JPS6327446Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電気的、機械的に信頼性の高いトリ
プレート線路形サーキユレータに関するものであ
る。

第１図は従来のトリプレート線路形サーキユレ
ータの一例を示すもので、また第２図は従来のト
リプレート線路形サーキユレータの一例の断面図
である。第１図、第２図において、１は内部導
体、２は磁性体、３は地導体、４は誘電体、５は
磁石、６はネジである。

従来のトリプレート線路形サーキユレータの組
立は、地導体３の上に磁性体２を、その上に内部
導体１を、その上に磁性体２を、さらにその上に
地導体３を置き、ネジ６を用いて一対の地導体３
で締めつけることにより行なつていた。この様な
従来のトリプレート線路形サーキユレータではネ
ジ６の締めつけが強すぎると、地導体３がたわ
み、このため磁性体２にひずみが生じ、磁性体２
に生じたひずみが磁性体のひずみの限界を超える
と磁性体２が割れる。このため従来のトリプレー
ト線路形サーキユレータでは著しく生産性が低く
なるという欠点があつた。

この考案は、このような欠点を除去するため地
導体を金属箔とし、金属箔の磁性体に接しない面
にゴム板を装着して地導体締めつけ時に磁性体の
ひずみの限界を超えないようにし、機械的信頼性
を高めたもので、以下、図面に従つて詳細に説明
する。

第３図はこの考案によるサーキユレータの実施
例の正面図、第４図は第３図に示すもののＢ−
B′断面図である。

第３図、第４図において、１は内部導体、２は
磁性体、４は誘電体、５は磁石、６はネジ、７は
金属箔、８は金属箔押え用金属、９はゴム板であ
る。

この考案によるトリプレート線路形サーキユレ
ータでは、従来の地導体を金属箔で形成し、かつ
金属箔７と金属箔押え用金属８との間にそれぞれ
ゴム板９を介装させている。つまり、その組立は
まず内部導体１を一対の磁性体２ではさみ、さら
に一対の磁性体２の外側を一対の金属箔７ではさ
み、これら金属箔７の外側には一対のゴム板９を
重合し、これら重合体を一対の金属箔押え用金属
８ではさみ込み、ネジ６で締付け固定している。
このため、ネジ６の締めつけを強くしても、金属
箔押え用金属８によるたわみはゴム板にて緩和さ
れ、磁性体のひずみを生じさせるには至らない。
さらに、金属箔７はそれ自体の柔軟性およびゴム
板９の弾力性によつて磁性体２の表面と密着する
ため、電気特性に優れた地導体としての機能を有
する。したがつて、電気性能を損うことなく、ネ
ジの締めつけをかなり強くすることができるので
機械振動に対しても強い構造となり、又、磁石５
を金属箔押え用金属８の外壁に配置しているた
め、全体の組立て後においても磁界調整を容易に
行なうことが可能となる。

なお、以上は各磁性体２の両側に一対の金属箔
７を配置した場合について説明したが、金属箔７
は一方側のみに配置してもよく、この場合、他方
側の磁性体２には従来同様に地導体を重合し、こ
の地導体と他方金属箔押え金属８との間をネジ止
めすればよい。

以上のように、この考案に係るトリプレート線
路形サーキユレータでは、地導体を金属箔とし、
これを磁性体側に押えつける金属箔押え用金属と
金属箔との間にゴム板を装着することでネジの締
めつけを強くすることができ、機械的かつ電気的
信頼性が高まるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のトリプレート線路形サーキユレ
ータの一例の正面図、第２図は従来のトリプレー
ト線路形サーキユレータの一例のＡ−A′断面図、
第３図はこの考案によるトリプレート線路形サー
キユレータの正面図、第４図は第３図に示すもの
のＢ−B′断面図である。 図中、１は内部導体、２は磁性体、３は地導
体、４は誘電体、５は磁石、６はネジ、７は金属
箔、８は金属箔押え用金属、９はゴム板である。
なお、図中、同一あるいは相当部分には同一符号
を付して示してある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部導体を一対の磁性体ではさみ、さらにこの
   磁性体を一対の地導体ではさんだ構成のトリプレ
   ート線路形サーキユレータにおいて、上記地導体
   の一方あるいは両方を金属箔で形成し、この金属
   箔に金属箔押え用金属を重合して他方地導体ある
   いは金属箔押え用金属との間で締付け固定すると
   ともにこの押え用金属と金属箔との間にゴム板を
   介装させたことを特徴とするトリプレート線路形
   サーキユレータ。