JPS63315477A - インバ−タ制御エレベ−タ装置の起動方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエレベータ装置の制御に係り、特にインバータ
制御エレベータ装置に好適な起動方法に関する。

〔従来の技術〕

エレベータ装置に限らず、従来のインバータ装置の起動
方法に関しては、実開昭和６０−９９８９６号に記載の
ように、誘導電動機の励磁電流の立上りを速めるフォー
シング回路を設け、これによって起動時のトルク不足を
解消するようにしていた。

しかし、エレベータの起動の観点からは何等配慮されて
いなかった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

最近、エレベータの駆動に誘導電動機を用いたインバー
タ制御が適用するようになってきている。

エレベータは起動を滑らかに行ない乗客に不快感を与え
ないことが重要であり、直流電動機を適用したエレベー
タと同様に一般的には乗客の荷重を検出して、その検出
量を用いて起動前に不平衝トルクを打消す補償トルクを
電動機に与えて滑らかな起動を得るようにしている。

ここで、前記補償トルクを危険防止の点から乗かごの扉
が閉が終了後与えることと定められており、閉扉終了後
から制動機釈放前の出来るだけ早い時間内に補償トルク
を得ることが必要である。

一方、誘導電動機を用いたインバータ制御では、起動時
のトルク確立が磁束の立上り遅れによって前述の閉扉終
了後から制動機釈放前の時間内に補償トルクが速やかに
得られない問題があった。

また他方では、磁束立上り後のトルク応答が早いため、
歯車等を使用したギャードエレベータにおいて大きなト
ルク電流指令をいきなり与えると、歯車の歯面衝突が激
しく衝突音が発生する問題があった。

本発明の目的は上記欠点を解決し、滑らかで快い起動が
出来るインバータ制御エレベータ装置の起動方法を提供
するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的は、乗かごの扉の閉扉終了時刻から制動機釈
放前にインバータ制御装置の界磁電流指令を直ちに定格
以上に強めて磁束の立上りを早めると共に、定格の磁束
が確立した時点で定格の界磁電流指令に設定すると同時
に、乗かごに備えた荷重検出器の荷重信号をインバータ
制御装置のトルク電流指令として与えることにより達成
され、補償トルクが速やかに得られる。更に、このトル
ク電流指令を始め小さな値とし、後に不平衝トルクであ
る所望の値に設定（すなわち、トルク電流指令に屈曲特
性を持たせることにより歯車の歯面衝突の問題も回避で
きる。

〔作用〕

閉扉終了時刻から界磁電流指令を定格以上に強めること
により誘導電動機の界磁電流を増加させ。

磁束の遅れを早めて定格界磁４束の確立を閉扉終了時刻
から制動機釈放までの短時間で行なう、ことができ、ト
ルク発生の準備が早急にできる。

したがって、閉扉終了時刻からエレベータ起動までの時
間損失を短縮することができる。

更に、トルク電流指令に屈曲特性を持たせることにより
、歯車の歯面接触の柔らかなものとできる。すなわち、
不平衝トルクを補償する補償トルクを与えた時に歯車の
接触歯面が反対面に移る場合があり、この補償トルクが
大きいと歯面の衝突がおこり非常に大きな衝突音が発生
する。そこで、トルク電流指令に屈曲特性を持たせるに
より、歯面の接触が移り変るまでインバータ制御装置に
小さなトルク電流指令を与えて小さなトルク電流を電動
機に与えて歯面接触力を小さなものとする。

歯面接触後は起動に必要な所望の補償トルク指令を与え
て起動特性を滑らかなものとする。したがって、歯面の
衝突時の衝突音を軽減し、しかも滑らかな起動特性が得
られ、快よい乗心地特性が得られることになる。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図により説明する。第１
図において、Ｐは交流電源、１は交流電源ｐの交流電力
を直流電力に変換し、さらに交流電力に変換するインバ
ータ制御の電力変換器、２はエレベータ駆動電動機、３
は歯車、４は巻胴、５は制動機ドラム、６は制動機、７
は主索、８は乗かご、９は平衝おもり、１０は乗かご内
乗客の荷重を検出する荷重検出器、１１は荷重指令変換
器、１２はインバータ制御装置、ＳＷＡは界磁電流指令
スイッチ、ＳＷｚはトルク電流指令スイッチ、ＳＷａは
荷重指令スイッチである。

第２図において、ｔｏは閉扉開始時刻、ｔｉは閉扉終了
時刻、ｔｚは磁束確立時刻、ｔ８は制動機釈放時刻、Ｄ
ｓｐは扉速度、Ｂｒは制動機釈放動作、Ｉｎは励磁電流
、φは磁束、Ｉｔは荷重補償のトルク電流、■はエレベ
ータ速度である。

第１図において交流電力ｐを電力変換器１のコンバータ
ＣＯＮで直流電力に変換し、その出力電力を直流リアク
トルＤＣＬで平滑し、さらにインバータＩＮＶで三相交
流電力に変換し、その出力を駆動電動機２に供給する。

この駆動電動機は巻胴４に連結し、巻胴４、主索７を介
して平衝おもり８とつるべ式に構成した乗かと８を駆動
する。

今、エレベータの起動、走行までについて説明する０乗
かと８に設置している扉がｒＡ扉開始時刻ｔｏで扉速度
Ｄｓｐで閉扉動作をし、ｔ１時刻で閉扉終了する。閉扉
終了時刻１．でインバータ制御装置１２の界磁電流指令
スイッチＳ　Ｗ　１を端子１の方へ接続して界磁電流指
令Ｉｍｔを与えると電動機２には界磁電流Ｉ！１１が流
れる。界磁電流Ｉｍｔにより磁束はφ１曲線のように発
成する。定格の磁束φ２を確立した時刻ｔ２で界磁電流
指令スイッチＳＷｔを端子２の方へ接続して界磁電流指
令Ｉ＋＋ｚを与えると電動機２には界磁電流Ｉｍｚが流
れ、定格の磁束φ２を保持する。この様にすることで、
電動機の磁束確立を早急に出来て制動機釈放時刻ｔ３ま
でに十分な状態にすることができる。この定格の磁束φ
２の確立した時刻ｔ２と同時に乗かと８に設置した該玉
検出器１ｏの荷重検出信号は荷重指令スイッチＳＷｓ、
荷重指令変換器１１、トルク電流指令スイッチＳＷｘの
端子１を経てインバータ制御装置１２のベクトル演算部
へ入力する。

このトルク電流指令により速やかに補償トルクが得られ
、閉扉終了時刻からエレベータ起動までの時間を短縮し
、良好な起動を行なうことができる。

この時、荷重検出信号が電動機２のトルク電流がＩｔｌ
のように初め小さな値を流すようにする。

これは、第３図に接触部の拡大図を示したように歯車３
の第１歯車３−１（電動機側）と第２歯車３−２（巻胴
側）の接触がＢ面であるのに対し不平衝トルクを補償す
るに十分な補償トルクを急激に与えると第１歯車３−１
が矢印の方に急激に移動してＡ面で衝突接触し、非常に
大きな衝突音が発生するばかりでなく歯車３の歯面損傷
をおこすのを防止する効果を狙い、柔かい接触を行なう
ものである。柔かい接触の後早急に該重検出信号に一致
したトルク電流Ｉｔになるようにする。

すなわち、制動機釈放時刻ｔ８には十分な不平衝トルク
を打ち消す補償するトルクを発生することになり、滑ら
かで、乗客に不快感を与えることなく起動することがで
きる。

時刻ｔａで制動機６は釈放し、トルク電流スイッチＳＷ
ｚは端子２に接触される。また、速度指令器から速度指
令Ｗｒ　を与え、実速度Ｗｒとの比較で速度制御系ＡＳ
Ｒをか構成する。速度制御系ＡＳＲはトルク電流指令Ｉ
ｉ　を演算する。このトルク電流指令■、をもとに、す
ベリ角周波数Ｗｓと界磁電流指令Ｉｍ２で位相角指令θ
と１次電流指令１１を演算して電流及び速度を制御し、
速度指令Ｗｒに応じてエレベータ速度Ｖのように起動。

加速走行する。

ところで１乗かご内の乗客の荷重はその都度具なり、荷
重検出器１０の検出量が異なって荷重補償トルク電流が
第４図のように違う。例えば、乗かと８内の乗客の荷重
が重く、上昇方向運転をする時の荷重補償トルク電流は
、荷重による吊り落し現象を防止するためＩｔｓのよう
な電流が必要である。また逆に下降方向運転をする時の
荷重補償トルク電流は、荷重による飛出しを防止するよ
うに−Ｉｔ４のような電流が必要である。この荷重補償
トルク電流を急激に与えると第３図のように歯車３の歯
面３−１と３−２が衝突をし、歯面の損傷を起し寿命を
短かくするだけでなく、衝突音が発生する。このような
大きな荷重補償トルク電流が必要な場合でも時刻ｔ　、
ｌの点まで小さなトルク電流±Ｉｔｌを与え、歯車３の
歯面が軽く接触するように作用する。その後に荷重に対
して補償トルク電流Ｉｔ４〜−Ｉｔ４を与え、滑らかな
起動特性を得るようにする。

このように本実施例によれば、電動機に磁束遅れが有し
ているにもかかわらす閉扉終了時刻後、速やかに電動機
にトルク発生指令を与えて制動機釈放時刻までに不平衝
トルクを打消す起動補償トルクを得ることができるため
、危険防止の観点がら安全性に秀れて、かつ滑らかで乗
客に不快感を与えることがない、しかも歯車の損傷、歯
面衝突音を軽減できるインバータ制御エレベータの起動
装置を提供することができる。

尚、起動補償トルク電流を指数関数的に増加する様にす
る事でも歯車３の歯面損傷、歯面衝突音を軽減すること
は当然である。

第５図は他−実施例を示す構成図である。第１図とほぼ
同等の構成であるが、異なる点は電力変換器１が電圧形
インバータ装置で構成している点と、それに判うインバ
ータ制御装置の構成が違う点で、第１図と同様の効果が
得られる事は勿論である。

〔発明の効果〕

本発明によれば、閉扉終了時刻から制御様釈放時刻まで
の短時間に不平衝トルクを打消す起動補償トルクを得る
ことが出来るため安全性に秀れ、かつ滑らかで乗客に不
快感を与えることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明一実施例の構成図、第２図は本発明の一
実施例の゛説明図、第３図は接触部の拡大図、第４図は
本発明の一実施例の説明図、第５図は他の一実施例の構
成図である。 １・・・電力変換器、２・・・駆動電動機、３・・・歯
車、４拳 ・・・巻胴、８・・・乗かご、１０・・・荷重検出器、
Ｉｔ・・・トルク電流指令、ＳＷｌ・・・界磁電流指令
スイッチ、第４０

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、交流電力を直流電力に変換し、さらに交流電力に変
   換するインバータ制御の電力変換器、該電力変換器を制
   御するインバータ制御装置、該電力変換器の出力に接続
   した駆動用誘導電動機、該誘導電動機に連結した巻胴と
   制動機、該巻胴と主索を介してつるべ式に備えた平衝お
   もりと乗かごからなるインバータ制御エレベータ装置に
   おいて、前記乗かごの扉の閉扉終了時刻から前記インバ
   ータ制御装置の界磁電流指令を定格以上与えて磁束の立
   上りを早め、定格の磁束が確立した時点で前記界磁電流
   指令を定格に設定すると同時に、前記乗かごに備えた荷
   重検出器の荷重信号を前記インバータ制御装置のトルク
   電流指令として与えることを特徴としたインバータ制御
   エレベータ装置の起動方法。 ２、特許請求の範囲第１項において、前記トルク電流指
   令は初め小さな値とし、後に不平衝トルクである所望の
   値に設定することを特徴とするインバータ制御エレベー
   タ装置の起動方法。