JPS6328487Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、白熱電球を光源に用いるスタンド
型照明器具の照明器具組立て構造に関する。

従来、この種のスタンド型照明器具のセードと
照明器具本体との組立ては、照明器具本体の所望
部に形成された嵌合片をセードに取着されたセー
ド金具の嵌入孔に嵌合させて行つたり、セードと
照明器具本体とをビス等によつて固着したりして
行つていた。しかしながら従来の照明器具組立て
構造では、ビス等による固着方法では組立て作業
が煩雑になり、また、単なる嵌合方式では照明器
具本体が転倒したときの衝撃によつてセードが外
れる欠点があつた。

この考案は上記の実情に鑑みなされたもので、
セードと照明器具本体との組立てを組立てが簡便
な嵌合方式にするとともに、転倒時の衝撃ではセ
ードが外れない照明器具取付構造の提供を目的と
する。

この考案は要約すれば、セード金具の複数の嵌
入孔のそれぞれの近傍に、セードを一定の角度だ
け回転したとき照明器具本体の上部開口部に取着
されたソケツト金具上部のＬ字形の複数の嵌合片
に当接係止する回り止め突起を設けるとともに、
セード金具の下面とソケツト金具の上面との間
に、弾性体樹脂上に平滑な樹脂シートを貼着した
積層体を圧入したことを特徴とする。

以下、図面を参照してこの考案の実施例につい
て説明する。

第１図はこの考案の実施例に係るスタンド型照
明器具の外観斜視図、第２図は第１図の要部の拡
大分解斜視図ある。

このスタンド型照明器具は、半透明のプラスチ
ツク，竹，木材等の材料で形成され、形状がテー
パ円筒状にあるセード１に取着されたセード金具
２を有底略円筒の照明器具本体３に取着されたソ
ケツト金具に嵌合させた後、白熱電球４を装着す
ることによつて組立てられる。

第２図において、木材あるいは鋳鋼等から加工
形状の任意性および材料の特性を生かして有底略
円筒に形成された照明器具本体３においては、上
部の開口部３ａがソケツト金具５の嵌入穴を構成
する。側面部の略中央部には、対向してソケツト
金具固定用のビス孔３ｂが２個所穿設されてい
る。ビス孔３ｂが穿設された部分には、ビス孔３
ｂを中心として、内壁部にブツシング固定用の円
形の着座３ｃ、外壁部にワツシヤ固定用の円形の
着座３ｄがそれぞれ凹設されている。ソケツト固
定用のソケツト金具５は、１枚の鋼板から裁断，
プレス，所望孔の穿設工程等を経て、全体として
コ字状に折曲形成されている。長方形の底面部５
ａの一方の対向する辺からは、垂直部５ｂ，５ｃ
が対向して垂直に折曲されている。他方の対向す
る辺の略中央部からは、照明器具本体３にソケツ
ト金具５を取付けるための正方形の取付片５ｄが
延設してそれぞれ形成されている。底面部５ａの
垂直部５ｂ，５ｃに近接する位置には、ソケツト
取付５ｅが、取付片５ｄの中心にはビス孔５ｆが
それぞれ穿設されている。垂直部５Ｃの下部の折
曲部の略中央部には、垂直部５ｃにコ字状の切込
みをいれて底面部５ａと同一平面に展開した長方
形のコード取付片５ｇが形成されている。コード
取付片５ｇは、照明器具本体３に引き込まれた電
源ラインを固定するもので、中心部にはビス孔５
ｈが穿設されている。垂直部５ｂ，５ｃの略中央
部には、照明器具本体３の着座３ｃとによつてゴ
ムブツシング６を挟持するための円形状の台座５
ｉがプレス加工によつて外方向に凹設されてい
る。台座５ｉの中心部には、ビス７を螺合させる
ための雌ネジ５ｊが螺刻されている。垂直部５
ｂ，５ｃの上部はそれぞれコ字状に折曲されてセ
ード金具受面５ｋが形成されている。セード金具
受面５ｋの中央部には、コ字状の切込みによつて
得られた部片を照明器具本体３の開口部３ａの曲
率に略等しい側部５方向に略Ｌ字形に折曲形成
して得られた嵌合片５ｍが、対向して設けられて
いる。セード１の上部から内部中心部に伸設され
たセード支持部材１ａで三点支持されるセード受
金具２は、白熱電球４を装着するための孔２ａを
有した円板である。外縁部の２個所には、ソケツ
ト金具５の嵌合片５ｍを嵌入させるための長方形
の嵌入孔２ｂが対向して穿設されている。嵌入孔
２ｂの近傍には、それぞれ略Ｌ字形の嵌合片５ｍ
の側部を当接係止するための回り止め突起２ｃが
それぞれ対称に凸設されている。組立て時にセー
ド受金具２の下面とソケツト金具５のセード金具
受面５ｋとの間に圧入される積層体８は、セード
受金具２と略同形の同心円板である。積層体８は
逆Ｌ字状の嵌合片５ｍの高さよりも厚く設定され
ているスポンジ等の弾性体樹脂８ａ、ポリエレン
シート等の表面が平滑な樹脂シート８ｂを貼着し
て形成される。

次に以上のようにして構成されたスタンド型照
明器具の組立て手順について説明する。

まず、照明器具本体３にソケツト金具５を取着
す方法について説明する。ソケツト金具５に図示
しないソケツトをソケツト取付孔５ｅで固着した
後、照明器具本体３の開口部３ａにソケツト金具
５を嵌入させる。図示しない電源ラインをコード
取付片５ｇのビス孔５ｈで固定した後、ソケツト
金具５を照明器具本体３に固定する。ソケツト金
具５の固定は、ワツシヤ９を挿通したビス７をビ
ス孔３ｂ，ゴムブツシング６を介して雌ネジ５ｊ
に螺合させて締結するとともに、ビス１０を取付
片５ｄのビス孔５ｆを介して照明器具本体３の底
部に締結することによつて行う。なお、照明器具
本体３の倒面にビス７およびワツシヤ９が露呈し
ないようにするためにはビス１０のみの締結によ
つて固定する。

ソケツト金具５を取着した照明器具本体３とセ
ード受金具２を取着したセード１との組立ては、
まずソケツト金具５のセード金具受面５ｋに積層
体８を逆Ｌ字状の２個所の嵌合片５ｍで挟時させ
る。その後、２個所の嵌合孔２ｂにセード受金具
２の裏面で積層体８を押圧して、嵌合片５ｍをそ
れぞれ嵌入させた後、セード１とともにセード受
金具２の裏面を平滑な樹脂シート８ｂ上を略180
度回転させて嵌合片５ｍの側部を回り突起２ｃに
当接係止させて組立てを完了する。そうすると、
積層体８の弾性体樹脂８ａが弾性復元力によつて
セード受金具２を押し上げるので、セード受金具
２の上面および回り止め突起２ｃは逆Ｌ字状の嵌
合片５ｍに強固に当接されて、転倒等の衝撃によ
つてはセード１が外れることはない。

以上のようにこの考案によれば、セード金具の
複数の嵌入孔のそれぞれの近傍にセードを一定の
角度だけ回転したとき複数の嵌入片に当接係止す
る回り止め突起を設けるとともに、セード金具の
下面とソケツト金具の上面との間に、弾性体樹脂
上に平滑な樹脂シートを貼着した積層体を圧入し
たので、組立て時にセード金具が平滑な樹脂シー
ト上を滑つて容易にセードが組立てられるととも
に、組立て完了後は回り止め突起および弾性体樹
脂の弾性復元力によつてセードと照明器具本体と
が転倒時の衝撃で外れない利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例に係るスタンド型照
明器具の外観斜視図、第２図は第１図の要部の拡
大分解斜視図である。 １……セード、２……セード受金具、２ｂ……
嵌入孔、２ｃ……回り止め突起、３……照明器具
本体、３ａ……開口部、４……白熱電球、５……
ソケツト金具、５ｍ……嵌合片、６……ゴムブツ
シワグ、８……積層体、８ａ……弾性体樹脂、８
ｂ……樹脂シート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部が開口した照明器具本体の上部開口部に取
   着されたソケツト金具の上部にＬ字形の複数の嵌
   合片を折曲形成するとともに、セードに取着され
   たセード金具に複数の嵌入孔を穿設し、この複数
   の嵌入孔に前記複数の嵌合片をそれぞれ嵌入した
   後前記セード金具を回転してセードを照明器具本
   体に係合するようにしたスタンド型照明器具にお
   いて、前記セード金具の複数の嵌入孔の各々の近
   傍に、セードを一定の角度だけ回転したとき前記
   複数の嵌合片に当接係止する回り止め突起を設け
   るとともに、前記セード金具の下面と前記ソケツ
   ト金具の上面との間に、弾性体樹脂上に平滑な樹
   脂シートを貼着した積層体を圧入したことを特徴
   とする照明器具組立て構造。