JPS6327192Y2 - - Google Patents
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- JPS6327192Y2 JPS6327192Y2 JP3031080U JP3031080U JPS6327192Y2 JP S6327192 Y2 JPS6327192 Y2 JP S6327192Y2 JP 3031080 U JP3031080 U JP 3031080U JP 3031080 U JP3031080 U JP 3031080U JP S6327192 Y2 JPS6327192 Y2 JP S6327192Y2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本考案は低温液化ガス貯槽、冷凍コンテナ、冷
蔵庫、冷凍庫等の断熱に用いられる真空断熱構造
体に関するものである。 〔従来技術〕 低温液化ガス貯槽、冷凍庫等の保冷容器は、一
般に貯槽あるいは容器の内壁、外壁との間の空間
を真空排気して真空層を形成せしめて、断熱効果
を高めることはよく知られている。 しかるに前記内壁、外壁との間の空間を真空層
に形成する場合、内外壁に外圧が負荷されるた
め、内外壁を真空荷重に充分耐え得るよう厚肉に
形成する必要がある。しかし内外壁を厚肉に形成
することは、重量が増加するばかりでなく、特に
上端開口型容器にあつては、伝熱量が多くなり断
熱性能を阻害する要因になる。又、冷凍コンテ
ナ、冷凍庫等は内外壁との間に単に断熱材を充填
することにより断熱しているがその断熱効果は必
ずしも満足できるものではなかつた。 このようなことから、本出願人は先に特願昭52
−43062号(特開昭53−128053号公報)「真空断熱
ユニツト」を出願して、前記従来の不都合を解決
した。 この先願発明は、連続開気孔構造を有する耐圧
縮性かつ熱伝導度の低い無機物質たとえばケイ酸
カルシウムの成形体を、アルミニウム箔の如き金
属箔とプラスチツクフイルムで被覆し、真空包装
して断熱構造体としたもので、該真空断熱構造体
を低温液化ガス貯槽、冷蔵庫、冷凍庫等の内外壁
の間に緊密に装填することにより、内外壁の空間
を真空排気することなく、真空断熱層が形成さ
れ、前記従来の如き厚肉材を壁材に使用すること
なく、薄肉材料の使用を可能とすると共に、極め
て容易に真空断熱層を形成し得るものである。
又、内外壁の空間を真空排気した真空断熱壁を得
る場合の壁材の真空荷重を担持して空間保持のた
めの支持材としても有効に使用することを可能と
したものである。 しかるに上述の如き真空断熱構造体は、該構造
体の包装内を確実に真空を保持することを保証す
るため、包装材として気体非透過性フイルムを使
用することが必要であり、このため金属箔とプラ
スチツクフイルムとを積層としたラミネートフイ
ルムや金属蒸着膜とプラスチツクフイルムとを積
層したラミネートフイルムを用いているが、金属
は熱伝導が一般に大きいため、可及的熱伝導度の
小さい金属を選択する必要がある。一方、前記包
装材は気体非透過性である必要から、金属箔や蒸
着膜は細孔を生じたりすることは好ましくなく、
更に折曲げ加工、接触等による裂傷を生じ難い展
性の優れた金属材料を選択することが好ましい。 一般に、種々の金属材料のうち、アルミニウム
は鉛、亜鉛、錫等に比べて熱伝導度が高いが熱線
反射の点では優れており、価格の点でもアルミニ
ウムは鉛、錫、亜鉛等に比べて安価で入手が容易
であることから、多くは上記金属材料としてアル
ミニウムが使用されているのが実情である。 〔考案が解決しようとする問題点〕 しかしながら、アルミニウムは前記した如く熱
伝導度が他の金属より高いので、アルミニウム箔
プラスチツクラミネートフイルムを包装材とし
て、これにより多孔性無機物成形体を真空包装し
た真空断熱構造体では、これを断熱層として使用
した場合、構造体の側面に位置する包装材のアル
ミニウム箔が外部から内部に連結して外部の熱が
アルミニウムを伝つて内部に侵入したり、内部の
熱がアルミニウムを伝つて外部に逃げ易く、充分
満足し得る断熱性能が得られないのが実情であ
る。このようなことから、熱伝導度の低い鉛、
錫、亜鉛等の金属を箔として包装材に使用する
と、伝導による熱損失や熱侵入は低減し得るが、
他方アルミニウムより熱反射率で劣ることからこ
れを断熱層に使用した場合、断熱層を形成する構
造体の熱侵入面に位置する包装材の熱線遮断能力
が劣るので、輻射によつて熱が侵入したり漏出し
たりし、これ又断熱上好ましくない。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで、本考案にあつては、ケイ酸カルシウ
ム、石膏、セラミツクフオーム、シラスバルー
ン、ガラスバルーン、パーライトなどの多孔性無
機物質からなり、互いに平行な面を少なくとも1
組有する成形体を金属膜−プラスチツクラミネー
トフイルム包装材で真空包装してなる真空断熱構
造体であつて、上記成形体の少なくとも1組の互
いに平行な面に位置する上記包装材の金属膜をア
ルミニウムから構成し、この1組の互いに平行な
面以外の面に位置する上記包装材の金属膜を鉛、
錫、亜鉛のいずれかの金属から構成することによ
り、安価で断熱性能の優れた真空断熱構造体を得
ることができるようにした。 〔実施例〕 以下、本考案の真空断熱構造体の一例を図面に
基いて説明する。 第1図は本実施例の真空断熱構造体Aを示す一
部切開斜視図で1は耐圧縮性で、低熱伝導の多孔
性の構造を有する無機物質の成形体で、たとえば
ケイ酸カルシウム、石膏、セラミツクフオーム、
シラスバルーン、ガラスバルーン、パーライトの
1種以上の物質からなる直方体の如く少なくとも
一組の互いに平行な二面を有する形状に成形され
たものである。2,2′,3,3′,4,4′はそ
れぞれ前記直方体の成形体1の各面を被覆した包
装材で、これら各面の包装材2,2′,3,3′,
4,4′はそれぞれ後述する態様の金属箔−プラ
スチツクラミネートフイルムで構成されている。
そして前記成形体1は、該成形体1の全周囲を前
記包装材2,2′,3,3′,4,4′で被覆され、
その内部を10-2Torr以下に真空排気して密封し
て真空包装された真空断熱構造体Aを構成してい
る。 そして、このように構成された真空断熱構造体
Aは、例えば第2図a,bに図示する如く断熱層
Bを形成すべき外壁11,内壁12との間に複数
個が緊密に装填されて用いられることになる。こ
のような断熱層Bでは、外部よりの熱は矢印Qで
示した方向に外壁11より、内壁12に向けて侵
入する。このようなことから断熱層Bを形成する
ために装填された本考案の真空断熱構造体Aは、
該構造体を形成する各包装材2,2′,3,3′,
4,4′として、外部より外壁11、内壁12へ
と向けて侵入する熱Qの熱侵入流路に対面して位
置する包装材に熱線反射率の高い(吸収率の低
い)アルミニウム箔−プラスチツクラミネートフ
イルムを用いる一方、熱侵入流路に沿つて平行に
位置する包装材に熱伝導度の低い鉛、亜鉛、錫の
いずれかの箔−プラスチツクラミネートフイルム
を用いる。 即ち、第2図aに示す如く断熱総Bに装填され
る真空断熱ユニツトAが、たとえば包装材2,
2′を外壁11、あるいは内壁12に平行するよ
うに配置して装填される場合には、真空断熱ユニ
ツトAの包装材2,2′,3,3′,4,4′のう
ち、熱侵入流路と対面する位置の互いに平行な二
面の包装材2,2′を反射率の高いアルミニウム
箔−プラスチツクラミネートフイルムを用い、一
方熱侵入流路に沿つて平行に位置し、前記互いに
平行な二面をつないで側面を形成する包装材3,
3′,4,4′には熱伝導度の小さい鉛、亜鉛、錫
のいずれかの金属箔−プラスチツクラミネートフ
イルムを用いる。又第2図bに示す如く真空断熱
構造体Aを、その包装材面3,3′を外壁11、
内壁12に平行するよう配置して装填する場合
は、該構造体Aの各面の包装材のうち、熱侵入流
路に面して位置する互いに平行な二面の包装材
3,3′には熱線反射率の高いアルミニウム箔−
プラスチツクラミネートフイルムを用いる。一方
熱侵入流路に沿つて位置し、前記互いに平行な二
面をつないで側面を形成する包装材2,2′,4,
4′には熱伝導度の低い鉛、亜鉛、錫のいずれか
の金属箔−プラスチツクラミネートフイルムを用
いる。更に同様に真空断熱ユニツトAを、その包
装材面4,4′を外壁11、内壁12に平行する
よう配置して装填するような場合は該ユニツトA
の各面の包装材のうち熱侵入流路に面して位置す
る互いに平行な二面の包装材4,4′には熱線反
射率の高いアルミニウム箔−プラスチツクラミネ
ートフイルムを用い、一方熱侵入流路に沿つて位
置し前記互いに平行な二面をつないで側面を形成
する包装材2,2′,3,3′は熱伝導度の低い
鉛、亜鉛、錫のいずれかの金属箔−プラスチツク
ラミネートフイルムを用いる。 次に、これらアルミニウム、鉛、亜鉛、鉛およ
び錫の熱伝導度、軸射率を表に示す。
蔵庫、冷凍庫等の断熱に用いられる真空断熱構造
体に関するものである。 〔従来技術〕 低温液化ガス貯槽、冷凍庫等の保冷容器は、一
般に貯槽あるいは容器の内壁、外壁との間の空間
を真空排気して真空層を形成せしめて、断熱効果
を高めることはよく知られている。 しかるに前記内壁、外壁との間の空間を真空層
に形成する場合、内外壁に外圧が負荷されるた
め、内外壁を真空荷重に充分耐え得るよう厚肉に
形成する必要がある。しかし内外壁を厚肉に形成
することは、重量が増加するばかりでなく、特に
上端開口型容器にあつては、伝熱量が多くなり断
熱性能を阻害する要因になる。又、冷凍コンテ
ナ、冷凍庫等は内外壁との間に単に断熱材を充填
することにより断熱しているがその断熱効果は必
ずしも満足できるものではなかつた。 このようなことから、本出願人は先に特願昭52
−43062号(特開昭53−128053号公報)「真空断熱
ユニツト」を出願して、前記従来の不都合を解決
した。 この先願発明は、連続開気孔構造を有する耐圧
縮性かつ熱伝導度の低い無機物質たとえばケイ酸
カルシウムの成形体を、アルミニウム箔の如き金
属箔とプラスチツクフイルムで被覆し、真空包装
して断熱構造体としたもので、該真空断熱構造体
を低温液化ガス貯槽、冷蔵庫、冷凍庫等の内外壁
の間に緊密に装填することにより、内外壁の空間
を真空排気することなく、真空断熱層が形成さ
れ、前記従来の如き厚肉材を壁材に使用すること
なく、薄肉材料の使用を可能とすると共に、極め
て容易に真空断熱層を形成し得るものである。
又、内外壁の空間を真空排気した真空断熱壁を得
る場合の壁材の真空荷重を担持して空間保持のた
めの支持材としても有効に使用することを可能と
したものである。 しかるに上述の如き真空断熱構造体は、該構造
体の包装内を確実に真空を保持することを保証す
るため、包装材として気体非透過性フイルムを使
用することが必要であり、このため金属箔とプラ
スチツクフイルムとを積層としたラミネートフイ
ルムや金属蒸着膜とプラスチツクフイルムとを積
層したラミネートフイルムを用いているが、金属
は熱伝導が一般に大きいため、可及的熱伝導度の
小さい金属を選択する必要がある。一方、前記包
装材は気体非透過性である必要から、金属箔や蒸
着膜は細孔を生じたりすることは好ましくなく、
更に折曲げ加工、接触等による裂傷を生じ難い展
性の優れた金属材料を選択することが好ましい。 一般に、種々の金属材料のうち、アルミニウム
は鉛、亜鉛、錫等に比べて熱伝導度が高いが熱線
反射の点では優れており、価格の点でもアルミニ
ウムは鉛、錫、亜鉛等に比べて安価で入手が容易
であることから、多くは上記金属材料としてアル
ミニウムが使用されているのが実情である。 〔考案が解決しようとする問題点〕 しかしながら、アルミニウムは前記した如く熱
伝導度が他の金属より高いので、アルミニウム箔
プラスチツクラミネートフイルムを包装材とし
て、これにより多孔性無機物成形体を真空包装し
た真空断熱構造体では、これを断熱層として使用
した場合、構造体の側面に位置する包装材のアル
ミニウム箔が外部から内部に連結して外部の熱が
アルミニウムを伝つて内部に侵入したり、内部の
熱がアルミニウムを伝つて外部に逃げ易く、充分
満足し得る断熱性能が得られないのが実情であ
る。このようなことから、熱伝導度の低い鉛、
錫、亜鉛等の金属を箔として包装材に使用する
と、伝導による熱損失や熱侵入は低減し得るが、
他方アルミニウムより熱反射率で劣ることからこ
れを断熱層に使用した場合、断熱層を形成する構
造体の熱侵入面に位置する包装材の熱線遮断能力
が劣るので、輻射によつて熱が侵入したり漏出し
たりし、これ又断熱上好ましくない。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで、本考案にあつては、ケイ酸カルシウ
ム、石膏、セラミツクフオーム、シラスバルー
ン、ガラスバルーン、パーライトなどの多孔性無
機物質からなり、互いに平行な面を少なくとも1
組有する成形体を金属膜−プラスチツクラミネー
トフイルム包装材で真空包装してなる真空断熱構
造体であつて、上記成形体の少なくとも1組の互
いに平行な面に位置する上記包装材の金属膜をア
ルミニウムから構成し、この1組の互いに平行な
面以外の面に位置する上記包装材の金属膜を鉛、
錫、亜鉛のいずれかの金属から構成することによ
り、安価で断熱性能の優れた真空断熱構造体を得
ることができるようにした。 〔実施例〕 以下、本考案の真空断熱構造体の一例を図面に
基いて説明する。 第1図は本実施例の真空断熱構造体Aを示す一
部切開斜視図で1は耐圧縮性で、低熱伝導の多孔
性の構造を有する無機物質の成形体で、たとえば
ケイ酸カルシウム、石膏、セラミツクフオーム、
シラスバルーン、ガラスバルーン、パーライトの
1種以上の物質からなる直方体の如く少なくとも
一組の互いに平行な二面を有する形状に成形され
たものである。2,2′,3,3′,4,4′はそ
れぞれ前記直方体の成形体1の各面を被覆した包
装材で、これら各面の包装材2,2′,3,3′,
4,4′はそれぞれ後述する態様の金属箔−プラ
スチツクラミネートフイルムで構成されている。
そして前記成形体1は、該成形体1の全周囲を前
記包装材2,2′,3,3′,4,4′で被覆され、
その内部を10-2Torr以下に真空排気して密封し
て真空包装された真空断熱構造体Aを構成してい
る。 そして、このように構成された真空断熱構造体
Aは、例えば第2図a,bに図示する如く断熱層
Bを形成すべき外壁11,内壁12との間に複数
個が緊密に装填されて用いられることになる。こ
のような断熱層Bでは、外部よりの熱は矢印Qで
示した方向に外壁11より、内壁12に向けて侵
入する。このようなことから断熱層Bを形成する
ために装填された本考案の真空断熱構造体Aは、
該構造体を形成する各包装材2,2′,3,3′,
4,4′として、外部より外壁11、内壁12へ
と向けて侵入する熱Qの熱侵入流路に対面して位
置する包装材に熱線反射率の高い(吸収率の低
い)アルミニウム箔−プラスチツクラミネートフ
イルムを用いる一方、熱侵入流路に沿つて平行に
位置する包装材に熱伝導度の低い鉛、亜鉛、錫の
いずれかの箔−プラスチツクラミネートフイルム
を用いる。 即ち、第2図aに示す如く断熱総Bに装填され
る真空断熱ユニツトAが、たとえば包装材2,
2′を外壁11、あるいは内壁12に平行するよ
うに配置して装填される場合には、真空断熱ユニ
ツトAの包装材2,2′,3,3′,4,4′のう
ち、熱侵入流路と対面する位置の互いに平行な二
面の包装材2,2′を反射率の高いアルミニウム
箔−プラスチツクラミネートフイルムを用い、一
方熱侵入流路に沿つて平行に位置し、前記互いに
平行な二面をつないで側面を形成する包装材3,
3′,4,4′には熱伝導度の小さい鉛、亜鉛、錫
のいずれかの金属箔−プラスチツクラミネートフ
イルムを用いる。又第2図bに示す如く真空断熱
構造体Aを、その包装材面3,3′を外壁11、
内壁12に平行するよう配置して装填する場合
は、該構造体Aの各面の包装材のうち、熱侵入流
路に面して位置する互いに平行な二面の包装材
3,3′には熱線反射率の高いアルミニウム箔−
プラスチツクラミネートフイルムを用いる。一方
熱侵入流路に沿つて位置し、前記互いに平行な二
面をつないで側面を形成する包装材2,2′,4,
4′には熱伝導度の低い鉛、亜鉛、錫のいずれか
の金属箔−プラスチツクラミネートフイルムを用
いる。更に同様に真空断熱ユニツトAを、その包
装材面4,4′を外壁11、内壁12に平行する
よう配置して装填するような場合は該ユニツトA
の各面の包装材のうち熱侵入流路に面して位置す
る互いに平行な二面の包装材4,4′には熱線反
射率の高いアルミニウム箔−プラスチツクラミネ
ートフイルムを用い、一方熱侵入流路に沿つて位
置し前記互いに平行な二面をつないで側面を形成
する包装材2,2′,3,3′は熱伝導度の低い
鉛、亜鉛、錫のいずれかの金属箔−プラスチツク
ラミネートフイルムを用いる。 次に、これらアルミニウム、鉛、亜鉛、鉛およ
び錫の熱伝導度、軸射率を表に示す。
前記実施例では金属膜を箔として使用すること
を説明したが、金属膜を蒸着膜として形成するこ
とも又可能であることは勿論であり、この場合更
に金属の膜厚を薄くすることが可能であり、これ
により熱伝導を更に低下せしめて断熱性能を向上
せしめることが出来る。 また、多孔性無機物質成形体の形状としては、
直方体に限らず、立方体や六角柱などの多角柱あ
るいは円柱などの少なくとも1組の互いに平行な
面を持つ成形体であればよく、その1組の互いに
平行な面に位置する包装材の金属膜をアルミニウ
ムから構成し、他の面に位置する包装材の金属膜
を鉛、亜鉛、錫のいずれかの金属で構成すること
によつても、同様の作用効果を得ることができ
る。 〔実験例〕 本考案の真空断熱構造体と従来技術による真空
断熱構造体との断熱性能の比較を行つた。 試験試料は、成形体として300mm×600mm×75mm
のケイ酸カルシウムの成形体を用い、これを被覆
する包装材として熱侵入流路に対面することにな
る1組の平行な二面の包装材にはポリエチレンレ
フタレート12μm/アルミ箔20μm//ポリプロ
ピレン70μmのラミネートフイルムを、また熱侵
入流路に沿うことになる四側面の包装材には次の
構成のラミネートフイルム包装材を使用した。 A(従来技術):ポリエチレンテレフタレート
12μm/アルミ箔20μm/ポリプロピレン70μ
m (上記平行な二面の包装材と同じ) B:ポリエチレンテレフタレート12μm/亜鉛
箔20μm/ポリプロピレン70μm C:ポリエチレンテレフタレート12μm/亜鉛
箔20μm/ポリプロピレン70μm D:ポリエチレンテレフタレート12μm/亜鉛
箔20μm/ポリプロピレン70μm そして、包装材内の真空度を10-2Torrに保持
し、又熱侵入路に対面することになる1組の平行
な二面のうち一方の面の温度0℃、他面の温度を
50℃に保持して熱貫流率を測定した。結果を次表
に示すものである。
を説明したが、金属膜を蒸着膜として形成するこ
とも又可能であることは勿論であり、この場合更
に金属の膜厚を薄くすることが可能であり、これ
により熱伝導を更に低下せしめて断熱性能を向上
せしめることが出来る。 また、多孔性無機物質成形体の形状としては、
直方体に限らず、立方体や六角柱などの多角柱あ
るいは円柱などの少なくとも1組の互いに平行な
面を持つ成形体であればよく、その1組の互いに
平行な面に位置する包装材の金属膜をアルミニウ
ムから構成し、他の面に位置する包装材の金属膜
を鉛、亜鉛、錫のいずれかの金属で構成すること
によつても、同様の作用効果を得ることができ
る。 〔実験例〕 本考案の真空断熱構造体と従来技術による真空
断熱構造体との断熱性能の比較を行つた。 試験試料は、成形体として300mm×600mm×75mm
のケイ酸カルシウムの成形体を用い、これを被覆
する包装材として熱侵入流路に対面することにな
る1組の平行な二面の包装材にはポリエチレンレ
フタレート12μm/アルミ箔20μm//ポリプロ
ピレン70μmのラミネートフイルムを、また熱侵
入流路に沿うことになる四側面の包装材には次の
構成のラミネートフイルム包装材を使用した。 A(従来技術):ポリエチレンテレフタレート
12μm/アルミ箔20μm/ポリプロピレン70μ
m (上記平行な二面の包装材と同じ) B:ポリエチレンテレフタレート12μm/亜鉛
箔20μm/ポリプロピレン70μm C:ポリエチレンテレフタレート12μm/亜鉛
箔20μm/ポリプロピレン70μm D:ポリエチレンテレフタレート12μm/亜鉛
箔20μm/ポリプロピレン70μm そして、包装材内の真空度を10-2Torrに保持
し、又熱侵入路に対面することになる1組の平行
な二面のうち一方の面の温度0℃、他面の温度を
50℃に保持して熱貫流率を測定した。結果を次表
に示すものである。
以上説明したように、本考案は、ケイ酸カルシ
ウム、石膏、セラミツクフオーム、シラスバルー
ン、ガラスバルーン、パーライトから選ばれた1
種以上の多孔性無機物質からなり、互いに平行な
面を少なくとも1組有する成形体を金属膜−プラ
スチツクラミネートフイルム包装材で真空包装し
てなる真空断熱構造体であつて、上記成形体の少
なくとも1組の互いに平行な面に位置する上記包
装材の金属膜をアルミニウムから構成し、この1
組の互いに平行な面以外の面に位置する上記包装
材の金属膜を鉛、錫、亜鉛のいずれかの金属から
構成したものであるので、それぞれの断熱性能に
及ぼす影響を相乗効果的に排除し、断熱性能を著
しく向上せし得ることが可能となる。
ウム、石膏、セラミツクフオーム、シラスバルー
ン、ガラスバルーン、パーライトから選ばれた1
種以上の多孔性無機物質からなり、互いに平行な
面を少なくとも1組有する成形体を金属膜−プラ
スチツクラミネートフイルム包装材で真空包装し
てなる真空断熱構造体であつて、上記成形体の少
なくとも1組の互いに平行な面に位置する上記包
装材の金属膜をアルミニウムから構成し、この1
組の互いに平行な面以外の面に位置する上記包装
材の金属膜を鉛、錫、亜鉛のいずれかの金属から
構成したものであるので、それぞれの断熱性能に
及ぼす影響を相乗効果的に排除し、断熱性能を著
しく向上せし得ることが可能となる。
第1図は本考案の真空断熱構造体の一例を示す
一部切開斜視図、第2図a,bはいずれも本考案
の真空断熱構造体を装填して形成した断熱層の例
を示す断面図である。 A……真空断熱構造体、B……真空断熱構造体
を装填した断熱層、1……多孔性無機物質成形
体、2,2′、3,3′、4,4′……包装材、1
1……断熱層Bの外壁、12……断熱層Bの内
壁、Q……侵入熱。
一部切開斜視図、第2図a,bはいずれも本考案
の真空断熱構造体を装填して形成した断熱層の例
を示す断面図である。 A……真空断熱構造体、B……真空断熱構造体
を装填した断熱層、1……多孔性無機物質成形
体、2,2′、3,3′、4,4′……包装材、1
1……断熱層Bの外壁、12……断熱層Bの内
壁、Q……侵入熱。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ケイ酸カルシウム、石膏、セラミツクフオー
ム、シラスバルーン、ガラスバルーン、パーラ
イトから選ばれた1種以上の多孔性無機物質か
らなり、互いに平行な面を少なくとも1組有す
る成形体を金属膜−プラスチツクラミネートフ
イルム包装材で真空包装してなる真空断熱構造
体であつて、 上記成形体の少なくとも1組の互いに平行な
面に位置する上記包装材の金属膜をアルミニウ
ムから構成し、この1組の互いに平行な面以外
の面に位置する上記包装材の金属膜を鉛、錫、
亜鉛のいずれかの金属から構成したことを特徴
とする真空断熱構造体。 (2) 上記包装材の金属膜が金属箔である実用新案
登録請求の範囲第1項記載の真空断熱構造体。 (3) 上記包装材の金属膜が金属蒸着膜である実用
新案登録請求の範囲第1項記載の真空断熱構造
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3031080U JPS6327192Y2 (ja) | 1980-03-08 | 1980-03-08 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3031080U JPS6327192Y2 (ja) | 1980-03-08 | 1980-03-08 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56131095U JPS56131095U (ja) | 1981-10-05 |
JPS6327192Y2 true JPS6327192Y2 (ja) | 1988-07-22 |
Family
ID=29626199
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3031080U Expired JPS6327192Y2 (ja) | 1980-03-08 | 1980-03-08 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6327192Y2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6264753A (ja) * | 1985-09-03 | 1987-03-23 | アイキイ・アイ・コマツ | 保温用容器 |
JP3991597B2 (ja) * | 2001-02-13 | 2007-10-17 | いすゞ自動車株式会社 | 真空断熱材ユニット、および断熱パネル |
JP4229031B2 (ja) * | 2004-09-09 | 2009-02-25 | パナソニック株式会社 | 断熱箱体 |
JP5452969B2 (ja) * | 2009-04-13 | 2014-03-26 | 川崎重工業株式会社 | 低温タンクの断熱構造および断熱施工方法 |
JP5984022B2 (ja) * | 2014-08-19 | 2016-09-06 | 東芝ライフスタイル株式会社 | 冷蔵庫 |
-
1980
- 1980-03-08 JP JP3031080U patent/JPS6327192Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56131095U (ja) | 1981-10-05 |
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