JPS63295024A - パイプ曲げ加工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、パイプの曲げ加工方法に係り、特にパイプの
曲げ半径をパイプ径と同一寸法以下に曲げ加工できるよ
うにした曲げ加工方法に関する。

〔従来の技術〕

従来のパイプ曲げ加工装置としては、例えば特公昭５９
−３８０４５号公報等に示すものが知られている。

第５図は従来におけるパイプ曲げ加工装置を示すもので
、回転可能に支持したＵ字状ベンドロール１の一側溝１
ａ内に被加工用パイプ２の一端側をクランパ３により固
定保持し、そして被加工用パイプ２の他端側（曲げ加工
側）を受台４の溝４ａ内に係合した後、ベンドロール１
を矢印方向に回転することにより、パイプ２をベンドロ
ールｌの円弧部１ｂに応じた曲げ半径に加工するように
していた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

一般にパイプを曲げ加工する場合、パイプ曲げ部の内側
は圧縮力を受け、外側は引張力を受ける。

この両者の力の差は、曲げ部の内外の周長差が関係して
いる。従って、曲げ半径が小さければ小さい程周長差が
大きくなり、パイプ材料の伸び及び圧縮比も大きくなっ
て、亀裂及びしわが発生し易くなる。

一例として、第６図に示す如くパイプ２をｌＤ曲げ（曲
げ半径Ｒとパイプ径りが同一寸法）した場合の曲げ部２
ａにおける内側と外側の圧縮・伸び比について述べる。

パイプセンタを中立軸とした場合、 パイプ内周　＝　２　Ｘ　−ＲＸπ パイプセンタ＝２ＸＲＸπ パイプ外周　＝２Ｘ１．５Ｘπ となり、中立軸を１とした場合、三者の比は０．５＝ｌ
：１．５となる。この結果、曲げ部におけるパイプ曲げ
外周は５０％の伸びとなり、パイプ曲げ内周は５０％の
圧縮となる。従って、理論的には伸び率が５０％以上の
材質のものを使用しないとＩＤ曲げ加工は不可能である
。

また、第５図に示すような従来の曲げ加工方式では、被
加工用のパイプ２内に芯金を挿入してもＩＤ曲げ以上の
曲げ半径の曲げ加工しかできない問題があった。

〔発明の目的〕

本発明は上記のような問題点を解決するためになされた
もので、伸び率の小さい材質のものでもＩＤ以下のパイ
プ曲げ加工を可能にしたパイプ曲げ加工方法を提供する
ことを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明に係るパイプ曲げ加工方法は、被加工用パイプの
一端部をベンドロールにクランプし、他端曲げ部側の周
囲をプレッシャダイと当て金部材に挟持し、さらに端曲
げ部内に芯金を挿入した後、上記曲げ部の外周部側を押
圧手段により圧縮方向に押圧した状態で上記ベンドロー
ルを回転してパイプを曲げるようにしたものである。

〔発明の作用〕

本発明においては、ベンドロールがパイプ曲げ方向に回
転されると、プレッシャダイ及び当て金部材で挾持され
ているパイプ曲げ部がこれらから抜は出ながらベンドロ
ールの円弧部に沿って曲げられると共に、押圧手段で圧
縮力を受けているパイプ曲げ外周部側は、その伸び率が
抑制される方向に変化され、さらに曲げ内周側は当て金
部材と芯金により引張力を受けてしわを発生させない伸
長方向に変化されることになる。従って、本発明によれ
ば、伸び率の小さい材質のパイプでもＩＤ以下に曲げ加
工することが可能になる。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の実施例について説明する。

第１図及び第２図は本発明方法によるパイプ曲げ加工装
置の一例を示すものである。同図において、１０は外形
形状がＵ字状をなすベンドロールで、円弧部の中心０を
中心にして回転できるようになっていると共に、その周
側面には、被加工用パイプ１１の外径に一致する半円状
の溝１０ａが形成されている。上記パイプ１１の曲げ部
１１ａ側の端面１１ｂは斜めにカットされている。１２
はベンドロール１０の一側に対向して設けたクランプ部
材で、ベンドロール１０との対向面側はパイプ１１が係
合する半円状の溝１２ａを有し、このクランプ部材１２
によりパイプ１１の一端側をベンドロール１０に固定保
持できるようにしである。

また、１３はパイプ１１の他端曲げ部１１ａ側を保持す
るプレッシャダイで、このプレッシャダイ１３はベンド
ロール１０に近接して上下方向に移動可能に配置され、
そしてパイプ１１の曲げ部１１ａ側の下半分（曲げ外周
側）が嵌合する半円状の溝１３ａを有している。１４は
パイプ１１の曲げ部１１ａ側の上半分（曲げ内周側）を
保持する半円状の溝１４ａを有する当て金部材で、その
一端はベンドロール１０の溝１．　Ｏａ内に嵌合した状
態で曲げ部１１ａ側を保持できる構造になっている。

１５は上記パイプ１１の軸線上に軸線を一致して配置し
たブーストシリンダで、そのピストンロッド１５ａの先
端には、プレッシャダイ１３の溝１３ａ及び当て金部材
１４の溝１４ａ内に挿通し得る円筒状のパイプ押具１６
が連結され、パイプ押具１６の先端はパイプ１１の曲げ
部１１ａ側の傾斜端面１１ｂと対称な傾斜面１６ａにカ
ットされ、これによりパイプ１１の曲げ加工時に傾斜端
面１１ｂの曲げ外周側を押圧して圧縮力を与え、パイプ
外周部の伸びを抑制するようになっている。

また、１７は上記円筒状のパイプ押具１６内にスライド
可能に嵌合した芯金で、その先端にはしわ抑え１８が連
結されていると共に、芯金１７のパイプ押具１６との嵌
合端には、ブーストシリンダ１５のピストンロッド１５
ａの軸芯に貫通された操作ロッド１９の一端に連結され
、操作ロッド１９の他端は図示しない油圧シリンダに連
結されている。

次に、上記のように構成された曲げ加工装置によるパイ
プ１１の曲げ加工工程について説明する。

まず、クランプ部材１２を開き、かつプレッシャダイ１
３を第１図の矢印Ａ２方向に移動した状態で被加工用パ
イプ１１の一端部をベンドロールＩＯの一側溝１０ａ内
に嵌合し、クランプ部材１２を動作してパイプ１１をベ
ンドロール１０に固定する。この時、パイプ１１の傾斜
端面１１ｂが第１図の姿勢になるようにセットする。そ
の後、プレッシャダイ１３を矢印Ａ、力方向移動させ、
プレッシャダイ１３当て金部材１４にてパイプ１１の曲
げ部１１ａ全体を上下面から挾持する。しかる後、芯金
１７及びしわ抑え１８をパイプ１１内に曲げ部１１ａ側
から挿入し、かつブーストシリンダ１５を前進動作させ
てパイプ押具１６の傾斜面１６ａの尖端を曲げ部１１ａ
の傾斜端面１１ｂの尖端に係合し、これを圧縮方向に押
圧する。

かかる状態で、ベンドロール１０を第１図の矢印Ｂ方向
に回転させると、その回転に伴いパイプ１１の曲げ部１
１ａ側がベンドロール１０の円弧部１０ｂに沿って、第
２図に示すように曲げ加工される。この時、パイプ１１
の曲げ部１１ａはプレッシャダイ１３の溝１３ａと当て
金部材１４の溝１４ａ内から抜は出ながらベンドロール
１０の円弧部溝に沿って曲げられると共に、この抜出し
速度より早い速度で前進動するパイプ押具１６がパイプ
曲げ部１１ａの曲げ外周側を押圧することにより、パイ
プの曲げ外周側に圧縮力を加え、これにより、大きく伸
びようとするパイプ曲げ外周側の実質的な伸びを抑え、
パイプ曲げ外周側の薄肉化を防止する。

一方、パイプ曲げ部１１ａの内周側においては、その内
周壁が芯金１７及びしわ抑え１８と当て金部材１４とで
挟持しているから、曲げ部１１ａの抜出し動作に伴い内
周壁側はしごかれるようになって引張力が作用し、これ
により内周壁の圧縮量をマイナスするように伸長させる
。従って、パイプ１１の曲げ部に亀裂やしわが発生する
のを防止できると共に、伸び率の小さい材質のパイプで
もＩＤ以下に曲げ加工することが可能になる。

次に、本発明方法により実際に曲げ加工した例について
述べる。

径が４８．６φ、厚さが２．０ｍｍ、材質がＮ５５４４
２Ｍ、（伸び率約３０％）のパイプを曲げＲ３５で９０
°曲げを行なった結果、パイプ曲げ部の外周部の肉厚減
少は２５％程であることが確認された。このことは、パ
イプをその径以下の曲げ半径に曲げ加工しても亀裂やし
わが発生することのない製品を容易に得ることができる
ことを意味する。

また、パイプ１１の曲げ加工が終了したならば、第２図
に示す状態のクランプ部材１２を開放し、かつプレッシ
ャダイ１３を矢印Ａ２方向に移動して、曲げ加工された
パイプ１１を取り出す。第３図がその曲げ加工製品を示
す。

この場合、パイプ１１の曲げ部１１ａ側の端面１１ｃは
凹凸形状になるため、２次加工を施して子端な端面にす
れば良い。

なお、上記実施例では、パイプ１１の曲げ部ｌｌａ側端
面を斜めにカットした場合について述べたが、直角な切
り口のまま曲げ加工しても良い。

この場合、曲げ加工後の端面ば第３図の場合よりも複雑
な形状となる。

第４図は本発明におけるパイプ曲げ部の押圧機構の他の
実施例を示すものである。

この実施例においては、プレッシャダイ１３を基台２０
上にパイプ１１の長手方向にスライド可能に設置し、こ
のプレッシャダイ１３を基台２０上に設置したブースト
シリンダ１５により進退可能に操作できるようにすると
共に、プレッシャダイ１３のパイプ嵌合溝１３ａに六イ
ブ１１の傾斜尖端１１ｂが係合する段部２１を形成し、
これによってパイプ曲げ加工時に、そのパイプ曲げ外周
側に軸方向の圧縮力を付与するようにしたものである。

この実施例においても上記実施例と同様な効果が得られ
る。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、ベンドロールによるパイ
プの曲げ加工時に、パイプ曲げ部の外周部側に圧縮力を
付与し、かつ内周部側に引張力を付与して曲げ加工する
ようにしたので、伸び率が小さい材質のパイプにあって
もｌＤ以下の曲げが可能になり、しかも亀裂やしわの発
生を防止できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法によるパイプ曲げ加工装置の一例を
示す側面図、第２図はパイプ曲げ加工後の動作状態を示
す側面図、第３図は曲げ加工されたパイプの側面図、第
４図は本発明方法によるパイプ押圧機構の他の実施例を
示す要部の側面図、第５図は従来のパイプ曲げ加工装置
の側面図、第６図はパイプの説明図である。 １０・・・ベンドロール、１１・・・被加工用パイプ、
１２・・・クランプ部材、１３・・・プレッシャダイ、
１４・・・当て金部材、１５・・・ブーストシリング、
１６・・・パイプ押具、１７・・・芯金、１８・・・し
わ抑え。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　被加工用パイプの一端部をベンドロールにクランプし
   、他端曲げ部側の周囲をプレッシャダイと当て金部材に
   挾持し、さらに端曲げ部内に芯金を挿入した後、上記曲
   げ部の外周部側を押圧手段により圧縮方向に押圧した状
   態で上記ベンドロールを回転してパイプを曲げるように
   したことを特徴とするパイプ曲げ加工方法。