JPS63293173A - ほうろうの製造方法 - Google Patents

ほうろうの製造方法

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JPS63293173A
JPS63293173A JP12572787A JP12572787A JPS63293173A JP S63293173 A JPS63293173 A JP S63293173A JP 12572787 A JP12572787 A JP 12572787A JP 12572787 A JP12572787 A JP 12572787A JP S63293173 A JPS63293173 A JP S63293173A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はほうろうの製造方法に関し、特に自動車、電機
製品等に使用されている通常の普通鋼板をほうろう掛け
するとともに、従来のほうろう用鋼板と同等以上に爪と
びゃ泡欠陥及び密着性不良のない両面若しくは片面1回
掛はうろうの製造を可能にすることにある。以下、はう
ろうと記載するが、これらは鋼板はうろうをさし、鋳物
はうろうは除外する。
〔従来の技術〕
周知の通りほうろうの欠陥には、爪とび、泡及び密着性
不良等があり、はうろう用の鋼板と釉薬の組合せや前処
理が不適当な場合に、欠陥が発生しやすい。
爪とびは、焼成時にほうろう釉薬又は焼成炉の雰囲気中
の水分と鉄との反応により生じた水素が鋼中に入り、冷
却時に鋼板とほうろう皮膜の界面に集まり、その水素ガ
スの圧力により、はうろう膜がはね飛ばされて発生した
ものと考えられる。
そこで耐爪とび性を改善する方法として、鋼中の介在物
、析出物を多くし、その周辺に水素を吸蔵させる方法が
従来から知られており、たとえば首−C,Ti−5およ
びTi−REM−S系で介在物、析出物を作るものとし
ては、特開昭48−222号公報、特開昭52−131
919号公報および特公昭54−3447号公報などが
、B−N系で介在物、析出物を作るものとしては特開昭
58−1013号公報などがある。
一方、泡系欠陥にはコツパーヘッドやピンホール等があ
り、これらは主に鋼中〔C〕、カーバイドなどが焼成時
に分解し、Coxガスになり、泡系欠陥になると考えら
れている。その防止策ないしは加工性の向上策として、
溶鋼時又は焼鈍時に脱炭しており、たとえば特開昭56
−51553号公報又は特開昭51−6813号公報等
がある。
しかし、泡系欠陥の原因として(C)源以外に、鋼板表
面の介在物も関係している様で、爪とびと泡欠陥を同時
に完全防止するのは容易ではない。
更に、密着性不良は特に両面1回掛はうろうで発生しや
すい。一般に密着性を向上させるためには鋼板の表面粗
度を大きくするか、鋼板と釉薬間の化学結合力を強める
とよい。前者には鋼中にCuを0.025%以上添加し
たり、酸洗減量を大きくしたり、後者には酸洗後Ni液
に浸漬(以下、Niデ4ププと呼ぶ)した上に釉薬を塗
布する方法がある。しかし、両面1回掛はうろうでは密
着不良が起り易いので、特開昭51−1311号公報で
は鋼板の表面粗さとMnjlを規制し、特開昭57−6
3661号公報では鋼中成分の(P+S)/Cuを2.
0以下にしている。
一方はうろう用被覆金属製品としてほうろう用フリット
に水溶性又は水分散高分子、酸化剤及び潮解性物質より
なる混合物を鋼板表面に施釉、乾燥したもので、これを
そのまま成形加工し、焼成できるものとして特公昭49
−41084号公報、更にこれとほぼ類似の特公昭61
−12974号公報がある。
これらはほうろう釉薬を施釉したままで優れた成形加工
ができ、その後焼成するとほうろう成品として外観、密
着性、耐食性が良好であるとしている。次に、特公昭3
6−19385号公報は本発明と同じ酸化処理を行なう
事が記載されているが、■「酸化膜の厚さは0.003
〜0.04mm (30,000〜400.000人)
の範囲内にあるときがほうろう性が良いJとされている
が、本発明では酸化鉄膜の厚みは50〜1100人が最
適で、上記特許の最適厚みと全く異なるものである。
■更に、上記特許では酸洗及びNiディップを行ってい
ないが、本発明は従来実施されていない酸化鉄膜上にN
iを付着させてからほうろう掛けを行なう点でも全く新
規な方法である。酸化鉄膜とNiの付着との共存により
、はうろう膜の密着性が向上するが、どちらかが欠けて
いると密着性は極めて低下する。
■最後に、本発明は両面1回掛けの難かしい連続鋳造鋼
でかつ、はうろう用鋼板でない、はうろう用に適さない
普通鋼板にほうろう掛けするもので、従来の技術に見ら
れないものである。上記特許は連続鋳造鋼がなかった時
代で、はうろう掛けが比較的容易な鋳型鋳造のキャップ
ド鋼に適用されたもので、かつ、鋼板表面の粗面化やN
iディップを行わず、酸化は本発明に比べ高温度で、長
時同行なっているので酸化鉄の膜厚は厚く、本発明と異
なるものである。又上記特許を追試験した所はうろう膜
にスケールの欠陥が多く、かつ密着性も極めて悪い。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述のように、はうろう用鋼板は通常の普通鋼板とはや
や異なる特別の成分で、特に介在物等が多く、清浄度指
数は普通鋼板の約5倍も高く、またJISG3133は
ほうろう用鋼板としては脱炭処理鋼板であると規定して
いる。従来技術では、普通鋼板、すなわちJIS規格に
該当するものとしては熱延鋼板(JISG3131)及
び冷延鋼板(JISG3141)を使用して両面若しく
は片面1回掛けほうろうとし、密着性不良が発生しない
ほうろうを提供することはできなかった。
〔問題を解決するための手段〕
本発明は、普通鋼板をほうろう用鋼板にした従来に見ら
れない全く新規なほうろうを提供するために、熱間圧延
普通鋼板もしくは冷間圧延普通鋼板の表面に、酸化鉄層
が存在する場合は該酸化鉄層を除去し、前記熱間圧延鋼
板もしくは冷間圧延鋼板の表面を粗面化し、しかる後該
表面に厚さが50〜1100人の酸化鉄層を形成し、そ
のfaNi液と接触させ、はうろう掛けを行なうことを
特徴とする方法を要旨とする。
一般に、はうろう用鋼板は両面1問掛はうろうの場合完
全脱脂後酸洗、Niディップ、中和後、施釉するのが常
識とされており、完全脱脂後酸洗し、油および酸化鉄層
を完全除去するのが不可欠になっているので本発明の様
に鋼板と釉薬の間に酸化鉄層を付着せしめるのは従来の
常識では考えられない、更に、酸化鉄層の上にNiを付
着させるのも従来なかった。また、はうろう用に適さな
い熱延及び冷延普通鋼板に両面1問掛けほうろうが可能
であるとの従来の技術常識もない。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明が対象とする普通鋼板とはJISG3131の熱
間圧延軟鋼板及び鋼帯(5PIIC、5PIID 、 
Sf’llE等)、JISG3141の冷間圧延鋼板及
び鋼帯(5PCC、5PCD 。
5PCE等)、及びJISG3303のぶりき原板(S
 P B等)等を含む普通鋼の鋼板及び鋼帯であり、J
ISG3133のほうろう用脱炭鋼及び銅帯(S P 
P等)、JIS規格にない熱間圧延はうろう用鋼板及び
鋼帯及び鋳型鋳造のキャップド鋼の軟鋼板及び銅帯等は
含まない、なお、これらほうろう用鋼板、鋼帯を本発明
方法によりほうろう掛けを行なうと、従来のほうろう用
鋼板には見られないような爪とび、泡欠陥が少ないほう
ろうが得られるが、本発明法は普通鋼板を従来量等もし
くはそれ以上の品質のほうろう用鋼板とすることを目的
とするので、上記はうろう用鋼板、銅帯は本発明の対象
外とした。
よって、本発明にいう普通鋼板とは、広義には、爪とび
、泡欠陥防止及び密着性不良対策が講ぜられていない鋼
板を指す、上記普通鋼板の成分範囲はJIS規格に表示
されており、C: 0.15%以下、Mn : 0.6
0%以下、P : 0.050%以下、S : 0.0
50%以下で、更に、Cuは0.08%以下、AIは0
.08%以下、Tiは0.10%以下とする。Cuは一
般に0.08%超ではCu原囚の表面疵が発生しやすく
なり、更に、コスト高になるので、0.08%以下にし
た。
又、AIを0.08%以下にする理由はもともとAI脱
酸する場合AI金含有不可避であり、目的に対する影響
を調査した結果、0.08%迄は特に悪影響はないが、
0.08%超では経済的に問題が生じる。
Tiを0.10%以下にする理由は上記のAIと同様に
Ti脱酸の他にN、Cと結合し、窒化物、炭化物とし、
非時効性の他に加工性を向上するために添加されるが、
本願発明のほうろう性に対する影響は0.10%迄は特
に悪影響はないが、0.10%超ではコスト高になる。
−ffiにほうろう用鋼板を用いた両面1問掛の通常の
製造工程では施釉後焼成する際、まず鋼板表面に酸化が
起り、ついで、はうろう釉薬が溶融し、酸化鉄がほうろ
う中に溶解し、焼成終了時に酸化鉄層が消滅して、はう
ろう層と鋼板が密着する。
その際酸化鉄の過不足が密着に大きな影響を及ぼすと考
えられている。しかし、適正な酸化鉄の厚みは不明であ
り、かつ、はうろう釉薬のすきまや、加熱温度、昇温速
度や雰囲気等が異なりそのコントロールは極めて難しい
。従って、安定した密着性を有するほうろう用鋼板を作
ることは困難である。また、通常の冷延普通鋼板(SP
CC等)では粗度を大きくし、Cu添加やNiディップ
をしても密着性のよいものを作る事は極めて難しい。
そこで、本発明は、熱間圧延普通鋼板については表面酸
化膜を除去した後、冷間圧延鋼板については、そのまま
、表面を酸洗、ダルロール圧延、研摩(グラインダー、
ペーパー、ショツトブラスト、放電加工等)及び研削等
により、■固化する。
なお、熱間圧延鋼板の表面酸化膜除去と■固化を一回の
酸洗工程内で行なってもよい。
鋼板の表面粗度に関しては、従来のほうろう用鋼板では
Rmaxで約7〜20μ−である0本発明においては鋼
板の表面粗度の範囲は、R+aaxで15〜60μmと
従来よりやや粗い表面粗度範囲がほうろう品質を良好に
する。ここで、表面粗度Rmaxは、鋼板表裏面のL及
びC方向のR@axの平均値で表示することにする。
表面粗度がRmaxで15μm未満では、その上に酸化
鉄被膜を被覆してほうろう釉薬を施釉し、焼成すると、
溶融した釉薬の表面張力で、釉引けが起り、鋼板上に釉
薬の付着した部分と、釉薬が付着していない部分が発生
することがある。釉薬の鋼板へのアンカーリング効果を
もたせるためには、Rmaxで15μ−以上の粗度が望
ましい。
R+maxで60μ輪超にするためには酸洗で、長時間
を要し、且つ、鋼板表面にスマット(よごれ)が大量に
付着し、はうろうに泡欠陥が発生しやすくなり、又ダル
ロールで粗度を60μ蹟超にするのは、ロール表面の粗
度調整が困難で、且つ、使用時のロール表面の摩耗が激
しいので、ロール交換を頻繁に行う必要があり、コスト
的に不利である。
一方、上記Rmaxの範囲に相当する1インチ当りのピ
ーク数、PPIは約90〜388ビーク/インチで、中
心線平均粗さRaは、約0.7〜62μ鵠である。
更に、ショツトブラストでは鋼板表面の粗度を粗くする
のに適するが、Rmaxで60μ随超にするために、シ
ョットの噴射圧を極めて高くする必要があり、設備及び
電力消費の面でコスト高になり不利である。
本発明は少くとも普通鋼板の表面に適正な厚みで、均一
な酸化鉄層を前もって生成させた点に大きな特徴を有す
るものである。
本発明者等は、酸化鉄層の厚みを、酸化前肩の重量測定
と偏光解析装置で測定し、酸化鉄の厚みを求めた。また
、低温度(570℃以下)での酸化鉄相は一般にFex
O−とFe2O3相からなると言われているが、Fe、
04相が主体と考え重量増加分をFezO−の比重で割
って上記厚みを得た。
その結果、酸化鉄層の厚みは50〜1100人の範囲が
最適であることが判明した。
酸化鉄層の厚さを50〜1100人に限定した理由は、
50人未満では酸化鉄層が薄すぎて密着性が悪くなる。
この原因は焼成時に鋼板とほうろう層の界面にSiO□
と酸化鉄の反応物即ち珪酸鉄がわずかしか出来ないため
と考えられる。一方、酸化鉄層が1100人超で6密着
性が低下する。この原因は焼成時にほうろう中に酸化鉄
膜が完全に溶解せず、はうろう層と鋼板の界面に未溶解
の酸化鉄が残存しているためと推定される。
50〜1100人厚さの酸化鉄層にした鋼板をNiディ
ップ後ほうろう掛けして焼成するとほうろう中に酸化鉄
膜が適度に溶解し、はうろう層と鋼板の界面に珪酸鉄が
生成し、これがほうろう層と鋼板との接着剤としての役
割をして密着性を向上しているものと思われる。
なお鋼板の表面粗度は酸化鉄表面にほとんど同じ値で残
存する。すなわち、鋼板表面の深い凹部の残留歪が局部
的に大きくなっているため、深い凹部では酸化が促進さ
れ、凹部が若干平坦化される傾向があるが、鋼板全体と
しての■度Rmaxは酸化前後ではほとんど変わりない
。また、酸化鉄形成後に粗度計、光学ま微鏡或いは電子
顕微鏡により鋼板地鉄の酸化鉄との界面の■さを測定す
ることができる。
上述のように普通鋼板の表面にこれら酸化鉄層を形成さ
せるには一般に、電気炉、熱風炉、赤外は約50〜60
0℃で数秒〜数10分位で処理する。
該処理の酸化は高温になる程短時間で行う。弱酸化雰囲
気で酸化させる場合は当然、高温度でかつ長時間で行う
ことができる。この他に焼鈍直後の冷却過程で酸化する
方法等もある。
酸化膜の作用、効果は上述した如くほうろう層の鋼板へ
の密着性の向上にあるが、その他の効果として、泡及び
爪とび防止の向上もある。即ち、鋼板表面を酸化すると
炭化物、窒化物、硫化物等が酸化され、ガス化し、鋼板
表面の酸化膜中に泡原因となる成分(C、N 、 S等
)が減少するので泡が発生しにくい、又爪とびの原因は
鉄と釉薬中の水分との反応で発生した水素によって生じ
るので鋼板表面を酸化鉄膜でマスクすればこの反応は起
らない。これは介在物の少ない(一般に0.05%未満
)、通常の熱延及び冷延普通鋼板では特に爪とびが発生
しやすいので上の酸化処理は極めて有効である0次に本
発明のほうろうは両面1問掛けほうろうを行う際、酸化
鉄層の上層にNiディップを行うか、ないしはNiディ
ップ後その上層にさび止め油を塗布する。その後それら
の上層にほうろう釉薬を塗布、乾燥後焼成すると各種は
うろう特性が向上する。
Ni液との接触は通常ディップで行う、Niディップは
一般に両面1問掛けほうろうを行う場合、必須の処理で
、数%のNiSO4水溶液(pllが約2.5〜3.0
)を約70℃にし、数分間浸漬してNi被覆処理し、そ
の後中和、乾燥するか、ないしは更に密着性を向上する
ため、その上層にさび重油を塗布する。酸化鉄層の上に
Niディップした場合通常の鋼板表面にNiディップし
た場合に比べ付度ですむ。なお、ディップの代りに塗布
を行なってもよい、Niディップの効果はほうろう成品
の欠陥防止に効果があるが、特に焼成時の酸化を押え、
かつ、はうろう層と鋼板界面の珪酸鉄中に拡散してほう
ろう膜の鋼板への密着性を向上する。
上述した塗油の作用、効果はほうろう釉薬が焼成の昇温
時に約500〜600℃で軟化、溶融する迄の低温度で
油が分解、燃焼し、釉薬中の水分及び酸素を蒸発、除去
することにより、前記爪とび及び泡の発生を減少又は防
止できると考えられる。
その塗油量は片面当り3.0g/m”以下が適正である
。塗油量が片面当り3.0g/la”超では、焼成時に
油の燃焼、分解ガスが大量に発生し、はうろう釉薬が鋼
板上から浮上し、剥離したり、部分的に浮上して釉引け
が起り易くなり、又コスト高になる。
なお上記のさび止め油として、J I 5rNP−0〜
11及びNP18〜20の15種類に整理され、これら
の中には通常、防錆油、潤滑油、機械油等と呼称してい
るものが含まれ、又気化性さび止め剤も効果があると考
えられる。塗油は一般にスプレィ、ロールコータ−1浸
漬、フローコーター、はけ塗り等で行う、長尺物ではス
プレィで、塗布後ロールで塗布量を均一にする。また、
少量で均一塗布する場合には、静電塗装などで行う。
続いて、鋼板が圧延された段階からほうろう完成段階ま
での一連の工程をより具体的に説明する。
1)先ず、熱延普通鋼板を対象とした場合では、熱延鋼
板表面をショット、硫酸又は塩酸酸洗或いはスキンパス
−酸洗又はショット−酸洗を行うことにより、スケール
を完全に除去し且つ表面粗度を所望の値に調整する。ま
た、冷延鋼板の場合、スキンパス、ショット又は酸洗或
いはスキンパス−酸洗又はショット−酸洗で表面粗度を
調整する。
上記処理後(ショット・スキンパスの後で脱脂、水洗、
乾燥を行う場合は乾燥時)又は前記酸洗後の水洗、乾燥
時に本発明の特徴とする酸化鉄を形成させ、Niディッ
プ−水洗−中和一乾燥一施釉一乾燥一焼成一空冷を行な
う。
また、さび止め油を塗布する場合は施釉する前に塗油す
る0本発明において酸化された鋼板は白板、パネル等の
平板のままで使用される場合は鋼板の成形は殆んど行わ
ずに、はうろう掛は工程に通される。
2)次に冷延鋼板、熱延鋼板をプレス成形した後、前記
1)の粗面化処理を行った後、酸洗を行う工程ではその
乾燥時に酸化処理を行い、それ以外の場合は酸素雰囲気
炉中で酸化を行い、その後Niディップし、次いで前記
1)と同じ工程でほうろう掛けを行なう。
3)更に前記2)の工程で、粗面調整後酸化処理した後
でプレス成形し、次いで脱脂、水洗、N;ディップ−前
記1)記載のほうろう掛けを行う・。
また、屈面調整後、プレス成形し、次いで脱脂、水洗、
乾燥の工程を通す場合、該乾燥時に酸化膜を形成しても
よい。
4)次に熱延鋼板の場合、酸洗ショット又はスキンパス
−酸洗を行い、冷延鋼板の場合スキンパスを行ない表面
粗度を租調整した後成形し、プレス油等を脱脂後、水洗
し、硫酸酸洗で表面粗度を最終調Mf&水洗→乾燥(酸
化を兼ねる)−Niディップ後前記1)と同じ工程でほ
うろう掛けを行う。
この場合、成形後粗面化、酸化及びNiディップを行う
ので、加工で酸化鉄膜が殆んど除去されるような例えば
スピニング加工でケトルを製造する場合に適する。
5)最後に冷延鋼板の場合、冷間圧延後酸洗で表面粗度
を調整し、オープンコイル焼鈍又は連続焼鈍を行った直
後の冷却過程で本発明の酸化処理を行い、その後成形、
脱脂、Niディップ後前記1)と同じ工程でほうろう掛
けを行う、この場合、酸化を、酸洗後の中和−水洗−乾
燥時に酸化も兼ねて行ない、タイトコイル焼鈍を行って
もよい。
本発明の酸化鉄層の厚みは50〜1100人で、極めて
薄く、鋼板との密着性はよく、曲げやプレス加工等を行
って各用途別の成形品に加工されるが、剥離しにくい、
更に、酸化前に粗面化を行っているので、仮に酸化鉄が
剥離しても粗度の凸部のみで凹部は残存しており、その
後のNiディップで粗度の凸部に重点的にNiが付着す
るので、はうろう密着性にはNiの断続的に付着させた
方が好都合である。
溶接部は溶接時の酸化膜が薄い場合はそのままでもよい
が、厚い場合は酸化鉄の表層部はサンドベーパー等で落
とした方がよい。
さらに、はうろう釉薬工程の具体的条件について説明す
る。
はうろう釉薬は溶融後急冷破砕されたガラス質(フリッ
ト)に浮遊剤、着色剤、水を加えてボールミル等で、約
200メツシユ以下に微粉砕したもの(スリップ)で、
これらの成分は、はうろう釉薬成分ないしはその用途に
より異なり、更に種々の添加物を加えることがある。
施釉はスプレィ、浸漬、静電スプレィ、電気泳動法等が
あり、鋼板の片面又は両面に行う、施釉後、室温〜10
0℃位で数10分乾燥し、約800〜920℃の炉で焼
成するか、連続炉で乾燥、焼成、冷却を行ない、はうろ
う成品に仕上げる。
本発明の方法では製造されるほうろう成品は、耐食性、
耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性、豊かな色彩等に優れ、ス
トーブ、レンジ、ボール、ポット、炊飯器、流し台、建
築用パネル、白板、等に用いられる。
(実施例1) 第1表の成分(重量%)の2.0nna厚みの熱延普通
鋼板(SPIC)を塩酸々洗した鋼板及び冷延普通鋼板
(SPCCと5PCE)を0,5〜1.2%調質圧延又
はショット後toox 150mm”に剪断し、脱脂、
硫酸々洗で鋼板表裏面の粗度をRmaxで約7〜61μ
鋼に調整後、゛炉温が350℃、500℃及び700℃
の電気加熱炉中で1秒〜20分間酸化し、Niディップ
し、その上層に第2表のフリットを主成分とする釉薬を
鋼板の両面に約130μ−施釉し、100℃で30分間
乾燥を行った後焼成した。
なお比較品には、はうろうに適しないブライト仕上(R
max#5μIl)、酸化処理を行っていないもの(通
常の両面1問掛処理)および酸化鉄厚さが本発明範囲外
のものを示す。
第1図には炉温300℃、500℃及び700℃中での
鋼板表面の昇温曲線を示す、参考のため第3表の酸化条
件で炉温350℃装入時間30秒は第1図で鋼板表面温
度が約90℃に達しな後(図中×印)直ちに炉外に出し
、大気中で空冷したものである。
第3表に両面1回掛けに本発明品を適用した例を示した
が、粗面化酸化処理により普通鋼板は、はうろう特性が
向上したことを明らかにしている。
第1表 (wt%) (実施例2) 第1表の成分(重量%)の2.0+sm厚みの熱延普通
鋼板を塩酸々洗した鋼板及び0.8mei厚の冷延普通
鋼板を0.5〜1.2%調質圧延又はショットし、15
0X 1100a”のサンプルに剪断後アルカリ液で脱
脂し、10%硫酸液中で数分間酸洗して粗度を調整した
後中和し、°炉温が350℃、500℃及び700℃の
電気加熱炉中で1秒〜5分間酸化し、Niディップ後後
火火点55〜210℃さび止め油を塗油量を変えて均一
に塗油した。
その後第2表のフリットを主成分とする釉薬(スリップ
)をスプレィで鋼板の両面に施釉し、室温〜50℃範囲
で30分間乾燥した後焼成、空冷後各種はうろう特性を
測定し、その結果を第4表に示す。
なお、第4表の比較品には酸化鉄厚さが本発明範囲外の
ものと酸化、Niディップ後塗油量の多いものを示す。
第4表から明らかなようにほうろう釉薬を施釉する前に
50〜1100人の酸化鉄層を有し、Niディップ、塗
油した鋼板にほうろう掛けした成品はコツパーヘッド、
爪とびがなく、密着性も良好であった。
これに反し、酸化膜厚が50μ輪未満又は1100μ輸
超のものはほうろう膜の密着性が悪い、又、塗油量が片
面当り3.0g/m2超では釉引けが発生する。
(実施例3) 第1表の成分(重量%)の2.0mae厚みの熱延普通
鋼板を塩酸々洗した鋼板及び0.8ma+厚の冷延普通
鋼板を0.5〜1.2%調質圧延又はショットし、90
X90mm2にサンプルに剪断後エリクセン試験機でエ
リクセン値8m−に変形し、アルカリ液で脱脂し、10
%硫酸液中で数分間酸洗して粗度を調整した後中和し、
炉温が350℃、500℃、及び700℃の電気加熱炉
中で1秒〜30秒間酸化し、Niディップ後実施例1と
同様の方法でほうろう掛けした。
更に、エリクセン試験機による成形を酸化処理後でも行
なった。なお、比較品には従来法による両面1問掛はう
ろう工程(調質圧延等−成形脱脂−水洗一硫酸々洗−水
洗−Niメツキー水洗−中和−乾燥−施釉一乾燥一焼成
)で製造したものを示す、その結果を第5表に示す、第
5表の本発明品1)は調質圧延等の後に成形したものを
、本発明品2)は酸化処理後に成形したものを示すが、
いずれもほうろう性は良好である。一方、従来法による
比較品はほうろう性が悪い。
以下余白 〔発明の効果〕 本発明にかかわるほうろう用被覆鋼板は普通鋼板(例え
ば5PCC)で、はうろう特性が良好であるので、その
経済的効果、作業効果が極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、0 、8 +gn X 100++n X 
150+s輪の寸法の試料について酸化時間(炉内保持
時間)、酸化温度(鋼板表面温度)および炉温の関係を
示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、熱間圧延普通鋼板もしくは冷間圧延普通鋼板の表面
    に酸化鉄層が存在する場合は該酸化鉄層を除去し、前記
    熱間圧延鋼板もしくは冷間圧延鋼板の表面を粗面化し、
    しかる後該表面に厚さが50〜1100Åの酸化鉄層を
    形成し、その後Ni液に接触させた後ほうろう掛けを行
    なうことを特徴とするほうろうの製造方法。 2、前記普通鋼板を成形後、前記粗面化を行ない、さら
    に前記酸化鉄層の形成を行なうことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載のほうろうの製造方法。 3、前記普通鋼板を粗面化し、前記酸化鉄層の形成を行
    ない、その後成形することを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載のほうろうの製造方法。 4、普通鋼板を冷間圧延後、酸洗により前記粗面化を行
    ない、その後の乾燥時または焼鈍直後の冷却過程で、前
    記酸化鉄層を形成させ、しかる後成形し、Ni液に接触
    させた後ほうろう掛けを行なうことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載のほうろうの製造方法。5、熱間圧
    延普通鋼板もしくは冷間圧延普通鋼板の表面に酸化鉄層
    が存在する場合は該酸化鉄層を除去し、前記熱間圧延鋼
    板もしくは冷間圧延鋼板の表面を粗面化し、しかる後該
    表面に厚さが50〜1100Åの酸化鉄層を形成し、そ
    の後前記Ni液に浸漬後塗油を行ない、しかる後ほうろ
    う掛けすることを特徴とするほうろうの製造方法。
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