JPS6329041Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は鋼板製組立物置の床部の組立構造に
関するものであり、床部の周囲における水切りを
良好になすと共に各部材を確実堅固に組合わせ連
結し、傾いたり捻れたりすることのない安定した
床部を構成し、床部上に立設する壁板等の上方部
材の取付けを容易になすを目的とする。

本考案の実施例図面について説明すると、図中
の１と１′とは左右に並べた床板で各接合部にお
いてそれぞれ対応させた折曲縁１Ｃ，１′Ｃによ
り互に掛合連結して一面状に敷設するものであ
り、２は敷居、３は後枠、４は前部隅支柱、５は
後部隅支柱、６は壁板、７は扉である。

前記床板１と１′とはそれぞれ方形板の外側縁
に沿つて壁板６の保持部用の低段部１ａ，１′ａ
を床面より低く凹設すると共に、前後両端縁に沿
つてそれぞれ下向き折曲縁１ｂ，１b′、１′ｂ，
１′b′を曲成し、左右両板の接合部において一方
の床板１には下向き折曲縁１ｃを曲成し、他方の
床板１′には下向きに折曲げた後再び上向きに折
返した掛合折曲縁１′Ｃを曲成し、該両折曲縁を
互に掛合して両板を連結するようにしてあり、各
板裏面には前後方向に補強材１ｄを固着し、各板
外側縁の壁板保持低段部中央には中間支柱８の挿
入孔９を穿設している。

又、前記敷居２は前縁２ａを段面略矩形状に曲
成すると共に該前縁後側に沿つて扉７の摺動溝２
ｂを凹設し、続いて中央に壁板保持低段部２ｃを
前縁と同高に形成して該壁板保持低段部上に入口
支柱１０の挿入孔１１を穿設し、更にその後縁側
を隆起させて高段凸条２ｄを段設し後端を折下げ
てその下端に前縁下端と同じく内向き下端縁２ｅ
を形成している。

尚又、前記後枠３は前縁側を隆起させて高段凸
条３ａと、後縁側を低くして壁板保持低段部３ｂ
とを段設し前後両縁の各下端部を互に向合いに折
曲げている。そして該後枠と前記敷居との各高段
凸条の高さを同高に一致さすと共に、敷居、床板
及び後枠の各壁板保持低段部の高さをも皆同高に
一致させて形成している。

そうして、前記敷居と後枠間へ床板を架け渡
し、床板の前後両端部を敷居と後枠との各高段凸
条上に被冠し前後両下向き折曲縁を前記両凸条外
縁へ掛合して三部材を組合わし連結している。

尚又、前記前部隅支柱４は水平断面を〓状に曲
成した型材であり、後部隅支柱５は水平断面を〓
状に曲成した型材であつて、両隅支柱共に、それ
ぞれ下端内側２面を切欠ぎ、その切欠部を前部で
は敷居と床板掛合隅部上へ嵌合し、後部では後枠
と床板掛合隅部上へ嵌合し、各支柱下端外側２面
の垂下部をボールト１２により敷居と床板又は後
枠と床板の側部へ螺着するようになしている。

尚更に又、前記壁板６は平板周縁を折曲げて成
るもので、前記各隅支柱と中間支柱間、又は隅支
柱と入口支柱間において、前記床板、敷居及び後
枠にそれぞれ設けた壁板保持部上へ載置嵌装して
物置の外周壁を構成し、扉７は両入口支柱間の前
側で、前記敷居の摺動溝２ｂ上へ摺動自在に左右
両引き式に設けている。

本考案における床部と連結各部材の構成は上述
の通りであるから、次の様な作用効果がある。

床板の前後両端にそれぞれ曲成した下向き折曲
縁を前方の敷居凸条と後方の後枠凸条との外縁へ
それぞれ掛合して３部材を組合わし連結するの
で、床板上に立設する壁板等上方部材の荷重がか
かればこの三者連結部が互に密接する結果両係合
部が離脱して各部材が前後方向に離間することが
ない。

又、床板外側縁に床面より低く壁板保持低段部
を凹設し、敷居後縁側に高段凸条２ｄとその前面
に低く壁板保持低段部２ｃを設け、後枠前縁側に
高段凸条３ａと後縁側に壁板保持低段部３ｂとを
段設し、床板の前後両端縁を前記敷居と後枠との
各高段凸条上面へ被冠し、前記各部材の壁板保持
低段部上へ壁板６を載置嵌装するから、壁板外面
上を流下した水分は各部材の高段部により床部内
へ侵入することを阻止されて外方へ流出する結
果、外壁と床板接合部の水切りが良好である。

尚又、床板前後両端部を敷居と後枠との各凸条
上へ被冠するから床板を水平状に敷設することが
至つて容易であり、且つ床板が傾斜することがな
いから組立物置の基礎が安定し物置が傾かない。

尚更に又、床板、敷居、後枠の各壁板保持低段
部を皆同高に一致させて設けたので、同壁板は皆
同じ高さで立設され、且つその取付けが至つて容
易で各壁板上端が同一面に揃うから、その後の上
方部材組立てが容易である。

尚、床板の外側縁に低段部を凹設して之に壁板
下端を載置するようにしたから、床板外側部が側
枠の代りとなり、側枠部材を別に設ける必要がな
く工作上有利である。

しかして、床部の各組立部材の接合部は皆折曲
縁により相互に掛合するから、各部材の結合部が
堅固で離脱することがなく、確固たる安定した床
部を構成することができ、床部の捻れや傾斜も起
らないから、組立物置の基礎が確実であり物置を
確実堅固に組立て完成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案床部を分解して示した各部材分
解斜視図、第２図は前図Ａ〜Ａ線部における床板
の連結状態を示す端面図、第３図は同じくＢ〜Ｂ
線部における床板と敷居及び後枠との連結状態を
示す端面図、第４図は本考案床部上へ上方部材を
連結した状態を示す一部破断の斜視図、第５図は
床面要部の連結状態を示す一部破断の水平方向断
面図である。 １，１′……床板、１ａ，１′ａ……壁板保持低
段部、１ｂ，１b′，１′ｂ，１′b′……下向き折曲
縁、１ｃ，１′Ｃ……掛合折曲縁、２……敷居、
２ａ……前縁、２ｂ……摺動溝、２ｃ……壁板保
持低段部、２ｄ……高段凸条、２ｅ……下端縁、
３……後枠、３ａ……高段凸条、３ｂ……壁板保
持低段部、４……前隅支柱、５……後隅支柱、６
……壁板、７……扉、８……中間支柱、９……中
間柱挿入孔、１０……入口柱、１１……入口柱挿
入孔、１２……ボールト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外側縁に壁板保持低段部を設け前後両端に下向
   き折曲縁を設けた床板と、前縁側に扉摺動溝を凹
   設し中央部に壁板保持低段部と後縁側に高段凸条
   とを段設した敷居と、前縁側に高段凸条と後縁側
   に壁板保持低段部とを段設した後枠とを、床板の
   前後折曲縁を敷居と後枠との各高段凸条に係合す
   ることにより組合わした組立物置における床部。