JPS633190Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本願は、比較的小型の無線機器を棚板或いは自
動車のダツシユボードなどに取付けるための取付
機構に関する。

従来の技術 従来、小型の無線機器を棚板或いは自動車のダ
ツシユボード下面に取付ける場合、下向きコ字状
を呈する取付金具の水平片を棚板などの下面に固
定し、この取付金具の左右側片間に無線機器を介
入すると共に、前記左右側片と、無線機器の左右
側壁とを止ネジにより夫々止着していた。

考案の解決しようとする問題点 ところで、上記した構成によれば、無線機器の
側壁にネジ孔が形成されるので、体裁を損うこ
と、無線機器を取付金具乃至棚板などに対する前
後方向の位置調整が不能であること、例えば無線
機器を棚板などの一側方向に片寄つて取付ける場
合に、その片寄つた位置側におけるネジ止め操作
が至難となること、無線機器の高さ寸法が異ると
きは、側片高さの短かい取付金具が共用できない
こと、無線機器の高さ寸法が大きいときは、それ
丈取付金具の側片高さも長くなり、そのため取付
金具から無線機器を取外したとき、取付金具の側
片が大きく下方に突出して邪魔になることなどの
欠陥があつた。

問題解決のための手段 本願は上記した従来のものの欠陥を解消したも
ので、その要旨とするところは、下向きコ字状を
呈し、水平片が棚などに固定される取付金具の左
右側片に、無線機器の外筐上面に形成した係止片
の上縁と係止する複数の係止条から成る傾き調整
部を夫々設け、かつ前記左右側片に、ネジ部を有
した軸杆を挿通して、その一端を一方の側片に回
転自在に支持すると共に、前記ネジ部を他方の側
片に螺合し、かつ軸杆の他端に回動操作部を一体
に設けて成るものである。

作用及び実施例 第１図は、棚板Ａに対し本願取付機構を介して
無線機器Ｂを取付けた状態の正面図であり、取付
金具１は、帯状金属板を下向きコ字状に折曲して
作成し、その水平片１ａには、棚板Ａの下面に止
ネジ２によつて取付けられる長手方向に延びた取
付用の長孔３が設けられ、また左右側片１b.１ｃ
の下方外面には、幅方向に延びる水平状の細い係
止条４と、これと交叉して前向き及び後向きに傾
斜する複数の細い係止条５．６とを有した傾き調
整部７を夫々設けると共に、その下縁中央部には
外向きに突出する受リブ８が夫々設けてある。前
記一方の側片１ｂにはネジ孔９を有した螺合部１
０が一体に設けられ、その他方の側片１ｃには支
持孔１１を中心に有した支持部１２が一体に設け
てある。１３は前記左右側片１b.１ｃの間隔を可
変するための軸杆で、その一部に、前記ネジ孔９
と螺合するネジ部１４を有し、かつ一端に回動操
作部１５が一体に設けてあり、この軸杆１３が、
ネジ孔９を貫通してその他端が、前記支持孔１１
に回転自在に支承されると共に、ネジ孔９にネジ
部１４を螺合する。

本願実施例に示す無線機器Ｂは、外筐上面に前
後方向に延びる放熱翼ｂを有し、その最外側位置
にある放熱翼の内面が凹状に形成された公知の無
線機器を示しており、第１図はこの凹状放熱翼を
係止片b′として用いた場合を示しているが、もし
この凹状放熱翼を有しない無線機器の場合には、
その外筐の上面左右位置に前後方向に延びる第３
図で示すような断面鍵状の係止片b′が改めて形成
される。

しかして使用に際しては、棚板Ａの下面に止ネ
ジ２により取付金具１の水平片１ａを固定し、か
つ回動操作部１５を回動操作して取付金具１の左
右側片１b.１ｃの間隔を前記係止片b′の内側ピツ
チよりも稍々狭くなるように調整する。

この状態で、棚板Ａ乃至取付金具１に対する前
後位置を調整すると共に、前記無線機器Ｂの左右
１対の係止片b′.b′の上縁を前記取付金具１の左右
側片１b.１ｃの傾き調整部７．７に夫々対向せし
め、次いで再び回動操作部１５を回動操作して左
右側片１b.１ｃを外方に拡張して係止片b′.b′の上
縁に圧接すると共に、該上縁を任意の係止条４乃
至６に係止して取付金具１に対する無線機器Ｂの
傾きを設定する。

上記における左右側片１b.１ｃの外方えの拡張
は予じめ取付金具１の左右側片１b.１ｃを夫々外
向きに稍傾斜させておき、軸杆１３を締付ける方
向に回動することにより、左右側片１b.１ｃの間
隔を狭め、次いで軸杆１３を緩るめる方向に回動
して、左右側片１b.１ｃのもつ復元弾力により行
うものである。

なお上記は、線状の係止条４乃至６を凸条によ
つて形成した場合を例示したが、これを第５図で
示すように凹条により形成してもよいこと、また
上記は内向きの係止片b′を有した無線機器Ｂを対
象とした場合を示したが、係止片b′の外面が凹状
乃至鍵状に形成されるときは、傾き調整部７は取
付金具１の左右側片１b.１ｃの内面に形成され、
この場合左右側片１b.１ｃを軸杆１３の回動によ
り内方に押圧することにより、係止条４乃至６と
係止片b′の先縁との係止が行われる。また係止条
４乃至６と係止片b′の先縁との係止状態が外れた
ときは、前記係止片b′が受リブ８と係止して、無
線機器Ｂが取付金具１から脱落するのを防止す
る。

考案の効果 以上のように本願によれば、取付金具の左右側
片の間隔を可変する操作は、該取付金具の一側部
であるから、無線機器を例えば棚板の一側方向に
片寄つて取付けることができると共に、その操作
部の向きも自由に選択でき、かつ無線機器の棚板
に対する前後方向の位置及びその傾きも調整し得
て使用並びに取扱いに便利であり、また無線機器
の高さ寸法に無関係に取付金具が共用し得ると共
に、左右側片の長さも短いものですむので、無線
機器を取外した状態で、取付金具が邪魔になる惧
れもないなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は取
付状態を示す一部裁断した正面図、第２図は同部
分側面図、第３図は取付金具の左側面図、第４図
は係止片と係止条との係止状態を示す他の実施例
における部分図、第５図は第３図に対応する他の
実施例図である。 図中１は取付金具、１ａは水平片、１b.１ｃは
側片、４乃至６は係止片条、７は傾き調整部、８
は受リブ、９はネジ孔、１１は支持孔、１３は軸
杆、１４はネジ部、１５は回動操作部、Ｂは無線
機器、b′は係合片である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 下向きコ字状を呈し、水平片が棚などに固定
   される取付金具の左右側片に、無線機器の外筐
   上面に形成した係止片の上縁と係止する複数の
   係止条から成る傾き調整部を夫々設け、かつ前
   記左右側片に、ネジ部を有した軸杆を挿通し
   て、その一端を一方の側片に回転自在に支持す
   ると共に、前記ネジ部を他方の側片に螺合し、
   かつ軸杆の他端に回動操作部を一体に設けて成
   る無線機器の取付機構。 (2) 傾き調整部が、水平に延びる係止条と、この
   係止条と交叉して前向き及び後向きに傾斜する
   複数の係止条とから成る実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の無線機器の取付機構。 (3) 係止条を凸条とした実用新案登録請求の範囲
   第１項乃至第２項記載の無線機器の取付機構。 (4) 係止条を凹条とした実用新案登録請求の範囲
   第１項乃至第２項記載の無線機器の取付機構。