JPS63270142A - 耐熱性共押出積層体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、優れた耐熱性とガスバリヤ−性を有し、かつ
高温時での耐油性、透明性、無臭性を兼ね備えた共押出
積層体に関する。

更に詳しくは、耐熱性を有したポリブチレンテレフタレ
ート樹脂層を最外層とし、芯層を優れたガスバリヤ−性
を有したポリ塩化ビニリデン樹脂層として、各層を変性
ポリオレフィン系接着性樹脂層で介することを特徴とし
た耐熱性共押出積層体に関するものである。

〔従来の技術及びその問題点〕

近年、食品包装全般に占める包装材料の役割は著しく重
視され、とりわけ１２０℃以上で殺菌できる耐熱性とガ
スバリヤ−性を有する包装材料への期待が大きい。

かかる耐熱性積層体として、例えば特開昭５４−３０２
７２号公報、特開昭６０−２１７１５１号公報などには
ポリオレフィン系樹脂層と塩化ビニリデン系樹脂層とで
構成された積層体が開示されている。しかし最外層にポ
リオレフィン系樹脂層を使用した場合、耐熱性が１２０
℃までであり、ポリオレフィン特有の臭いがあり、食品
に臭いが移る可能性がある。また透明性、耐油性、すべ
り性等の特性についても包装材料として必ずしも満足で
きるものではなかった。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者は上記の如き問題点について深く検討した結果
、外層の耐熱樹脂層としてポリブチレンテレフタレート
樹脂を使用し、ポリ塩化ビニリデン樹脂をガスバリヤ一
層として、各々の厚み割合を規定することにより、上記
の問題点が解決し得ることを見出し、本発明を完成する
に到った。

即ち本発明は、両外層をポリブチレンテレフタレート樹
脂層（Ａ）とし、ポリ塩化ビニリデン樹脂層（Ｂ）、変
性ポリオレフィン系接着性樹脂層（Ｃ）を、共押出法に
よりＡ−Ｃ−Ｂ−Ｃ−Ａの順に成形した積層体であり、
該積層体の総厚みが７０１℃ｍ〜１０００μの範囲で、
各層の厚み割合が下記の範囲からなることを特徴とする
高温レトルト可能な耐熱性共押出積層体に係わるもので
ある。

本発明は上述の様に両外層にポリブチレンテレフタレー
ト樹脂を用い、かつ各層の厚み割合を規定することによ
り、耐熱性、ガスバリヤ−性、透明性、耐油性、すべり
性の優れた、かつ低臭性の包装材料、特にレトルト用包
装材料として十分満足できる耐熱性共押出積層体を提供
することを可能とした。

本発明の積層体の接着層である変性ポリオレフィン系接
着性樹脂層（Ｃ）としては、ポリオレフィンをベースと
して、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸
もしくはその誘導体を該ポリオレフィンにグラフトして
変性したものを用いる。ベースとなるポリオレフィンは
ポリプロピレンが好ましく、また、接着性、溶融特性の
点からグラフト量が０．０工ないし１０重量％であるも
のが望ましい。このような変性ポリオレフィン系接着性
樹脂としては“アトマー■”　（三片石油化学■製）、
“モディック■”。

（三菱油化■製）、“ＣＸ　Ａ＠”　（ＤｕＰｏｎｔ社
製）等の市販品を用いることができる。

本発明の積層体の芯層となるポリ塩化ビニリデン樹脂層
（Ｂ）として用いられるポリ塩化ビニリデン樹脂として
は、塩化ビニリデンモノマー７５〜８５重量％と、塩化
ビニル七ツマ−、アクリロニトリルモノマー、酢酸ビニ
ルモノマー又は各種のアクリル酸エステルモノマーの単
独或いはこれらの混合物２５〜１５重量％とを共重合（
乳化重合、懸濁重合）させて得られたもの等が挙げられ
る。

本発明の最大の特徴である両外層となるポリブチレンテ
レフタレート樹脂層（Ａ）に用いられるポリブチレンテ
レフタレート樹脂は、テレフタル酸ジメチルと１．４−
ブタンジオールのエステル交換法、又はテレフタル酸と
１．４−ブタンジオールの直接エステル化法によって合
成される。この時の触媒としては、金属酸化物、酢酸亜
鉛、酢酸鉛、酢酸カドミウム、酢酸マンガンなどが用い
られ、不活性ガス中でよく攪拌しながら合成するのが望
ましい。

本発明の積層体は、雨量外層にポリブチレンテレフタレ
ート樹脂を使用することにより、ポリオレフィン系樹脂
、特にポリプロピレン樹脂を使用するのと比べ、高温レ
トルト、殺菌など過酷な温度条件でも耐えうる１５０℃
までの耐熱性を保持し、包装内容物へのプラスチック特
有の臭いが移ることをも防止した。更に本発明の積層体
は包装内容物が食肉、ハム、ソーセージなどの場合に心
配される耐油性を向上させ、また包装材料として重要な
特性である透明性、すべり性をも向上させた。

このように、本発明においては、ポリブチレンテレフタ
レート樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂及び変性ポリオレ
フィン系接着性樹脂を共押出により、最外層がポリブチ
レンテレフタレート樹脂、芯層がポリ塩化ビニリデン樹
脂、各層間が変性ポリオレフィン系接着性樹脂となるよ
うに、５層構成の積層体に成形することにより、優れた
耐熱性共押出積層体を提供することができたのである。

本発明では上述の効果を更に確実にするため、積層体の
総厚みを７０．１１１１〜１０００−の範囲とし、各層
の厚み割合として、 となるようにすることが必要である。特にＡ層は本発明
の特徴である耐熱性を保持するため、片側だけの厚みが
総厚みの３０％以上必要であり、総厚みの薄い場合は４
０％以上が好ましい。Ａ層の片側だけの厚み割合が４５
％を越えると該積層体のガスバリヤ−性、層間接着性が
低下し、実用的ではない。ＡｌｌＳＣ層は両側において
同一厚みであっても、また異なっていてもよいが、製造
上の作業性においては同一厚みである方が好ましい。

本発明に係わる積層体は公知の方法で製造することがで
きる。即ち、３台の押出機により各樹脂を溶融し、Ｔ−
グイ又はサーキュラグイより共押出を行い、フラットシ
ート、フィルムに成形する。芯層であるポリ塩化ビニリ
デン樹脂の腐食性の対処のため、製造装置において押出
機とＴ−グイ又はサーキュラダイとの間にフィードブロ
ックを設け、エンカブセレーション方式で製造すること
が好ましい。

〔発明の効果〕

本発明の積層体は、耐熱性、ガスバリヤ−性、耐油性、
透明性、すべり性に優れ、かつ低臭性であるので包装材
料、特に食肉、ハム、ソーセージ等で高温レトルト又は
高温殺菌を行う包装材料として好適である。

〔実施例〕

次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれらの実施例により限定されるものではない。

実施例１〜３ Ａ層としてポリブチレンテレフタレート（密度１．３１
ｇ／ｃｃ＋融点２２０℃）、Ｂｌとしてポリ塩化ビニリ
デン樹脂（塩化ビニリデン／塩化ビニル−８０／２０（
重量比）の共重合体、密度１．６２ｇ／ｃｃ。

融点１６５℃）、０層として酸変性ポリプロピレン（密
度０．８９ｇ／ｃｃ、融点１５３℃）を用い、これらを
フィードブロック方式による３台の押出機を設けた共押
出装置により、各層Ａ−Ｃ−Ｂ−Ｃ−Ａが表１に示す厚
みを有するような構成をもった総厚みが１００４３００
４．４９０４の３種５層の積層体を成形した。

上述による方法で試作した積層体について、耐熱性、（
内容物の）臭気、透明性、耐油性等について性能評価し
た。

結果を表１に示す。

比較例１ 使用樹脂及び製造装置は実施例１〜３と同様にし、各層
Ａ−Ｃ−Ｂ−Ｃ−Ａの厚み割合を、２５χ−１０χ−３
０χ−１０χ−２５χとして３種５層の積層体を成形し
た。

得られた積層体について性能を評価し、結果を表１に示
した。

表１から明らかな如く、この積層体は耐熱性の点で不充
分であった。

比較例２ Ａ［としてポリプロピレン（密度０．９１ｇ／ｃｃ。

融点１７６℃）を使用し、他層種類、総厚み、及び厚み
割合を実施例２と同様にして積層体を成形した。

得られた積層体について性能を評価し、結果を表１に示
した。

表１から明らかな如く、本積層体は耐熱性、臭気、透明
性について不充分であり、特に臭気についてはプラスチ
ック臭が強く現れていた。

表、　　　　　　　１ ト

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 両外層をポリブチレンテレフタレート樹脂層（Ａ）とし
   、ポリ塩化ビニリデン樹脂層（Ｂ）、変性ポリオレフィ
   ン系接着性樹脂層（Ｃ）を、共押出法によりＡ−Ｃ−Ｂ
   −Ｃ−Ａの順に成形した積層体であり、該積層体の総厚
   みが７０μｍ〜１０００μｍの範囲で、各層の厚み割合
   が下記の範囲からなることを特徴とする高温レトルト可
   能な耐熱性共押出積層体。 　Ａ　　−　　Ｃ　　−　　Ｂ　　−　　Ｃ　　−　　
   Ａ ３０〜４５％　１〜１０％　５〜２０％　１〜１０％　
   ３０〜４５％