JPH02104293A - ウサギ上皮細胞成長因子 - Google Patents

ウサギ上皮細胞成長因子

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JPH02104293A
JPH02104293A JP63297271A JP29727188A JPH02104293A JP H02104293 A JPH02104293 A JP H02104293A JP 63297271 A JP63297271 A JP 63297271A JP 29727188 A JP29727188 A JP 29727188A JP H02104293 A JPH02104293 A JP H02104293A
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JP
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egf
rabbit
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amino acid
vector
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JP63297271A
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English (en)
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Hideo Okai
大貝 秀雄
Akimasa Matsubara
明政 松原
Yasushi Matsuo
松尾 泰
Kazuhide Ojida
王子田 和秀
Shigeki Kawai
茂樹 河合
Takeshi Kumakura
熊倉 武
Kazuyuki Toika
問可 和之
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Earth Corp
Original Assignee
Earth Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 吏員よ五五■方1 本発明は新規な構造を有するウサギの上皮細胞成長因子
(epidermal growth factor 
、 E G F >、該ウサギEGFをコードする遺伝
子、該遺伝子を有するベクター、該ベクターを保有する
宿主細胞、之等の製造法及びウサギEGFの用途に関す
る。
従来技術とその問題点 1972年にコーエン(C0hen)らは、雄マウス顎
下腺より新生仔マウスに対して眼瞼開裂促進作用及び切
歯防出促進作用を奏するポリペプチドとしてマウス上皮
細胞成長因子(m E G F : mouseepi
dermal growth factor )を単離
し、その構造を決定した(J、Biol、Chem、、
  247.7612−7621 (1972))。
続いて、1975年にグレゴリ−(H,Gregory
 )は、人尿より胃酸分泌抑制活性を有するポリペプチ
ドとしてβ−ウロガストロン(ヒトEGF)を単離し、
その構造を決定した(Nature、 257 。
325−327 (1975))。
更に1985年になって、シンプソン(R,J。
SimpSOn)らは、EGFレセ°ブタ−との結合性
を指標として、ラット顎下腺から48アミノ酸残塁から
なるポリペプチドの単離に成功し、ラットEGFの一次
構造を初めて報告した( Eur、 J。
、Biochem、、 153.629−637 (1
985)参照)。上記シンプソンらの報告中には、また
モルモット巳GFの一次構造も記載されている。上記報
告された各種ポリペプチドはいずれも4B乃至53個の
アミノ酸残塁からなり、3個の分子内ジスルフィド結合
を有しており、之等のアミノ酸配列の相同性は70%と
高値を示している。
一方、上記各ポリペプチドは、成長因子として重要な生
理的機能を有するものと児なされており、特にマウス、
ヒト及びラットのそれらEGFについては、種々の生物
活性が詳細に調べられている(例えば特願昭62−36
498号等〕。その結果、之等EGFは細胞増殖促進活
性、新生仔マウス眼瞼開裂促進作用並びに切歯防出促進
作用を初めとする多様な生物活性を共通して有すること
が明らかになった。
以上のことから、上記EGFは哺乳動物に普遍的に存在
し、種々の細胞の増殖に重要な役割を演するポリペプチ
ドであることが示されたが、現在までその構造が明らか
にされたEGFは、上記の通りヒト、マウス、ラット及
びモルモットの4種だけでおり、種々の動物におけるE
GFの役割の解明、医薬品の開発等を目的とした各種実
験動物におけるEGFの体内動態等の解明、更に之等の
知見に基づ<EGFの用途開発等を横開する上では、現
在知られている情報は不充分といわざるを得ない。尚、
現在上記以外の動物種についても種々研究がなされ、例
えばイヌ尿(R,Kobayashi etal、、 
Biochem、J、、 227.6’l 1−619
(1985))及びアカシカ顎下腺(に、Hlにo e
tal、、General and Comparat
ive Endocrinology。
句旦、431−440 (1986))からのEGFの
単離が試みられているが、之等の構造はいまだ不明でめ
る。
以上のように、ウサギEGFは、mEGFと同様に巾広
い生物活性を有するものとしてそれ自体有用で必る。ま
た各種生化学、薬理学等の分野での実験動物としてのウ
サギの重要性を考慮すると、上記ウサギEGFの組織、
体液中での増減を正確に測定評価できる系の開発が要望
されるが、ウサギEGFはかかる測定系等の開発等に重
要な19割を演じる。即ち、ウサギEGFを抗原として
ウサギEGF特異抗血清乃至特異モノクローナル抗体を
作成できれば、之等を利用してウサギEGFを正確に測
定するアッセイ系の開発が可能である。
しかして、現在ウサギEGFの測定には、僅かにラジオ
リセプターアッセイ(RRA>やmFGF乃至β−ウロ
ガストロンの測定のためのラジオイムノアッセイ(RI
A)等が代用されているに過ぎず、之等の方法ではウサ
ギEGFのみを正確に測定することはできず、之等に代
りウサギEGFを正確に測定できるアッセイ系の開発、
殊に該系に抗原として、また標準品として利用できる高
純度のウサギEGFの製造技術の開発が、当業界で切望
されている。
明が解決しようとする爛 、 本発明の目的は、従来知られているマウス、ヒト、ラッ
ト等のEGFとは異なる新規なアミノ酸配列を有するポ
リペプチドからなるウサギEGFを提供することにある
また本発明の目的は、上記ウサギEGFの製造法、特に
該ウサギEGFを容易に、高純度で且つ大巾に製造でき
る、遺伝子組換え技術を利用した製造法、並びに該方法
のためのウサギEGFをコードする遺伝子、該遺伝子を
含むDNA配列、該DNA配列を保有するベクター、該
ベクターにより形質転換された宿主細胞等を提供するこ
とにおる。
また本発明の伯の目的は、ウサギEGFを正確に測定す
るためのアッセイ系の開発に有用な抗原乃至標準品とし
てのウサギEGF及びその製造技術を提供することにあ
る。
4題点を解決するための 段 本発明によれば、下記式(1)で表わされるアミノ酸一
次配列を有するポリペプチドであるウサギEGFが提供
される。
(N末端側) ASn−3er−Phe−Pro−Gly−CyS−P
ro−Pro−3er−旧5−A5p−Gly−Tyr
−Cys−Leu−旧5−Gly−Gly−Val−C
ys−Net−Tyr−11e−Glu−Ala−Va
l−Asp−Asn−Tyr−Ala−CyS−八sn
−Cys−VaI−VaI−Gly−Tyr−Val−
Gly−Glu−Arg−Cys−Gln−His−A
rg−Asp−Leu−Lys−Trp−Trp−Gl
u−Leu−Arg (C末端側)         (1〉また本発明によ
れば、ウサギEGFをコードする遺伝子を含むDNA配
列、該DNA配列を保有するベクター、該ベクターによ
り形質転換された宿主細胞及びその培養によるウサギE
GFの製造技術が提供される。
上記及び以下の本明細書におけるアミノ酸、核酸塩基、
その他に関する略号は、IUPAC。
IUBの規定乃至当該分野における慣用記号に従うもの
とする。その例は次の通りである。
AIa・・・アラニン   ArC1・・・アルギニン
ASn・・・アスパラギン ASI)・・・アスパラギ
ン酸Cys・・・システィン  Gln・・・グルタミ
ン(31u・・・グルタミン!t!  Gly・・・グ
リシン1−(iS・・・ヒスチジン  Ile・・・イ
ソロイシン1−eu・・・ロイシン   L’/S・・
・リジンMet・・・メチオニン  Phe・・・フェ
ニルアラニンPro・・・プロリン   3er・・・
セリンThr・・・スレオニン  TrD・・・トリプ
トファンTVr・・・チロシン   Vat・・・バリ
ンA・・・・・・アデニン   C・・・・・・シトシ
ンG・・・・・・グアニン   T・旧・・チミン本発
明のウナギEGFは、上記式(1〉のアミノ酸一次配列
を有する点において待取付けられ、その構造は、公知の
マウスEGF、ヒトEGF、ラットEGF及びモルモッ
トEGFのいずれとも異なり、他の既知物質にも認めら
れない新規なものであり、これはその有する生物活性を
利用して、後述するように、各種分野において有効に利
用することができる。
本発明ウサギEGFは、ウサギの尿又は顎下腺等の組織
から通常の抽出法に従い製造できる。また本発明ウサギ
EGFは上記式(1)のアミノ酸配列に基づいて、通常
のペプチドの化学合成法によっても製造でき、更に遺伝
子組換え技術に従っても製造できる。
上記抽出法につきまず説明すれば、これは通常の方法に
従い実施できる。その詳細は後記実施例に示す通りであ
る。
上記各種の方法に従い得られるウサギEGFの単離、精
製は、該ウサギEGFを含有する組成物、例えばウサギ
尿等より、−殻内操作に従い、疎水クロマト担体、ゲル
濾過クロマト担体、逆相高速液体クロマト担体等の、分
画原理の異なる数種のカラムクロマト担体を組合せ用い
ることにより行ない得る。
かくして得られる本発明ウサギE’GFのrI!認は、
例えば各種の細胞表面に存在するEGFリセプターに、
ウサギEGFが結合することを利用したラジオリセプタ
ーアッセイ(RRA)等の手法によって行ない得る。
また、上記ウサギEGFが高純度に精製されていること
の確認は、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPL
C>により単一ピークになること、ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動法(PAGE)で単一バンドになること等
を指標として容易に行ない得る。
上記のごとくして得られる精製されたウサギEGFは、
通常のポリペプチド乃至蛋白質の構造解析手段と同様の
手段、例えばアミノ酸分析器を用いたアミノ酸組成の測
定、プロテインシークエンサーを用いたアミノ酸配列の
決定等により、その構造を決定できる。
更に、本発明ウサギEGFの生物活性は、例えば以下の
各種方法により確認できる。
■ 細胞増殖促進活性 BALB/c3丁3等の培養細胞又は成熟ラット肝細胞
等の初代培養細胞等を、低血清条件下にウサギEGF又
は対照としてのヒトEGFを添加した培地で培養し、培
養液中に標識されたデオキシウリジン、チミジン等を加
えることにより、新たに合成されたDNA中に取込まれ
るラジオアイソi−−プの1を測定する。このラジオア
イントープ出に比例して、新たなりNA合成が行なわれ
たこと、即ち細胞の増殖が促進されたことが判る(丁、
Nakamura  et  at、、  J、Bio
chem、、9 4 。
1029−’I 035 (1983)参照)。
■ 軟寒天上コロニー形成活性 NRK49F (ラット腎繊維芽細胞)等の細胞は軟寒
天培地中では殆/υど増殖しないが、TGF−β(トラ
ンスフォーミンググロースファクタータイプβ)の存在
下に、EGFが共存すると増殖シテコロニーを形成する
(J、E、DeLarCOand G、J。
Tadaro、 Proc、Natl、Acad、Sc
i、、USA、、  75*4001−4005 (1
978) 、A、B、Robertet at、、 P
roc、Natl、Acad、Sci、、USA、、 
77 。
3494−3498 (1980)等参照)。即ち、E
GFは上記軟寒天上コロニー形成活性を有する。
■ 析生仔マウス眼瞼開裂及び切歯前出促進活性新生仔
マウスに、ウサギEGF又はヒトEGFを24時間毎に
皮下注射し、各被検動物の眼瞼が開裂する日及び切歯の
出現する日を記録する。
EGFの投与によれば、之等に要する日数は顕著に短縮
される( S、 Cohen、 J、 Biol、Ch
em、 、 237 。
1555−1562 (1962))。
本発明ウサギEGFは、上記■〜■に示される如き生物
活性を有しており、これに基づいて広範な用途に有用で
ある。例えば本発明ウサギEGFは、その細胞成長促進
活性より、ヒト或いは家畜等の哺乳動物の成長促進剤と
して、或いは眼科、皮膚科、内科領域等におけるす1傷
治癒作用を利用した疾患治療剤として有効に利用できる
。また、これは例えばヒツジ、ヤギ、ウサギ等の毛用動
物の脱毛剤としても有用でおる(例えばB、 A。
Panaretto et at、、 J、Endoc
r、、 100.25−31 (1984)等参照〕。
更に、本発明ウサギEGFは、疾患診断或いは体内動態
等の内分泌研究の実施のためのウサギEGF測定系の開
発に必要不可欠な免疫抗原としても重要なものである。
更に加えて、これは他種動物由来のEGFと同様に、動
物の細胞、組織培養用培地の成分としても有用である。
次に、本発明ウサギEGFの遺伝子組換え技術を用いた
製造技術につき説明すれば、該技術はウサギEGFのア
ミノ酸配列をコードする遺伝子及びこれを含むDNA配
列の設計、合成、該DNA配列を保有させたベクターの
構築、該ベクターによる宿主細胞の形質転換、該形質転
換細胞の培養を包含する。以下之等を順次詳述する。
ウサギEGFアミノ酸配列をコードする遺伝子(以下「
ウサギEGF遺伝子」又は「本発明遺伝子」という)と
しては、前記式(1)のアミノ酸配列に基づいて種々の
DNA配列を設定できる。
即ち、ウサギEGFを構成する前記式(1)で表わされ
る53個の各アミノ酸に対応する1乃至6通りのコドン
の中から任意のコドンを選択し、之等を組合せることに
より設計できる。但し、この設計される配列中には、例
えば転写終結信号等の不都合な配列が生じることがあっ
てはならない。
上記本発明遺伝子の好ましい一興体例を、そのアミノ酸
配列と対応させて下記式(2)に示す。
式(2): %式% 上記式(2)で表わされる本発明遺伝子は、互いに相補
的な二本鎖DNA配列として示されるが、これを構成す
るそれぞれの一本鎖DNA配列も、また本発明DNA配
列に包含される。
また、上記式(2)の本発明遺伝子は、宿主細胞として
大腸菌を利用することを考慮して、大腸菌による使用頻
度の高いコドンを優先的に選択、組合せて設計された具
体例であるが、大腸菌を利用する場合でも該大腸菌によ
る使用頻度の高い他のコドンを利用することができ、か
くして得られる配列もまた本発明遺伝子に包含される。
更に、本発明に利用される宿主細胞は、後述するように
大腸菌に限定されるものではなく、従って利用する宿主
細胞に応じて、該細胞による使用頻度の高い他のコドン
を選択、組合せることによっても、本発明遺伝子を構築
することができる。
本発明遺伝子の他の好ましい例としては、ウサギの組織
、細胞等より抽出したメツセンジャーRNA (mRN
A>又はこれを鋳型として得られる相補DNA (cD
NA)或いは上記細胞等の染色体DNA中に含まれる配
列、即ちウサギEGF前駆体遺伝子中のウサギEGFア
ミノ酸配列に対応するDNA配列を挙げることができる
上記の如き本発明遺伝子は、その設計された配列に従い
、例えば市販のDNA合成機等を利用して、通常の方法
に従い、容易に化学合成できる。
該方法としては、例えば同相リン酸トリエステル法(N
ature 、 310.105 (1984) )等
を例示できる。また得られるDNA配列は、例えば高速
液体クロマトグラフィー等の常法により単離精製でき、
精製されたDNA配列の確認は、例えばホモクロマトグ
ラフィーによる二次展開法(E、Jay、R,A、 B
ambara、R,Padmanbhan and R
,Wu。
Nucleic Ac1ds Res、、  1. 3
31  (1974) )やマキサム−ギルバート法(
A、H,HaXam and W。
Gi 1bert、 Proc、Natl、Acad、
Sci、、 USA、 74 。
560 (1977) :A、M、Maxam and
 W、G11bert。
)1ethods  in Enzymol、、Vol
、  65. t)l)499゜八cad、 Pres
s  (1980) )等により、それぞれ行ない得る
上記化学合成に当っては、設計されたDNA配列及びこ
れと相補的なりNA配列を、それぞれ数本の一本鎖DN
A断片として別々に合成した後、之等を連結させて所望
の二本鎖DNAを製造するのが有利である。更に上記二
本鎖DNAの合成においては、得られるDNA鎖の両末
端部がそれぞれ適当な制限酵素により切断された結果生
じる配列(制限酵素五2識部位)を有するものとするの
が好ましい。
かかる適当な制限酵素認識部位を有する本発明遺伝子(
二本鎖DNA配列)の−具体例としては、下記式(3)
に示す配列を例示できる。
式(3): %式% 尚、上記式(3)では、制限酵素認識部位としてEC0
RI及びPStI認識部位が示されているが、本発明遺
伝子に付与されるべき制限酵素認識部位は之等に限定さ
れず、後述するように該遺伝子を導入して構築すべきウ
サギEGF発現ベクターの種類に応じて、従来公知の各
種のものを適宜運択使用できる。
上記式(3)の二本鎖DNA配列は、例えば下記第1表
に示す各−重鎖DNA断片をまず合成し、次いで之等を
適当に連結させることにより製造できる。
上記式(3)で示される如き本発明の二本鎖DNA配列
の製造は、通常の方法、例えば特開昭61−15691
号公報に記載の方法に従い行なうことができる。その具
体例として上記式(3)のDNA配列の製造の概略を第
5図に示し、その詳細を後記実施例に示す。
本発明は、前記式(2)で代表されるウサギEGF!仏
子と共に、更にシグナルペプチドのアミノ酸配列とウサ
ギEGFアミノ酸配列とが連結された融合ポリペプチド
をコードするDNA配列をも提供するものでおる。
ここでシグナルペプチドとは、各種の分泌性蛋白等の前
駆体のアミン末端に存在する十数個乃至数十個の疎水性
に富んだアミノ酸配列であり、これは上記前駆体を細胞
の細胞質内から膜外に導き出す作用を奏すると共にそれ
自体は前駆体より切離され、かくして該シグナルペプチ
ドの作用により活性型の分泌性蛋白等が分泌される。遺
伝子組換え法におけるシグナルペプチドの利用及びそれ
による利点は、例えば特開昭61−149089“  
 号公報等に詳述されている。特にシグナルペプチドの
利用によれば、例えばβ−ウロガストロンのように多数
の分子内ジスルフィド結合を有し、通常の遺伝子組換え
法、或いは化学合成法による製造が極めて困難なもので
も、正しくジスルフィド結合の形成された天然型ポリペ
プチドとして収得できるという利点がある〔大貝秀雄、
バイオインダストリー、旦、875−883 (198
6))。
本発明に利用されるシグナルペプチドは、上記各公報等
に記載のものと同一でもよく、また之等と異なってもよ
い。その具体例としては、例えば大腸菌β−ラクタマー
ゼ(bla)、リン酸結合蛋白(pStS又はphO8
)、アルカリフォスファターゼ(1)hOA> 、動物
のIL−2、成長ホルモン、プロインシュリンの前駆体
蛋白等のそれぞれのシグナルペプチドを例示できる。
2等シグナルペプチドをコードするDNA配列は、化学
合成することもでき、天然のDNA配列を利用すること
もできる。上記シグナルペプチドをコードするDNA配
列を含むベクターの具体例としてはpKTNを例示でき
る。
pKTNは、blaシグナルペプチドをコードするDN
A配列を含むベクターであり、その詳細は特開昭63−
202387号公報に示しておる。
また該pKTNを保有する大腸菌JM103株は、1E
scherichia coli 、 JM −103
,pKTN−2−2Jなる表示で、微工研条奇第139
8号(FERM  BP−1398>として奇託されて
いる。
本発明の上記ウサギEGFアミン駿配列とシグナルペプ
チドのアミノ酸配列との融合ポリペプチドのアミノ酸配
列及びこれをコードするDNA配列に包含される具体例
としては、下記式(4)で表わされるものを例示できる
。該式(4)のアミノ酸配列はblaシグナルペプチド
とウサギEGFとの融合ポリペプチド配列であり、同D
NA配列は該融合ポリペプチドをコードする配列の一例
である。
式(4): %式% 本発明DNA配列は、これを遺伝子組換え技術に利用す
るためには、その5′末端に開始コドン(ATG等)を
、また3′末端に終止コドン(TAA、TAG、TGA
等)を有している必要がおり、かかる開始コドン及び終
止コドンを有するDNA配列(以下これを「構造遺伝子
」という)もまた本発明に包含される。該構造遺伝子に
は、開始コドンに始まり上述したウサギEGF遺伝子又
はウサギEGFとシグナルペプチドとの融合ポリペプチ
ドをコードするDNA配列を経て終止コドンで終わる一
本INA配列、これと相補的な一本lDNA配列及び之
等からなる二本鎖DNA配列が含まれる。
上記式(4)に示1ノだ各DNA配列は、共にシグナル
ペプチドのアミノ末端Metに対応する開始コドン(A
TG>及びウサギEGFのカルボキシ末端Ar(]のコ
ドンの直後に終止コドン(T A A >を有しており
、本発明構造遺伝子の具体例でめる。
また前記式(2)に示す如き本発明ウサギEGF遺伝子
は、常法に従いその両末端にそれぞれ開始コドン及び終
止コドンを付加することにより本発明構造遺伝子とする
ことができる。かかる本発明構造遺伝子はその全配列を
前記した化学合成により製造することもでき、一部のD
NA配列として天然のDNA断片を利用し、これと合成
りNA断片とを連結させて製造することもできる。この
連結操作は常法、例えばT4DNAリガーゼ処理等によ
ることができる。
本発明DNA配列はこれを適当なベクターに挿入させて
、本発明ベクターを構築される。
上記ベクターの構築はこの種遺伝子組換え技術における
通常の方法に従い得る。これには各種制限酵素による切
断処理、上記T4DNAリガーゼ等を用いた上記連結処
理、アガロースゲル電気泳動法、ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動法等による単離、精製、フェノール抽出法に
よる回収、精製等が包含される。1qられるベクターの
確認も常法に従い、例えばそのDNA配列を直接マキサ
ム−ギルバート法(A、M、)Iaxam、 W、G1
1bert、 Proc。
Natl、Aead、Sci、、USA、  74. 
560 (1977) )で解析するか、ミニプレバレ
ージョンやマツピング法により遺伝子の挿入やその方向
を確認する方法 〔ト1.c、Birnboim  e
t  al、、Nucleic  Ac1dsRese
arch、  7.1513−1523 (1979)
 )等によることができる。
本発明ベクターの構築のために利用される起源ベクター
は特に制限な〈従来公知の種々のものでよい。これには
例えばバクテリオファージ及び動植物ウィルスを含む各
種ウィルスベクター各種プラスミド、コスミド等が包含
される。之等の内では、pBR322又はこれに由来す
る各種プラスミドベクターが好適でおる。更に本発明D
NA配列はこれに対応するRNA配列として、RNA遺
伝子からなる適当なベクターに保有させてもよい。
本発明ベクターの具体例としては、後記実施例に詳述す
る方法により得られるpRE125を例示できる。該ベ
クターpRE125は、大きざ約4.48キロベースペ
アーズ(kbp )のプラスミドであり、前記式(3)
に示した本発明のウサギEGF遺伝子と共にテトラサイ
クリン耐性遺伝子を保有している。該ベクター1)RE
125を保有する大腸菌JM103株は、微工研に「微
工研条奇第2042号(FERM  BP−2042>
Jとして奇託されている。
本発明のDNA配列を保有させたベクターは、これが宿
主細胞内に導入されて目的とするウサギEGFを発現す
るためには、本発明構造遺伝子の他にその発現に必要な
各種の遺伝情報、例えばプロモーター、転写終結信号、
ポリA鎖付加信号(真核細胞を宿主細胞とする場合)等
の転写のための情報やりボゾーム結合部位(シャイン・
ダルガルノー配列、SD配列)等の翻訳のための情報等
が必要である。かかる遺伝情報は宿主細胞に応じてそれ
ぞれよく知られており、例えばプロモーターとしては、
大腸菌に対するtrpプロモーター、lacプロモータ
ー、recプロモーター、λPLプロモーター、lpp
プロモーター、tacプロモーター等、枯草菌に対する
5POIプロモーター、5PO2プロモーター、pen
プロモーター等、酵母その他の真核細胞に対するPH0
5プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモー
ター、ADHプロモーター、SV40由来プロモーター
等を例示できる。之等の遺伝情報は本発明ベクターの構
築に当り、之等を含むプラスミドを選択して起源ベクタ
ーとすることにより、又は之等を含むプラスミドから常
法に従い単離するか、化学合成した後、適当なベクター
に組込むことにより、それぞれ本発明ベクターに存在さ
せ得、かくして所望のウサギEGF発現ベクターを収得
できる。
かくして得られるウサギEGF発現ベクターは、本発明
の構造遺伝子の上流にプロモーター及びリボゾーム結合
部位を、また下流に転写終結信号を各々連結されてなる
ウサギEGF発現情報単位の少なくともひとつを保有し
、適当な宿主細胞内に導入して該細胞を形質転換させる
ことにより、該細胞に目的とするウサギEGFを生産、
蓄積させることができる。本発明は、かかるウサギEG
F発現ベクターをも提供するものである。
上記ウサギEGF発現情報単位の一個を有する本発明発
現ベクターの具体例としては、後記実施例に詳述する方
法により得られるpRE225を例示できる。
pRE225は、前記式(4)で表わされる本発明構造
遺伝子の上流に、tacプロモーター及びlac Z遺
伝子のりボゾーム結合部位を有する。また該構造遺伝子
の下流にbla遺伝子の転写終結信号を有する。更にこ
れはテトラサイクリン耐性遺伝子をも有している。この
$)RE225を保有する大腸菌H8101株は、微工
研に「微工研条奇第2043号(FERM  BP−2
043)Jとして寄託されている。
また、本発明のウサギEGF発現ベクターは、該ベクタ
ー内に、上記ウサギEGF発現情報単位の複数個を有す
るものでおってもよく、かかる複数個のウサギEGF発
現情報単位を保持させたベクターによれば、ウサギEG
Fの生産性を高め1qる場合がある。
上記の如くして得られる本発明のウサギEGF発現ベク
ターは、これを適当な宿主i胞に導入(形質転換)する
ことにより、該宿主細胞に本発明ウサギEGF産生能を
付与できる。ここで用いられる宿主細胞としては、特に
限定はなく公知の各種のもの、例えば大腸菌等のダラム
陰性細菌、枯草菌等のグラム陽性細菌、放線菌、酵母、
動植物細胞等のいずれでもよいが、特に大腸菌に12株
由来のHB’101株(H,W、BOyer and 
D。
Roulland−[)ussoix、、 J、Ho1
.Biol、、 4ユ、仝59−472 (1969)
)及びJM103株(J。
Messing et al、、 Nucleic A
c1ds Res、、 9゜309(1981))は好
ましい。
上記宿主細胞への本発明ベクター乃至本発明ウサギEG
F発現ベクターの導入及びこれによる形質転換法として
は、一般に用いられている方法、例えば宿主細胞を低温
で塩化カルシウムを含む水溶液中で処理し、該溶液中に
ベクターを添加する方法(E、Lederberg a
nd S、C0hen、 、1. Bacteriol
、。
119.1072 (1974))等を例示できる。
上記のようにして、本発明ベクターの導入により形質転
換した細胞を収得できる。本発明はかかる形質転換され
た宿主細胞をも提供する。
本発明のウサギEGF発現ベクターにより形質転換され
た細胞は、通常の適当な細胞培養用培地を用いて培養で
き、該培養により所望のウサギEGFが生産、蓄積され
る。上記培養に利用できる培地としては、例えばL培地
、E培地、M9培地、M63培地等の各種の培地を好ま
しく例示できる。また之等の培地には、更に通常知られ
ている各種の炭素源、窒素源、無機塩、ビタミン類、天
然物抽出物、生理活性物質等を添加でき、かがる培地も
好ましく利用できる。培養は前記宿主細胞の生育に適し
たII、温度、通気、撹拌等の条件を採用した各種の方
法により実施できる。例えば大腸菌の場合には、pH約
5〜Bの範囲、特にpH7が適当であり、約20〜43
°Cの温度で、通気撹拌条件で培養するのが望ましく、
培養のスケールには特に限定はない。更に目的とするウ
サギEGFの発現量乃至分泌量を高めるため、また菌体
外への目的蛋白の排出を促進乃至抑制する目的等に応じ
て、上記培地組成や培養条件等は適宜変更設定できる。
上記培養により、例えばシグナルペプチドとウサギEG
Fとの融合ポリペプチドをコードするDNA配列を含有
させた本発明の発現ベクターで形質転換した細胞では、
細胞質内で融合ポリペプチドが生産され、続いて細胞外
又はペリプラズムに目的のウサギEGFが成熟ポリペプ
チドの形で分泌蓄積される。即ち、まずベクター中の融
合ポリペプチドをコードする遺伝子から、ベクター中の
転写調面囚子並びに宿主細胞中の諸因子の作用でmRN
Aが生産される。次いで、該mRNAから翻訳調節因子
並びに宿主細胞中の諸々因子の作用で融合ポリペプチド
が生産される。更にここで生産されるポリペプチドは、
シグナルペプチドの作用により、細胞外又はペリプラズ
ムに分泌され、同時にシグナルペプチダーゼの作用によ
り、該ポリペプチドからシグナルペプチドが切り離され
る。
その結果、シグナルペプチドも他の如何なる不要なアミ
ノ駿配列も含まないウサギEGFが細胞外又はペリプラ
ズムに分泌、蓄積される。またシグナルペプチドをコー
ドするDNA配列を付さない本発明の発現ベクターで形
質転換した細胞では、通常目的のウサギEGFは細胞内
に生産、蓄積される。
かくして宿主細胞の■)脂膜、ペリプラズム等の内部又
は培養土(び等に蓄積されたウサギEGFは、例えば遠
心分離、浸透圧ショック法、超音波破砕等の常法に従い
分離できる。またかくして分離されたウサギEGFの単
離、精製及び生物活性の確認等は、前記した各種方法に
従い実施できる。
発明の効果 本発明によればウサギEGF並びに該ウサギEGFをコ
ードする遺伝子、これを含むベクター、該ベクターを保
有する宿主細胞、その培養によるウサギEGFの製造法
が提供される。
本発明ウサギEGFは、その有する生物活性を利用して
、ヒト、家畜等の浦乳動物の成長促進剤、眼科、皮膚科
、内科領域における創傷治療剤、主用動物の脱毛剤等と
して有用である。
また本発明ウサギEGFはこれを免疫抗原としてモノク
ローナル抗体等を作成することができ、かくして得られ
る抗体はEGFに対して特異反応性を有しており、従っ
てEGFの測定、アッセイ系の開発に有効利用でき、E
GFの関与する各種疾患の診断や体内動態等の内分泌研
究に役立つ。
更に本発明EGFは、他種動物由来のEGFと同様に、
動物細胞、組織等の培養用培地成分としても有用でおる
亙−一度一一舅 以下、本発明を更に詳しく説明するため実施例を挙げる
尚、形質転換、DNA単離、電気泳動等の各操作はマニ
アテイス等の実験書(ManiatiS、T。
Fr1tsch、E、F、 and 5ainbroo
k、J、 A LaboratoryManual、 
Co1d Spring Harbor Labora
tory、 ColdSpring Harbor、 
NY、19B2)等に記載の方法に従った。また制限酵
素、T4DNAリガーゼ等の酵素、DNAシーケンシン
グキット(宝酒造)等はそれぞれ各社の使用説明書に従
い使用した。更に各側におけるウサギEGFの測定は、
以下のRRA法により実施した。
<RRAによるウサギEGFの測定〉 ウサギEGFの測定を、A431細胞を用いたRRAに
より*施した。用いたA431細胞は、ヒト扁平上皮癌
由来の細胞株であり、細胞表面に多数のEGFリセプタ
ーを持つことが知られている(R,N、Fabrica
nt et al、、Proc、Natl、Acad、
Sci、。
USA、、74.565−569 (1977))。
本RRAは、上記A431細胞表面のEGFリセプター
に対するウサギEGFとヒトEGFの結合の競合反応を
利用したものであり、以下の各操作に従い実施された。
0A431細胞の調製 A431細胞を下記組成の10%牛脂児血清CFO3>
添加DME培地培地20中Q中5%CO2の存在下に3
7℃の条件で3日間培養した。
く]0%FC3添力uDME培地〉 ダルベツコ変法イーグル培地   900m0L−グル
タミン         0.6g10%炭酸水素ナト
リウム水溶液  10mQストレプトマイシン    
   200mgペニシリン           2
0万UFC3100mC? その1麦、細胞を懸濁させ細胞数を計数後、20鵬の1
0%中性ホルマリン液を加え、30分間、4℃に放置し
た。次いで下記組成のD−PBS−″で数回洗浄し、分
注後、凍結乾燥させて保存した。
<D−PBS−> 塩化ナトリウム        8.0 g塩化カリウ
ム         0.2  gリン酸二ナトリウム
      1.150リン酸−カリウム      
 0.2  g合      計          
  1QO測定方法 スタンダードとしてヒトEGFを用いた。またヒトEG
FをクロラミンT法によりヨード化して125■−ヒト
EGFを調製した。スタンダード、125I−ヒトEG
F、A431細胞及び測定用検体は、すべて0.1%B
SAを含むD−PBS−の溶液又は懸濁液として利用し
た。
まず、スタンダード又は測定用検体0.2mQと約30
万cpm、’mQの125I−ヒトEGF0.1mf2
とを混合し、次いで、混合液に約100万細胞/+nQ
のA431細胞0.2TIIQを加えて25°Cで20
時間放置した。その後、0.1%牛血清アルブミン(B
SA)添加D−PBS−1mQを加え、4℃にて遠心分
離(3000回転/分、30分間)を行ない、上澄をす
てた。次に沈渣の放射能をγ−カウンターにて測定し、
スタンダードから得られる標準曲線に基づいて、検体中
のウサギEGFIをヒトEGF換算値として求めた。
標準曲線の一例を第1図に示す。図において、縦軸はA
431細胞に対する125I−ヒトEGF結合比[8/
Bo(%〉]を、横軸はヒトEGFffi(n(]/ア
ッセイチューブ)をそれぞれ示す。
実施例 1 ウサギEGFの単離、精製 ■ 日本内ウサギll[tlo羽から代謝ケージを用い
てウサギ尿を採取した。
上記で採取したウサギ尿3Qを9000XQで約25分
間遠心分離して上清を冑、該上清に約300回の氷酢酸
を加えてpt−1を4.0に調整した。次いで上記調整
液に約800C]の硫酸アンモニウム粉末を投入して溶
解させた後、ブチルトヨパール650C(東ソー社製)
を充填したカラム(11,2X7,5cm>に吸着させ
た。カラムラ0.4M硫酸アンモニウム溶液2.32で
洗浄した後、0.2M硫酸アンモニウム溶液、水、次い
で40%メタノール/10%酢酸溶液のそれぞれ2.3
Qで溶出し、各溶出液をプールした。更に、上記と同様
の操作を4回繰返して尿12Qを処理し、同様に溶出液
をプールした。プールされた5回分の溶液中のウサギE
GF量、即ちウサギ尿159から得られたウサギEGF
量は、286μqでおり、蛋白質量(ウシ血清アルブミ
ン換算値)は1.3X10”μqでおった。
■ 上記■のブチルトヨパール6500カラムクロマト
グラフイーにより得られたウサギ尿39分のウサギEG
F画分を、水に対して透析後、凍結乾燥した。次にこれ
を3戒の50%酢酸に溶解し、水を加えて全量を25m
Qとし、110000Xで20分間遠心分離して上清を
得た。かくして得られた上清を1M酢酸で平衡化したセ
ファデックスG−50スーパーフアイン(ファルマシア
社製)カラム(4,4X120cm)を用いてゲル3濾
過して、ウサギEGF画分約300m(lを得た。
上記セファデックスカラムによるゲル濾過の溶出パター
ンを第2図に示す。図において、縦軸は2801mにお
ける吸光度を、横軸は溶出液量(mQ)を示す。また図
には各溶出液についてRRAにて測定した本発明ウサギ
EGFの活性を破線にて示した。
また、前記■で得た残りのウサギ尿12Q分からのウサ
ギEGF画分についても、上記と同様の操作を4回繰返
して処理し、合計5回のウサギEGF画分を合せて、ウ
サギEGF136μqを含む蛋白質量8.6X10’μ
qを得た。
■ 上記■のセファデックスG−50スーパーフアイン
カラムクロマトグラフイーから1稈られたウサギEGF
136μqを含む両分を凍結乾燥し、10mQの1M酢
酸に溶解させた後、0.01M酢酸アンモニウム緩衝液
(pH4,0>で平衡化したスルホプロピル(SP) 
トヨパール(東ソー社製)カラム(1X4.4Cm)に
吸着させた。上記カラムを、20mGの0.1M酢酸ア
ンモニウム緩衝液(pH4,0>で洗浄後、10回の1
M酢酸アンモニウム溶液を用いてウサギEGFを溶出さ
せた。この溶出液中のウサギEGF量は、119μΩで
おり、蛋白質量は698μQであった。
■ 上記■で得た1M酢酸アンモニウムによる溶出液を
凍結乾燥後、1 mQの1M酢酸に溶解させ、TSKゲ
ル−oos−120Tカラム[東ソー社製、4.6mm
内径x25cm)を用いたHPLC[ウォーターズ社製
、ポンプ:M600マルチソルベント送液システム、検
出器:490型超高感度多機能検出器]による分取を行
なって、23μqの精製ウサギEGFを単離した。
■ 上記で得られた精製ウサギEGFを、上記と同じH
PLCシステムを用いて、0.05%トリフルオロ酢酸
を含有する28%アセトニトリルを溶離液として、毎分
1 mf2の流速で溶出させて、215nmの吸収を測
定した。
その測定結果は第3図に示す通りである。図において縦
軸は215nmにおける吸光度を、横軸は保持時間(分
)を示す。
該図より、単一でシャープなピークが保持時間14.4
分に溶出されることが判る。
また、上記精製ウサギEGFにつき15%ポリアクリル
アミドゲル電気泳動(PAGE)を行ない、クマシーブ
リリアントブルー染色した結果、該精製ウサギEGFは
、単一なバンドとなり、その泳動度は0.34であった
。尚、対照として用、いたヒトEGFの上記泳動度は0
.54でめった。
実施例 2 ウサギEGFの特性 ■ アミノ酸組成 精製ウサギEGF溶液(実施例1で得たもの)約2μΩ
相当量を、硬質ガラスサンプル管(日型理化硝子社製、
6X50mm)にとり、加水分解用反応バイアル(ピア
ース社製)に入れ、真空乾固後、6N−塩M(含1%フ
ェノール>200μQを該反応バイアルに入れ、減圧密
封し、130’Cで4時間加水分解反応を行なった。
反応後、サンプル管に0.02N−塩酸400μQを加
え、アミノ酸分析用サンプル管に移し、その250uQ
を日立高速アミノ酸分析計(日立社製)に自動注入して
アミノ酸組成の分析を行なった。尚、検出法としてはO
PA (オルトフタルアルデヒド)法を用いた。この方
法ではP ro。
cys及びTri)は検出されず、ASI)及びASr
l並びにGlu及びQlnはそれぞれ合計量として(A
sx及びGlxとして表示)検出される。
Pheを1個含むものとして、その組成比を算出した結
果を下記第2表に示す。
第   2   表 尚、NDXは検出されないことを示す。
■ アミノ酸配列の分析 精製ウサギEGFのアミノ酸配列をアプライドバイオシ
ステバズ社製470A型気相式プロティン・シークエン
サーを用いて分析した。即ち、精製ウサギEGFを上記
シークエンサーにてPTH−アミノ酸に分離し、各PT
H−アミノ酸をベックマン社IPLcシステムにより同
定した。
その結果は、前記式(1)に示した通りであり、かくし
て本発明ウサギEGFの一次構造が決定された。
■ S−8結合部位 精製ウサギEGFをサーモライシン、キモトリプシン又
はペプシンを用いて、下記条件で酵素消化させた後、D
EAE5PW及び0M5PW(いずれも東ソー社製)カ
ラムを用いたイオン交換HPLC及びコスモシル力ラム
[Cosmos i 15cta−300カラム、ナカ
ライテスク社W!A]を用いた逆相HPLCで分離する
ことにより、シスチンを1つだけ含むフラグメントに分
離される。
サーモライシン消化条件: 0.1Mピリジン−酢酸(pH6,5>、45°C12
4時間 キモトリプシン消化条件: 0.1M酢酸アンモニウム(1)H6,5>、37°C
124時間 ペプシン消化条件: 0.1Mピリジン−酢酸(Di−(3,5>、25℃、
1時間 尚、酵素/基質は1/100(モル比)とした。
次に得られたシスチンを1個含む各フラグメントを各々
前記と同様にしてアミノ酸分析及びシーフェンス分析し
た。
その結果、各フラグメントは、cys6cys20゜V
TV″31    □ Cys  Cys  及びCyS33CyS42の3つ
のうちの1つのS−8結合を持つフラグメントと完全に
一致し、他の組合せのS−8結合を持つフラグメントは
見出せなかった。
このことより、本発明ウサギEGFは、6番目と20番
目、14番目と31番目及び33番目と42番目のシス
ティンの間にS−8結合を持つことが確認された。
■ 生物活性の測定 (a)細胞増殖促進活性 本発明ウサギEGFの細胞増殖促進活性を、以下の通り
、成熟ラット初代培養肝細胞(に、 Tanakaet
 at、、 J、Biochem、、84 、937−
946(コ978> )を用いて、標識デオキシウリジ
ンのDNAへの取込みを指標として測定した。
叩ら、体重約200CIのウィスター系雄ラットにネン
ブタール0.4m(Itを腹腔的投与して麻酔後、開腹
し門脈を露出させた。門脈の切開面からカニユーレを挿
入し、37°Cに保温した前潅流用緩衝液を流した。ま
た、右心房を切開し、ここから別のカニユーレを上大静
脈に挿入した。次いで、前潅流用緩衝液に代えて、37
°Cに保温したコラゲナーゼ溶液を用いて、10〜20
分間潅流を行なつた。次いで、肝臓多葉を切り離し、シ
ャーレに移してイーグルMEM培地を加えてメスで細分
し、更にピペットで細胞を分散させた。次いで150メ
ツシユを通過する細胞を集め、これを遠心分離(600
0叩…、1分間)し、沈降した肝実質細胞を、5%仔牛
血清、10″″9Mインスリン、10−”Mデキサメサ
ゾン及び5U/mQアプロチニンを含むウィリアムE培
地に懸濁させた。その一部を用いトリバンブルー法で染
色後、血球計算盤で生細胞数を計測した。
尚、用いた前潅流用緩衝液及びコラゲナーゼ溶液組成<
Cl/Q >は次の通りである。
成 分 くg/Q )   前潅流用 1ラゲナ緩衝液
  −ゼ溶液 塩化ナトリウム       88 塩化カリウム       0.4   0.94塩化
カルシウム            0.1リン酸−ナ
トリウム ・2水塩         0.07B   0.07
8リン酸二ナトリウム ・12水塩        0.151  0.151
HEPES          2.38   2.3
8フエノールレツド      0.006  0.0
06コラグナーゼ            0.5トリ
プシンインヒビター        0.05EDTA
           O,19−炭駿水素ナトリウム
    0.35   0.35上記肝実質細胞を24
穴のプラスチック製デイツシュに1.25’X105個
/ウェルとなるように分注し、20時間培養した後、培
地を捨てて、種々の濃度のウサギEGF又はヒトEGF
と共に10−9Mインスリン、10−”Mデキサメサゾ
ン及び5U/mQアプロチニンを含むウィリアムスE培
地Q、5mQを加えた。これを22時間37°Cに保っ
た後、]μ01の5−1125I)−ヨード−2′−デ
オキシウリジン(0,60i/ミリモル)をhaえ、3
7℃で更に12時間培養した。次いで細胞をPBSで2
回洗浄し、10%TCAを加え、4℃で10分間放置す
ることにより固定した。固定された細胞に1 N−Na
OHの0.5mQを加え、37°Cにて30分間保温し
て溶解させ、これを試料液とした。
試料液全量を試験管に移し、γ−カウンターで放射能を
測定した。
得られた結果を第3表に示す。
第   3   表 上記第3表から、本発明ウサギEGFはヒトEGFと同
等のDNA合成促進活性、即ち細胞増殖促進活性を有す
ることが明らかである。
(b)軟寒天中コロニー形成活性 まず、0.6%寒天(A(Jar Noble、デイフ
コ社製)及び5%仔牛血清を含むダルベツコ改変イーグ
ル培地(DME>を、直径35mmのシャーレに2yn
Qづつ分注して固化させた。別に、0.3%寒天、5%
仔牛血清、’+ng/+nQのヒトTGF−β及び種々
の濃度のウサギEGF又はヒトEGFを含むDME培地
3.5mQに、7.5X1Q’細胞/購のNRK−49
F細胞140μQを加え、このもの’l mQを前記0
.6%寒天培地上に注ぎ、30分間室温に放置して固ま
らせた。これを炭酸ガス培養器中で37℃で、5%GO
2の条件下に7日間培養した後、3100μm2以上(
60μm直径)のNRK−49F細胞のコロニーを顕微
鏡下で計数した。
得られた結果を第4図に示す。図において縦軸はコロニ
ー数X10−3/シヤーレを、横軸は用いたEGFの濃
度(ncl/mQ)を示す。また図中、・−・は本発明
ウサギEGFを示し、ムームは対照とするヒトEGFを
示す。
第4図より、本発明のウサギEGFは、ヒトEGFと同
様に、TGF−βの共存下で軟寒天中のコロニー形成活
性を有することが明らかである。
実施例 3 ウサギEGFをコードするDNA配列の造成この造成の
概略は第5図に示す通りでおり、まず第1表に示す各D
NA断片を以下に示夏ように合成し、之等を連結させ、
次いで連結物をベクターpBR322に挿入してベクタ
ーpRE125を構築した。
■ −重鎖DNAの合成 前記第1表に示したUSAE−1〜USAE−8の8種
の一本鎖DNAを、それぞれDNA合成機381A型(
アプライドバイオシステムズ社製:を用いて合成した。
■ DNA断片の連結 上記で合成したtJSAE−2〜USAE−4及びUS
AE−6〜tJSAE−8の各々約8μ9を、100m
MのATPの存在下にT4ポリヌクレオチドキナーゼ(
宝酒造社製)を用いてリン酸化した。次いでUSAE−
1及びUSAE−5と、上記でリン酸化された各断片の
それぞれ約1.3μQとを混合し、それぞれをT4リガ
ーゼ(宝酒造社製)を用いて連結させた。
上記連結物を、8%ポリアクリルアミドゲルを用いて電
気泳動させ、0.05%エチジウム ブロマイド溶液で
染色した後、前記式(3)の二本鎖DNA配列に相当す
る約178bpのDNA断片(A>をポリアクリルアミ
ドゲルから分離した。
■ クローニング プラスミドDBR322の5μqを100mM) 塩化
ナトリウム、50mMトリス塩′ti(pH5,5> 
、10mM塩化マグネシウム及び1mMジチオスレイト
ール(DTT)を含む水溶液(以下これを「高塩濃度緩
衝液」という)に溶解させ1、  これにEC0RI(
宝酒造社製>20単位及びPSt■(宝酒造社製)30
単位を加えて全量を100μQとし、37℃で3時間反
応させて切断させた後、0.9%アガロースゲル電気泳
動を行なって、約3.6kbpのDNA断片<B>を分
離した。
1降られた2種のDNA断片(A)と<B>とを混合し
、T4DNAリガーゼを用いて連結させ、得られた連結
物で大腸菌JM103株を形質転換させた。
その結果、テトラサイクリン耐性を示す形質転換体が得
られ、之等はすべてアンピシリン感受性でめった。
上記形質転換体より一株を選び、これからプラスミドD
RE125を単離した。
得られたプラスミドpRE125を、制限酵素3al工
、MILJI、P st 工、Hl)aI及びAVaI
(以上いずれも宝酒造社製〉をそれぞれ組合せて用いて
切断し、生じたDNA断片の大きさをポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動で調べた。
その結果、該1)RE125はpBR322のECoR
ニーPstエサイト間に、前記式(3)の二重鎖DNA
配列が挿入されたものであることが確認された。
実施例 4 ウサギEGF発現ベクターDRE225の構築このベク
ターの構築の概略図は第6図に示す通りでおり、該ベク
ターpRE225は以下の通り、前記実施例3で得られ
たρRE125並びにプラスミドpKTN [特開昭6
3−202387号公報参照]を用参照溝築した。
■ まず1)REI 25の3μqを100mM塩化す
l〜ツリウム10mMトリス塩11(pH7,5)、1
0mM塩化マグネシウム及び1mMジチオスレイトール
(DTT>を含む水溶液(以下これを1中塩濃度緩衝液
」という)に溶解させ、これに制限酵素H1)a工及び
BamHIをそれぞれ20及び24単位加えて全量を1
00μQとした後、37°Cで1時間反応させて切断し
た。その後、0.9%アガロースゲル電気泳動を行ない
、約3.6kbpのDNA断片(C)を得た。
別に、pKTNの10μqを生塩濃度緩衝液に溶解させ
、これにNae工(東洋紡社製〉9単位を加えて全量を
100μQとし、37℃で3時間反応させて切断した。
次いで高塩濃度緩衝液に溶解させ、これにBamHIの
24単位を加えて全量を100μQとし、37°Cで3
時間反応させ切断した。その後、1.6%アガロースゲ
ル電気泳動を行ない、約0.88kbl)のDNA断片
(D>を得た。
■ 上記■で得た各DNA断片<C>及び<D>を混合
し、T4DNAリガーゼを用いて連結させ、得られた連
結物で大腸菌JM103株を形質転換させ、テトラサイ
クリン耐性の形質転換株を得た。
その中から一株を選び、プラスミドpRE225を単離
した。
単離されたpRE225の2μqを、7−ジアザシーケ
ンシング千ット(東洋紡社製)を用いてシーケンス分析
を行ない、ウサギEGFをコードするDNA配列を確認
した。
得られたpRE225は大きざ約4,48kbpのプラ
スミドであり、テ[ヘラサイクリン耐性遺伝子を有して
いると共に、pKTN由来のblaシグナルペプチドと
pRE125由来のウサギEGFとが連結してなる融合
ポリペプチドをコードするDNA配列を有しており、そ
の上流にlac1M伝子リボゾーす結合部位を、更にそ
の上流にtacプロモーターを有していることが確認さ
れた。
実施例 5 本発明組換え微生物の培養及びこれによるウサギEGF
の製造 ■ 菌の培養 実施例4で得られたベクターpRE225を保有する大
腸菌H8101株を以下の通り培養した。
培地としては、グルコース、カザミノ酸、プロリン及び
サイアミンを添加した下記組成のM9培地を用いた。
く試薬添加M99培地成〉 リン酸二ナトリウム・12水塩   10.OC1リン
酸−カリウム          3.0g塩化ナトリ
ウム           0.5q塩化アンモニウム
          1.0CI塩化カルシウム・2水
塩      15.0IIIC1塩化マグネシウム・
6水塩      250mg塩化マンガン・4水塩 
       2,5maカゼイン         
    10  qグルコース           
  55.Oqカザミノ酸             
 5.0pL−プロリン              
20mqL−ロイシン              2
0mgサイアミン・塩酸塩          10m
テトラサイクリン           30mg合 
  計                    12
上記培地3Qを含む5Qジャーファーメンタ−(丸菱バ
イオエンジ社製、MD300−51)に、菌を接種して
35°C,pH6,7にて、通気撹拌条件で培養を行な
った。培養開始17.5時間後に、培養液の一定量(8
m12)を採取し、遠心分離(10000回転/分X1
0分間、4℃)により菌体と培養上清とを分離した。
かくして得られた培養上清を菌体外画分とする。
また、菌体から浸透圧ショック法(H,C,Newan
d  ^、Heppel、  J、fSiol、Che
m、、   240. 3685−3692 (196
5))に従い、以下の操作によりペリプラズム画分を抽
出した。即ち、まず前記菌体を20%蔗糖を含む30m
M トリス塩酸緩衝液(1)H8,0)4鵬に懸濁させ
、0.25MEDTA水溶液(118,0)16μQを
加え、10分間撹拌した後、遠心分離(10000回転
/分XIO分間)して菌体を集め、次いでこの菌体を水
冷した水4mlに再懸濁させ、水中に10分間静置して
時々撹拌し、遠心分離(10000回転/分X10分間
)により、菌体と上清とを分離した。
かくして得られた上清をペリプラズム画分とする。
更に菌体を洗浄用緩衝液(10mMトリス塩酸及び30
mM塩化ナトリウム、pH8,0>で洗浄後、PBS 
(150mM塩化ナトリウムを含む20mMリン酸ナト
リウム、pH7,0)10mQに懸濁させ、超音波破砕
機(大岳製作所社製、5202型)を用いて、出力10
0Wにて30秒ずつ3回破砕処理し、次いで遠心分離 (12000回転/分X20分間、4℃)して上清を得
た。
かくして得られた上清を菌体内画分とする。
以上で得られた各画分につき、前記実施例に示したRR
A法によりウサギEGF含量を測定した。
得られた結果を下記第4表に示す。尚、測定値は培養液
1Q中のウサギEGFIとして、ヒトEGF換算1直で
示した。
第   4   表 第4表より、ウサギEGF発現ベクターDRE225を
保有する本発明の組換え大腸菌は、ウサギEGFをペリ
プラズム及び菌体外に産生することが明らかである。
実施例 6 ウサギEGFのm製及び同定 ■精製 以下の方法によりウサギEGFの精製を行なった。即ち
、実施例5と同様にして培養を行なって得た菌体外画分
5.69からRRAを指標として、以下の工程を順次行
なった。
(1)−ブチルトヨパール650C(東ソー社製)を用
いた吸着クロマトグラフィー (2)SPトヨバール(東ソー社製)を用いた陽イオン
交換クロマトグラフィー (3)TSKゲル−〇DS−120Tカラム(東ソー社
製)を用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC) かくしてウサギEGF676μqを単離した。
得られた遺伝子組換え技術によるウサギEGFは、実施
例1の■と同一のHPLCシステムを利用した分析の結
果、該実施例1で冑られたウサギ尿由来のウサギEGF
と同一の溶出パターンを示し、同一物質でめることが確
認された。
また15%ポリアクリルアミドゲル電気泳動の結果、上
記遺伝子組換え技術によるウサギEGFとウサギ尿由来
ウサギEGFの泳動度は同一でめった。
■ アミノ酸組成分析 上記■で精製したウサギEGF溶液約6.76μΩ相当
量を、硬質ガラスサンプル管(日型理化硝子社製、4.
Ox40mm>に取り、加水分解用反応バイヤル(ウォ
ーターズ社製)に入れ、真空乾固後、6N塩酸(1%フ
ェノールを含む)200μQを該反応バイヤルに入れ、
減圧密封し、130’Cで4時間加水分解反応を行なっ
た。
反応後、サンプル管にベックマン社製Na−3バツフF
  200tiQを加え、アミノ酸分析用サンプル管に
移し、その50μQをベックマン6300E型アミノ酸
分析計(ベックマン社製)に注入してアミノ酸組成の分
析を行なった。尚、検出法としてはニンビドリン法を用
いた。この方法ではT叩は検出されない。またASt)
及びAsn並びにGlu及びGlnは、それぞれ合計量
(Asx及びGIXとして表示)として検出される。
Pheを1個含むものとして、その組成比を算出した結
果を第5表に示す。
第   5   表 尚、NDXは検出されないことを示す。
上記第5表より、精製ウサギEGFのアミノ酸組成は、
理論値と一致することが判る。尚、丁rpについては、
他の公知の方法による測定の結果、上記理論値と一致す
ることが確認された。
■ 生物活性の測定 上記遺伝子組換え技術に従って得られた精製ウサギEG
Fの生物活性を、前記実施例2の■(b)に記載の軟寒
天中コロニー形成活性の測定法に従って調べた。
得られた結果を第7図に示す。図において縦軸はコロニ
ー数X10−3/シヤーレを、横軸は用いたEGFの濃
度(nM m12 )を示す。また図中、・−・は本発
明の遺伝子組換え技術に従い得られたウサギEGFを示
し、ムームは対照とするヒトEGFを示す。
第7図より、本発明の遺伝子組換え技術に従い得られた
ウサギEGFは、軟寒天中のコロニー形成活性を有する
ことが明らかでおる。
【図面の簡単な説明】
第1図はEGFの測定のためのRRA法の標準曲線を示
すグラフでおる。 第2図は本発明ウサギEGFのセファデックスG−50
スーパーフアインカラムを用いたゲルを濾過法によるク
ロマトグラムである。 第3図は本発明ウサギEGFの0DS−120Tカラム
を用いた逆相HPLCのクロマトグラムである。 第4図は実施例2に従う本発明ウサギEGFの有する軟
寒天中コロニー形成活性の測定結果を示すグラフである
。 第5図はベクターDBR322に合成オリゴヌクレオチ
ドLJSAE−1〜USAE−8を挿入してプラスミド
DRE125を得る工程及び得られるpRE1’25の
特徴を示す図であり、図中口はウサギEGFをコードす
るDNA配列を示し、TCrはテトラサイクリン耐性遺
伝子を、Aprはアンピシリン耐性遺伝子をそれぞれ示
し、0は合成オリゴヌクレオチドのリン酸化されていな
い5′末端を、・は同リン酸化された5′末端を示す。 第6図はpRE125及びpKTNからウサギEGF発
現ベクターFRE225を得る工程及び得られたベクタ
ーの特徴を示す図でおり、図中口ヌキの矢印はtacプ
ロモーターを、凶はblaシグナルペプチドをコードす
るDNA配列をそれぞれ示す。 第7図は実施例6に従う本発明ウサギEGFの有する軟
寒天コロニー形成活性の測定結果を示すグラフである。 (以 上) 第7図 EGF (ng/ml) 第5図 第6図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 [1]下記のアミノ酸一次配列を有することを特徴とす
    るウサギ上皮細胞成長因子。 (N末端側) 【遺伝子配列があります】 (C末端側) [2]請求項[1]記載のウサギ上皮細胞成長因子のア
    ミノ酸配列をコードする遺伝子を含むDNA配列。 [3]ウサギ上皮細胞成長因子のアミノ酸配列をコドす
    る遺伝子が下記配列のものである請求項[2]記載のD
    NA配列。 【遺伝子配列があります】 [4]シグナルペプチドのアミノ酸配列とウサギ上皮細
    胞成長因子のアミノ酸配列とが連結された融合ポリペプ
    チドをコードするDNA配列を含む請求項[2]記載の
    DNA配列。 [5]請求項[2]〜[4]記載のいずれかのDNA配
    列を含むベクター。 [6]請求項[5]記載のベクターを保有する宿主細胞
    。 [7]請求項[6]記載の宿主細胞を培養して、ウサギ
    上皮細胞成長因子を製造、採取するウサギ上皮細胞成長
    因子の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002095029A3 (en) * 2001-05-18 2003-05-30 Ca Minister Agriculture & Food Nucleic acid and protein sequences of bovine epidermal growth factor

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002095029A3 (en) * 2001-05-18 2003-05-30 Ca Minister Agriculture & Food Nucleic acid and protein sequences of bovine epidermal growth factor
US6967090B2 (en) 2001-05-18 2005-11-22 Her Majesty The Queen In Right Of Canada, As Represented By The Minister Of Agriculture And Agri-Food Nucleic acid and protein sequences of bovine epidermal growth factor

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