JPH0644988Y2 - カップリングの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、壁またはスラブ等のPC板内、或いは現場打コ
ンクリート壁またはスラブ内に埋設して配管する電線管
の端部に取付けるカップリングを、コンクリート打設時
に型枠の所定位置に保持するための取付構造に関するも
のである。

［従来の技術］ 従来、この種のカップリングの取り付けは、例えば第３
図に示すように、PCコンクリート打設用周辺型枠１にセ
ット用突起６を取り付けて、これにカップリング４をは
め込んでいた。

しかし、上記従来のセット用突起６では、カップリング
４と型枠１との隙間（矢印）からコンクリートのノロが
流入してカップリング４内にまで入り込んでしまうばか
りでなく、上記セット用突起６がカップリング４の電線
管固定用爪4aに当接して爪が破損するという問題点があ
った。

上記問題点を解決するため、従来、第４図に示すよう
に、環状の嵌合筒体7aを有する受け治具７が開発されて
いて、カップリング４の外周に嵌挿してノロの流入を防
止したものがあった。

しかしながら、一旦ノロが上記嵌合筒体7a内に流入する
と逆に出しにくくなる欠点があるばかりでなく、カップ
リング４のセット状態がチェックしにくい等の問題点が
あった。

また、上記受治具は大型となるためカップリング４のか
ぶりを十分にとることが困難となるばかりでなく、PC板
８を第５図に示すような形状に構成する場合に問題が発
生し易い等の難点があった。

［考案が解決しようとする課題］ 本考案は、上記従来の問題点を解決するためになされた
もので、その目的とするところは、ノロの流入を効果的
に防止することができると共に、電線管固定用爪に影響
を与えることなく、確実かつ迅速にセットすることがで
きるカップリングの取付構造を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本考案のカップリングの取付構造は、コンクリート型枠
のカップリング保持位置に取付けられているセット用突
起と、該セット用突起の外周面に嵌合し、内周面に内側
フランジを形成した筒状のセット用出張りと、該セット
用出張りに嵌挿されると共に上記内側フランジにより位
置決めされ、先端部の内側に電線管固定用爪を有するカ
ップリングと、から構成されることを特徴とする。

［実施例］ 以下、本考案の一実施例について図面を参照しながら説
明する。

第１図において、１はコンクリート型枠であって、本実
施例では、PCコクリート打設用の周辺型枠である。該コ
ンクリート型枠１のカップリング保持位置には、セット
用突起２が取付けられている。

３は筒状のセット用出張りであって、その一側は上記セ
ット用突起２の外周面に嵌合するようになっている。該
セット用出張り３の内周面には、内側フランジ3aが形成
されていて、該セット用出張り３の他側に嵌挿されるカ
ップリング４の先端部が当接して位置決めされるように
なっている。4aは電線管固定用爪であり、５は電線管で
ある。

第２図は別の実施例を示すもので、ネジ込みカップリン
グ４′の外周面を上記セット用出張り３の内周面に接着
または摩擦嵌合せしめて取り付けておき、カップリング
４を上記ネジ込みカプリング４′に螺着してセットする
ようにしている。

［考案の効果］ 本考案は、セット用出張りの内周面に内側フランジを形
成して、該セット用出張りに嵌挿されるカップリング該
内側フランジにより位置決めされるので、該カップリン
グの先端部の内側の電線管固定用爪がセット用突起に当
接して破損する恐れがなく、また、ノロの流入を効果的
に防止でき、さらに、確実かつ迅速にセットすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のカップリングの取付構造の一実施例を
示す半断面図、第２図は別の実施例を示す半断面図、第
３〜５図は従来の取付構造の説明図である。 １…コンクリート型枠、２…セット用突起、３…セット
用出張り、3a…内側フランジ、４…カップリング、４′
…ネジ込みカップリング、4a…電線管固定用爪、５…電
線管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コンクリート型枠（１）のカップリング保
   持位置に取付けられるセット用突起（２）と、該セット
   用突起（２）の外周面に嵌合し、内周面に内側フランジ
   （3a）を形成した筒状のセット用出張り（３）と、該セ
   ット用出張り（３）に嵌挿されると共に上記内側フラン
   ジ（3a）により位置決めされ、先端部の内側に電線管固
   定用爪（4a）を有するカップリング（４）と、から構成
   されることを特徴とするカップリングの取付構造。