JPS6334018Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、デツキプレート工法に適用されるル
ーフドレインの固定装置に関する。

＜従来技術＞ デツキプレートｐ上に打込まれたコンクリート
にルーフドレインを埋入固定するデツキプレート
工法という施工方法がある。

この従来工法のステップを第３，４図について
説明する。

波状断面のデツキプレートｐ上の所定位置に
ボール紙製のスリーブｓを乗載して、その位置
を適宜手段で固定し、前記デツキプレートｐと
スリーブｓの〓間をモルタルm₁で埋めてから
一定厚のスラブコンクリートｃをデツキプレー
トｐ上に打ち込む。

前記スリーブｓを除去し、該スリーブｓによ
り生じた孔部ｈの下のデツキプレートｐにガス
切断で透孔ｔを開ける。

ルーフドレインｄの管路を前記透孔ｔに挿入
し、前記ルーフドレインｄとデツキプレートｐ
間にその位置に対応して夫々長さを決定した数
本の高さ調整用フラツトバーｂを介装し、その
両端を溶接することにより前記ルーフドレイン
ｄをデツキプレートｐ上に支持する。

前記透孔ｔとルーフドレインｄの管路の〓間
をガムテープ等で覆つてから、前記孔部ｈにモ
ルタルm₂を詰め、さらにスラブコンクリート
ｃ上に仕上モルタルm₃を打込んで、ルーフド
レインｄの鍔を支持する。

而て、デツキプレートｐの下面からルーフドレ
インｄの管路下端が突出するように施工される。

＜考案が解決しようとする問題点＞ ところで、前記施工手順によると、 イ デツキプレートｐに形成した透孔ｔの位置に
より高さ調整用フラツトバーの高さを決定し、
かつその取付けに際して溶接固定する必要があ
り面倒であるとともに、デツキプレートｐは波
立状等種々の形状のものがあり、その長さを精
密に最適長さとするのは困難である。このため
ルーフドレインｄをデツキプレートｐ上に水平
保持するためには熟錬を要する。

ロ スリーブｓを除去したあとに生じた孔部にモ
ルタルを打ち込む必要があり工程数が多い。

等種々の欠点を有する。

本考案は、前記欠点のない施工方法を可能とす
るルーフドレインの固定装置の提供を目的とする
ものである。

＜問題点を解決するための手段＞ 本考案は、外周側壁から水平方向に係止鍔が外
方突成され、底板に透孔が形成された上面開放の
有底筐体状からなり、前記係止鍔をデツキプレー
トｐに形成された嵌装孔の上部周縁に係止して、
該嵌装孔に嵌着され、底板の透孔を下方へ露出す
るコンクリート受箱と、 ルーフドレインの管路に外嵌し、かつ前記受箱
の透孔周囲上に乗載される高さ調整筒体と、 前記ルーフドレインとコンクリート受箱を高さ
調整筒体を介して挟圧状に連結する結合手段とか
ら構成されるものである。

＜作用＞ あらかじめルーフドレインとコンクリート受箱
は、高さ調整筒体を介して挟圧状に連結される。

このため、前記デツキプレートｐにコンクリー
ト受箱が嵌入できる嵌装孔を開けて、コンクリー
ト受箱を嵌入し、その孔周部のデツキプレートｐ
上に係止鍔を掛けて溶接することにより、前記連
結体をデツキプレートｐに乗載する。次にデツキ
プレートｐ上にコンクリートを打込み、固結して
後、前記結合手段を除去する。

＜実施例＞ 第１，２図は本考案の一実施例を示し、１は、
公知形状のルーフドレインであつて、その浅底状
本体２の外周上端には鍔３が周設され、かつその
浅底状本体２の底中央から下方へ管路４が設けら
れている。

５は前記ルーフドレイン１の管路４に外嵌する
高さ調整筒体であつて、後記するルーフドレイン
１の施工態様により種々の高さのものが用意され
る。

また７はコンクリート受箱であつて、上面開放
の有底正方形筐体状をしており、その底板８の中
央には前記高さ調整筒体５の内径と略同径の円形
透孔９が形成され、前記円形透孔９はその内端周
部に沿つて、前記高さ調整筒体５が密接状に外嵌
する円環状突起１０が設けられている。さらに前
記底板８の下面には、前記円形透孔９の直ぐ側方
で蝶番１１により揺動可能に支持された、前記円
形透孔９の径よりも長い、杆状の連結片１２が備
えられている。前記連結片１２には、前記底板８
下面に当接した状態で前記円形透孔９の中心と一
致する位置に挿通孔１３を形成されている。

さらにまたコンクリート受箱７の外周側壁の対
応する二面の上端には、外方へ水平突出する係止
鍔１４，１４が設けられている。前記コンクリー
ト受箱は、有底円筒等上面開放の有底筐体状であ
れば良い。また前記係止鍔１４，１４は外周側壁
の中腹から突設しても良い。

前記ルーフドレイン１，高さ調整筒体５及びコ
ンクリート受箱７は、その組付け状態でルーフド
レイン１の管路４と高さ調整筒体５内とコンクリ
ート受箱７の円形透孔９により中心位置に上下通
路が構成される。

そこで前記連結片１２を前記底板８下面に当接
して、その挿通孔１３に下方から上下端部に螺子
１７，１８を有する連結杆１６を、その下端の螺
子１７にナツト１９を螺合してから挿通する。次
に、前記連結杆１６上端に前記本体２の底面に上
方から差し渡し状に配置される当接片２０の透孔
を通し、さらに前記連結杆１６の上端の螺子１８
に蝶螺子２１を螺合して緊締する。このため、ナ
ツト１９が前記連結片１２の挿通孔１３周囲に当
接し、ルーフドレイン１，高さ調整筒体５及びコ
ンクリート受箱７は前記連結片１２と当接片２０
により挟持されて一体的に連結する。

次に前記デツキプレートｐにあらかじめ形成し
た前記コンクリート受箱７の形状に略一致する正
方形嵌装孔２２に、前記連結体のコンクリート受
箱７を嵌装する。かかる嵌装により前記コンクリ
ート受箱７の係止鍔１４，１４を前記デツキプレ
ートｐ上面に係止して溶接することにより、前記
連結体は該プレートｐ上に保持される。

このとき、前記コンクリート受箱７周部と、嵌
装孔２２間には微小の間〓を生ずる場合がある
が、この場合にはガムテープ等で前記間〓を遮蔽
する。

而て後、前記デツキプレートｐ上にスラブコン
クリート２３を打込み、前記ルーフドレイン１の
鍔３下部及び前記コンクリート受箱７内の高さ調
整筒体５周部に充填すると、その固結に伴つて前
記ルーフドレイン１の固定が完了する。

かかる固定後に、前記蝶螺子２１及び当接片２
０を除去して連結杆１６を下方から引抜くと、第
２図鎖線のように蝶番１１を中心に連結片１２が
垂下した状態となる。

前記実施例において、前記連結片１２を蝶番１
１で底板８下面に連結しないようにすれば、施工
後、前記連結片１２は完全に除去され、連結杆１
６，当接片２０及び蝶螺子２１と同じく次の使用
に供し得ることとなる。

前記連結片１２，連結杆１６，当接片２０及び
蝶螺子２１は、ルーフドレイン１，高さ調整筒体
５及びコンクリート受箱７を連結する手段の一例
を構成するが、その他前記連結手段としては種々
提案し得るのである。

＜考案の効果＞ 本考案は上述のように、前記ルーフドレイン
１，高さ調整筒体５及びコンクリート受箱７を連
結手段により一体的に連結してからデツキプレー
トｐに乗載するものであり、前記ルーフドレイン
１の位置保持を、デツキプレートｐの取付け位置
の状態等によつて、影響されることなく正確かつ
最適に施すことができる。また現場での施工は、
前記連結体のデツキプレートｐへの乗載と、コン
クリートの打込みによりほぼ完了するから、その
取付施工を迅速かつ簡便に施すことができる等の
優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の実施例を示し第１図は取付
施工状態の縦断側面図、第２図は同平面図であ
り、第３，４図は従来の施工手段を順次示す縦断
側面図である。 １；ルーフドレイン、４；管路、５；高さ調整
筒体、７；コンクリート受箱、９；透孔、１２；
連結片、１４；係止鍔、１６；連結杆、２０；当
接片、２２；嵌装孔、ｐ；デツキプレート。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 外周側壁から水平方向に係止鍔が外方突成さ
   れ、底板に透孔が形成された上面開放の有底筐体
   状からなり、前記係止鍔をデツキプレートに形成
   された嵌装孔の上部周縁に係止して、該嵌装孔に
   嵌着され、底板の透孔を下方へ露出するコンクリ
   ート受箱と、 ルーフドレインの管路に外嵌し、かつ前記受箱
   の透孔周囲上に乗載される高さ調整筒体と、 前記ルーフドレインとコンクリート受箱を高さ
   調整筒体を介して挟圧状に連結する結合手段 とから構成されるルーフドレインの固定装置。