JPS63272297A - 車載用音響再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は車室に代表される密閉空間における車載用音響
再生装置に関するものである。

従来の技術 近年、コンパクトディスクプレイヤー等の車載用音響再
生装置の性能が高まるにつれて、車室内の低域再生につ
いてもよシ重低音へ帯域を拡大する要求が高まっている
。このような背景にあって、従来の車室内音響再生装置
として、例えば第９図に示すような構成のものがある。

第９図において、１１はスピーカユニット、５はトラン
クルームである。この従来例はトランクルーム５をスピ
ーカユニット１１の背面の密閉容積として用いて、車室
内の音圧周波数特性の低域への拡大を図る作用をする。

次に、第１０図に他の従来例を示す。第１０図において
、１２はスピーカユニット、１３Ｆｉ小容量の密閉式、
あるいはバスレフレックス式（７）　スピーカシステム
、１４はトーンコントロール、グラフィックイコライザ
等の電気的補正手段である。

この従来例は電気的補正手段１４によってスピーカシス
テム１３の低域の下降特性を補正あるいは増強して車室
内の音圧周波数特性の低域への拡大を図る作用をする。

第１１図にスピーカシステムの周波数特性ａ、及び電気
的補正手段の周波数特性すの例を示す。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、第９図に示す従来の構成では、ユニット
背面の音響出力が生かされていないので、音響変換効率
が低いという問題点があり、さらに車室内音圧周波数特
性を設計するためにはスピーカユニット１１単体の定数
を変化させるしがないために自由度が少なく、またいず
れにせよ車室内空間とのインピーダンス整合が悪く音圧
特性に乱れを生じるという問題点があ−た。

また、第１０図に示す従来の構成では、電気的補正手段
１４により低域においてスピーカユニット１２への入力
電力が増大し、電力増幅器として大出力が必要とされる
ばかりでなく、大振幅による歪みが音質上悪影響を及ぼ
すという別の問題点があった。

本発明は前記問題点に鑑み、低域において歪みを増大さ
せることなく、車室内音圧周波数特性を平坦化させ、最
適な設計の可能な車載用音響再生装置を提供するもので
ある。

問題点を解決するための手段 この目的を達成するために本発明の車載用音響再生装置
は、車室内のリアトレイ上に設置されるスピーカユニッ
トの背面に音響管を有し、リアトレイに設置されるスピ
ーカシステムの音響放射面からみた車室内空間への音響
インピーダンスの虚数部が零となる周波数のうち最も低
い周波数をＦＳとし、一方スピーカシステム自体の自由
空間内における低域共振周波数ｉＦ。とじた場合に前記
Ｆ。

と前記ＦＳとが等しくなるように設定されＴ２構成とな
っている。

作用 本発明は前記した構成により、リアトレイにおいてシミ
ュレーションあるいは実測から前記ＦＳを求め、ＦＳ以
下の周波数ではいわゆるヘッドホンと同様なステフネフ
制御領域になり、加速度一定の駆動条件では音圧が上昇
する事を見いだし、車室内の低域の音圧周波数特性を予
測して設計することができる。さらにスピーカシステム
として前記音響管を用いる構成にすることにより、スピ
ーカユニットの前面と背面両方の音響出力を車室内に放
射し、また音響管の共鳴現象のためにＦＳ付近の低域に
おいては、スピーカユニットの振幅が非常に小さくなり
、従って振幅に起因する歪みも大幅に少なくすることが
できる。

実施例 以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説
明する。

第１図は本発明の一実施例における車載用音響再生装置
及び設置位置を示す斜視図、第２図は略側面図、及び第
３図は同上面図を示すものである。

第１図〜第３図において、１はスピーカユニット、２は
音響管、３は透明な材質で構成された音響管の開口部で
、車のリアウィンドの曲面に沿った形状となっている。

４は車室内のリアトレイ、６はトランクルームである。

以上のように構成された車載用音響再生装置について以
下その動作について説明する。

本実施例の説明の前に、まず車室内の様な密閉空間にス
ピーカシステムを持ちこんだときの音響特性と無響室に
代表される自由空間での音響特性との差異について説明
する。

この説明のために、車室内のリアトレイからみた車室内
の音響インピーダンスを求め、車室内の密閉空間に持ち
込むことによるスピーカシステムへの影響全考察する。

第６図は第１図に示すスピーカユニット１の音響放射面
、つまりスピーカユニット１の前面と音響管の開口部３
の放射面を駆動した時の車室空間（７）　音’Ｉ！イン
ピーダンスの虚数部を示している。但し第５図の縦軸は
空気中の平面波のインピーダンスで正規化している。

この第５図から・・ソチングを施した約ｅｏＨｚ以下の
領域では、インピーダンス値が負になっており１／コω
Ｃ＝ｊ（−１／ωＣ）の考察により容量性を示している
ことがわかる。この遷移周波数ヲＦＳとすると、前記音
響放射面を周波数に対して加速度一定の駆動を行うと、
ＦＳ以下の領域においてその音圧周波数特性は第６図の
ように低域に向かうに従って上昇する。

従って、２８以下の周波数帯域を平坦化するためには、
自由空間におけるスピーカシステムの音圧周波数特性を
第６図の特性の逆特性にすることによって可能となり通
常、自由空間におけるスピーカシステムの低域共振周波
数、いわゆるＦ。を２８に設計することによって容易に
実現できる。

一方、第１の実施例におけるスピーカシステムの動作に
ついて第４図に従でて説明する。第４図において６は音
響管２を構成するための仕切り板、７はスピーカユニッ
ト１の中心部と音響管の開口部３の中心部とを結ぶ音響
管２の中心線を示している。スピーカユニット１の背面
からの音響出力は、仕切り板６により、区切られた音響
管２を通って音響管の開口部３の開放面より出力される
。

このときに中心線７の長さをＬｌ　とし、Ｌｌを前記Ｆ
Ｓに相当する波長の％すなわちＣ／（２・ＦＳ）に設定
すれば、スピーカユニット１の前面より放射される音響
出力による音圧周波数特性は第７図の一点鎖線８で示す
特性となる。また音響管の開口部３の開放面より放射さ
れる音響出力による音圧周波数特性を破線９で示し、前
記両者の合成音圧周波数特性を１０の実線で示す。

以上述べたスピーカシステムを車室内のリアトレイ４に
設置した場合に第６図のようにＦＳ以下の周波数におい
て音圧が上昇して、第７図に示す音圧周波数特性となる
。ここで、第７図の一点鎖線８に示される特性のように
、スピーカユニット１の放射音響出力自体は低いために
スピーカユニット１に起因する歪みについても低く抑え
ることができるので、ＦＳ以下の周波数で音圧が上昇し
ても歪みによる音質の劣化を生じることはない。

このように第４図に示すスピーカシステムの音響管２の
長さＩＬ１＝Ｃ／（２・Ｆ、）に設計することによって
、車室内におけるＦＳ以下の音圧周波数特性を平坦に近
ずけることができ、例えばマルチチャンネル帯域分割シ
ステムのスーパーウーハ−として、用いることができる
。

さらに、リアトレイ上にある音響管の開口部が透明であ
るために、運転者の後方の視界を妨げることなくリアト
レイ上で音響管の開口部を、音響管の中音伝搬する音と
車室内空間とのインピーダンス整合を最適化する様に車
のリアウィンドの曲面に沿った形状、大きさに設計する
ことができる。

発明の効果 以上のように本発明によればリアトレイ上に設置するス
ピーカ／ステムを、リアトレイ上におけるスピーカシス
テムからみた車室内の音響インピーダンスの虚数部が零
になる周波数ＦＳ　　とスピーカシステム単体の自由空
間内における低域共振周波数Ｆ。とを略等しく設定する
ことにより、前記周波数以下の音圧周波数特性を平坦に
近づけることができる。そのため、前記周波数以下の重
低音領域の再生に関しては、リアトレイ上のユニット背
面の音響出力を音響管を通してリアトレイ上へ戻してユ
ニット前面の音響出力と合わせるとともに、音響管の開
口部において音響管の中を伝搬する音と車室内空間との
インピーダンス整合を良くし、リアトレイ上での音響出
力の散乱を防ぐことにより、極めて高効率で重低音を再
生する効果を得ることができる優れた車載用音響再生装
置を実現できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における車載用音響再生装置
及び車室内の設置位置を示す斜視図、第２図は同側面図
、第３図は同上面図、第４図は本発明の一実施例におけ
るスピーカシステムの構造を示す略断面図、第５図は同
スピーカシステムからみた車室内音響インピーダンスの
虚数部を示す特性図、第６図は同スピーカシステムの音
響放射面を振動板としたときに周波数に対して加速度一
定の駆動を行った場合の音圧周波数特性図、第７図は同
スピーカシステムの自由空間での音圧周波数特性図、第
８図は同スピーカシステムの車室内での音圧周波数特性
図、第９図、第１０図は従来の車室内音響再生装置を示
す側面図、第１１図は第１０図の従来例における電気的
補正手段の周波数特性と車室内周波数特性を示す特性図
である。 １．１１．１２・・・・・・スピーカユニット、２・・
・・・・音響管、３・・・・・・音響管の開口部、４・
・・・・・リアトレイ、６・・・・・・トランクルーム
、６・・・・・・仕切り板、１３・・・・・・スピーカ
システム。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名第３
図 第　４　図 正号色イ乙Ａンビーダンス ２０Ｅ）ブトＪ°ヲ自虻ノ？！ヨｌ、・・＼；ンレ　　
　　　Ｅ８〕Ｎ　　　乏 も　　　　も　　　　θ　　　　θ　　　　も者互トＸ
ルＣｄＢ〕 第８図 ）ｆｌｌ牧歌ＣＨ１５

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）車室内のリアトレイ上に設置されるスピーカユニ
   ットの背面に音響管を有したスピーカシステムにおいて
   、前記スピーカシステムからみた車室内空間への音響イ
   ンピーダンスの虚数部が零となる周波数のうち最も低い
   周波数をＦ＿Ｓとし、一方スピーカシステム単体の自由
   空間内における低域共振周波数をＦ＿０とした場合にＦ
   ＿０と前記Ｆ＿Ｓとが略等しくなるように設定されたこ
   とを特徴とする車載用音響再生装置。
2. （２）音響管の長さがＬ＿１〔ｍ〕、音速をＣ〔ｍ／Ｓ
   ＥＣ〕とした場合に、Ｃ／（４・Ｆ＿Ｓ）≦Ｌ≦Ｃ／（
   ２・Ｆ＿Ｓ）となるように設定されたことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の車載用音響再生装置。
3. （３）音響管はトランクルーム内に設置され、前記音響
   管の入口と開口部をリアトレイ上に設けたことを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の車載用音響再生装置。
4. （４）音響管の開口部をリアウインドの曲面に沿った形
   状とすることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   車載用音響再生装置。
5. （５）音響管の開口部を透明な材質とすることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載の車載用音響再生装置。