JPS63297830A - デイスクブレ−キ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、自動車や自転車の如き各種の車輌等に適用
するのに最適なディスクブレーキに関するものである。

〔従来の技術〕

従来から、自動車や自転車の如き各種車輌には、ドラム
ブレーキに比べてブレーキ性能の高いディスクブレーキ
が良く使用されているが、従来は、ディスクの平坦な側
面に、摩擦パッドの平坦面を圧着させる平坦面圧着方式
であった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

このため、従来のディスクブレーキは、ディスクに対す
る摩擦パッドの圧着力を強くするためには、その摩擦パ
ッドの押圧力そのものを強くしなければならず、上記押
圧力以上の上記圧着力を得ることができなかった。そし
て、上記押圧力にも限度があって、高いブレーキ力が得
られなかった。

この発明は、このような問題点を解決するために蛙され
たもので、摩擦パッドの弱い押圧力で、ディスクに対す
る摩擦パッドの強い圧着力を得ることができるディスク
ブレーキを提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明にかかるディスクブレーキは、摩擦パッドをデ
ィスクの側面に設けた環状溝内に圧入させて、この摩擦
パッドに設けた一対のテーパ面を上記環状溝に設けた一
対のテーパ面にクサビ作用によって圧着させるように構
成したものである。

〔作用〕

この発明にかかるディスクブレーキの作用を第２図によ
って説明する。

摩擦パッド５の一対のテーパ面６を、ディスクｌの環状
溝２の一対のテーパ面４にクサビ作用によって圧着させ
た時、クサビである摩擦パッド５の押圧力Ｆは、一対の
テーパ面４に対する一対のテーパ面６の圧着力である反
力２Ｐと釣合っている。

反力２Ｐはクサビ角をαとすると、Ｐ　ｃｏｓ　αとＰ
ｓｉｎαとの２成分に分けられる。このうち、Ｐｃｏｓ
αの成分は両側の反力で互いに打消し合うから、 Ｆ”２Ｐｓｉｎｃｒ が釣合い条件となる。

従って、 ＝ｓｉｎ　　α Ｐ となり、 ＯＳα〈９０°の範囲では、ｓｉｎα＜１．従って、Ｆ
＜２Ｐとなる。

因みに、従来のディスクブレーキは、α＝９０゜であり
、Ｓｉｎ　α＝　ｌ　、従って、Ｆ＝２Ｐである。

以上により、０−≦−αく９０°の範囲では、反力２Ｐ
は摩擦パッド５にかかる押圧力Ｆよりも大となる。

なお、ディスク１と摩擦パッド５の摩擦力をＳとすれば
、 Ｓ＝２μＰ ここに、μ、は摩擦係数 従って、摩擦パッド５をクサビにすることによって、大
きな摩擦力Ｓを得ることができる。

〔実施例〕

以下に、この発明を適用した両面式ディスクブレーキの
一実施例を図面によって説明する。

第１図において、ディスク１の左右両側面１ａに断面形
状がほぼ台形状をなす左右一対の環状溝２が左右対称状
に設けられていて、これらの環状溝２には溝底面３に向
って先細になる一対のテーパ面４が設けられている。

左右一対の摩擦パッド５にも上記一対のテーパ面４に対
応された一対のテーパ面６が設けられている。

なお、ディスク１の左右一対の環状溝２の溝底面３には
、このディスク１を貫通する複数の貫通孔７が、このデ
ィスク１の回転方向に等間隔で設けられている。

また、ディスク１は、左右対称状にプレス加工した２枚
の板金８を溶接等の結合手段１２によって相互に重ねて
結合させたものであり、これらの板金８にそれぞれプレ
ス加工され環状の内外周りブ９．１０間に環状：ａ２が
形成されている。

また、ディスク１及び摩擦パッド５のテーパ面４及び６
の何れか一方又は両方に、ディスク１の回転方向に対し
てほぼ直角等に交差する多数の溝１１が形成されている
。

以上の如く構成されたディスク１は、ディスクセンター
〇を車軸センターに一致させた状態で車軸に取付けられ
て車軸と一体に回転される。そして、キャリパ等によっ
て押圧される左右一対の摩擦パッド５をディスク１の左
右一対の環状溝２内に矢印ａ方向から圧入させて、一対
のテーパ面６を一対のテーパ面４にクサビ作用によって
矢印す方向に圧着させて、回転されているディスク１の
ブレーキングを行うものである。

この際、前記〔作用〕の項で説明した、Ｆ＜２Ｐ、Ｓ＝
２μＰにより、摩擦パッド５の弱い押圧力で、ディスク
１に対する摩擦パッド５の強い圧着力及び大きな摩擦力
を得ることができて、ディスク１の高いブレーキ力を得
ることができる。

なお、この際、テーパ面４及び６の何れか一方又は両方
に形成された多数の溝１１が上記摩擦力を更に大きくし
て、ブレーキ力を更に高める。

また、ディスク１の回転中に、左右一対の環状溝２の溝
底面３に形成された複数の貫通孔７部分に空気流が発生
し、この空気流によってディスク１のテーパ面４及び摩
擦バッド５のテーパ面６の空冷効果が促進される。これ
により、ディスク１及び摩擦パッド５の放熱性が高めら
れて、ブレーキ性能が高められる。

また、この発明のディスク１としては、鋳鉄や鋳鋼等を
鋳造や鍛造等によって成形した無垢ものでも良いが、環
状溝２を形成するための環状の内外周りブ９．１０を板
金８にプレス加工すれば、その板金８の強度を充分に高
めることができるので、板金８によってディスク１を形
成して、ディスク１の軽量化を図ることができる。なお
、板金のプレス加工は、上記鋳造や鍛造に比べて安価に
加工できる。

また、以上述べた実施例では、ディスク１の左右両側面
１ａに設けた左右一対の環状溝２に、左右一対の摩擦パ
ッド５を圧入させるようにした両面式ディスクブレーキ
を示したが、ディスクｌの側面１ａの一方のみに設けた
環状溝２に１つの摩擦パッド５を圧入する片面式ディス
クブレーキであっても良い。

また、この発明は、自動車や自転車の如き各種の車輌や
車輌以外の各種の機械、装置のディスクブレーキに適用
可能である。

〔発明の効果〕

以上述べたように、この発明のディスクブレーキによれ
ば、テーパ面どうしの圧着によるクサビ作用によって、
摩擦パッドの弱い押圧力で、ディスクに対する摩擦パッ
ドの強い圧着力を得ることができるようにしたので、弱
いブレーキ操作力（ブレーキペダルやブレーキレバーを
操作する力のこと）で、高いブレーキ力を得ることがで
きる効果がある。

また実施例に示したように、テーパ面に多数の溝１１を
形成して、ディスクと摩擦パッドの摩擦力を大きくした
り、貫通孔７を形成してテーパ面の空冷効果を促進させ
るようにして、ブレーキ性能を高めることができると共
に、ディスクをプレス加工された板金で形成して、ディ
スクの軽量化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示した断面図、第２図は
この発明のクサビ作用を説明する説明図である。 １はディスク、１ａはディスクの側面、２は環状溝、３
は溝底面、４．６はテーパ面、５は摩擦パッド、７は貫
通孔、８は板金、９．１０は内外周りブ、１１は多数の
溝。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）、ディスクの側面に環状溝を設け、この環状溝に
   は溝底面に向かって先細になる一対のテーパ面を設け、
   摩擦パッドにも上記テーパ面に対応された一対のテーパ
   面を設け、この摩擦パッドを上記ディスクの環状溝内に
   圧入させて、摩擦パッドの一対のテーパ面を環状溝の一
   対のテーパ面にクサビ作用によって圧着させるように構
   成したディスクブレーキ。
2. （２）、上記ディスクのテーパ面と上記摩擦パッドのテ
   ーパ面の少なくとも何れか一方に、そのディスクの回転
   方向に対してほぼ直角等に交差する多数の溝を形成した
   特許請求の範囲第１項記載のディスクブレーキ。
3. （３）、上記環状溝の溝底面に上記ディスクを貫通する
   複数の貫通孔を設けた特許請求の範囲第１項記載のディ
   スクブレーキ。
4. （４）、上記環状溝を形成するための環状の内外周リブ
   を有する上記ディスクをプレス加工された板金で構成し
   た特許請求の範囲第１項記載のディスクブレーキ。