JPS63270443A - 低熱膨張鋳造合金およびその製造方法 - Google Patents
低熱膨張鋳造合金およびその製造方法Info
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- JPS63270443A JPS63270443A JP10310187A JP10310187A JPS63270443A JP S63270443 A JPS63270443 A JP S63270443A JP 10310187 A JP10310187 A JP 10310187A JP 10310187 A JP10310187 A JP 10310187A JP S63270443 A JPS63270443 A JP S63270443A
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D6/00—Heat treatment of ferrous alloys
- C21D6/001—Heat treatment of ferrous alloys containing Ni
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は0℃以下のマイナス温度からプラス温度のar
t返し温度サイクル試験後において安定した低熱膨張を
示す必要がある部品の低熱膨張鋳造合金およびその製造
方法に関する。
t返し温度サイクル試験後において安定した低熱膨張を
示す必要がある部品の低熱膨張鋳造合金およびその製造
方法に関する。
従来の低熱膨張合金については、o’c*たは室温から
高温度領域での低熱膨張特性により工作機械、測定8!
器、光学機器において熱変位防止の目的で使用されでい
た。
高温度領域での低熱膨張特性により工作機械、測定8!
器、光学機器において熱変位防止の目的で使用されでい
た。
0℃または室温から100℃程度の温度域で使用される
低熱膨張合金としては、36Ni系インバ一合金と、こ
れを改良した31Ni −5Co系の通称スーパーイン
バー合金が良く知られているが、これらは、そのほとん
どが鍛圧材による供給となっている。
低熱膨張合金としては、36Ni系インバ一合金と、こ
れを改良した31Ni −5Co系の通称スーパーイン
バー合金が良く知られているが、これらは、そのほとん
どが鍛圧材による供給となっている。
これら強磁性インバー型合金の鋳造材は合金成分の偏析
が存在することと、匍遺歪等により熱膨張特性が安定し
ないことから、平均熱膨張係数:αが2X10””/”
C以下の低熱膨張特性が要求される部品には一般にほと
んど使用されていない。
が存在することと、匍遺歪等により熱膨張特性が安定し
ないことから、平均熱膨張係数:αが2X10””/”
C以下の低熱膨張特性が要求される部品には一般にほと
んど使用されていない。
さらに、0℃以下のマイナス温度で使用される場合には
、II造材は成分の偏析のため組織変態することがあり
量産ベースでの適用は困難であった。
、II造材は成分の偏析のため組織変態することがあり
量産ベースでの適用は困難であった。
近年、低熱膨張合金の需要が増大するにつれ、その被削
性が注目されるようになってきた。
性が注目されるようになってきた。
ところが、Ni を30%以上含有するインバー型合金
は粘くて削りにくい性質があり、特にCoを数%含有す
るスーパーインバー材は代表的な難削材とされている。
は粘くて削りにくい性質があり、特にCoを数%含有す
るスーパーインバー材は代表的な難削材とされている。
鍛圧材から加工削り出しする場合は、生産量に比例して
加工コストも増大するので、最終形状に近い形まで製造
できる鋳造材、中でも□ロストワックス法を代表とする
精密鋳造での製造が検討されているが、前述の成分偏析
等の問題により量産使用されるに至りでいない。
加工コストも増大するので、最終形状に近い形まで製造
できる鋳造材、中でも□ロストワックス法を代表とする
精密鋳造での製造が検討されているが、前述の成分偏析
等の問題により量産使用されるに至りでいない。
低熱膨張合金は用途が広がるにつれて0℃以下のマイナ
ス温度域で使用される事例も増えてきた1例えば、寒冷
地(−10〜−50℃)で通信機器が使用される場合、
年間を通じてマイナス温度(−50℃)からプラス温度
(40℃)の範囲で熱膨張特性が安定していることが電
気特性上必要である。
ス温度域で使用される事例も増えてきた1例えば、寒冷
地(−10〜−50℃)で通信機器が使用される場合、
年間を通じてマイナス温度(−50℃)からプラス温度
(40℃)の範囲で熱膨張特性が安定していることが電
気特性上必要である。
従来の0℃、または室温からでなくマイナス温度から安
定している材料でなければ電気特性上使用できないとい
う問題があった。
定している材料でなければ電気特性上使用できないとい
う問題があった。
インバー型材料は、マルテンサイトが発生すれば低熱膨
張合金としての機能を失う、ところが、インバー型材料
の中でも、特にスーパーインバーは、化学成分がマルテ
ンサイトを生じる近傍の組成となっており、匈造材の場
合、僅かの偏析で局部的にマルテンサイトが発生する危
険性を有している。
張合金としての機能を失う、ところが、インバー型材料
の中でも、特にスーパーインバーは、化学成分がマルテ
ンサイトを生じる近傍の組成となっており、匈造材の場
合、僅かの偏析で局部的にマルテンサイトが発生する危
険性を有している。
スーパーインバーの安定な組織はオーステナイト単−相
だが、通常−70℃以下とされているMs点が偏析等に
より鋳造材では0℃近くまで上昇することがある。この
点からも0℃以下のマイナス温度で使用される部品に対
しては債造材の適用が困難であった。
だが、通常−70℃以下とされているMs点が偏析等に
より鋳造材では0℃近くまで上昇することがある。この
点からも0℃以下のマイナス温度で使用される部品に対
しては債造材の適用が困難であった。
本発明は、これらの問題点を改良し、Niを30%以上
含有する低熱膨張鋳造合金に関し、マイナス温度(−5
0℃)からプラス温度(100℃)の繰り返し温度サイ
クル試験後において安定した熱膨張特性を示す必要があ
る部品に用いられる低熱膨張鋳造合金およびその製造方
法を提供することである。
含有する低熱膨張鋳造合金に関し、マイナス温度(−5
0℃)からプラス温度(100℃)の繰り返し温度サイ
クル試験後において安定した熱膨張特性を示す必要があ
る部品に用いられる低熱膨張鋳造合金およびその製造方
法を提供することである。
本発明者らは、かかる問題点を解決すべく、鋳造材に種
々の熱処理を試みた結果、ある特定の熱処理を施すこと
により、0℃以下の冷却を含む温度サイクルの後にも安
定した低熱膨張特性が得られることを見出だし本発明に
至ったものである。
々の熱処理を試みた結果、ある特定の熱処理を施すこと
により、0℃以下の冷却を含む温度サイクルの後にも安
定した低熱膨張特性が得られることを見出だし本発明に
至ったものである。
すなわち本発明は、Ni を重量%で30〜45%含有
するFe−Ni系低熱膨張鋳造合金であって、その組織
がオーステナイト単−相であり、温度範囲一50〜10
0℃の繰り返し温度サイクル試験後において、安定した
熱膨張係数0.7〜1.5 X 10−’/’C(−2
0〜80℃)を示すことを特徴とする低熱膨張鋳造合金
、ならびにその製造方法であって、Ni を重量%で3
0〜45%含有するF e −N i系低熱膨張債造合
金を950〜1250℃の温度範囲で加熱、冷却後、7
00〜950℃の温度範囲で加熱、冷却することを特徴
とする低熱膨張鋳造合金の製造方法、もしくは前記70
0〜950℃の温度範囲での加熱、冷却後に100〜1
30℃の温度範囲で加熱、冷却することを特徴とする特
熱膨張鋳造合金の製造方法、および前記組成を有する合
金を950〜1250℃の温度範囲で加熱、冷却後、1
00〜130℃の温度範囲で加熱、冷却することを特徴
とする低熱膨張鋳造合金の製造方法である。
するFe−Ni系低熱膨張鋳造合金であって、その組織
がオーステナイト単−相であり、温度範囲一50〜10
0℃の繰り返し温度サイクル試験後において、安定した
熱膨張係数0.7〜1.5 X 10−’/’C(−2
0〜80℃)を示すことを特徴とする低熱膨張鋳造合金
、ならびにその製造方法であって、Ni を重量%で3
0〜45%含有するF e −N i系低熱膨張債造合
金を950〜1250℃の温度範囲で加熱、冷却後、7
00〜950℃の温度範囲で加熱、冷却することを特徴
とする低熱膨張鋳造合金の製造方法、もしくは前記70
0〜950℃の温度範囲での加熱、冷却後に100〜1
30℃の温度範囲で加熱、冷却することを特徴とする特
熱膨張鋳造合金の製造方法、および前記組成を有する合
金を950〜1250℃の温度範囲で加熱、冷却後、1
00〜130℃の温度範囲で加熱、冷却することを特徴
とする低熱膨張鋳造合金の製造方法である。
本発明において、まず950〜1250°Cの加熱、冷
却処理を施した理由について説明する。
却処理を施した理由について説明する。
Ni を30%以上含むインバー型熱膨張合金において
N1成分比は最も管理すべき要件である。
N1成分比は最も管理すべき要件である。
Niは元米他元素に比べ偏析しにくい元素であるが、鋳
造品には少なからず凝固時の樹枝状晶に沿ったNi偏析
が存在する。特に約1000℃の高温鋳型に鋳込むロス
トワックス精密鋳造法においては匍造後の冷却速度が遅
く凝固に長時間を要するので、結晶粒が粗大化しNi偏
析量も大きくなる傾向がある。ミクロ的にNi貧価の個
所があるとその部位のMs点が上昇し、冷却時にそこか
らマルテンサイトが発生する。
造品には少なからず凝固時の樹枝状晶に沿ったNi偏析
が存在する。特に約1000℃の高温鋳型に鋳込むロス
トワックス精密鋳造法においては匍造後の冷却速度が遅
く凝固に長時間を要するので、結晶粒が粗大化しNi偏
析量も大きくなる傾向がある。ミクロ的にNi貧価の個
所があるとその部位のMs点が上昇し、冷却時にそこか
らマルテンサイトが発生する。
製品としては、Ni1価部のNi値でもって低温部が何
度まで使用可能かが決まる。
度まで使用可能かが決まる。
従りて初期に設定した低温部での低熱膨張特性を期待す
るには高温加熱により偏析Ni を拡散する必要がある
。
るには高温加熱により偏析Ni を拡散する必要がある
。
下限温度を950℃に限定したのは950℃未満では良
好な拡散効果が得られないことによる。またNi拡散に
要する温度は高いほど効果があるが、1250℃に上限
を限定したのは、1250℃を越えると高温加熱に要す
る設4INおよびフンニングコストが高価になることと
、合金中に微量に含まれオーステナイト安定化の作用を
有するCが散逸し易くなるためである。
好な拡散効果が得られないことによる。またNi拡散に
要する温度は高いほど効果があるが、1250℃に上限
を限定したのは、1250℃を越えると高温加熱に要す
る設4INおよびフンニングコストが高価になることと
、合金中に微量に含まれオーステナイト安定化の作用を
有するCが散逸し易くなるためである。
950〜1’ 250℃加熱後の冷却は、次段階の加熱
でキエーリ一点以上に再加熱するので、この段階では急
冷でも徐冷でも良い。
でキエーリ一点以上に再加熱するので、この段階では急
冷でも徐冷でも良い。
強磁性インバー型合金の低熱膨張特性は強磁性の発生に
伴なう自発体積磁気歪によるものとされているが、この
磁気歪は徐冷した場合より急冷した方が大きい傾向があ
る。
伴なう自発体積磁気歪によるものとされているが、この
磁気歪は徐冷した場合より急冷した方が大きい傾向があ
る。
前段階での熱処理、950〜1250℃加熱後の冷却に
より一般に複雑形状をした鋳造品には形状的要因から内
部応力が残留している。
より一般に複雑形状をした鋳造品には形状的要因から内
部応力が残留している。
また、難削材であるインバー型今金の後加工をできるだ
け省略する目的から寸法的な鋳造歪は小さいことが望ま
れるが、匍造材である以上凝固時の製品部位間の温度差
や鋳型の拘束により少なからず寸法変形をしており、歪
取作業が必要となる。ところが歪矯正作業を実施すると
それに伴なう残留応力が内部に発生する。
け省略する目的から寸法的な鋳造歪は小さいことが望ま
れるが、匍造材である以上凝固時の製品部位間の温度差
や鋳型の拘束により少なからず寸法変形をしており、歪
取作業が必要となる。ところが歪矯正作業を実施すると
それに伴なう残留応力が内部に発生する。
これら前段階における高温加熱からの冷却過程、歪矯正
作業による内部応力の残留は繰り返し熱サイクル試験後
の低熱膨張特性を損なうので応力除去の目的で再加熱す
る必要がある。
作業による内部応力の残留は繰り返し熱サイクル試験後
の低熱膨張特性を損なうので応力除去の目的で再加熱す
る必要がある。
さらに、950〜1250℃加熱、冷却により偏析N;
は拡散されるが加熱時間と冷却方法によってはα相が残
る可能性を有している。
は拡散されるが加熱時間と冷却方法によってはα相が残
る可能性を有している。
950〜1250℃に続く700〜950℃の加熱工程
は内部応力除去と残留α相の排除を目的としたものであ
る。
は内部応力除去と残留α相の排除を目的としたものであ
る。
下限温度を700℃と限定したのは、700℃未満でも
内部応力の除去は可能であるが、偏析によるNif価部
を加熱により、95%以上γ相とするためには700℃
以上の加熱が必要なためである。加熱温度が950℃を
越えると冷却時の熱応力による残留歪が増大し、経年変
化に悪影響をおよぼすので、上限を950℃とした。
内部応力の除去は可能であるが、偏析によるNif価部
を加熱により、95%以上γ相とするためには700℃
以上の加熱が必要なためである。加熱温度が950℃を
越えると冷却時の熱応力による残留歪が増大し、経年変
化に悪影響をおよぼすので、上限を950℃とした。
冷却速度は、α相析出をおさえ、かつ磁気歪を増大させ
る目的からは急冷が好ましいが、徐冷でも内部応力緩和
の目的は達することができる。
る目的からは急冷が好ましいが、徐冷でも内部応力緩和
の目的は達することができる。
通常、低熱膨張合金は室温付近で使用されるが、用途が
広がるにつれ、安定した低熱膨張特性を示す温度範囲の
拡大が要求されてきた。
広がるにつれ、安定した低熱膨張特性を示す温度範囲の
拡大が要求されてきた。
0℃以下のマイナス温度域に対しては、化学成分が固定
された場合、前記1段階または1段階および2P!i階
の高温加熱処理により相を安定化することで対応できる
が、100℃近傍の高温域においては、さらに追加の熱
処理が必要となる、はとんどのインバー型合金は低熱膨
張から高熱膨張に移行する熱膨張変移点が100〜20
0℃闇に存在する。
された場合、前記1段階または1段階および2P!i階
の高温加熱処理により相を安定化することで対応できる
が、100℃近傍の高温域においては、さらに追加の熱
処理が必要となる、はとんどのインバー型合金は低熱膨
張から高熱膨張に移行する熱膨張変移点が100〜20
0℃闇に存在する。
100〜130℃の加熱は、この変移点上もしくは変移
点直下温度に相当し、この温度にいったん保持すること
で磁歪を僅かに緩和させ、意図的に低熱膨張特性を悪化
させることにより、使用時の繰り返し熱サイクルにおけ
る熱膨張特性の安定化を図るものである。
点直下温度に相当し、この温度にいったん保持すること
で磁歪を僅かに緩和させ、意図的に低熱膨張特性を悪化
させることにより、使用時の繰り返し熱サイクルにおけ
る熱膨張特性の安定化を図るものである。
下限温度を100℃としたのは、100℃未満では要求
される低熱膨張温度80℃とほとんど温度差が無く、磁
歪緩和による熱膨張特性の繰り返し安定性が得られない
ことによる。
される低熱膨張温度80℃とほとんど温度差が無く、磁
歪緩和による熱膨張特性の繰り返し安定性が得られない
ことによる。
また、130℃を越える温度では逆に磁歪が緩和し過ぎ
良好な低熱膨張特性が得られないことから、上限温度を
130℃とした。
良好な低熱膨張特性が得られないことから、上限温度を
130℃とした。
以上の各熱処理からなる本発明方法により、本発明合金
を得ることができる0本発明合金における成分岨或は、
公知のインバー合金、スーパーインバー合金を包含する
ものであり、Ni含有量を30〜45%にするのは、こ
の範囲外では所望の低熱膨張特性が得られないからであ
る。
を得ることができる0本発明合金における成分岨或は、
公知のインバー合金、スーパーインバー合金を包含する
ものであり、Ni含有量を30〜45%にするのは、こ
の範囲外では所望の低熱膨張特性が得られないからであ
る。
またオーステナイト相を95%以上とするのは、これ未
満では、やはり所望の低熱膨張特性が得られないからで
ある。この値は高いほどソましい。
満では、やはり所望の低熱膨張特性が得られないからで
ある。この値は高いほどソましい。
以下、本発明を実施例により説明する。
化学成分組成が重量%でNi:31.3、C。
:4.9、 Si : 0.I Ol Mn:0.26
、残部実質的にFeからなる低熱FJ張金合金真空誘導
溶解炉で溶解し、あらかじめロストワックス精密僑遺法
により製作した鋳型に鋳込み、熱膨張試験片(5φX2
01請ω)倚造祠を同時に9本製作した。
、残部実質的にFeからなる低熱FJ張金合金真空誘導
溶解炉で溶解し、あらかじめロストワックス精密僑遺法
により製作した鋳型に鋳込み、熱膨張試験片(5φX2
01請ω)倚造祠を同時に9本製作した。
これらの試験片をMS1表に示す組み合わせにて熱処理
したのち、−50℃のドライアイス、エチルアルコール
混合液中に15分間浸漬したのち100℃の乾燥炉中に
1時間投入した。
したのち、−50℃のドライアイス、エチルアルコール
混合液中に15分間浸漬したのち100℃の乾燥炉中に
1時間投入した。
この冷却、加熱サイクル゛を合計5回繰り返した後、−
20℃から80℃間の平均熱膨張係数を昇温レート2.
5°C/1Iinで測定した。
20℃から80℃間の平均熱膨張係数を昇温レート2.
5°C/1Iinで測定した。
連続10回の熱膨張係数測定を実施した後、試験片の中
央を切断し、中心部のミクロ組織観察を行なった。
央を切断し、中心部のミクロ組織観察を行なった。
平均熱膨張係数測定とミクロ組織検鏡結果をpIS2表
に示すが、第2表の試料No、はPt51表のそれに対
応する。
に示すが、第2表の試料No、はPt51表のそれに対
応する。
第2表より、本発明の熱処理は高温から順次低温への3
段階の加熱、冷却工程により、組織安定化と、内部応力
除去、および磁歪の維持をうまくバランスさせ、繰り返
し熱サイクル試験後の低熱膨張特性を安定させているこ
とが分かる。
段階の加熱、冷却工程により、組織安定化と、内部応力
除去、および磁歪の維持をうまくバランスさせ、繰り返
し熱サイクル試験後の低熱膨張特性を安定させているこ
とが分かる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は
この実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の方
法によればロストワックス精密鋳造法のみならずシェル
モード法、砂型欝造法等の他の鋳造法にも適用で終るこ
とは明らかである。
この実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の方
法によればロストワックス精密鋳造法のみならずシェル
モード法、砂型欝造法等の他の鋳造法にも適用で終るこ
とは明らかである。
以上説明したように、本発明の熱処理方法によれば、N
i偏析の存在する鋳造材でも、−50〜100℃までの
繰り返し温度サイクル試験後に安定した低熱膨張特性を
得ることができ、難削材であるインバー型低熱膨張合金
を従来の鍛圧材削り出し方法から、低コストで量産性の
ある鋳造法での製造を可能としたものである。
i偏析の存在する鋳造材でも、−50〜100℃までの
繰り返し温度サイクル試験後に安定した低熱膨張特性を
得ることができ、難削材であるインバー型低熱膨張合金
を従来の鍛圧材削り出し方法から、低コストで量産性の
ある鋳造法での製造を可能としたものである。
Claims (4)
- (1)Niを重量%で30〜45%含有するFe−Ni
系低熱膨張鋳造合金であって、その組織の95%以上が
オーステナイト相であり、温度範囲−50〜100℃の
繰り返し温度サイクル試験後において、安定した熱膨張
係数0.7〜1.5×10^−^■/℃(−20〜80
℃)を示すことを特徴とする低熱膨張鋳造合金。 - (2)Niを重量%で30〜45%含有するFe−Ni
系低熱膨張鋳造合金を950〜1250℃の温度範囲で
加熱、冷却後、700〜950℃の温度範囲で加熱、冷
却することを特徴とする低熱膨張鋳造合金の製造方法。 - (3)Niを重量%で30〜45%含有するFe−Ni
系低熱膨張鋳造合金を950〜1250℃の温度範囲で
加熱、冷却後、100〜130℃の温度範囲で加熱、冷
却することを特徴とする低熱膨張鋳造合金の製造方法。 - (4)Niを重量%で30〜45%含有するFe−Ni
系低熱膨張鋳造合金を950〜1250℃の温度範囲で
加熱、冷却後、700〜950℃の温度範囲で加熱、冷
却し、次いで100〜130℃の温度範囲で加熱、冷却
することを特徴とする低熱膨張鋳造合金の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10310187A JPS63270443A (ja) | 1987-04-28 | 1987-04-28 | 低熱膨張鋳造合金およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10310187A JPS63270443A (ja) | 1987-04-28 | 1987-04-28 | 低熱膨張鋳造合金およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63270443A true JPS63270443A (ja) | 1988-11-08 |
Family
ID=14345236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10310187A Pending JPS63270443A (ja) | 1987-04-28 | 1987-04-28 | 低熱膨張鋳造合金およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63270443A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160004195A (ko) * | 2014-07-02 | 2016-01-12 | 신호코쿠 세이테츠 가부시키가이샤 | 고강성 저열팽창 주물 및 그 제조 방법 |
CN112499640A (zh) * | 2020-08-05 | 2021-03-16 | 北京航空航天大学 | 一种具有巨热滞负热膨胀性质材料的制备及其在内嵌型管接头领域的应用 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6164853A (ja) * | 1984-09-06 | 1986-04-03 | Toshiba Corp | 管内部品用素材とその製造方法 |
JPS6227518A (ja) * | 1985-07-26 | 1987-02-05 | Nippon Gakki Seizo Kk | 低膨張合金材の製法 |
-
1987
- 1987-04-28 JP JP10310187A patent/JPS63270443A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2016027187A (ja) * | 2014-07-02 | 2016-02-18 | 新報国製鉄株式会社 | 高剛性低熱膨張鋳物及びその製造方法 |
TWI655300B (zh) * | 2014-07-02 | 2019-04-01 | 日商新報國製鐵股份有限公司 | High rigidity low thermal expansion casting and manufacturing method thereof |
CN112499640A (zh) * | 2020-08-05 | 2021-03-16 | 北京航空航天大学 | 一种具有巨热滞负热膨胀性质材料的制备及其在内嵌型管接头领域的应用 |
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