JPS6327686Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内視鏡において処置具挿通管の端部を
固定する固定装置の改良に関する。

一般に、内視鏡には鉗子等の処置具を挿通して
体腔内に導びき入れるための挿通管が内挿されて
いる。そして、この挿通管の基端は操作部の処置
具挿入口部に連結される。挿通管の先端は挿入部
の先端部材に接続固定されるとともにその先端部
材に開口して形成した通孔に連通される。

ところで、上記挿通管は可撓性のチユーブ材か
らなるため、特に挿入部を湾曲させたときなどに
おいて、先端部材との繋ぎ目で腰折れが生じやす
い。また、可撓性の挿通管を先端部材に対し嵌入
して接着するだけでは外れやすく信頼性に欠け
る。また、上記繋ぎ目において挿通管の可撓性に
より内面に段差や変形が生じやすくこの段差に処
置具がひつかかり円滑に挿入できにくい。

本考案は上記事情に着目してなされたもので、
その目的とするところは処置具挿通管の先端を先
端部材に対して確実に接続できるとともにその繋
ぎ目で処置具挿通管が腰折れしたり、段差が生じ
たりすることがない内視鏡における処置具挿通管
の固定装置を提供することにある。

以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説明
する。

第１図は内視鏡の挿入部１のうち可撓性（図示
せず）の先端に連結した湾曲管２とこの先端に連
結した先端部材３との付近を示す。上記湾曲管２
は多数の湾曲駒４…を連結してなる芯材の外周に
外装チユーブ５を被嵌したものである。先端部材
３には処置具用通孔６および対物レンズ７などが
設けられている。対物レンズ７には上記挿入部１
内に挿通したイメージガイドフアイバ８が光学的
に接続されている。また、処置具用通孔６には後
述するように可撓性の処置具挿通管９が接続固定
されている。なお、第１図中１０，１０は押し引
きすることにより湾曲管２を湾曲する操作ワイヤ
であつて、この先端は先端部材３に連結されてい
る。

上記処置具挿通管９は第２図で示すように可撓
性のチユーブ材からなり、湾曲管２に対応する外
周部分１１は他の部分より細く形成されている。
また、内径は全長にわたり等しく形成されてい
る。そして、細く形成した外周部分１１にはコイ
ルばね状に形成した補強用のコイル体１２をその
外周に対して密に被嵌してなり、コイル体１２の
外周径は処置具挿通管９の大径部分にほぼ等しく
形成されている。さらに、上記処置具挿通管９の
先端部分には比較的短かい長さの筒状体１３が嵌
め込まれる。この筒状体１３は第３図で示すよう
に先端につば１４を一体に形成してなり、このつ
ば１４の外径は処置具挿通管９の外径にほゞ等し
く形成される。つまり、つば１４の外径とコイル
体１２の外径はほゞ等しく形成される。また、筒
状体１３の内径は処置具挿通管９の内径にほゞ等
しく形成される。しかして、処置具挿通管９の先
端部分は拡開して筒状体１３に強く嵌合密着す
る。

また、上記処置具用通孔６の内端には上記処置
具挿通管９の先端部分を嵌め込むための大径孔部
１５が形成されている。なお、処置具用通孔６の
内径は大径孔部１５を除き、処置具挿通管９の内
径にほゞ等しくしてある。そして、上記大径孔部
１５には上記筒状体１３を嵌め込んだ処置具挿通
管９の先端部分と上記コイル体１２の先端部分を
密に嵌め込むとともにこれらを接着剤１６により
固めることにより接続固定されている。したがつ
て、処置具挿通管９の先端が、先端部材３に対し
て強固に接続されるとともに、コイル体１２の折
れ止め作用によりその繋ぎ目での腰折れを防止す
ることができる。なお、コイル体１２および筒状
体１３を含めて処置具挿通管９の先端部分を処置
具用通孔６の大径孔部１５内に嵌め込み固定する
ため、その繋ぎ目付近において処置具挿通管９の
内径が処置具により押し拡げられることがない。
つまり、繋ぎ目付近において処置具が引つ掛るこ
とがない。また、接着強度が増し、水密効果が増
大する。

なお、上記実施例では筒状体１３につば１４を
形成したが、第４図および第５図で示すようにそ
のつば１４を形成しない単なる筒状体形状のもの
としてもよい。

以上説明したように本考案は処置具用通孔の内
端に形成した大径孔部に対して筒状体を嵌め込ん
だ処置具挿通管の先端部分とその処置具挿通管に
被嵌したコイル体の先端部分とを共に嵌め込み固
定するようにしたから、その処置具挿通管が先端
部材に対して確実かつ強固に接続固定される。ま
た、処置具挿通管に被嵌するコイル体を含めて通
孔内に位置決め固定するため、その繋ぎ目付近に
おいて処置具に押されて変形することが阻止さ
れ、処置具がひつかかることがないとともに、処
置具挿通管の腰折れを防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す挿入部先端付
近の側断面図、第２図は同じくその処置具挿通管
の側断面図、第３図は同じくその筒状体の側断面
図、第４図は本考案の他の実施例の挿入部先端付
近の要部を示す側断面図、第５図は同じくその筒
状体の側断面図である。 １……挿入部、３……先端部材、６……処置具
用通孔、９……処置具挿通管、１１……外周部
分、１２……コイル体、１３……筒状体、１５…
…大径孔部、１６……接着剤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 挿入部内に挿通した可撓性の処置具挿通管の先
   端を上記挿入部の先端部材にある処置具用通孔の
   内端に接続固定する内視鏡における処置具挿通管
   の固定装置において、上記処置具挿通管の外周に
   被嵌する補強用のコイル体と、上記処置具挿通管
   の先端内に嵌め込むとともにその処置具挿通管の
   内径にほぼ等しい内径をもつ筒状体と、この筒状
   体を嵌め込んだ処置具挿通管の先端部分と上記コ
   イル体の先端部分を嵌め込み接着固定するため上
   記通孔の内端に形成した接続固定用の大径孔部と
   を具備したことを特徴とする内視鏡における処置
   具挿通管の固定装置。