JPS63313586A - TGF−α - Google Patents

TGF−α

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Publication number
JPS63313586A
JPS63313586A JP14742587A JP14742587A JPS63313586A JP S63313586 A JPS63313586 A JP S63313586A JP 14742587 A JP14742587 A JP 14742587A JP 14742587 A JP14742587 A JP 14742587A JP S63313586 A JPS63313586 A JP S63313586A
Authority
JP
Japan
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tgf
dna sequence
dna
amino acid
sequence
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Pending
Application number
JP14742587A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Yanaihara
矢内原 昇
Hideo Okai
大貝 秀雄
Takeshi Kumakura
熊倉 武
Shoji Adachi
昇司 足立
Shigeki Kawai
茂樹 河合
Kazuhide Ojida
王子田 和秀
Toshiki Kitazawa
北澤 利記
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Earth Corp
Original Assignee
Earth Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Earth Chemical Co Ltd filed Critical Earth Chemical Co Ltd
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Publication of JPS63313586A publication Critical patent/JPS63313586A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones

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  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規なDNA配列、より詳しくはTGF−α
〔トランスフォーミング グロース ファクター タイ
プa (Transfor+++ing growth
factor type  α) )をコードするDN
A配列、これを含むベクター、該ベクターを保有する宿
主細胞及びその培養によるTGF−αの製造法に関する
従来の技術及びその問題点 TGF−αは、最初、サルコーマウィルスにより形質転
換されたラット細胞の培養上澄中に存在することが報告
された細胞生長因子であり(G。
J、Todaroら、  Naturo 、  264
 、26〜31(1976)) 、上皮細胞生長因子(
E G F)とは密接な関連を有する。
TGF−αは、EGFリセプターに対して、EGFと競
合して結合することが知られており、またDNA合成促
進、軟寒天中でのコロニー形成促進、新生仔マウスにお
ける眼瞼開裂の促進等、EGFと共通の生物活性を有す
る(G、  J。
TOdarOら、  Proc、Natl、Acad、
Sci、 USA。
77.5258〜5262 (1980) 、M、A。
A nZanoら、  Proc、Natl、Acad
、Sci、 USA。
80.6264〜6268 (1983) 、J、P。
Tag、 5cience、 229.673〜675
(1985)等参照)。一方、TGF−αは、EGFよ
りも強い骨吸収活性、脈管形成活性等を有する点で、E
GFとは区別される(K、  J。
I bbotson ら、  5cience、  2
28. 1007〜1009  (1985) 、A、
B、5chreiberら。
5cience、  232. 1250〜1253(
1986))。
TGF−αの構造としては、最初、サルコーマウィルス
により形質転換されたラット繊維芽細胞の培養上澄から
ラットTGF−αが精製単離され、その−次構造が決定
された(H,Marquardtら。
5cience、  223. 1079〜1082(
1984))。
次いで、ヒト遺伝子ライブラリーより、ヒトTGF−α
の前駆体の遺伝子が単離され、同時にそのcDNAもク
ローニングされたことにより、下記式〔1〕で表わされ
るアミノ酸配列から成るヒトTGF−αの一次構造がは
じめて明らかにされた( R、D erynckら、C
e1l 、38,287〜297 (1984))。
Vat−Val−8er−His−Phe−Asn−A
sp−Cys −Pro−Asp−3er−His−T
hr−Gin−Phe−Cys −Phe−His−G
ly−Thr−Cys−Arg−Phe−Lcu −V
al−Gln−Glu−Asp−Lys−Pro−Al
a−Cys −Val−Cys−His−8er−Gl
y−Tyr−Val−Gly −Ala−Arg−Cy
s−Glu−His−Ala−Asp−Leu −Le
u−Ala                    
(1)なおヒトTGF−αとラットTGF−αとは、各
々50アミノ酸残基の内、わずか4残基が異なるのみで
あった。即ち、式〔1〕のヒトTGF−αに対して、ラ
ットTGF−αでは、7位Aspがtysに、15位P
heがTyrに、28位AspがGluに、41位Al
aがValに、それぞれ置換している。
TGF−αは、特定の腫瘍細胞により産生される生長因
子ではあるが、本来その遺伝子は正常細胞に含まれてお
り、何らかの生理的な機能を有するものと考えられてい
る。事実、ヒト胎盤(K。
S trombergら、  B iochem、  
B 1ophys、  Res。
Com+iun、、106,354〜361  (19
82))、ラット胚(L0M9MatriSianら*
  Biochem。
Biophys、 Res、 Coi+iun、、  
107. 761〜769 (1982)) 、ヒトミ
ルク(J、A。
Z wiebelら、  Cancer Res、 、
  46. 933〜939 (1986) )等から
TGF−αが見出されたという報告があり、真の機能は
、未だ不明であるが、少くとも発生過程において、何ら
かの重要な役割をになっているものと推測される。
従って、TGF−αはEGFと同様に医薬として有用と
考えられ、またTGF−αの機能を明らかにすることは
、それ自体極めて有意義であり、更にその知見に基づい
ての医薬品等への応用開発が待望されている。
天然のTGF−αは極めて微量成分であるため、従来そ
の大量生産は不可能であった。試みとして、例えば化学
合成法(J、P、Tagら、Nature 。
309.376〜378 (1984)) 、及び遺伝
子組換え法として、cDNAにtrpプロモーター/オ
ペレーター及びtrpΔLE1413タンパクのアミノ
末端配列をコードするDNA配列を連結したものを組込
んだベクターを用いて大腸菌菌体内に融合タンパクとし
て産生させる方法〔RoD erynckら、Ce1l
 、38,287〜297(1984)、及びM、 E
、 Winklerら、J。
Biol、Chem、、261.13838〜1384
3(1986))が提案されている。
しかしながら、TGF−αは、EGFと同様、分子内に
3個のジスルフィド結合を有するポリペプチドであるた
め、通常の製造方法では分子内、分子間にランダムにジ
スルフィド結合が形成され、生物活性のある天然型分子
を得ることは難しい。
上記のいずれの方法においても、その障害は克服されて
おらず、複雑な工程を経て、天然型分子を得ることは不
可能ではないにしても、非常に困難であった。例えば、
上記のR、D erynckら及びM。
E、Winklerらの一連の遺伝子工学的手法による
場合、菌体内から抽出したTGF−αは分子内及び分子
間にランダムなジスルフィド結合を有しており、−互譲
結合を還元的に開裂し次いでグルタチオンレドックスバ
ッファー中で再度分子内ジスルフィド結合を生成させ、
これをブロムシアン処理してtrpΔLEタンパク部分
を除去し、更に精製するという極めて煩雑な工程を必要
とし、しかもその結果得られる天然型のTGF−αは、
わずかにその生成を確認できる程度の微量に過ぎない。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記従来技術の問題点を解消し、TGF−
αを容易に、高純度で且つ大量に製造することのできる
遺伝子組換え技術を利用した製造方法を開発すべく鋭意
研究した。その結果、該製造方法のためのTGF−αを
コードする遺伝子として合成DNA配列を用いるときに
は宿主細胞に応じた発現に好適なDNA配列にすること
ができること、TGF−αのアミノ酸配列をコードする
DNA配列と、該アミノ酸配列のアミノ末端相当側にシ
グナルペプチドのアミノ酸配列を有するアミノ酸配列を
コードするDNA配列とが連結されている組換えDNA
配列を用い、これをベクターに組み込み、形質転換し、
発現させるときには目的のTGF−αが分泌発現される
のみならず、得られるTGF−αが生物活性のある天然
型の分子となること、従って従来方法に比して著しく簡
易な工程で高純度且つ大量の天然型TGF−αを収得し
得ることを見い出し、これに基づき本発明を完成するに
至った。
即ち本発明は、 TGF−αのアミノ酸配列をコードする合成DNA配列
、 TGF−αのアミノ酸配列をコードするDNA配列と、
該アミノ酸配列のアミノ末端相当側にシグナルペプチド
のアミノ酸配列を有するアミノ酸配列をコードするDN
A配列とが連結されていることを特徴とする組換えDN
A配列、 該組換えDNA配列を含むベクター、 該ベクターを保有する宿主細胞、並びに、該宿主細胞を
培養してTGF−αを製造、採取することを特徴とする
TGF−αの製造法に係る。
本発明において目的とするTGF−αは、好ましくは前
記式[1〕のアミノ酸配列で表わされるヒトTGF−α
であるが、これに限定されるものではなく、ラットTG
F−α等も包含する。
前記式〔1〕及び以下の本明細書におけるアミノ酸配列
及び各アミノ酸の略号による表示並びにDNA配列及び
核酸塩基、その他の略号による表示は、IUPAC−I
UBの規定乃至当該分野における慣用記号に従うもので
あり、その例を次に挙げる。
Ala・・・アラニン   Arg・・・アルギニンA
sn・・・アスパラギン Asp・・・アスパラギン酸
Cys・・・システィン  Gin・・・グルタミンG
lu・・・グルタミン酸 Gly・・・グリシンHis
・・・ヒスチジン  Ile・・・イソロイシンLeu
・・・ロイシン   Lys・・・リジンMet・・・
メチオニン  Phe・・・フェニルアラニンPro・
・・プロリン   Set・・・セリンThr・・・ス
レオニン  Trp・・・トリプトファンTyr・・・
チロシン   Val・・・バリンA・・・・・・アデ
ニン   T・・・・・・チミンG・・・・・・グアニ
ン   C・・・・・・シトシンまた、本明細書に記載
のポリペプチドにおけるアミノ酸番号は、前記式〔1〕
に示す通り、TGF−αのアミノ末端(N末端)のVa
tを1として表示するものである。
以下、本発明のTGF−αの製造技術につき、TGF−
αアミノ酸配列をコードする遺伝子たる合成DNA配列
及びTGF−αアミノ酸配列をコードするDNA配列と
シグナルペプチドをコードするDNA配列とが連結され
たDNA配列の設計、造成、これらのDNA配列を保有
させたベクターの構築、該ベクターによる宿主細胞の形
質転換及び該形質転換細胞の培養を順次説明する。
本発明の第1のDNA配列であるTGF−αのアミノ酸
配列をコードする合成DNA配列について述べる。合成
DNA配列を用いることにより、使用する宿主細胞に応
じて、該細胞により実際に発現でき、しかも高い効率で
発現できるDNA配列を任意に設計できるという大きな
利点が得られる。
上記合成DNA配列であるTGF−αのアミノ酸配列を
コードする遺伝子としては、例えば前記式〔1〕で表わ
されるヒトTGF−αのアミノ酸配列に基づいて種々の
DNA配列を設定することができる。即ち、ヒトTGF
−αを構成する前記式〔1〕で表わされる50個の各ア
ミノ酸に対応する2乃至6通りのコドンの中から任意の
コドンを選択し、之等を組合せることにより設計できる
但し、この設計される配列中には、例えば転写終結信号
等の不都合な配列が生じることがあってはならない。 
上記TGF−αのアミノ酸配列をコードする遺伝子の好
ましい一見体例を、下記式%式% 上記式〔2〕のDNA配列を、そのアミノ酸配列と対応
させ、相補二本鎖DNA配列として下記式〔3〕に示す
Val−Val−8er−His−Phe−Asn−A
sp−Cys−Pro−Asp−GTG GTG AG
T CACTTT AACGAT TGT CCG G
AT−CACCACTCA GTG AAA TTG 
CTA ACA GGCCTA−8er−Hi 5−T
hr−G 1 n−Phe−Cys−Phe−Hi s
−G 1 y−Thr−AGCCAT ACCCAG 
TTT TGCTTT CACGGCACC−TCG 
GTA TGG GTCAAA ACG AAA GT
G CCG TGG−Cys−Arg−Phe−Leu
−Val−Gln−Glu−Asp−Lys−Pro−
TGCCGCTTr CTG GTG CAG GAA
 GAT AAA CCG−ACG GCG AAA 
GACCACGTCCTT CTA TrT GGC−
Ala−Cys−Val−Cys−His−3er−G
ly−Tyr−Val−Gly−GCT TGCGTG
 TGCCACAGCGGT TAT GTG GGT
−CGA ACG CACACG GTG TCG C
CA ATA CACCCA−Ala−Arg−Cys
−Glu−Hls−Ala−Asp−Leu−Leu−
AlaGCCCGCTGT GAA CAT GCA 
GAT CTG CTG GCGCGG GCG AC
A CTT GTA CGT CTA GACGACC
GC〔3〕 上記式〔2〕又は〔3〕で表わされるDNA配列は、遺
伝子工学的手法によりTGF−αを発現させるのに好適
なものとして、本発明者が多くの実験の末に見出したも
のであり、全く新規なDNA配列である。
また、上記式〔2〕又は〔3〕のDNA配列は、宿主細
胞として大腸菌を利用することを考慮して、大腸菌によ
る使用頻度の高いコドンを優先的に選択、組合せて設計
された具体例であるが、大腸菌を利用する場合でも該大
腸菌による使用頻度の高い他のコドンを利用することも
でき、かくして得られる配列もまた本発明の合成DNA
配列に包含される。
更に、本発明に利用される宿主細胞は、後述するように
大腸菌に限定されるものではなく、従って利用する宿主
細胞に応じて、該細胞による使用頻度の高い他のコドン
を選択、組合せることによっても、本発明の合成DNA
配列であるTGF−αアミノ酸配列をコードする遺伝子
を構築することができる。
上記の如き本発明の合成DNA配列であるTGF−αア
ミノ酸配列をコードする遺伝子は、その設計された配列
に従って、例えば市販のDNA合成機等を利用して、通
常の方法に従い、容易に化学合成することができる。該
方法としては、例えば固相リン酸トリエステル法[Na
ture 、  310゜105 (1984))等を
例示できる。また、得られるDNA配列は、例えば高速
液体クロマトグラフィー等の常法により単離精製でき、
精製されたDNA配列の確認は、例えばホモクロマトグ
ラフィーによる二次展開法[E、  Jay、 R,A
Bambara、 R,Pada+anbhan an
d R,Wu 。
Nucleic  Ac1ds  Res、、1. 3
31 (1974)〕や〕マキサムーギルバート法A、
 M、 Maxa■and  W、G11bert、 
Proc、Natl、Acad、Sci。
USA、ヱ迭、560 (1977);A、M。
Maxam and  W、 G11bert、 Me
thods 1nEnzya+o1.、Vol、65.
 pp499. Acad、Press(1980))
等により、それぞれ行なうことができる。
上記化学合成に当たっては、設計されたDNA配列及び
これと相補的なDNA配列を、それぞれ数本の一本鎖D
NA断片として別々に合成した後、之等を連結させて所
望の二本鎖DNAを製造するのが有利である。更に上記
二本鎖DNAの合成においては、得られるDNA鎖の両
末端部がそれぞれ適当な制限酵素により切断された結果
生じる配列(制限酵素認識部位)を有するものとするの
が好ましい。
かかる適当な制限酵素認識部位を有するTGF−αアミ
ノ酸配列をコードする遺伝子の一具体例としては、下記
式〔4〕に示す配列を例示できる。
CACCACTCA GTG AAA TTG CTA
 ACA GGCCTA−AGCCAT ACCCAG
 TTT TGCTTr CACGGCACC−TCG
 GTA TGG GTCAAA ACG AAA G
TG CCG TGG−TGCCGCTTT CTG 
GTG CAG GAA GAT AAA CCG−A
CG GCG AAA GACCACGTCCTT C
TA TTT GGC−GCT TGCGTG TGC
CACAGCGGT TAT GTG GGT−CGA
 ACG CACACG GTG TCG CCA A
TA CACCCA−GCCCGCTGT GAA C
AT GCA GAT CTG CTG GCG−CG
G GCG ACA CTr GTA CGT CTA
 GACGACCGC−尚、上記式〔4〕では、制限酵
素認識部位としてEcoRI及び5alI認識部位が示
されているが、本発明におけるTGF−αアミノ酸配列
をコードする遺伝子に付与されるべき制限酵素認識部位
は之等に限定されるものではな(、従来公知の各種のも
のを適宜選択使用することができる。
上記式〔4〕の二本鎖DNA配列は、例えば下記第1表
に示す各一本鎖DNA断片をまず合成し、次いで之等を
適当に連結させることにより製造できる。
第  1  表 上記式〔4〕で示される如きTGF−αの遺伝子を含む
二本鎖DNA配列の製造は、通常の方法、例えば特開昭
61−15691号公報に記載の方法に従って行なうこ
とができる。その具体例としての上記式〔4〕のDNA
配列の製造の概略を第1図に示し、またその詳細を後記
実施例に示す。
TGF−αの遺伝子を含む、ベクターの具体例としては
、後記実施例に詳述する方法により得られるpTGFA
lを例示できる。該ベクターpTGFAIは、大きさ約
3.9キロベースペアーズ(kb)のプラスミドであり
、前記式〔4〕に示した本発明のTGF−α遺伝子と共
にアンピシリン耐性遺伝子を保有している。該ベクター
pTGFA1を保有する大腸菌HB 101株は、微工
研に「微工研条寄第1354号(FERM  BP−I
354)Jとして寄託されている。
本発明の第2のDNA配列であるTGF−αのアミノ酸
配列をコードするDNA配列とシグナルペプチドをコー
ドするDNA配列とが連結されたDNA配列について、
以下に述べる。
本発明の第2のDNA配列は、TGF−αのアミノ酸配
列をコードするDNA配列と、該アミノ酸配列のアミノ
末端相当側にシグナルペプチドのアミノ酸配列を有する
アミノ酸配列をコードするDNA配列とが連結されてい
る組換えDNA配列である。
本発明の第2のDNA配列におけるTGF−αのアミノ
酸配列をコードするDNA配列としては、特に限定はな
く1、例えばcDNAを用いることもできるが、本発明
の第1のDNA配列である合成DNA配列を用いるのが
好適である。
即ち、本発明の第2のDNA配列の好ましいものとして
、前記式〔3〕で代表される合成DNA配列と、シグナ
ルペプチドのアミノ酸配列を有するアミノ酸配列をコー
ドするDNA配列とが連結されたものを挙げることがで
きる。
ここでシグナルペプチドとは、各種の分泌性蛋白等の前
駆体のアミノ末端に存在する士数個乃至数十個の疎水性
に富んだアミノ酸配列である。これは上記前駆体を細胞
の細胞質内から膜外に導き出す作用を奏し、またそれ自
体は前駆体より切離され、かくして該シグナルペプチド
の作用によって分泌性蛋白等が分泌発現される。
特に、本願発明においては、シグナルペプチドを利用す
ることにより、従来の遺伝子組換え法或いは化学合成法
による製造が極めて困難であった多数のジスルフィド結
合がすべて正しく形成された生物活性のある天然型TG
F−αを得ることができるという大きな利点が得られる
。β−ウロガストロンについて、同様の利点が見出ださ
れているが〔大貝秀雄、バイオインダストリー、3゜8
75〜883 (1986)) 、TGF−αについて
実際にかかる利点が見出だされたのは今回が始めてであ
る。
本発明に利用されるシグナルペプチドは、上記バイオイ
ンダストリーや特開昭61− 149089号に記載のものと同一であってもよく、ま
た之等と異なるものであってもよい。その具体例として
は、例えば大腸菌β−ラクタマーゼ(bla)、リン酸
結合蛋白(pstS又はphoS)、アルカリフォスフ
ァターゼ(phoA) 、動物のIL−2、成長ホルモ
ン、プロインシュリン等の前駆体蛋白のそれぞれのシグ
ナルペプチドを例示できる。
2等シグナルペプチドをコードするDNA配列は、化学
合成することもできるし、天然のDNA配列を利用する
こともできる。上記シグナルペプチドをコードするDN
A配列を含むベクターの具体例としては、pKTNを例
示できる。
pKTNは、blaシグナルペプチドをコードするDN
A配列を含むベクターであり、その詳細は後記実施例2
に示しである。また該pKTNを保有する大腸菌7M1
03株は、r E 5cherichiacoli 、
JM−103,pKTN−2−2J なる表示で、微工
研菌寄第9146号(FERM  P−9146)とし
て寄託されている。
本発明の第2のDNA配列としては、TGF−αアミノ
酸配列をコードするDNA配列とシグナルペプチドのア
ミノ酸配列をコードするDNA配列とが直接連結されて
いることが、目的のTGF−α自体が分泌発現される点
から好ましい。かかる本発明DNA配列の具体例として
は、下記式〔5〕で表わされるものを例示できる。該式
〔5〕のアミノ酸配列は、blaシグナルペプチドとT
GF−αとが直結された融合ポリペプチド配列であり、
同DNA配列は該融合ポリペプチドをコードする配列の
一例である。尚、式中には、シグナルペプチドとTGF
−αとの連結位置を矢印で示した。
Met−8er−11e−G 1 n−Hl s−Ph
e−Arg−Va I−A I a−Leu−ATG 
AGT ATT CAA CAT TTCCGT GT
CGCCCTT−TACTCA TAA GTT GT
A AAG GCA CAG CGG GAA−11e
−Pro−Phe−Phe−A 1 a−A l a−
Phe−Cys−Leu−Pro−ATT CCCTT
T TTT GCG GCCTTT TGCCTT C
CT−TAA GGG AAA AAA CGCCGG
 AAA ACG GAA GGA−GTCTTCGC
CGTG GTG AGT CACTTT AACGA
T−CAG AAG CGG CACCACTCA G
TG AAA TTG CTA−Cys−Pro−As
p−3er−11is−Thr−Gln−Phe−Cy
s−Phe−TGT CCG GAT AGCCAT 
ACCCAG TTT TGCTTT−ACA GGC
CTA TCG GTA TGG GTCAAA AC
G AAA−11is−Gly−Thr−Cys−Ar
g−Phc−Leu−Val−Gln−Glu−CAC
GGCACCTGCCGCTTT CTG GTG C
AG GAA−GTG CCG TGG ACG GC
G AAA GACCACGTCCTT−Asp−Ly
s−Pro−Ala−Cys−Val−Cys−His
−8er−Gly−GAT AAA CCG GCT 
TGCGTG TGCCACAGCGGT−CTA m
 GGCCGA ACG CACACG GTG TC
G CCA−GACGACCGCATr       
   (5)本発明DNA配列は、これを遺伝子組換え
技術に利用するためには、その5′末端に開始コドン(
ATG等)を、また3′末端に終止コドン(TAA、T
AGまたはTGA)を有している必要があり、かかる開
始コドン及び終止コドンを有するDNA配列(以下これ
を「構造遺伝子」という)もまた、本発明に包含される
。本発明の構造遺伝子には、開始コドンに始まり、上述
したTGF−αとシグナルペプチドとの融合ポリペプチ
ドをコードするDNA配列を経て、終止コドンで終わる
一本鎖DNA配列、これと相補的な一本鎖DNA配列及
び之等からなる二本鎖DNA配列が含まれる。
上記式〔5〕に示したDNA配列は、シグナルペプチド
のアミノ末端Metに対応する開始コドン(ATG)及
びTGF−αのカルボキシ末端Alaのコドンの直後に
終止コドン(TAA)を有しており、本発明構造遺伝子
の好ましい具体例である。
かかる本発明構造遺伝子は、その全配列を前記した化学
合成により製造することもでき、一部のDNA配列とし
て天然のDNA断片を利用し、これと合成DNA断片と
を連結させて製造することもできる。この連結操作は常
法、例えば各種制限酵素による切断処理、T4DNAリ
ガーゼ処理等によることができる。
本発明構造遺伝子は、これを適当なベクターに挿入させ
て、本発明ベクターを構築される。
上記ベクターの構築は、この種遺伝子組換え技術におけ
る通常の方法に従うことができる。これには各種制限酵
素による切断処理、上記T4DNAリガーゼ等を用いた
上記連結処理、アガロースゲル電気泳動法、ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動法等による単離、精製、フェノー
ル抽出法による回収、精製等が包含される。また得られ
るベクターの確認も常法に従い、例えばそのDNA配列
を直接マキサム−ギルバート法(A0M0Maxama
nd  W、  G11bert、Proc、Natl
、Acad、Sci。
USA、74,560 (1977))で解析するか、
ミニプレバレージョンやマツピング法により遺伝子の挿
入やその方向を確認する方法[HoC。
Birnboim et al、、 Nucleic 
 Ac1ds  Res、、7゜1513〜1523 
(1979))等によることができる。
上記本発明ベクターの構築のために利用される起源ベク
ターは、特に制限がなく、従来公知の種々のものでよく
、これには例えばバクテリオファージ及び動植物ウィル
スを含む各種ウィルスベクター、各種プラスミド、コス
ミド等が包含される。
之等のうちでは、pBR322又はこれに由来する各種
のプラスミドベクターが好適である。更に本発明構造遺
伝子は、これに対応するRNA配列として、RNA遺伝
子からなる適当なベクターに保有させることもできる。
本発明構造遺伝子を保有するベクターの具体例としては
、後記実施例に詳述する方法により得られるpTGFA
2を例示できる。該ベクターpTGFA2は、大きさ約
4.2キロベースペアーズ(kb)のプラスミドであり
、前記式〔5〕に示した本発明の構造遺伝子と共にテト
ラサイクリン耐性遺伝子を保有している。該ベクターp
TGFA2を保有する大腸菌JM103株は、微工研に
「微工研条寄第1355号(FERM  BP−135
5)Jとして寄託されている。また同じく、該ベクター
pTGFA2を保有する大腸菌H8101株は、微工研
に「微工研条寄第1387号(FERM  BP−13
87)Jとして寄託されている。
本発明の構造遺伝子を保有させたベクターは、これが宿
主細胞内に導入されて目的とするTGF−αを発現する
ためには、本発明構造遺伝子の他に、その発現に必要な
各種の遺伝情報、例えばプロモーター、転写終結信号、
ポリA鎖付加信号(真核細胞を宿主細胞とする場合)等
の転写のための情報やりボゾーム結合部位(シャイン・
ダルガルノー配列、SD配列)等の翻訳のための情報等
が必要である。かかる遺伝情報は宿主細胞に応じてそれ
ぞれよく知られており、例えばプロモーターとしては、
大腸菌に対するtrpプロモーター、laeプロモータ
ー、ryeプロモーター、λPLプロモーター、Ipp
プロモーター、tacプロモーター等、枯草菌に対する
5POIプロモーター、5PO2プロモーター、pen
プロモーター等、酵母その他の真核細胞に対するPH0
5プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモー
ター、ADHプロモーター、5v40由来プロモーター
等を例示できる。之等の遺伝情報は、本発明ベクターの
構築に当たって、之等を含むプラスミドを選択して起源
ベクターとすることにより、又は之等を含むプラスミド
から常法に従い単離するか、化学合成した後、適当なベ
クターに組込むことにより、それぞれ本発明ベクターに
存在させることができ、かくして所望のTGF−α発現
ベクターを得ることができる。
か(して得られるTGF−α発現ベクターは、本発明の
構造遺伝子の上流にプロモーター及びリボゾーム結合部
位を、また下流に転写終結信号を各々連結されてなるT
GF−α発現情報単位の少なくともひとつを保有するも
のであり、適当な宿主細胞内に導入して該細胞を形質転
換させることによって、該細胞に目的とするTGF−α
を生産、蓄積させることができる。本発明は、かかるT
GF−α発現ベクターをも提供するものである。
上記TGF−α発現情報単位の一個を有する本発明発現
ベクターの具体例としては、前記のpTGFA2を例示
できるJ pTGFA2は、前記式〔5〕で表わされる本発明構造
遺伝子の上流に、tacプロモーター及びIae Z遺
伝子のりボゾーム結合部位を有する。また該構造遺伝子
の下流にbla遺伝子の転写終結信号を有する。更にこ
れはテトラサイクリン耐性遺伝子をも有している。
また、本発明のTGF−α発現ベクターは、該ベクター
内は、上記TGF−α発現情報単位の複数個を有するも
のであってもよく、かかる複数個のTGF−α発現情報
単位を保持させたベクターによれば、TGF−αの生産
性を高め得る場合がある。
上記の如くして得られる本発明のTGF−α発現ベクタ
ーは、これを適当な宿主細胞に導入(形質転換)させる
ことにより、該宿主細胞に本発明のTGF−α産生能を
付与することができる。ここで用いられる宿主細胞とし
ては、特に限定はなく、公知の各種のもの、例えば大腸
菌等のダラム陰性細菌、枯草菌等のグラム陽性細菌、放
線菌、酵母、動植物細胞等のいずれでもよいが、特に大
腸菌に12株由来のH8101株(H,W。
Boyer and  D、  Roulland−D
ussoix、、J、  Mol。
Biol、、 41.459〜472 (1969) 
)及びJM103株(J、 Messing et a
l、、NucleicAcids  Res、、9.3
09 (1981))は好ましい。
上記宿主細胞への本発明ベクター乃至本発明TGF−α
発現ベクターの導入及びこれによる形質転換の方法とし
ては、一般に用いられている方法、例えば宿主細胞を低
温で塩化カルシウムを含む水溶液中で処理し、該溶液中
にベクターを添加する方法(E、  Lederber
g  and S、 Cohen、 J。
Bacteriol、、119.1072 (1974
) )等を例示できる。
上記のようにして、本発明ベクター乃至本発明発現ベク
ターの導入により形質転換した細胞を収得することがで
き、本発明は、かかる形質転換された宿主細胞をも提供
するものである。
本発明のTGF−α発現ベクターにより形質転換された
細胞は、通常の細胞を培養するために用いられる適当な
培地を用いて培養することができ、該培養により所望の
TGF−αが生産、蓄積される。上記培養に利用できる
培地としては、例えばL培地、E培地、M9培地、M6
3培地等の各種の培地を好ましく例示することができる
。また之等の培地には、更に通常知られている各種の炭
素源、窒素源、無機塩、ビタミン類、天然物抽出物、生
理活性物質等を添加することもでき、かかる培地も好ま
しく利用できる。培養は、前記宿主細胞の生育に適した
pH,温度、通気、攪拌等の条件を採用した各種の方法
により実施できる。例えば大腸菌の場合には、pH約5
〜8の範囲、特にpH7が適当であり、約20〜43℃
の温度で、通気攪拌条件で培養するのが望ましく、培養
のスケールには特に限定はない。更に目的とするTGF
−αの発現量乃至分泌量を高めるため、また菌体外への
目的蛋白の排出を促進乃至抑制する目的等に応じて、上
記培地組成や培養条件等は適宜変更設定することもでき
る。
上記培養により、シグナルペプチドとTGF−αとの融
合ポリペプチドをコードするDNA配列を含有させた本
発明の発現ベクターで形質転換した細胞では、細胞質内
で融合ポリペプチドが生産され、続いて細胞外又はペリ
プラズムに目的のTGF−αが成熟ポリペプチドの形で
分泌蓄積される。即ち、まずベクター中の融合ポリペプ
チドをコードする遺伝子から、ベクター中の転写調節因
子並びに宿主細胞中の諸刃子の作用でmRNAが生産さ
れる。次いで、該mRNAから翻訳調節因子並びに宿主
細胞中の諸々因子の作用で融合ポリペプチドが生産され
る。更にここで生産されるポリペプチドは、シグナルペ
プチドの作用により、細胞外又はペリプラズムに分泌さ
れ、同時にシグナルペプチダーゼの作用により、該ポリ
ペプチドからシグナルペプチドが切り離されるのである
その結果、シグナルペプチドも、また他の如何なる不要
なアミノ酸配列をも含まないTGF−αが細胞外又はペ
リプラズムに分泌、蓄積される。しかも、このTGF−
αは、実施例に示されるように天然型と同様の生物活性
を有しており、従って天然型の正しいアミノ酸配列及び
正しいジスルフィド結合を有するものである。
かくして、宿主細胞のペリプラズム等の内部又は培養上
澄等に蓄積されたTGF−αは、これを常法に従い分離
することができ、また精製することができる。この分離
、精製操作は、例えば培養上澄、浸透圧ショック法によ
り調製したペリプラズム画分等につき、ゲル濾過、吸着
クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、
高速液体クロマトグラフィー等を適宜組合せる方法によ
り実施することができる。
かくして、本発明によれば、遺伝子組換え技術により、
天然型TGF−αを好適に製造できる。
得られるTGF−αの確認は、例えば各種の細胞表面に
存在するEGFリセプターに、TGF−αが結合するこ
とを利用したラジオリセプターアツセイ(RRA)等の
手法によることができる。
また、本発明方法によって得られるTGF−αが高純度
に精製されていることは、例えば、高速液体クロマトグ
ラフィー(HPLC)により単一ピークになること、ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動法(PAGE)で単一バ
ンドになること等を指標として容易に確認することがで
きる。該高純度精製TGF−αの同定は、また通常のポ
リペプチド乃至蛋白質の構造解析手段と同様の手段、例
えば5DS−PAGEによる分子量分析、等電点電気泳
動による等電点測定、アミノ酸分析機によるアミノ酸組
成の測定、アミノ酸シークエンサーによるアミノ酸配列
の解析等により、実施することができる。
更に、得られたTGF−αの生物活性は、例えば以下の
方法により確認することができる。
■ 細胞増殖促進活性 BALB/c3T3等の培養細胞又は成熟ラット肝細胞
等の初代培養細胞等を、低血清条件下にTGF−α又は
対照としてのβ−ウロガストロン等を添加して培養し、
培養液中に標識されたチミジン−5′−三リン酸等を加
えることにより、新たに合成されたDNA中に取込まれ
るラジオアイソトープの量を測定する。このラジオアイ
ソトープ量に比例して、新たなDNA合成が行なわれた
こと、即ち細胞の増殖が促進されたことが判る。
■ 軟寒天上コロニー形成活性 NRK49F (ラット腎繊維芽細胞)等の細胞は軟寒
天培地中では、殆んど増殖しないが、TGF−β(トラ
ンスフォーミングクロースファクタータイプβ)の存在
下に、TGF−α又はEGFが共存すると増殖してコロ
ニーを形成する(J、E、De Larco andG
、  J。
Tadaro 、  Proc、Natl、Acad、
Sci、  USA。
75.4001〜4005  (1978) 、A。
B 、  Robertsら、  Proc、Natl
、Acad、Sci、  USA、77.3494〜3
498 (1980))。
■ 新生仔マウス眼瞼開裂及び切歯萌出促進活性新生仔
マウスに、TGF−α又はβ−ウロガストロン等を24
時間毎に皮下注射し、各被検動物の眼瞼が開裂する日及
び切歯の出現する日を記録する。TGF−α、β−ウロ
ガストロン等は、之等に要する日数を短縮できることが
知られている(S、 Cohen、  J、  Bio
l 、 Chew、。
237.1555〜1562 (1962) 、J。
P、 Tal1.5cience、 229.673〜
675(1985))。
以上に述べたTGF−αの製造方法は、式〔1〕のアミ
ノ酸配列のヒトTGF−αを例として述べたものである
が、同様にして、他種動物のTGF−αの製造のために
も適用することができる。何故なら各種動物由来のTG
F−αの構造は極めて相同性が高く、生物学的活性のみ
ならず、物理化学的性質も殆んど同様であるとみなし得
るからである。例えば前述の通り、ラットTGF−αと
ヒトTGF−αとは、僅かに4個のアミノ酸残基が異な
るのみである。
発明の効果 本発明により、次の様な格別顕著な効果が得られる。
(1)遺伝子組換え技術を用いたTGF−αの製造方法
のためのTGF−αをコードする遺伝子として合成DN
A配列を用いることにより、宿主細胞に応じた発現に好
適なDNA配列にすることができる。
(2)TGF−αのアミノ酸配列をコードするDNA配
列と、該アミノ酸配列のアミノ末端相当側にシグナルペ
プチドのアミノ酸配列を有するアミノ酸配列をコードす
るDNA配列とが連結されている組換えDNA配列を用
い、これをベクターに組み込み、形質転換し、発現させ
ることにより、目的のTGF−αが分泌発現されるのみ
ならず得られるTGF−αが生物活性のある天然型の分
子となる。
(3)従って、従来方法に比して著しく簡易な工程で高
純変且つ大量の天然型TGF−αを収得し得る。
実  施  例 以下、本発明を更に詳しく説明するため実・施例を挙げ
る。尚、各側において用いられる各方法及び操作は、特
に明記しない限り、以下の通り行なわれたものとする。
1、制限酵素によるDNAの切断操作 DNAの水溶液(又は緩衝液溶液)或いは粉末に、下記
第2表に示す各緩衝液の濃縮液及び水を混和し、次いで
制限酵素を加え、37℃の水浴中で3時間静置して反応
させる。制限酵素の標準的使用量は、DNAIμgに対
して1ユニツトであり、最終液量は10μQ以上となる
ようにする。
第  2  表 2、フェノール抽出法 酵素反応の終了後、酵素を失活させ反応を停止させるた
めにこの抽出法を行なった。即ち、反応液に、その液量
の半量となるTE飽和フェノール(1mM  EDTA
を含む10mMトリス塩酸(pH8,0)緩衝液をフェ
ノールに飽和させたもの)を加えて充分混和した後、同
じく半量のクロロホルムを加えて更に混和し、次いで遠
心分離してDNAの含まれる緩衝液層を取る。更に0.
1倍量の3M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5,0)と2
倍量の冷エタノールとを加えて混和して、−20℃で1
時間以上放置してDNAを沈澱として回収することによ
りフェノールを完全に除去する。
3、T4DNAリガーゼによるDNA断片の結合(環状
化)操作 66mMトリス塩酸(pH7,5) 、6.6mM塩化
マグネシウム、10mMジチオスレイト−ル及び1mM
  ATPに0.01%の牛血清アルブミン(B S 
A)を添加した水溶液中で、DNA断片と、その1μg
当り3ユニツトとなる量のT4DNAリガーゼ(宝酒造
社製)とを、12℃で5時間以上反応させることにより
DNAを結合(環状化)させる。
4、DNA修飾酵素の使用方法 (1)T4ポリヌクレオチドキナーゼによるDNA5’
端のリン酸化 1〜10μgのDNAを、10mM塩化マグネシウム、
5mMジチオスレイトール、1mMATPを含む50m
Mトリス塩酸緩衝液(pH9,5)50μQに溶かし、
これにT4ポリヌクレオチドキナーゼ5ユニットを加え
、37℃で30分間反応させ、次いで加熱処理により酵
素を失活させる。
(2)SlヌクレアーゼによるDNAのプラントエンド
化 DNA1μgにつき、6mM酢酸ナトリウム、40mM
塩化ナトリウ及び1mM硫酸亜鉛を含む緩衝液(pH4
,5)100μ2を用いて、上記DNAの緩衝液溶液を
作成し、これに2000ユニツトの81ヌクレアーゼ(
BRL社製)を加えて20℃で30分間反応させ、反応
終了後、フェノール抽出を行ない酵素を完全に失活させ
る。
5、形質転換方法 宿主細胞としては、大腸菌に12株由来のH8101株
又はJM103株を用いる。
宿主細胞株を、LB培地(1%バクトドリプトン、0.
5%バクトイ−ストエキス、0.5%塩化ナトリウム)
で、37℃下、610nmの吸光度が0.25になるま
で増殖させる。この培養液4011Qを遠心分離(60
00回転/分×10分)して菌体を回収し、次いで水冷
する。これを0.1M塩化マグネシウム20或で洗浄し
、続いて水冷した0、1M塩化カルシウム及び0.05
M塩化マグネシウム溶液20+11Qに懸濁させ、1時
間氷冷する。遠心分離(6000回転/分X10分)後
、菌体を氷冷した0、1M塩化カルシウム及び0.05
M塩化マグネシウム溶液2+11Qに再懸濁させる。こ
の懸濁液0. 211i2に、T4DNAリガーゼを用
いて結合させたDNA断片の反応組成液0.01m2を
加え、1時間氷冷する。次いで42.5℃の水浴で90
秒間加温し、LB培地2、811Qを加え、これを37
℃の水浴中で1時間静置する。
次に、得られる形質転換株を以下の抗生物質耐性で選択
する。即ち、1.5%寒天を含むLB培地にアンピシリ
ン50μg/威又はテトラサイクリン20μg/m12
を添加して調製した平板培地に、上記で得た反応組成液
の溶液各0.3或ずつを拡げ、これを37℃で一晩培養
し、生育する大腸菌コロニーを分離する。
6、プラスミドの単離 プラスミドを保有する菌株を、アンピシリン50μg/
WQ又はテトラサイクリン20μg/mQを添加したL
B培地500mQで、610止での吸光度が約0.6に
なるまで37℃で振盪培養する。
次いでクロラムフェニコール80mgを加え、37℃で
12〜16時間振盪培養する。これを遠心分離(600
0回転/分XIO分)して菌体を集め、0.85%塩化
ナトリウム水溶液で洗浄する。菌体を20%蔗糖を含む
50mM)リス塩酸(pH8,0)緩衝液2. 511
9に懸濁させ、次に1%リゾチームを含む0.25M)
リス塩酸(pH8,0)緩衝液0.511Qを加え、1
0分間氷冷する。更に0.25M  EDTA (pH
8,0)1或を加え、10分間水冷する。次に6 m 
M トリス塩酸(pH8,0) 、60mM  EDT
A及び0.1%トリトンX−100の溶液4+1112
を加える。
これを超遠心(25000回転/分X90分)して上清
を採取する。この上清8. 21Tl12に塩化セシラ
ム9.0gを加えて溶かし、次いで1%エチジウムブロ
マイド溶液0.811112を加える。これを遠心分離
(2000回転/分X10分)して浮遊物を除き、溶液
を超遠心(50000回転/分X15時間)する。次い
で紫外線照射により螢光を発するプラスミド部分を分離
する。これを5M塩化ナトリウム溶液で飽和したイソプ
ロパツールで5〜6回抽出してこれからエチジウムブロ
マイドを除去する。最後に1mM  EDTAを含む1
0mM)リス塩酸(pH8,0)緩衝液に対して透析し
て塩化セシウムを除去する。
7、アガロースゲル電気泳動 シュライフ(S chleif)とウエンシンク(Wc
nsink)の手引書〔“P ractical  M
ethodsin  Mo1ecular  B io
logy” (1981)。
S pringer −V erlag社、ppH4〜
125)に記載の方法に従って、アガロースゲル電気泳
動及び泳動後のゲルからのDNA断片の分離を行なう。
泳動用電源としては、アトー社製コンスターパワー5J
1065型を、泳動槽としては12X15elのプラス
チック製水槽(白金型極付)を、アガロースとしてはア
ガロースI(同口化学研究所製)を、また泳動用緩衝液
としては40mM)リス塩酸(5mM酢酸ナトリウム及
び1mM  EDTA含有、pH7,9)をそれぞれ用
いる。
8、ポリアクリルアミドゲル電気泳動 上記手引書の第78〜87頁及び第114〜125頁に
記載の方法に従い、ポリアクリルアミドゲル電気泳動及
び泳動後のゲルからのDNA断片の分離を行なう。泳動
用電源としては、アトー社製コンスターパワー5J10
65型を、泳動槽としてはアト−社製5J1060SD
型を用いる。
アクリルアミド溶液として、アクリルアミドとN。
N′ −メチレンビスアクリルアミド(29: 1)と
の水溶液を、重合促進剤としてN、N、N’ 。
N′−テトラメチレンエチレンジアミンを、重合触媒と
して過硫酸アンモニウムをそれぞれ用いる。
また泳動用緩衝液として2.5mM  EDTAを含有
する90tnM)リスホウ酸緩衝液(pH8,3)を用
いる。
実施例 I TGF−αをコードするDNA配列の造成この造成の概
略図は、第1図に示す通りであり、まず第1表に示す各
DNA断片を合成し、之等を連結し、次いでクローニン
グすることにより実施した。その詳細を次に示す。
■ 一本鎖DNA断片の合成 第1表に示したTGF−1〜TGF−10の10種の一
本鎖DNA配列を、それぞれDNA合成機 381A型
〔アプライドバイオシステムズ社製〕を用いて合成した
■ DNA断片の連結 TGF−2〜TGF−5及びTGF−7〜TGF−10
の各約1μgをそれぞれγ−32P−ATPの20μC
iの存在下に、T4ポリヌクレオチドキナーゼ(宝酒造
社製)を用いてリン酸化した。次いで、TGF−1と上
記リン酸化されたTGF−2、TGF−3、TGF−8
、TGF−9及びTGF−10の各々約0.2μgとを
混合しくこれを(I)とする)、別に、TGF−6と上
記リン酸化されたTGF−4、TGF−5及びTGF−
7の各約0.2μgとを混合しくこれを<II>とする
)、それぞれをT4DNAリガーゼ(宝酒造社製)を用
いて連結させた。
上記各連結物を、8%ポリアクリルアミドゲルを用いて
電気泳動させ、オートラジオグラフィーを行なった。現
像したX線フィルム上の32Pによる感光位置を参考に
して、(I)の連結物より約110ベースペアーズ(b
p)に相当するDNA断片を、(II)の連結物より約
76bpに相当するDNA断片をそれぞれポリアクリル
アミドゲルから分離した。 以上で得られる2種のDN
A断片を混合して、T4DNAリガーゼで連結させ、5
%ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行ない、再度オー
トラジオグラフィーを行なって確認しつつ、前記式〔4
〕の二本鎖DNA配列に相当する約186bpのDNA
断片を、ポリアクリルアミドゲルから分離した。
■ クローニング pBR322の1μgを5alI緩衝液中で、制限酵素
5alI(全酒造社製)にて切断し、次いで、高塩濃度
緩衝液中にて、制限酵素EcoRI(全酒造社製)を用
いて切断した後、0.9%アガロースゲル電気泳動を行
なって、約3.7kbのDNA断片を分離した。
このDNA断片と前記的186bpのDNA断片とを混
合し、T4DNAリガーゼを用いて連結させ、得られた
連結物で大腸菌HB101株を形質転換させた。その結
果、アンピシリン耐性を示す形質転換体が得られ、之等
はすべてテトラサイクリン感受性であった。
上記形質転換体より1株を選び、これからプラスミドp
TGFA1を単離した。
得られたpTGFAlを、制限酵素EcoRI、Bam
HI、5alI、PstI、BgllI及びAccm(
以上全酒造社製)を用いて、それぞれ単独で又は組合せ
て切断させ、生じるDNA断片の大きさを、電気泳動で
調べた。その結果、該pTGFA1は、pBR322の
EcoRI −Sal Iサイト間に、前記式〔4〕の
二本鎖DNA配列が挿入されたものであることが確認さ
れた。更に、pTGFAlが上記式〔4〕のDNA配列
を有することは、マキサム−ギルバート法による分析の
結果からも確認された。
上記のベクターpTGFA1を保有する大腸菌H810
1株は、微工研に「微工研条寄第1354号(FERM
  BP−1354Jとして寄託されている。
実施例 2 プラスミドpKTNの構築 このプラスミドの構築の概略図は、第2図に示す通りで
あり、pBR322とpUGT150とから下記■〜■
に従い構築された。
■ pUGT150 このプラスミドpUGT150は、本発明者らがβ−ウ
ロガストロンの分泌発現ベクターとして先に構築した大
きさ約3.87kbのプラスミドであり、β−ウロガス
トロンの化学合成遺伝子の5′末端にblaシグナルペ
プチドをコードするDNA配列が連結されており、その
上流には、1acZ遺伝子のりボゾーム結合部位を、更
にその上流にはtacプロモーターを有している。また
上記blaシグナルペプチドとβ−ウロガストロンとの
ポリペプチド連結部位のDNA配列には、N ru I
サイトが含まれており、その切断点は連結点の2塩基上
流(シグナルペプチド側)に位置している〔特願昭61
− 153783号参照〕。このプラスミドpUGT150
を保有する大腸菌JM103株はrJM103 [pU
GT150] Jなる表示で、微工研条寄第974号(
F E RM  B P −974)として寄託されて
いる。
■ 上記pUGT150の10μgを、NruI緩衝液
中で、制限酵素NruI(日本ジーン社製)を用いて切
断し、次いで高塩濃度緩衝液中で制限酵素EcoRIを
用いて切断した後、6%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動を行なって、約0.46kbのDNA断片(A>を得
た。
別に、pBR322の1μgを、中塩濃度緩衝液中で制
限酵素DraI(日本ジーン社製)を用いて切断し、次
いで高塩濃度緩衝液中で制限酵素EcoRIを用いて切
断した後、0.9%アガロースゲル電気泳動を行なって
、約3.23kbのDNA断片(B)を得た。
また、パリンドローム構造であるオリゴヌクレオチド(
X ma)  (5°−CCGGCCGG−3’)を合
成した。
■ 上記■で得た各DNA断片<A>及び(B)と、(
X ma)の約0.1μgとを混合し、T4DNAリガ
ーゼを用いて之等を連結させ、得られた連結物で大腸菌
HB 101株を形質転換させ、テトラサイクリン耐性
の形質転換株を得た。
その中より1株を選んで、目的のプラスミドpKTNを
単離した。
かくして得られたpKTNは、pUGT150と同様に
テトラサイクリン耐性遺伝子を持つと共に、tacプロ
モーターを有し、該tacプロモーターの下流に1ae
Zリボゾ一ム結合部位を、更にその下流にblaシグナ
ルペプチドをコードするDNA配列を有している。しか
しpUGT150とは異なって、該DNA配列の3′末
端が丁度制限酵素NaeIにより切断されるようになっ
ており、またβ−ウロガストロン遺伝子は含んでいない
実施例 3 TGF−α発現ベクターpTGFA2の構築このベクタ
ーの構築の概略図は、第3図に示す通りであり、これは
以下の通り前記実施例1で得たpTGFAl、実施例2
で得たpKTN及びpBR322より構築された。
■ pTGFAlの10μgを生塩濃度緩衝液中で、制
限酵素NcoI(宝酒造社製)で切断し、次いでS1ヌ
クレアーゼ(BRL社製)を用いて切断末端の突出塩基
を除去した後、5alI緩衝液中で、制限酵素5alI
を用いて切断した。
その後、2.0%アガロース°ゲル電気泳動を行なって
、約156bpのDNA断片(C)を得た。
また、pKTNの10μgを生塩濃度緩衝液中で制限酵
素NaeI (NEB社製)を用いて切断し、次いで高
塩濃度緩衝液中で制限酵素EcoRIを用いて切断した
。その後、2.0%アガロースゲル電気泳動を行ない、
約0.46kbのDNA断片(D>を得た。
別に、pBR322からプラスミドpBR322PSを
作製して用いた。
即ち、pBR322の1μgを高塩濃度緩衝液中で制限
酵素PstI(宝酒造社製)を用いて切断した後、合成
オリゴヌクレオチド(PS)の約0. 1μgを加え、
T4DNAリガーゼを用いて連結して得たプラスミドで
ある。pBR322PSでは、下記式〔6〕に示すよう
に、新たに一つの5alIサイトが形成され、その両側
にPstIサイトが並んでいる。
pBR322Psの4μgを生塩濃度緩衝液中で制限酵
素AvaI (宝酒造社製)を用いて切断し、次いで高
塩濃度緩衝液中で制限酵素EcoRIで切断した。次に
、0.9%アガロースゲル電気泳動を行なって、約1.
43kbのDNA断片(E)を得た。
また、pBR322Psの4μgを生塩濃度緩衝液中で
制限酵素AvaIで切断し、次いで5alI緩衝液中で
制限酵素5alIで切断し、続いて0.9%アガロース
ゲル電気泳動を行なって、約2.19kbのDNA断片
(F)を得た。
■ 上記■で得られた各DNA断片(C)、<D>、(
E)及び(F)を混合し、T4DNAリガーゼを用いて
連結させ、得られた連結物で大腸菌JM103株を形質
転換させ、テトラサイクリン耐性の形質転換株を得た。
その中から1株を選んで、目的のpTGFA2を単離し
た。
得られたpTGFA2は大きさ約4.23kbのプラス
ミドであり、テトラサイクリン耐性遺伝子を有している
。pTGFA2がpKTN出来のblaシグナルペプチ
ドとpTGFA1由来のTGF−αとが連結されたアミ
ノ酸配列をコードするDNA配列(式〔5〕)を有して
いることは、DNA配列分析の結果、確認された。また
、その上流にはlac Z遺伝子のりボゾーム結合部位
を、更にその上流にはtacプロモーターを有している
上記のベクターpTGFA2を保有する大腸菌JM10
3株は、微工研に「微工研条寄第1355号(FERM
  BP−1355)Jとして寄託されている。
また、上記で得たベクターpTGFA2を用いて、大腸
菌1(B101株を形質転換させ、テトラサイクリン耐
性の形質転換株を得た。このベクターpTGFA2を保
有する大腸菌HBIOI株は、微工研に「微工研条寄第
1387号(FERMBP−1387)Jとして寄託さ
れている。
実施例 4 本発明組換え微生物の培養及びこれによるTGF−αの
製造 ■ 菌の培養 実施例3で得られたベクターpTGFA2を保有する大
腸菌HB 101株(「微工研条寄第1387号」)を
以下の通り培養した。
培地としては、グルコース、カザミノ酸、ロイシン、プ
ロリン、サイアミン及びテトラサイクリンを添加したM
9培地を用いた。その組成は次の通りである。
〈試薬添加M9培地〉 リン酸二ナトリウム・12水塩10.0gリン酸−カリ
ウム        3.0g塩化ナトリウム    
     0.5g塩化アンモニウム        
1.0g塩化カルシウム・二水塩    14.7mg
硫酸マグネシウム・七水塩    250mgグルコー
ス             50gカザミノ酸   
          10gL−ロイシン      
    200mgL−プロリン          
 200mgサイアミン・塩酸塩        10
mgテトラサイクリン・塩酸塩     20mg上記
各成分を、蒸留水に加えて合計IQとする。
上記培地20Qを含む30Q容ジャーファーメンタ−M
SJ−U3型(丸菱バイオエンジニアリング社製)に菌
を接種して35℃にてpH6,5に制御しつつ培養を行
なった。22時間培養後に培養液の一定量(101rl
12)を採取して、610nmでの吸光度を測定し、次
いで遠心分離(6000回転/分XIO分間、4℃)に
より、菌体と培養上澄とを分離した。かくして得られた
培養上澄を菌体外画分とする。
また、菌体から浸透圧ショック法[H,C。
Neu  and  L、 A、 Heppel 、 
 J、  Biol。
Chew、、240.3685〜3692(1965)
)に従い、以下の操作によりペリプラズム画分を抽出し
た。即ち、まず前記菌体を20%蔗糖を含む30mM)
リス塩酸緩衝液(pH8,0)5m12に懸濁させ、0
.25MEDTA水溶液(pH8,0)の0.1戒を加
え、10分間攪拌した後、遠心分離(9000回転/分
×10分間)して菌体を集め、次いでこの菌体を水冷し
た水10WJQに再懸濁させ、水中に10分間静置して
時々攪拌し、遠心分離(9000回転/分×10分間)
により菌体と上澄とを分離した。かくして得られた上澄
をペリプラズム画分とする。
更に、菌体を洗浄用緩衝液(10mM)リス塩酸及び3
0mM塩化ナトリウム、pus、0)で洗浄後、PBS
 (150mM塩化ナトリウムを含む20mMリン酸ナ
トリウム緩衝液、pH7、0) l0IIIQに懸濁さ
せ、超音波破砕機(太番製作所社製、5202型)を用
いて、出力100Wにて、30秒ずつ3回破砕処理し、
次いで遠心分離(12000回転/分X20分間、4℃
)して、上澄を得た。かくして得られた上澄を菌体内画
分とする。
■ ラジオリセプターアッセイ(RRA)によるTGF
−αの測定 TGF−αの測定を、A431細胞を用いたRRAによ
り、以下の通り実施した。
用いたA431細胞は、ヒト扁平上皮癌由来の細胞株で
あり、細胞表面に多数のEGFリセプターを持つことが
知られている(RlN。
Fabricant et al、、Proc、Nat
l、Acad、Sci。
USA、74.565〜569 (1977))。
本RRAは、上記A431細胞表面のEGFリセプター
に対するTGF−αとβ−ウロガストロン(ヒトEGF
)の結合の競合反応を利用したものである。
0A431細胞の調製 A431細胞を下記組成の10%FC3添加DME培地
2011Q中で、5%CO2存在下に37℃の条件で3
日間培養した。
く10%FC8添加DME培地〉 ダルベツコ変法イーグル培地   900脱L−グルタ
ミン         0.6g10%炭酸水素ナトリ
ウム水溶液  10脱ストレプトマイシン      
 200mgペニシリン           20万
UFC31001012 その後、細胞を懸濁させ、細胞数を計数後、20+11
Qの10%中性ホルマリン液を加え、30分間、4℃に
放置した。次いで下記組成のD−PBS−で数回洗浄し
、分注後、凍結乾燥させて保存した。
<D−PBS′″〉 塩化ナトリウム        8.0 g塩化カリウ
ム         0.2 gリン酸ニナトリウム 
     1.15gリン酸−カリウム       
0.2 g上記各成分を、蒸留水に加えて合計IQとす
る。
O測定方法 スタンダードとしてβ−ウロガストロンを用いた。また
β−ウロガストロンをクロラミンT法によりヨード化し
て125I−β−ウロガスト0ンを調製した。スタンダ
ード、   I−β−ウロガストロン、A431細胞及
び測定用検体は、全て0. 1%BSAを含むD−PB
S−の溶液又は懸濁液として利用した。
まず、スタンダード又は測定用検体0.211112と
約30万cp■/威の1251−β−ウロガストロン0
.1戒とを混合し、次いで、約100万細胞/IIQの
A431細胞0.2戒を加え、25℃で20時間放置し
た。その後0.1%BSA添加D−PBS−111Qを
加え、4℃にて遠心゛分離(3000回転/分、30分
間)を行ない、上澄をすてた。次に沈渣の放射能をγ−
カウンターにて測定し、スタンダードから得られる標準
曲線に基づいて、検体中のTGF−α量をβ−ウロガス
トロン換算値として求めた。
標準曲線の一例を第4図に示す。図において、横軸はβ
−ウロガストロン量(ng/アッセイチューブ)、縦軸
はA431細胞に対する125I−β−ウロガストロン
結合比(%)を各々示す。
各画分についての上記RRAの結果(TGF−α値:単
位:μg/Q、β−ウロガストロン換算値)を下記第3
表に示す。
第3表 上記第3表より、本発明のTGF−α発現ベクター(p
TGFA2)を保有する大腸菌は、EGFリセプターと
の結合能を有する物質、即ちTGF−αを、菌体内(ペ
リプラズム)及び菌体外に産生ずることが明らかである
実施例 5 TGF−αの精製及び同定 ■精製 以下の方法によりTGF−αの精製を行なった。即ち、
実施例4で得たペリプラズム画分及び菌体外画分中のE
GFリセプター結合能を有する物質について、RRAを
指標として、以下の工程を順次行なった。まず、ブチル
トヨパール650C(東洋曹達社製)を用いた吸着クロ
マトグラフィーを行ない、次いでDEAE−トヨパール
650M(同上社製)を用いた陰イオン交換クロマトグ
ラフィーを行ない、更にCMトヨパール650M(同上
社製)を用いた陽イオン交換クロマトグラフィーを行な
った。次いでTSKゲル−0DS−120Tカラム(同
上社製)を用いたHPLCによる分取を行ない、単一ポ
リペプチドを採取し、最後にセファデックスG−25(
、ファルマシア社製)を用いたゲル濾過により脱塩して
、純度99%以上の精製品を得た。
■ HPLC 得られたTGF−αの逆相HPLCによる溶出パターン
を第5図に示す。
第5図は、TSKゲル−〇Ds−120Tカラム(4,
6avlDX25cm)を用いて、25%(V/V)ア
セトニトリル及び0.1%トリフルオロ酢酸を含む水溶
液により、毎分1.0mlの流速で溶出させた結果であ
り、縦軸は215nmでの吸光度を、横軸は保持時間(
分)を示す。
該条件でのTGF−αの保持時間は10.0分であった
■ アミノ酸分析 精製TGF−αを、6N塩酸中で110’Cにて48時
間加水分解し日立835型アミノ酸分析計を用いて、ニ
ンヒドリン法によりアミノ酸分析を行なった。
結果を下記第4表に示す。
第  4  表 上記第4表より、精製TGF−αのアミノ酸の実測残基
数は、理論残基数と良好に一致していることが判る。
■ アミノ酸配列 精製TGF−αのアミノ酸配列を、気相プロティン・シ
ークエンサー470型(アプライドバイオシステムズ社
製)を用いて分析した。即ち、TGF−αのアミノ末端
側よりエドマン分解を行なって、アミノ末端より、38
番目のTyrまでのアミノ酸残基の配列を決定した。
その結果を下式(A)に示す。但し、Cysは、還元処
理による誘導体化を行なっていないため同定されなかっ
たので、Xとして示した。
Val−Val−8er−His−Phe−Asn−A
sp−(X)−Pro−Asp−Ser−His−Th
r−Gln−Phe−(X)−Phe−His−Gly
−Thr−(X)−Arg−Phe−Leu−Val−
Gln−Glu−Asp−Lys−Pro−Ala−(
X)−Val−(X)−His−8et−Gly−Ty
r            (A)上式(A)のアミノ
酸配列は、前記式(1〕のTGF−αアミノ酸配列と正
確に一致した。
実施例 6 TGF−αの生物活性の測定 ■ 細胞増殖促進活性 TGF−αの細胞増殖促進活性を、以下の通り、BAL
B/c3T3細胞を用いて、標識チミジンのDNAへの
取込みを指標として測定した。
BALB/c3T3  A31細胞(フローラボラトリ
ーズ社製)を、7X10’細胞/戒/2、 5cm2と
なるように、12穴のプラスティック製ディツシュに分
注し、5%CO2存在下に、37℃の条件で24時間培
養した。培地としては、5%CS添加DME培地を用い
た。
次いで、培地を0. 1%C8添加DMEに代えて48
時間培養し、その後更に種々の濃度のTGF−α又は対
照としてのβ−ウロガストロンを含む0.1%C8添加
DMEに代えて培養を続け、22時間後に、2.5μC
iの〔8H〕−チミジン(0゜3Ci/m mol )
を加えて更に4時間培養した。
上記培養後、細胞をPBSで洗浄し、10%TCAを加
えて4℃で一夜放置した。次いで10%TCAを除き、
0.IN水酸化ナトリウム500μ2を加え、37℃で
1時間放置して細胞を溶かした。
得られた溶液250μΩ中の放射能を液体シンチレーシ
ョンカウンターで測定した。
その結果を第6図に示す。図において横軸はTGF−α
又はβ−ウロガストロンの濃度(ng/m)を、縦軸は
DNAに取込まれた放射能(dpIlx103/7xl
O’細胞/ウェル)を示す。また図において(1)はT
GF−αを、(2)はβ−ウロガストロンをそれぞれ示
す。
上記第6図から、本発明により得られるTGF−αは、
β−ウロガストロンと同様に、チミジン取込み促進効果
、即ち細胞増殖促進活性を有することが明らかである。
■ 軟寒天中コロニー形成活性 まず0.6%寒天(Agar Noble、 Difc
o社製)及び5%仔牛血清を含むダルベツコ改変イーグ
ル培地(DME)を直径35mmのシャーレに2m(2
ずつ分注して固まらせた。別に0.3%寒天、5%仔牛
血清、4mg/mQのTGF−β(豚TGF−β、 R
&D  Systems、  Inc、社製)及び2m
g/if4のTGF−α又はβ−ウロガストロンを含む
DME培地2. 511IQtニア、  5X10’細
胞/脱のNRK49F細胞(フローラボラトリーズ社製
)100μQを加え、このもの1或を前記の0. 6%
寒天培地上に注ぎ、30分間室温に放置して固まらせた
。これを炭酸ガス培養機中で、37℃で5%CO2の条
件で10日間培養した後、3100μm2以上(60,
czmφ)のNRK49F細胞のコロニーを顕微鏡下で
計数した。
その結果を第5表に示す、表中の数値は、軟寒大中に形
成されたコロニー数(個/シャーレ、φ35mm)を示
す。
第   5   表 上記第5表から、本発明により得られるTGF−αは、
β−ウロガストロンと同様に、TGF−βの共存下で、
軟寒天中のコロニー形成活性を有することが明らかであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ベクターpBR322に合成オリゴヌクレオ
チドTGF−1〜TGF−10を連結、挿入してプラス
ミドpTGFA1を得る工程及び得られるpTGFAl
の特徴を示す図であり、図中口は合成オリゴヌクレオチ
ド由来DNA配列、即ちTGF−αをコードするDNA
配列を示し、Aprはアンピシリン耐性遺伝子を、Tc
’はテトラサイクリン耐性遺伝子を各々示し、実線で示
される各オリゴヌクレオチドの5′末端のO及び・は該
末端がそれぞれリン酸化されていない(0印)及びリン
酸化されている(・印)ことを示す。 之等は以下の図でも同様のことを示す。 第2図は、pBR322とpUGT150とからベクタ
ーpKTNを得る工程及び得られるベクターの特徴を示
す図であり、図中口ヌキの矢印はtaeプロモーターを
、閣はblaシグナルペプチドをコードするDNA配列
を、口はβ−ウロガストロンをコードするDNA配列を
それぞれ示し、以下の図でも同様とする。 第3図は、pTGFAl、pKTN及びpBR322か
らTGF−α発現ベクターpTGFA2を1昇る工程及
び得られるベクターの特徴を示す図である。 第4図は、RRAの標準曲線を示すグラフである。 第5図は、精製TGF−αの逆相HPLCによる溶出パ
ターンを示すグラフである。 第6図は、標識チミジンのDNAへの取込みを指標とし
て、精製TGF−α及びβ−ウロガストロンの細胞増殖
促進活性を調べた結果を示すグラフである。 (以 上) 手続補正書印幻 昭和62年7月22日  1 1 事件の表示 昭和62年特許願第147425号 2 発明の名称 アース製薬株式会社 4代理人 大阪市東区平野町2の10 沢の鶴ビル臼  発 6 補正の対象 補正の内容 明細書第26頁第17〜18行に「微工研・・・914
6)Jとあるを「微工研条寄第1398号(FERM 
 BP−1398)Jと訂正する。 (以 上)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 [1]TGF−αのアミノ酸配列をコードする合成DN
    A配列。 [2]TGF−αがヒトTGF−αである特許請求の範
    囲第1項に記載のDNA配列。 [3]TGF−αをコードする遺伝子が下記配列である
    特許請求の範囲第2項に記載のDNA配列。 (5′)【DNA配列があります】(3′) [4]TGF−αのアミノ酸配列をコードするDNA配
    列と、該アミノ酸配列のアミノ末端相当側にシグナルペ
    プチドのアミノ酸配列を有するアミノ酸配列をコードす
    るDNA配列とが連結されていることを特徴とする組換
    えDNA配列。 [5]TGF−αのアミノ酸配列をコードするDNA配
    列とシグナルペプチドのアミノ酸配列をコードするDN
    A配列とが直接連結されている特許請求の範囲第4項に
    記載のDNA配列。 [6]シグナルペプチドが大腸菌β−ラクタマーゼのも
    のである特許請求の範囲第4項又は第5項に記載のDN
    A配列。 [7]5′末端及び3′末端にそれぞれ開始コドン及び
    終止コドンが付加された特許請求の範囲第4項〜第6項
    のいずれかに記載のDNA配列。 [8]TGF−αがヒトTGF−αである特許請求の範
    囲第4項〜第7項のいずれかに記載のDNA配列。 [9]TGF−αのアミノ酸配列をコードするDNA配
    列が合成DNA配列である特許請求の範囲第4項〜第8
    項のいずれかに記載のDNA配列。 [10]TGF−αをコードする遺伝子が下記配列であ
    る特許請求の範囲第4項〜第9項のいずれかに記載のD
    NA配列。 (5′)【DNA配列】があります(3′) [11]特許請求の範囲第4項〜第10項のいずれかに
    記載のDNA配列を含むベクター。 [12]上流にプロモーター及びリボゾーム結合部位、
    下流に転写終結信号を含む特許請求の範囲第11項に記
    載のベクター。 [13]プロモーター、リボゾーム結合部位、TGF−
    αをコードする遺伝子及び転写終結信号からなるTGF
    −α発現情報単位の複数個を有する特許請求の範囲第1
    1項に記載のベクター。 [14]特許請求の範囲第11項〜第13項のいずれか
    に記載のベクターを保有する宿主細胞。 [15]特許請求の範囲第14項に記載の宿主細胞を培
    養してTGF−αを製造、採取することを特徴とするT
    GF−αの製造法。
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