JPS6332609Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は刈取部及び脱穀部を備えて連続的に穀
稈を刈取つて脱穀するコンバインにおいて、運転
席の後側に籾タンクを搭載する移動農機の安全装
置に関する。

従来、実開昭54−164243号公報に示す如く、オ
ペレータ感知スイツチを設けて作業者の不在によ
り走行を自動的に停止させる技術があつた。

しかし乍ら、前記従来技術は、運転席の作業者
の存否を確認するだけであつたから、運転席から
籾タンクに作業者が移動しても停止することにな
り、１人の作業者が運転と籾管理を兼業し得ない
と共に、刈取り穀稈が不在のときで一定時間後に
だけ走行を停止させていたから、刈取り穀稈が存
在するとき並びに穀稈検知センサの誤動作により
作業者が機体から離れても自動的に停止させ得
ず、収穫作業性並びに自動停止機能の向上などを
容易に図り得ない等の問題があつた。

然るに、本考案は、運転席の後側に籾タンクを
搭載する装置において、前記籾タンクの前側並び
に機外側に作業者の存否を確認するセンサを夫々
配設し、前記各センサの両方により作業者の不在
を確認後で一定時間経過後に走行を停止すべく構
成したことを特徴とするものである。

従つて、運転席並びに籾タンク機外側のいずれ
にも作業者が一定時間以上不在のとき、刈取り穀
稈の存否に係わらず走行を停止させるから、１人
の作業者が運転と籾管理を兼業し得ると共に、刈
取作業中又は路上走行のいずれでも同様に自動停
止動作を得られ、適正な位置及び姿勢で運転並び
に補助作業を行い得、従来に比べて収穫作業性並
びに自動停止機能の向上などを容易に図り得るも
ので以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳
述する。

第１図はコンバインの全体側面図、第２図は同
平面図であり、図中１は左右に走行クローラ２，
２を装設するトラツクフレーム、３は左側にフイ
ードチエン４を張架し且つ扱胴５を内蔵する脱穀
部、６は刈刃７及び穀稈搬送機構８を備えた刈取
部、９は前記フイードチエン４の終端に連結させ
る排藁チエン、１０は前記排藁チエンの終端を臨
ませる排藁処理カツター、１１は排藁を未処理状
態で取出す排藁集束台、１２は揚穀筒１３を臨ま
せる籾タンク、１４は前記タンク１２後部に連設
する吸気筒１５を有するエンジン、１６は前記タ
ンク１２下方に設ける籾受台、１７は籾受台１６
右側に連設する補助籾受台、１８は運転台１９に
シートフレーム２０を介して設ける運転席、２１
は前記運転席１８前方の垂設させるコラム２２上
部に設ける運転操作部であり、前記刈取部６で刈
取つた穀稈を脱穀部３で脱穀処理し、その脱穀粒
を揚穀筒１３を介して籾タンク１２内に貯留する
と共に、脱穀済み排藁を前記排藁処理カツター１
０或いは排藁集束台１１で切断或いは集束処理す
るように構成している。

ところで、前記籾タンク１２の上部前面側に発
光素子であるランプ２３ａを取付けると共に、該
ランプ２３ａから照射される光を受光するセンサ
つまりホトトランジスタ２４ａを前記コラム２２
上部に取付けていて、前記運転席１８に作業者が
坐つて作業をしている際、その存在を前記センサ
２４ａで確認するように構成している。

また、前記籾タンク１２の流下樋１２ａ上部に
も上述同様のランプ２３ｂを取付けると共に、補
助籾受台１７上方に設けるアシストバー２５にこ
のセンサであるホトトランジスタ２４ｂを取付け
て、前記補助籾受台１７上で作業者が籾取出し作
業をしている際、その存在を前記センサ２４ｂで
確認するように構成している。

第３図の電気系統図に示す如く、前記センサ２
４ａ，２４ｂは作業者確認回路２６並びに移動時
間設定回路２７を介して走行停止回路２８に回路
接続し、該停止回路２８はブザー２９及び走行ク
ラツチを継断操作するソレノイド３０に並回路に
電気接続して、前記センサ２４ａ，２４ｂがとも
に入射光を検出したときつまり前記運転席１８及
び補助籾受台１７の両作業位置の何れにも作業者
がいないとき上述回路を通電させブザー２９及び
ソレノイド３０を作動させて、その走行を停止さ
せるように構成している。

また、前記移動時間設定回路２７には可変抵抗
器３１を電気接続させていて、その時間巾を適宜
可変調節できるように構成している。該設定回路
２７は前記センサ２４ａ，２４ｂがともに入射光
を検出して一定時間後過ぎた後に走行停止回路２
８を介して前記ブザー２９及びソレノイド３０を
作用させるようにしたもので、例えば自動走行形
コンバインを使つて作業している途中運転席１８
より補助籾受台１７に、或いは補助籾受台１７よ
り運転席１８に作業者が作業位置を変える移動時
間中などにおいて、走行を停止させず作業が続行
できるように構成したものである。

而して、該構成のコンバインにおいては作業者
が運転席１８或いは補助籾受台１７のいずれか一
方にいる限り作業は続行でき、運転席１８及び補
助籾受台１７より一定時間以上作業者が離れた場
合、自動的にその走行を停止させるもので、この
ため作業中所定のいずれかの作業位置に必ず作業
者が就くという適正な作業態度が確立されると共
に、作業者の転落或いは整備作業などで一定時間
以上それら作業位置を作業者が離れている異常時
においては即走行が停止し、人身事故防止のうえ
で極めて秀れる。

以上実施例から明らかなように本考案は、運転
席１８の後側に籾タンク１２を搭載する装置にお
いて、前記籾タンク１２の前側並びに機外側に作
業者の存否を確認するセンサ２３ａ，２３ｂ，２
４ａ，２４ｂを夫々配設し、前記各センサ２３
ａ，２３ｂ，２４ａ，２４ｂの両方により作業者
の不在を確認後で一定時間経過後に走行を停止す
べく構成したもので、運転席１８並びに籾タンク
１２機外側のいずれにも作業者が一定時間以上不
在のとき、刈取り穀稈の存否に係わらず走行を停
止させるから、１人の作業者が運転と籾管理を兼
業できると共に、刈取作業中又は路上走行といず
れでも同様に自動停止動作を得ることができ、適
正な位置及び姿勢で運転並びに補助作業を行うこ
とができ、従来に比べて収穫作業性並びに自動停
止機能の向上などを容易に図ることができる等の
実用的な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すコンバインの
全体側面図、第２図は同平面図、第３図は電気系
統説明図である。 ２４ａ，２４ｂ……センサ（ホトトランジス
タ）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 運転席１８の後側に籾タンク１２を搭載する装
   置において、前記籾タンク１２の前側並びに機外
   側に作業者の存否を確認するセンサ２３ａ，２３
   ｂ，２４ａ，２４ｂを夫々配設し、前記各センサ
   ２３ａ，２３ｂ，２４ａ，２４ｂの両方により作
   業者の不在を確認後で一定時間経過後に走行を停
   止すべく構成したことを特徴とする移動農機の安
   全装置。