JPS63283988A - 熱転写リボン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、サーマルプリンタ等の熱転写により印字を行
う印字装置に使用される熱転写リボンに関するものであ
る。

［従来技術］ 従来、熱転写リボンを使った印字は、サーマルヘッドに
より熱転写リボンを印字用紙に密着させ、そのサーマル
ヘッドの多数の発熱素子のうち所要の発熱素子を発熱さ
せることにより、その発熱素子に熱転写リボンの支持体
を介して接している熱溶融性インク部分が溶けて印字用
紙に転写されることにより行われる。

そして、従来この種の熱転写リボンは着色剤とワックス
を主成分とするバインダ剤とからなる熱溶融性インクを
支持体上に塗布したものであった。

かかる熱溶融性インクを支持体上に塗布しただけの熱転
写リボンでは普通紙に印字を行った場合、その普通紙の
平滑度がベック平滑度で数十秒までのものでないと、充
分な印字品質が得られなかった。

一方、熱転写印字での誤字訂正においては、転写印字時
にインクが印字用紙の繊維内まで浸透するため、これを
訂正する方法としてはその文字の上に隠ぺい力のある白
色物質で覆う方法（カバーラップ方式と言う）しかなく
訂正箇所の児苦しさは避けられないものであった。

かかる情況下、本出願人は、昭和６０年１１月６日付に
て提出した特許願（特願昭６０−２４９７６３号）にお
いて、熱転写リボンのインク層にエチレン−酢酸ビニル
共重合樹脂及び１５０°Ｃにおける溶融粘度が１０３〜
５×１０４Ｐの高粘性樹脂を主成分とするバインダ剤と
着色剤とを混合してなる熱溶融性インクを用いることに
より、非平滑な印字用紙にもカスレや抜けのない鮮明な
印字ができると共に、誤って印字した場合にも同一リボ
ンで印字用紙上のその文字を剥離、消去すること（リフ
トオフ訂正と言う）ができる熱転写リボンを提供した。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、この種の熱転写リボンは、インク層のバ
インダ剤がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂及び１５０
℃における溶融粘度が１０’〜５×１０４Ｐの高粘性樹
脂を主成分としているため、印字時、及び誤印字消去時
の熱転写リボンの印字用紙からの引き剥がし力は非常に
大きな引き剥がし力が必要であり、従って、乾電池駆動
式のモータを使用する転写リボン駆動機構によっては、
リボン巻取り時、モータに過負荷がかかってしまい、こ
れを解消するためには、より大きな電力を消費する駆動
力の大きなモータが必要とされるという欠点がまだなお
残存していた。

［発明の目的コ 本発明の目的は、前記従来技術の欠点を解消し、■ヂレ
ンー酢酸ビニル共重合樹脂及び１５０℃において１０３
〜５Ｘ１０４ポアズ（Ｐ）の溶融粘度を有する高粘性樹
脂を主成分とし、これに着色剤を混合してなるインク層
を有する熱転写リボンを使用した場合においても、非平
滑な印字用紙に対する印字能及び消去能を減することな
く、印字用紙に対するインクの密着力を小さくし得、も
ってより小さなリボンの引き剥がし力で印字及び誤印字
消去可能な熱転写リボンを提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 前記目的を達成するために、本発明に係る熱転写リボン
は、フィルム状支持体と、エチレン−酢酸ビニル共重合
樹脂及び１５０℃において１０３〜５×１０４ポアズ（
Ｐ）の溶融粘度を有する高粘性樹脂を主成分とするとと
もに、着色剤を混合してなり、前記フィルム支持体の一
面に塗布されたインク層と、主成分を前記インク層の主
成分と同じくし、インク層上に塗布されたトップコート
層と、を備え、前記トップコート層又は前記インク層と
トップコート層の双方に、脂肪酸系とその金属塩類、炭
化水素系、脂肪酸アミド系、脂肪酸エステル系及び高級
アルコール系の滑剤から選択された１種又は２種以上が
混合されたことを特徴とするものである。

［作用−］ 前記構成によれば、印字時、サーマルヘッドからの熱に
より溶融したトップコート層は、印字用紙との接触点で
溶融、固化する。このとき、印字用紙とトップコート層
との密着力は、トップコート層又はインク層とトップコ
ート層の双方に混合された滑剤の作用により、比較的小
さくなるが、トップコート層とインク層の凝集ノＪ及び
これら両層間の密着力とも相まって、インク層とフィル
ム状支持体間の密着力に比して大きくなるので、転写リ
ボンを印字用紙から引き剥がすと、加熱部分のトップコ
ート層及びインク層よりなる印字像部は、小さい引き剥
がし力により容易に印字用紙に転写する。

また、誤印字文字の消去時、熱転写リボンを印字用紙上
の誤印字部分に圧接してサーマルヘッドを加熱すると、
インク層、トップコート層及び誤印字部分は、溶融固化
する。このとき、印字用紙と誤印字部分間の密着力は、
前記滑剤の作用により、誤印字部分とトップコート層間
、トップコート層と−ｒンク層聞及層間ンク層とフィル
ム状支持体間の密着力に比べて、格段に小さくなるので
、熱転写リボンを印字用紙から引き剥がすと、印字用紙
上の誤印字部分は、小さい引き剥がし力により容易に印
字用紙から剥ぎ取られ熱転写リボン側に転移する。

［実施例］ 以下に、本発明の一実施例を第１図乃至第３図を参照し
て説明する。

第１図において、熱転写リボン１０はフィルム状の支持
体１１上に剥離層１２を形成し、更にその上にインク層
１３が形成されている。また、より完全なリフトオフ訂
正を行うためにインク層」３の上にトップコート層１４
が形成されている。

本実施例に使用されるフィルム状の支持体１１としては
耐熱温度１５０℃以上のポリエステル。

ポリイミド、ポリカーボネート、ポリサルフォン。

ポリエーテルサルフｔン、ポリフエニレンサルフフイド
、ポリエーテル−エーテルケトン等からなるフィルムま
たはコンデンサ紙、グラシン紙等の紙が挙げられ、その
厚さは３〜２０μの範囲にあるのが望ましい。また、第
１図に示すように、インク層１３の塗布面の反対面には
シリコン樹脂のような耐熱性樹脂からなるスティッキン
グ防止層１５が設けられている。

前記インク層１３は、着色剤とバインダ剤とから構成さ
れている。着色剤としては、カーボンブラック等の顔料
を使用する。また顔料だけでは出せない色を出したり色
調を整えるために必要に応じて染料を受担補助剤的に加
える。又、バインダ剤としては、従来の熱転写リボンの
熱溶融性インク層に比べて溶融粘度を高めるとともに転
写段階での熱溶融性インク自体の凝集力を大きくするた
めにエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂と、１５０℃にお
ける溶融粘度が１０３〜５×１０４Ｐである塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−ポ
リビニルアルコール共重合樹脂、ポリビニルブチラール
、ポリエチレンオキサイド、ポリカプロラクトン、アク
リル系樹脂、ポリスチレン、酢酸セルロース、ポリエス
テル、ポリエチレン、エチルセルロース等の高粘性樹脂
の１種又は２種以上を主成分とし、ざらにその融点。

溶融粘度、印字品質等を考慮して４０〜１００℃の融点
を有するパラフィンワックス、マイクロワックス、キャ
デリラワックス、酸化パラフィンワックス、カルナバワ
ックス、モンタンワックス。

セレシンワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエ
チレンワックス、カスターワックス、牛脂硬化油、ラノ
リン、木ロウ、ポリアミドワックス。

合成エステルワックス、合成含金ワックス等の螺状物質
の１種又は２種以上を混合してもよい。

トップコート層１４は、より完全なリフトオフ訂正を行
うためにインク層１３の上に形成され、その結果トップ
コート層１４なしの場合に比べて印字もより鮮明となる
。バインダ剤としては、インク層１３と同様であるが、
着色剤はリフトオフ訂正をより完全なものとするため使
用しないことが望ましい。また、トップコート層１４又
はトップコート層１４とインク層１３の両方に、プラク
チック用滑剤を少邑添加することにより、印字品質及び
誤印字消去品質を低下させずに印字時及び誤印字消去時
の際の熱転写リボンの引き剥がし力を低減させることが
できる。添加剤としては、ンルビタンモノステアレート
、エチレンビスステアリン酸アマイド、ステアリルアル
コール、オレイン酸亜鉛、ステアリン酸、ステアリン酸
アマイド。

オレイン酸アマイド、ステアリン酸モノグリセライド、
オレイン酸モノグリセライド等の各種プラスチック用滑
剤の１種または２種以上を混合して用いる。

また剥離層１２は、適度な融点（８０〜１２０℃）を有
し、且つフィルム状の支持体１１との密着力に乏しい、
酸化ポリエチレンワックスを主成分とし、ざらにその融
点、溶融粘度、印字品質。

誤印字消去品質等を考慮してパラフィンワックス。

マイクロワックス、ポリエチレンワックス等のワックス
類及びベントナイト、カオリン、タルク等の充填剤を加
えてもよく、これにより剥離性を好ましい方向に変化さ
せることができる。

次に本実施例に基づいて、裏面にスティッキング防止層
１５を形成した支持体１１上に剥離層・１２及びインク
層１３及びトップコート層１４を形成する製造工程につ
いて説明する。

（１）剥離層の生成工程 酸化ポリエチレンワックス及びその他のワックス類のエ
マルジョンを水で希釈し塗液とする。また充填剤を加え
る場合には三本ロールミル、セントリーミル、サンドミ
ル、ボールミル等の一般に使用される分散機を用いて塗
液中に分散する。

（２）剥離層の塗布乾燥工程 前記塗液をフィルム状の支持体１１、例えばポリエステ
ルフィルム（厚さ３．５μ）に適宜の塗布装置により塗
布する。それを８０〜１００℃で乾燥させる。この実施
例では塗布厚を１μ前後の厚さに設定した。

（３）熱溶融性インクの生成工程 着色剤とエチレン−酢酸ビニル共重゛合樹脂及び１５０
℃における溶融粘度が１０３〜５×１０４Ｐの高粘性樹
脂を主成分とするバインダ剤及びプラスチック用滑剤と
を溶剤中に溶融または分散する。分散には前述の剥離層
の生成工程と同様の三本ロールミル、セントリーミル、
ボールミル等の一般に使用される分散機を用いる。この
溶融１分散液をインク塗液とする。

（４）インク塗液の塗布乾燥工程 前記剥！！を層１２を塗布したフィルム状の支持体１１
上に前記インク塗液を前記適宜の塗布装置により塗布す
る。そしてそれを６０〜８０℃で乾燥させる。この実施
例ではインクの塗布厚を４〜６μの厚さに設定した。

（５）トップコート層の生成工程 エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂及び１５０℃における
溶融粘度が１０３〜５Ｘ１０４Ｐの高粘性樹脂を主成分
とするバインダ剤及びプラスチック用滑剤とを溶剤中に
溶融または分散する。分散′には前記と同様適宜の分散
機を用いる。

（６）トップコート層の塗布乾燥工程 前記剥離層１２及びインク層１３を塗布したフィルム状
の支持体１１上に前記トップコート層塗液を前記適宜の
塗布装置により塗布する。そしてそれを４０〜６０℃で
乾燥させる。この実施例では塗布厚を１〜３μの厚さに
設定した。

以上で熱転写リボン１０の製造工程が完了し、第１図に
示すような熱転写リボン１０が得られる。

この発明に係る熱転写リボンの実施例及び比較例を以下
に示す。

［実施例１］ Ａ、剥離層 ａ、剥離層成分 酸化ポリエチレンワックスエマルジョン８重量部 ［中東油脂（株）のＭＥ−１０］ ポリエチレンワックスエマルジョン ２重量部 ［中東油脂（株）のリケイー剤Ｄ−２２８］マイクロワ
ックスエマルジョン　　１重量部［中東油脂（株）のセ
ロゾール＃９６７］Ｂ、熱溶融性インク層 す、インク成分・・・・・・・・・１平爪部エチレンー
酢酸ビニル共重合樹脂　　４５ｗｔ％［三井・デュポン
ポリケミカル（株）のエバフ、　　レックス３１０］ 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合樹脂
　　　　　　　　　　　　　１０ｗｔ％［積水化学工業
（株）のエスレツクＡ］ポリビニルブチラール　　　　
　　　　５ｗｔ％［漬水化学工業（株）のエスレツクＢ
Ｍ−３］α−オレフィン−無水マレイン酸共重合物２Ｑ
ｗｔ％ ［三菱化成工業（株）のダイヤカルナＰＡ３０］カーボ
ンブラック　　　　　　　　　２０ｗｔ％［三菱化成工
業（株）のＭＡ−１００］　　−計１００ｗｔ％ Ｃ０溶剤・・・・・・・・・・・・４重量部メチルイソ
ブチルケトン　　　　　１００ｗｔ％Ｃ，トップコート
層 ｄ、トップコート層成分・・・・・１重Ｍ部エチレン−
酢酸ビニル共重合樹脂　　ｇ５ｗｔ％［三井・デュポン
ポリケミカル（株）のエバフレックス４２０　　　　　
　　　　４５ｗｔ％］［三井・デュポンポリケミカル（
株）のエバフレックス２５０　　　　　　　　　４５ｗ
ｔ％］ポリビニルブチラール ［漬水化学工業（株）のエスレツクＢＭ−８］’５　ｗ
ｔ％ ソルビタンモノステアレート　　　　　５ｗｔ％［日本
油脂（株）のノニオン５Ｐ−６０Ｒ］計１００ｗｔ％ ｅ、溶剤・・・・・・・・・・・１２重量部メチルイソ
ブチルケトン　　　　１００ｗｔ％上記ａ成分より成る
塗液を３．５μポリエステルフイルムにより形成された
支持体１１に塗布厚１μ前後になるように塗布し、その
支持体１１上に剥離層１２を得る。この剥離層１２上に
ｂ成分及びＣ成分からなるインク塗液を塗布し、支持体
１１上の剥ｗＸ層１２の上に厚さ４〜６μ程度のインク
層１３を形成する。そして、この剥離層１２の上にｄ成
分及びＣ成分から成るトップコート層塗液を塗布し、支
持体１１上の剥離層１２上のインク層１３の上に厚さ１
〜３μ程度のトップコート層１４を形成する。

このようにして製造した熱転写リボン１０を使用し、ベ
ック平滑度２５秒の印字用紙に印字し、リフトオフ訂正
してみたところ、サーマルヘッドに印加されるエネルギ
ーが印字時及びリフトオフ訂正時にいずれも０．７８８
Ｗ／ｄｏｔで良好な印字品質及び誤印字消去品質が得ら
れ、ざらに、リボン引き剥がし力１６．４ｇで印字時及
び誤印字消去時いずれの場合も熱転写リボン１０は印字
用紙１７から十分引き剥がし可能であった。

［比較例１］ Ａ、剥離層 実施例１と同じ Ｂ、熱溶融性インク層 実施例１と同じ Ｃ，トップコート層 実施例１の成分からソルビタンモノステアレートを除い
たもの 実施例１と同様の製造法で製造した熱転写リボン１０を
使用して実施例１と同一の印加エネルギー、リボン引き
剥がし力でベック平滑度２５秒の印字用紙に印字し、リ
フトオフ訂正してみたところ、印字時において、リボン
引き剥がし力不足のため印字用紙１７と熱転写リボン１
０がくつついたままになった。またリフトオフ訂正時に
おいてはリボン引き剥がし力不足のため約２ｃｍの巻き
取り遅れが生じた。

［実施例２］ Ａ、剥離層 実施例１と同じ Ｂ、熱溶融性インク層 実施例１と同じ Ｃ，トップコート層 実施例１の成分のソルビタンモノステアレートをごスア
マイド［花王（株）のカオーワックスＥＢＦ］に換えた
もの 実施例１と同様のＩｌｕ造法で製造した熱転写リボン１
０を使用して、実施例１と同一の印加エネルギー、リボ
ン引ぎ剥がし力でベック平滑度２５秒の印字用紙に印字
しリフトオフ訂正してみたところ良好な印字品質及び誤
印字消去品質が得られ印字時及び誤印字消去時いずれの
場合も熱転写リボン１０は印字用紙１７から十分引き剥
がし可能であった。

［実施例３コ Ａ、剥離層 実施例１と同じ Ｂ、熱溶融性インク層 実施例１と同じ Ｃ，トップコート層 実施例１の成分のソルビタンモノステアレートをソルビ
タンモノステアレートとビスアマイドの混合物に換えた
もの 実施例１と同様の製造法で製造した熱転写リボン１０を
使用して、実施例１と同一の印加エネルギー、リボン引
き剥がし力でベック平滑度２５秒の印字用紙に印字しリ
フトオフ訂正してみたところ実施例１，２と同様良好な
印字品質及び誤印字消去品質が１ｑられ、印字時及び誤
印字消去時いずれの場合も熱転写リボン１０は印字用紙
１７から十分引き剥がし可能であった。

［実施例４］ へ〇剥離層 実施例１と同じ Ｂ、熱溶融性インク層 す、インク成分・・・・・・・・・・１重量部エチレン
−酢酸ビニル共重合樹脂　　４５ｗｔ％［三井・デュポ
ンポリケミカル（株）のエバフレックス３１０］ 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合樹脂
　　　　　　　　　　　　　１０ｗｔ％［漬水化学工業
（株〉のエスレックＡ］ポリビニルアルコール　　　　
　　　　５ｗｔ％［漬水化学工業（株）のエスレックＢ
Ｍ−３］α−オレフィン−無水マレイン酸共重合物２０
ｗｔ％ ［三菱化成工業（株）のダイヤカルナＰＡ３０］カーボ
ンブラック　　　　　　　　　１５ｗｔ％［三菱化成工
業（株）のＭＡ−１００］ンルビタンモノステアレート
　　　　５ｗｔ％［日本油脂（株）のノニオン５Ｒ−６
ＯＲ］計１００ｗｔ％ Ｃ８溶剤・・・・・・・・・・・・４重量部メチルイソ
ブチルケトン　　　　１００ｗｔ％Ｃ，トップコート層 ｄ、トップコート層成分・・・・２１重量部エチレン−
酢酸ビニル共重合樹脂１９重量部［三井・デュポンポリ
ケミカル（株）のエバフレックス４２０　　　　　　　
　　　１０重量部］［三井・デュポンポリケミカル（株
）のエバフレックス２５０　　　　　　　　　９重量部
コポリビニルブチラール　　　　　　１重量部［漬水化
学工業のエスレックＢＭ−３１ソルビタンモノステアレ
ート　　　１重囲部［日本油脂（株）めノニオン５Ｐ−
６０Ｒ］ｅ、溶剤・・・・・・・・・・２５２重但平爪
チルイソブヂルケトン　　　　　１００ｗｔ％実施例１
と同様の製造法で製造した熱転写リボン１０を使用して
実施例１と同一の印加エネルギー、リボン引き剥がし力
でベック平滑度２５秒の印字用紙に印字し、リフトオフ
訂正してみたところ実施例１，２及び３と同様良好な印
字品質及び誤印字消去品質が得られ、印字時及び誤印字
消去時いずれの場合も熱転写リボン１０は印字用紙１７
から十分引き剥がし可能であった。

ここで、第２図及び第３図に基づいて本実施例に係る熱
転写リボン１０を使用して印字用紙に印字を行った場合
の熱溶融性インク及びトップコート層の転写工程につい
て説明する。

サーマルヘッド１６により熱転写リボン１０をプラテン
（図示せず）上の印字用紙１７に圧接する。そしてサー
マルヘッド１６が発熱すると、熱がスティッキング防止
層１５及びフィルム状の支持体１１を通して剥離層」２
及びインク層１３及びトップコート層１４に伝導され、
剥離層１２及びインク層１３及びトップコート層１４が
溶融し、印字用紙１７に接触しているトップコート層１
４が印字用紙１７に付着する。このとき従来のワックス
類を主成分とするインクでは印字用紙１７に一部浸透す
るが本実施例では溶融粘度がワックス類に比べて大、き
い熱可塑性樹脂を使用しているため印字用紙１７への浸
透はおこらない。

そして、サーマルヘッド１６が発熱しなくなると、イン
ク層１３及びトップコート層１４が冷却され、印字用紙
１７に固着する。このとき剥離層１２の加熱された部分
はまだ液状を保っており、この部分に対応するインク層
１３ヤトツプコート層１４は、その内部での凝集カヤ、
インク層１３とトップコート層１４との密着力が強いの
に比べてインク層１３と剥離層１２との密着力が極めて
乏しい（非加熱部分のインク層１３と剥離層１２との密
着力に比べて著しく小さい）。

このため、加熱部分の熱溶融性インク層１３及びトップ
コート層１４即ち印字像部は第３図に示すように容易に
印字用紙１７側へ転写する。

次に第４図及び第５図に基づいてこの発明に係る熱転写
リボン１０を使用して誤印字文字の消去を行った場合に
ついて説明する。

サーマルヘッド１６により熱転写、リボン１０をプラテ
ン（図示せず）上に載置された印字用紙１７上の誤印字
部分１８に圧接する。そしてサーマルヘッド１６が発熱
すると熱がスティッキング防止層１５及びフィルム状の
支持体１１を通して剥離層１２．インク層１３．トップ
コート層１４及び誤印字部分１８に伝導され囲者が溶融
する。そして、サーマルヘッド１７への通電が停止され
ると囲者は冷却され、所定の時間経過後、誤印字部分１
８とトップコート層１４が密着した状態で固まる。この
とき印字用紙１７と誤印字部分１８との密着力はフィル
ム支持体１１−剥離層１２間。

剥離層１２−インク層１３間、インク層１３−トップコ
ート層１４間及びトップコート層１４−誤印字部分１８
間の密着力に比べて小さい。この状態で熱転写リボン１
０を第５図に示すように印字用紙１７から離れる方向へ
引っ張ると印字用紙１７上の誤印字部分１８はその印字
用紙１７から剥ぎ取られ熱転写リボン１０側に転移され
る。

［発明の効果］ 以上詳細に説明した通り、本発明に係る熱転写リボンは
、フィルム支持体上に塗布されまたインク層及びトップ
コート層を有し、トップコート層又はインク層とトップ
コート層の双方に滑剤の１種又は２種以上を混合せしめ
たので、比較的高い溶融粘度を有する成分を主成分とす
るインク層、トップコート層を使用しても非平滑な印字
用紙に対する印字能及び消去能を減することなく印字用
紙に対するインクの密着力を小さくし得、もって、より
小さなリボンの引き剥がし力で印字及び誤印字消去を実
現することができる。

従って、転写リボン駆動機構に乾電池駆動式のモータを
使用してもリボン巻き取り時モータに過負荷がかかるこ
とはなく、これより転写リボン駆動機構の消費電力の低
減を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は、本発明の一実施例を示すものでお
り、第１図は熱転写リボンの側断面図、第２図は印字時
における熱転写リボンと印字用紙の状態を示す側断面図
、第３図は印字復熱転写リボンの引き剥がし時におＣプ
る熱転写リボンと印字用紙の状態を示す側断面図、第４
図は、誤印字訂正時における熱転写リボンと印字用紙の
状態を示す側断面図、第５図は誤印字訂正後熱転写リボ
ンの引き剥がし時における熱転写リボンと印字用紙の状
態を示す側断面図である。 図中、１１はフィルム状支持体、１３はインク層、１４
はトップコート層。 第２図 第３図 第４図 第５図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、フィルム状支持体と、 エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂及び１５０℃において
   １０＾３〜５×１０＾４ポアズ（Ｐ）の溶融粘度を有す
   る高粘性樹脂を主成分とするとともに、着色剤を混合し
   てなり、前記フィルム支持体の一面に塗布されたインク
   層と、 主成分を前記インク層の主成分と同じくし、インク層上
   に塗布されたトップコート層と、を備え、 前記トップコート層又は前記インク層とトップコート層
   の双方に、脂肪酸系とその金属塩類、炭化水素系、脂肪
   酸アミド系、脂肪酸エステル系及び高級アルコール系の
   滑剤から選択された１種又は２種以上が混合されたこと
   を特徴とする熱転写リボン。 ２、前記滑剤は、ソルビタンモノステアレート、エチレ
   ンビスステアリン酸アマイド、ステアリルアルコール、
   オレイン酸亜鉛、ステアリン酸、ステアリン酸アマイド
   、オレイン酸アマイド、ステアリン酸モノグリセライド
   及びオレイン酸モノグリセライドからなることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の熱転写リボン。 ３、前記高粘性樹脂は、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
   樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−ポリビニルアルコール
   共重合樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエチレンオキ
   サイド、ポリカプロラクトン、アクリル系樹脂、ポリス
   チレン酢酸セルロース、ポリエステル、ポリエチレン及
   びエチルセルロースから選択された１種又は２種以上を
   含有してなることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載の熱転写リボン。