図中時計方向
に回動させたとする。すると、トーシヨンスプリ
ング41の両端部は、一旦近接した後、扇状歯車
37が第9図cに示す位置まで回動されると、今
度は図中矢印で示すように、扇状歯車37を図中
時計方向に回動させ、かつ歯車36を図中反時計
方向へ回動させるように付勢力を作用させる。と
ころが、この状態では歯車36と一体的に回転す
るヘツド台板35の係止部352がねじ343と
当接して、歯車36の図中反時計方向の回転は阻
止される。このため、ヘツド支持体33が第6図
bに示す状態でぐらつきなく保持され、他の1つ
の安定状態を得ることができるものである。
ここで、第10図a,b及び第11図a,b
は、それぞれ前記ヘツド回転機構を種々の角度か
ら見た状態を示すものである。
したがつて、上記のようなヘツド回転機構を用
いたオートリバース装置によれば、まず録再ヘツ
ド14及び消去ヘツド32は第6図a,bに示す
ようにテープ38に常時対向した状態で回転され
るようになつているので、従来のようにヘツド移
動のためのスペースをテープレコーダ機構部内に
設ける必要がなく、テープレコーダの小形軽量化
を図ることができる。また、ヘツド回転機構とし
ては、各ヘツド支持体33,ヘツド台板35,歯
車36及び扇状歯車37等を全てヘツド取付構体
34へ取付けてなるもので、いわゆるアツセンブ
リ化されている。このため、量産化に適するとと
もに、ヘツド取付構体34をヘツドスライダ13
に取着することによりヘツド回転機構の取付けが
できるので、組立て作業が極めて容易となるもの
である。
また、ヘツド回転機構はヘツドスライダ13に
取着される前、つまりアツセンブリ化された状態
では、そのねじ342,343を正確にアジマス
調整して螺着させる必要はなく、該ねじ342,
343は単に螺着しておくだけでよい。つまり、
このねじ342,343はアツセンブリ化された
段階で第9図bまたはcに示す状態で歯車36が
回転しないようにヘツド台板35の係止部35
1,352と当接すればよいもので、要するに仮
止めのためのストツパーの役目を果たせばよいも
のである。そして、ヘツド回転機構がヘツドスラ
イダ13に取着されたときに、ねじ342,34
3を正確なアジマス調整位置となるように調整す
ればよいものである。このため、ヘツド回転機構
はより一層アツセンブリ化し易くなるものであ
る。
さらに、ヘツド支持体33とヘツド台板35と
を取着するねじ42,42は、ヘツド支持体33
の録再ヘツド14及び消去ヘツド32が露出して
いる側から挿入するようにしているので、ヘツド
支持体33の側面には何らねじ頭等が露出するこ
とはない。このため、ヘツド支持体33の周側面
にテープ走行方向表示用の矢印40を設けること
ができるものである。換言すれば、ねじ42,4
2をヘツド支持体33の録再ヘツド14及び消去
ヘツド32が露出している側から挿入することに
より、ヘツド支持体33の周側面に矢印40を設
けるスペースを確保することができるものであ
る。
ここで、上記テープ走行方向表示用の矢印40
は、ヘツド支持体33が第6図a及びbに示す位
置となつたときに、それぞれテープ走行方向を表
示し得るようにヘツド支持体33の周側面の対向
位置に互いに逆方向の矢印を設けるようにしてな
るものであるが、このテープ走行方向の表示手段
としては矢印に限らずテープ正逆方向でそれぞれ
色分けして表示するようにしてもよいものであ
る。要するに、テープの正方向及び逆方向走行を
区別することができるような表示部をヘツド支持
体33に設ければよいものである。例えば、上記
表示部の表示例を第12図に示すものである。ま
た、上記表示部としてはヘツド支持体33に設け
られるだけでなく、例えばヘツド支持体33と連
動して回転する図示しない表示用部材を別途に設
けるようにしてもよい。
上記のように、矢印40(表示部)を設けるこ
とにより、別個にテープ走行方向表示部を構成す
ることなく、容易にテープ走行方向を表示させる
ことができる。すなわち、録再ヘツド14及び消
去ヘツド32がテープ38に対向したままで、ヘ
ツド支持体33の回転を行なう構成であるからこ
そ、ヘツド支持体33に矢印40(表示部)を設
けられるものであつて、構成が極めて有機的にな
されている。
また、前記ヘツド支持体33を第6図a及びb
で示す位置で保持するために、トーシヨンスプリ
ング41を用いているため、この点でも構成及び
組立ての容易化を図ることができるものである。
すなわち、トーシヨンスプリング41はその両端
部が扇状歯車37及び歯車36に係着されている
ため、該トーシヨンスプリング41自体がヘツド
回転機構の一構成部品となつて、そのアツセンブ
リ化を防げないからである。
従来のヘツド移動機構はヘツド側アツセンブリ
と例えばシヤーシとをコイル状のスプリングで連
動関係となすようにしている。このため、ヘツド
側アツセンブリはそれをシヤーシに取付けてもそ
れだけでは完全に動作せず、その後からスプリン
グを係着させる作業が必要である。つまり、従来
のヘツド側アツセンブリは完全にアツセンブリ化
されていないものである。
ところが、上記のようにトーシヨンスプリング
41を用いることにより、ヘツド回転機構はそれ
自身で十分に録再ヘツド14及び消去ヘツド32
を回転させて安定に保持し得るに足る構成となさ
れており、完全なアツセンブリ化がなされている
ものである。このため、構成が簡易となり組立て
作業性も従来に比して向上させることができるも
のである。
そして、上記のように、トーシヨンスプリング
41を用いてヘツド支持体33を回転位置で安定
に保持するようにしたことが、この考案の特徴と
なる部分である。
ここで、上記録再ヘツド14及び消去ヘツド3
2は、それぞれマイクロカセツトテープレコーダ
用のものを用いている。そして、ヘツド支持体3
3が第6図a及びbに示す位置にある状態で、録
再ヘツド14及び消去ヘツド32は共にコンパク
トテープカセツトのカセツトハーフに形成された
ヘツド挿通孔を挿通してテープに接触し得るよう
になされている。すなわち、ヘツド支持体33は
回転する2位置において、その録再ヘツド14及
び消去ヘツド32が共にコンパクトカセツトハー
フのヘツド挿通孔内にはいるように、その回転中
心が定められているものである。
また、実際上マイクロカセツトテープレコーダ
用の録再ヘツドと、コンパクトカセツトテープレ
コーダ用の消去ヘツドとを並設すると、コンパク
トカセツトハーフのヘツド挿通孔内に十分はいる
ものである。このため、上記消去ヘツド32をコ
ンパクトカセツトテープレコーダ用のものに代え
てもよく、この場合にはヘツド支持体33の回転
中心を、録再ヘツド及び消去ヘツドが回転して2
位置にある状態いずれでも、ヘツド挿通孔にはい
るような位置にとればよいものである。
したがつて、オートリバースの正逆方向の再生
(録音)時において、録再ヘツド14及び消去ヘ
ツド32がそれぞれ1個で済み、構成が簡易で経
済的にも有利となるものである。この点に関し従
来のオートリバース機能を備えたテープレコーダ
は、録再ヘツドを移動可能とし、該録再ヘツドの
両側でコンパクトカセツトハーフの一対の消去ヘ
ツド挿通孔と対応する位置に、一対の消去ヘツド
を設けるようにしていたため、構成が複雑で経済
的にも不利なものである。ところが、上記のよう
にヘツド支持体33の回転する2位置において、
録再ヘツド14及び消去ヘツド32が共にコンパ
クトカセツトハーフのヘツド挿通孔内にはいるよ
うにすることにより、録再ヘツド14及び消去ヘ
ツド32がそれぞれ1個で済み、構成上及び経済
上有利であるとともに、正逆切換時に録再ヘツド
14及び消去ヘツド32に対する電気的切換えも
行なわなくて済むものである。
また、録再ヘツド14及び消去ヘツド32は、
同一のヘツド支持体33に取着されるので、互い
のあおり角,ギヤツプ相対位置及び押込相対位置
等の精度を向上させ易くなるとともに、放熱効果
を上昇させることができる。
ここで、上記録再ヘツド14としては、録音用
ヘツドと再生用ヘツドとを並設してなるいわゆる
コンビネーシヨンヘツドを用いることができる。
この場合には、ヘツド支持体33に消去ヘツドを
含めて3つのヘツドが取着されることになるが、
このときにも3つのヘツドが共にコンパクトカセ
ツトハーフのヘツド挿通孔にはいるようにヘツド
支持体33を回転させるようにすればよいもので
ある。
次に、第13図はコンパクトテープカセツトの
カセツトハーフ46内の前記テープ38に対す
る、前記録再ヘツド14の当接する位置関係を示
すものである。まず、カセツトハーフ46内に
は、周知のように、その両側部に一対のテープガ
イドローラ47,47及び一対のテープガイドピ
ン48,48が設けられている。また、上記カセ
ツトハーフ46の略中央部には、テープパツド4
9が板ばね50によつて支持されている。そし
て、上記カセツトハーフ46の所定位置には、前
記一対のキヤプスタン17,18が挿通されるキ
ヤプスタン挿通孔461,462、前記メインシ
ヤーシ11に突設される図示しないガイドピンが
挿通されるガイドピン挿通孔463,464、ヘ
ツド挿通孔465、消去ヘツド挿通孔466,4
67及び前記一対のピンチローラ15,16が挿
通されるピンチローラ挿通孔468,469等が
形成されている。
ここで、上記カセツトハーフ46のヘツド挿通
孔465内には、第13図に示すように、録再ヘ
ツド14及び消去ヘツド32が共に挿通されてテ
ープ38に当接される。このとき、カセツトハー
フ46の消去ヘツド挿通孔466,467には、
前記ヘツドスライダ13のヘツド回転機構の両側
に取着された一対のテープガイド51,51が共
に挿通されるようになされている。
ここにおいて、今、ピンチローラ16がテープ
38を介してキヤプスタン18に圧接され、テー
プ38が正方向つまり図中矢印K方向に走行する
再生状態であるとする。すると、このとき、図中
一点鎖線で示すヘツド支持体33の回転中心線(i)
に対して、録再ヘツド14の中心線(ii)は所定間隔
(a)だけテープ38の走行方向にずらされている。
ここで、上記回転中心線(i)はカセツトハーフ46
及びテープパツド49の中心と一致している。ま
た、上記間隔(a)は実際の場合約0.5〔mm〕程度であ
る。
上記のように回転中心線(i)に対して録再ヘツド
14の中心線(ii)を、間隔(a)だけずらすことによ
り、次のような効果を得ることができるものであ
る。すなわち、カセツトハーフ46内において、
テープパツド49の取着された板ばね50は、か
なりのがたつきをもつて支持されている。そし
て、特に板ばね50はテープ38の長手方向への
がたつきが大きいものである。このため、例えば
テープ38が図中矢印K方向へ走行すると、その
テープ38の走行による摩擦のために、板ばね5
0もそのがたつき分だけ同方向へ移動される。つ
まり、テープパツド49の中心が中心線(i)よりも
若干図中右方向にずれることになる。
したがつて、録再ヘツド14の中心をテープパ
ツド49(カセツトハーフ46)の中心よりも、
間隔(a)だけテープ走行方向へずらせておくことに
より、テープ38が矢印K方向に走行した状態で
テープパツド49の中央部が録再ヘツド14の中
心線(ii)上に位置することになり、テープ38をテ
ープパツド49によつて録再ヘツド14に安定に
かつ十分に接触させることができ、良好な録音及
び再生を行なわせしめるものである。また、テー
プ38の走行方向が反転した場合についても、上
記と同様のことが言えるものである。すなわち、
ピンチローラ15がテープ38を介してキヤプス
タン17に圧接され、ヘツド支持体33が第13
図と逆方向を向き、テープ38が図中矢印L方向
に走行している状態を考える。すると、録再ヘツ
ド14の中心線(ii)は回転中心線(i)よりも間隔(a)だ
け図中左側に位置することになる。このとき、テ
ープ38の矢印L方向の走行に沿つてテープパツ
ド49も同方向に若干移動され、結局前述した状
態のときと同様な効果を得ることができるもので
ある。
また、第14図aに示すように、消去ヘツド3
2の頂部よりも録再ヘツド14の頂部の方が、所
定間隔(b)だけ高くなされている。この間隔(b)は実
際の場合約0.2〔mm〕程度である。このように、録
再ヘツド14と消去ヘツド32との高さを変えて
設けることにより、次のような効果を得ることが
できる。
すなわち、例えば自動頭出しの曲間検出手段と
してテープ38を軽く録再ヘツド14に接触させ
た状態でテープ高速走行を行ない、曲間無録音部
分を検出するようなものが知られている。このよ
うな場合、録再ヘツド14の高さを消去ヘツド3
2のそれよりも高くすることにより、第14図b
に示すように、テープ38が録再ヘツド14の先
端部のみに接触され、消去ヘツド32に接触され
ないので、テープ38に不要な負荷が加わること
を防止することができ、良好な曲間検出を行なう
ことができるものである。また、曲間検出に限ら
ず、通常の早送り再生(キユー)及び巻戻し再生
(レビユー)を行なうときには有効であることは
もちろんである。
さらに、第14図cに示すように、通常の録音
及び再生の場合にも、テープ38が録再ヘツド1
4及び消去ヘツド32に十分に接触するようにな
り、接触不良による録音信号及び再生信号の特性
劣下を防止することができるものである。
また、通常の録音及び再生時に、テープ38を
録再ヘツド14及び消去ヘツド32に十分に接触
させる手段としては、第15図乃至第17図に示
すようにすればよい。まず、第15図に示すもの
は、消去ヘツド32を垂直に設置し、該消去ヘツ
ド32に対して録再ヘツド14を所定角度θ1だけ
傾けて取付けるようにしたものである。また、第
16図に示すものは、第15図と逆に、録再ヘツ
ド14を垂直に設置し、該録再ヘツド14に対し
て消去ヘツド32を所定角度θ2だけ傾けて取付け
るようにしたものである。さらに、第17図に示
すものは、録再ヘツド14及び消去ヘツド32を
互いに所定角度θ3だけ傾けて取付けるようにした
ものである。
このように、録再ヘツド14及び消去ヘツド3
2のうち、いずれか一方または両方を傾けて取付
けることにより、極めて簡易な構成で、テープ3
8と録再ヘツド14及び消去ヘツド32との接触
を十分に取ることができるものである。
なお、この考案は上記実施例に限定されるもの
ではなく、この外その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形して実施することができる。
したがつて、以上詳述したようにこの考案によ
れば、オートリバースにおけるテープ正逆切換時
にテープレコーダ機構部内でのスペースを取るこ
となくヘツドの移動を行なうことができるととも
に、ヘツドを移動位置で安定に保持し、かつ構成
簡易にして組立て作業も容易化し得る極めて良好
なテープレコーダのヘツド移動機構を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はそれぞれこの考案の適用さ
れたカセツトテープレコーダを示す正面側斜視図
及び裏面側斜視図、第3図は同カセツトテープレ
コーダにおけるテープ走行の正逆切換機構を示す
構成図、第4図及び第5図はそれぞれ同正逆切換
機構の動作説明図、第6図a,bはそれぞれこの
考案に係るテープレコーダのヘツド移動機構の一
実施例を示す外観図及び動作説明図、第7図及び
第8図はそれぞれ同実施例のヘツド回転機構の詳
細な構成を示す分解斜視図、第9図a乃至cはそ
れぞれ同ヘツド回転機構に用いられるトーシヨン
スプリングの構成及び動作を示す構成図及び動作
説明図、第10図a,b及び第11図a,bはそ
れぞれ同ヘツド回転機構を種々の角度から見た状
態を示す構成図、第12図は同ヘツド回転機構に
設けられるテープ走行方向表示部の変形例を示す
図、第13図はカセツトハーフに対する録再ヘツ
ドの取付位置を示す構成図、第14図a乃至cは
それぞれ録再ヘツドと消去ヘツドとの取付関係及
びその作用を示す構成図及び動作説明図、第15
図乃至第17図はそれぞれ録再ヘツドと消去ヘツ
ドとの取付関係の変形例を示す構成図である。 11……メインシヤーシ、12……操作部、1
3……ヘツドスライダ、14……録再ヘツド、1
5,16……ピンチローラ、17,18……キヤ
プスタン、19……左リール台、20……右リー
ル台、21……テープカウンタ、22……モー
タ、23,24……操作レバー、25……左再生
スライダ、26……右再生スライダ、27……リ
バース駆動レバー、28……歯車、29……ロツ
クレバー、30……制御スライダ、31……駆動
スライダ、32……消去ヘツド、33……ヘツド
支持体、34……ヘツド取付構体、35……ヘツ
ド台板、36……歯車、37……扇状歯車、38
……テープ、39……接続線、40……矢印、4
1……トーシヨンスプリング、42……ねじ、4
3……束線部材、44……平板ワツシヤ、45…
…スプリング、46……カセツトハーフ、47…
…テープガイドローラ、48……テープガイドピ
ン、49……テープパツド、50……板ばね、5
1……テープガイド。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. テープ終端検出装置と関連してテープを正及び
    逆方向定速走行状態に切換える正逆切換機構を備
    えてなるテープレコーダにおいて、前記正逆切換
    機構の切換動作に連動して所定方向にスライドさ
    れるヘツドスライダと、このヘツドスライダに取
    着されるヘツド取付構体及びヘツドをそのテープ
    当接面を露出させて支持するとともに前記ヘツド
    のテープ当接面が前記テープに対向した状態で回
    転自在に前記ヘツド取付構体に支持されたヘツド
    支持体及び前記ヘツド取付構体に回動自在に支持
    され前記正逆切換機構の切換動作に連動して回動
    される回動体及び前記ヘツド取付構体に回転自在
    に支持され前記回動体の回動に連動して前記ヘツ
    ド支持体を回転させ前記ヘツドを前記テープ正、
    逆方向定速走行に応じた2つの位置に回転移動さ
    せる回転体及び前記ヘツド取付構体に設けられ前
    記ヘツド支持体の2つの回転位置でそれぞれヘツ
    ド支持体の回転を阻止するストツパー部材及び前
    記回動体と回転体とに両端部がそれぞれ係着され
    前記ヘツド支持体を前記ストツパー部材との共働
    作用で前記2つの位置に保持するトーシヨンスプ
    リングよりなるヘツド回転機構とを具備してなる
    ことを特徴とするテープレコーダのヘツド移動機
    構。
JP1981078876U 1981-05-29 1981-05-29 Expired JPS6334094Y2 (ja)

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Publication Number Publication Date
JPS57191929U JPS57191929U (ja) 1982-12-06
JPS6334094Y2 true JPS6334094Y2 (ja) 1988-09-09

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ID=29874491

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JPS57191929U (ja) 1982-12-06

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