JP3506568B2 - ポリアルコール系熱成形容器 - Google Patents

ポリアルコール系熱成形容器

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JP3506568B2
JP3506568B2 JP24181696A JP24181696A JP3506568B2 JP 3506568 B2 JP3506568 B2 JP 3506568B2 JP 24181696 A JP24181696 A JP 24181696A JP 24181696 A JP24181696 A JP 24181696A JP 3506568 B2 JP3506568 B2 JP 3506568B2
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ethylene
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、ガスバリアー性優れ、
かつ局所的偏肉のない熱成形容器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン等のポリオレフィン、ポリエステル、塩化
ビニル等は、その優れた加工性から、食品類の包装を目
的とした熱成形容器として広く使用されている。しかし
ながら、これらの樹脂を使用した熱成形容器は、酸素や
炭酸ガス等の気体、フレイバー等に対するバリアー性が
ないため、食品を長期間にわたって保存することができ
ないという欠点がある。 【0003】これらの欠点を解決するために、ガスバリ
アー性を有する樹脂と前述のポリオレフィン等との多層
構造体を熱成形して熱成形容器を得る方法が多数提案さ
れている。実際、これらのガスバリアー性樹脂は、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂層
と、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体などで代表される各種接着性樹脂層と
を積層してなる多層構造体の形で用いられている。代表
的なガスバリアー性樹脂としては、EVOH(エチレン
−ビニルアルコール共重合体)、PVDC(塩化ビニリ
デン系樹脂)が挙げられる。しかしながら、EVOH系
多層構造体は、熱成形時にクラック、ムラ、局部的な偏
肉などが発生しやすいという点で問題がある。一方、最
近の環境問題により、塩素を含む樹脂を使用しないとい
う動きのために、PVDC系多層構造体 の使用は敬遠
される傾向にある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な従来技術の欠点を解消するために創案されたものであ
り、ガスバリアー性に優れ、かつ局所的偏肉のない熱成
形容器を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】 上記の目的は、一酸化
炭素ーエチレン系交互共重合体からなるポリケトンを還
元して得られる融点120℃〜150℃、密度1.16
〜1.19g/cm3 のポリアルコール樹脂層を少なく
とも一層有するフィルムまたはシートを熱成形してなる
熱成形容器を提供することによって達成される。 【0006】一酸化炭素ーエチレン系交互共重合体から
なるポリケトンを還元して得られるポリアルコールは、
ガスバリアー性が優れていることから、食品包装材料に
用いられることが知られている(特開平6ー22692
5、同6ー255057)。特に、酸素、臭気、フレイ
バ−等に対するバリアー性が必要な食品、保香性を必要
とする製品などに対する使用を目的とする分野におい
て、その有効性が期待される。しかしながら、これらの
公報には、ポリアルコール層を含む熱成形容器について
は、詳細な開示または示唆するところがない。 【0007】本発明者は、ポリアルコールを含む熱成形
容器について鋭意検討したところ、驚くべき事に、融点
120℃〜150℃、密度1.16〜1.19g/cm
3 のポリアルコール樹脂層の単層構造体または該ポリア
ルコール樹脂層と熱可塑性樹脂、例えばポリオレフィン
(ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン等)と
の多層構造体がガスバリアー性及び熱成形性に優れてお
り、上述のような従来技術の欠点を一挙に解消するに至
り、本発明を完成した。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明において、ポリアルコ−ル
とは、一酸化炭素−エチレン系交互共重合体からなるポ
リケトンを還元して得られるものである。前記のポリケ
トンとは、一酸化炭素−エチレン系交互共重合体であ
り、一酸化炭素−エチレン系交互共重合体としては、一
酸化炭素とエチレンとを共重合して得たもの、または一
酸化炭素とエチレンとを主体とし、これにエチレン以外
の不飽和化合物とを共重合して得たものが代表例として
挙げられる。 【0009】ここで、エチレン以外の不飽和化合物とし
ては、炭素数3〜12個のオレフィン、炭素数4〜12
個のジエン、ビニルエステル、脂肪族不飽和カルボン
酸、脂肪族不飽和カルボン酸塩および脂肪族不飽和カル
ボン酸エステルなどが挙げられる。 【0010】前記炭素数3〜12個のオレフィンとして
は、プロピレン、ブテン−1、イソブテン、ペンテン−
1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン
−1、ドデセン−1、スチレンなどがあげられるが、プ
ロピレン、炭素数4〜8個のオレフイン、またはプロピ
レンと炭素数4〜8個のオレフインとの併用系が好まし
い。また、炭素数4〜12個のジエンとしては、ブタジ
エン、イソプレン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オ
クタジエン、1,9−デカジエンなどがあげられる。ま
た、ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどがあげられる。また、
脂肪族不飽和カルボン酸、その塩およびそのエステルと
しては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、
マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、マレイン酸モノエステル、マレイン酸
ジエステル、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステ
ル、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル
(これらのエステルとしてはメチルエステル、エチルエ
ステルなどのアルキルエステルなど)、アクリル酸塩、
マレイン酸塩、イタコン酸塩(これらの塩としては1価
または2価の金属塩など)があげられる。 【0011】ポリケトンの製造法としては、公知の方
法、例えば、特開昭59−197427号、特開昭61
−91226号、特開昭62−232434号などに記
載されている方法があげられるが、特にそれに制限され
るものではない。次に、上記ポリケトン中のカルボニル
基を還元してポリアルコールを得る方法としては、ポリ
ケトン中のカルボニル基の一部または全部を水素などに
より還元する方法、例えば、特開平1−149828
号、特開平2−232228号、特開平5−33936
7号、特開平6−49203号に記載されている方法、
さらにはポリケトン中のカルボニル基の一部または全部
を金属水素化合物で処理して還元する方法、例えば特開
平1−204929号に記載されている方法などが挙げ
られる。 【0012】ポリアルコールとは、式(I)で示される
反復単位を80%以上含むポリアルコールが、ガスバリ
ヤー性、機械的特性、成形性の点から好適である。上記
反復単位は90%以上含まれることがさらに好ましく、
特に95%以上含まれることが最適である。 【0013】 【化1】 【0014】本発明におけるポリアルコールは、融点
120℃〜150℃であり、密度1.16〜1.19
g/cm 好ましくは1.17〜1.19g/cm
ある。ポリアルコールの融点が110℃未満、ま
た、密度が1.16g/cm未満ではガスバリアー性
が極端に悪くなる。一方、ポリアルコールの融点が16
0℃以上、また、密度が1.19g/cm以上では熱
成形性が極端に悪くなる。 【0015】ポリアルコールの極限粘度〔η〕は、好ま
しくは0.2〜5dl/g、更に好ましくは0.5〜3
dl/g(水15重量%−フエノ−ル85重量%の混合
溶媒中、30℃、オストワルド粘度計で測定した値)で
ある。 【0016】本発明に使用するポリアルコール層の密度
をコントロールする方法としては、例えば、後述する多
層構造体を共押出製膜して熱成形用原反フィルムまたは
シートを得る際、冷却ロール等による微妙な冷却条件を
採用する方法が挙げられる。密度が高すぎると熱成形性
が悪化し、密度が低すぎるとガスバリアー性が悪化す
る。従って、ポリアルコールの密度は1.19g/cm
3 以下でなければならない。 【0017】本発明のポリアルコールには本発明の目的
が阻害されない範囲で、可塑剤、熱安定剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、着色剤、フィラー、本発明の範囲外の
融点及び密度のポリアルコール、他の樹脂(EVOH、
ポリアミド、前述の一酸化炭素ーエチレン系交互共重合
体からなるポリケトンなど)をブレンドすることも自由
である。添加剤の具体的な例としては、次の様なものが
挙げられる。 【0018】酸化防止剤:2,5−ジ−t−ブチルハイ
ドロキシン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、4,4’−チオビス−(6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3’,
5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル
フェノール)等。 【0019】紫外線吸収剤:エチレン−2−シアノ−
3,3’−ジフェニルアクリレート、2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)5−
クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキトキ
シベンゾフェノン等。 【0020】可塑剤:フタル酸ジメチル、フタル酸ジエ
チル、フタル酸ジオクチル、ワックス、流動パラフィ
ン、リン酸エステル等。 帯電防止剤:ペンタエリスリットモノステアレート、ソ
ルビタンモノパルミテート、硫酸化ポリオレフィン類、
ポリエチレンオキシド、カーボワックス等。 滑剤:エチレンビスステアロアミド、ブチルステアレー
ト等。 着色剤:カーボンブラック、フタロシアニン、キナクリ
ドン、インドリン、アゾ系顔料、ベンガラ等。 【0021】本発明において熱成形容器とは、熱成形用
フィルムあるいはシートを加熱延伸することにより得ら
れるカップなどの容器状の物であり、また加熱とは該フ
ィルムあるいはシートを加熱延伸に必要な温度に所定時
間放置し、該フィルムあるいはシートが熱的にほぼ均一
になるようにヒーター加熱などにより操作する方法であ
る。 【0022】本発明の熱成形容器は、単層あるいは他の
層との多層構造として使用されるが、特に多層構造の場
合、より優れた効果が奏せられるので、以下、この点に
ついて説明する。本発明の好ましい多層形態の1つとし
ては、ポリアルコール層を中間層とし、この両側に熱可
塑性樹脂の層を有することである。熱可塑性樹脂の層を
形成する樹脂としては、疎水性樹脂、とくに上記したポ
リオレフィン系樹脂が代表的なものとして挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、高密度、中密度あるい
は低密度のポリエチレン、高密度、中密度あるいは低密
度のポリプロピレン、ポリブテン、また酢酸ビニル、ア
クリル酸エステル、あるいはブテン、ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテンなどのα−オレフィン類を共重合し
たポリエチレン、アイオノマー樹脂、ポリプロピレンポ
リマー、エチレンをグラフト共重合したポリプロピレ
ン、あるいはエチレン、ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテンなどのα−オレフィン類を共重合したポリプロピ
レン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペン
テン、あるいは上述のポリオレフィンに無水マレイン酸
などを作用させた変性ポリオレフィンなどを含んでい
る。 【0023】更に熱可塑性樹脂の層を形成する樹脂とし
ては、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレ
ンナフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、
ポリ(エチレンテレフタレート/イソフタレート)など
に代表されるポリエステル系樹脂やポリスチレン、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重
合体などのポリスチレン系樹脂またはポリカーボネート
系樹脂やナイロン−6およびナイロン−6,6などのポ
リアミド等、またはこれらの混合物なども挙げられる。 【0024】また、上記した熱可塑性樹脂の層を形成す
る樹脂は内外層とも同一であっても良いし、異なってい
ても構わない。さらには、本発明のポリアルコール層に
加えて、他のバリアー性材、例えばポリビニルアルコー
ル、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビ
ニリデン等をさらに積層しても構わない。また、熱成形
容器を得る際に発生するスクラップを回収層として再利
用することもできる。 【0025】また、これらの樹脂と本発明の樹脂組成物
との層間接着力が十分でない場合は、接着性樹脂層を設
けることが好ましい。接着性樹脂としては、実用段階で
デラミネーションを起こさないものであれば、特に限定
はされないが、不飽和カルボン酸またはその無水物をオ
レフィン系重合体(例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン等のポリオレフィン、オレフィンを主体
とする共重合体)に化学的に(例えば付加反応、グラフ
ト反応)結合させて得られる、カルボキシル基を含有す
る変性オレフィン系重合体が挙げられる。具体的には無
水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン、無水マレイン
酸グラフト変性ポリプロピレン、無水マレイン酸グラフ
ト変性エチレン−エチルアクリレート共重合体、無水マ
レイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体か
ら選ばれた1種または2種の混合物が好適なものとして
挙げられる。 【0026】多層構造体を得る方法は、特に限定はされ
ないが、共押出法、共射出法、サンドラミネーション
法、溶液コーティング法、押出ラミネーション法、ドラ
イラミネーション法等が挙げられる。共押出法において
は、各樹脂層に対応する押出機で溶融混練後、T−ダ
イ、サーキュラーダイ等の多層多重ダイスを通して所定
の形状に押し出す方法が挙げられる。 【0027】このようにして得られる熱成形容器は、特
に、多層構造体の熱成形容器は、食品、医療品などの包
装材などに有用である。 【0028】 【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例により、さ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定され
るものではない。 【0029】実施例1 一酸化炭素ーエチレン系交互共重合体を還元して得られ
た融点136℃、密度1.18g/cm3 のポリアルコ
ール{(I)で示される反復単位を95%、テトラヒド
ロフラン(THF)環5%からなり、極限粘度[η]
0.9dl/g}をバリアー層として用い、3種5層共
押出装置にかけた。ポリアルコール層の密度を下げるた
め、ポリアルコール層を含む5層の多層シートを冷却ロ
ール(40℃)で急冷して、熱成形用原反シートを作製
した。原反シートは厚さ450μmのホモポリプロピレ
ン樹脂(住友化学:ノーブレンMA−6)層、厚さ50
μmの接着性樹脂(三井石油化学:アドマーQF−50
0)層、厚さ50μmのポリアルコール層、厚さ50μ
mの接着性樹脂(三井石油化学:アドマーQF−50
0)層、厚さ450μmのホモポリプロピレン樹脂(住
友化学:ノーブレンMA−6)層が順次積層された層構
成を有している。得られた原反シートのポリアルコール
層の密度を測定したところ、1.17g/cm3 であっ
た。密度の測定は、25℃の温度下、キシレン/四塩化
炭素の混合溶媒を使用し、密度勾配管法にて行った。ま
た、融点は、セイコー電子工業(株)製示差走査熱量計
(DSC)RDC220/SSC5200H型を用い、
昇温速度10℃/分で測定した。尚、温度の校正にはイ
ンジウムと鉛を用いた。得られた原反シートを熱成形機
にかけ、400℃の非接触型セラミックヒーターで30
秒間加熱(成形温度:150℃)した後で、真空圧空
下、絞り比1.0の金型を使用して熱成形容器を得た。
得られた多層熱成形容器は、クラック、ムラ、偏肉もな
く、外観は良好であった。また、酸素ガスバリアー性
(OTR)の測定は、Modern Control社
製のOX−TRAN10−50Aを使用し、20℃−8
5%RHの条件で測定した。該熱成形容器のOTRは、
5.2cc/m2 ・day・atmであった。 【0030】実施例2 一酸化炭素ーエチレン系交互共重合体を還元して得られ
た融点144℃、密度1.18g/cm3 のポリアルコ
ール{(I)で示される反復単位を98%、THF環2
%からなり、極限粘度[η]1.2dl/g}をバリア
ー層として用い、3種5層共押出装置にかけた。ポリア
ルコール層の密度を下げるため、ポリアルコール層を含
む5層の多層シートを冷却ロール(40℃)で急冷し
て、熱成形用原反シートを作製した。原反シートは厚さ
450μmのホモポリプロピレン樹脂(住友化学:ノー
ブレンMA−6)層、厚さ50μmの接着性樹脂(三井
石油化学:アドマーQF−500)層、厚さ50μmの
ポリアルコール層、厚さ50μmの接着性樹脂(三井石
油化学:アドマーQF−500)層、厚さ450μmの
ホモポリプロピレン樹脂(住友化学:ノーブレンMA−
6)層が順次積層された層構成を有している。得られた
原反シートのポリアルコール層の密度を測定したとこ
ろ、1.18g/cm3 であった。得られた原反シート
を熱成形機にかけ、400℃の非接触型セラミックヒー
ターで30秒間加熱(成形温度:150℃)した後で、
真空圧空下、絞り比1.0の金型を使用して熱成形容器
を得た。得られた多層熱成形容器は、クラック、ムラ、
偏肉もなく、外観は良好であった。また、該熱成形容器
のOTRを測定したところ、3.2cc/m2 ・day
・atmであった。 【0031】実施例3 一酸化炭素−エチレン系交互共重合体(第3成分として
プロピレン使用)を還元して得られた融点128℃、密
度1.17g/cm3 のポリアルコール((I)で示さ
れる反復単位を92%、プロピレン4%、THF環4%
からなり、極限粘度[η]=1.4dl/g)をバリア
ー層として用い、3種5層共押出装置にかけた。ポリア
ルコール層の密度を下げるため、ポリアルコール層を含
む5層の多層シートを冷却ロール(40℃)で急冷し
て、熱成形用原反シートを作製した。原反シートは厚さ
450μmのポリスチレン樹脂(出光石油化学:出光ス
チロールET−61)層、厚さ50μmの接着性樹脂
(東洋ソーダ:メルセンM−5420)層、厚さ50μ
mのポリアルコール層、厚さ50μmの接着性樹脂(東
洋ソーダ:メルセンM−5420)層、厚さ450μm
のポリスチレン樹脂(出光石油化学:出光スチロールE
T−61)層が順次積層された層構成を有している。得
られた原反シートのポリアルコール層の密度を測定した
ところ、1.17g/cm3であった。得られた原反シ
ートを400℃の非接触型セラミックヒーターで20秒
間加熱(成形温度:130℃)した後で、真空圧空下で
熱成形し、熱成形容器を得た。得られた多層熱成形容器
は、クラック、ムラ、偏肉もなく、外観は良好であっ
た。また、該熱成形容器のOTRを測定したところ、1
6cc/m2 ・day・atmであった。 【0032】比較例1 一酸化炭素−エチレン系交互共重合体(第3成分として
プロピレンを使用)を還元して得られた融点90℃、密
度1.15g/cm3 のポリアルコール((I)で示さ
れる反復単位を83%、プロピレン11%、THF環6
%からなり、極限粘度[η]=1.3dl/g)をバリ
アー層として用い、3種5層共押出装置にかけた。ポリ
アルコール層の密度を下げるため、ポリアルコール層を
含む5層の多層シートを冷却ロール(40℃)で急冷し
て、熱成形用原反シートを作製した。原反シートは厚さ
450μmのポリスチレン樹脂(出光石油化学:出光ス
チロールET−61)層、厚さ50μmの接着性樹脂
(東洋ソーダ:メルセンM−5420)層、厚さ50μ
mのポリアルコール層、厚さ50μmの接着性樹脂(東
洋ソーダ:メルセンM−5420)層、厚さ450μm
のポリスチレン樹脂(出光石油化学:出光スチロールE
T−61)層が順次積層された層構成を有している。得
られた原反シートのポリアルコール層の密度を測定した
ところ、1.15g/cm3 であった。得られた原反シ
ートを400℃の非接触型セラミックヒーターで20秒
間加熱(成形温度:130℃)した後で、真空圧空下で
熱成形し、熱成形容器を得た。得られた多層熱成形容器
は、クラック、ムラ、偏肉もなく、外観は良好であっ
た。また、該熱成形容器のOTRを測定したところ、6
0cc/m2 ・day・atmであった。 【0033】比較例2 一酸化炭素ーエチレン系交互共重合体を還元して得られ
た融点155℃、密度1.19g/cm3 のポリアルコ
ール((I)で示される反復単位を99.8%、THF
環0.2%からなり、極限粘度[η]=1.6dl/
g)をバリアー層として用い、3種5層共押出装置にか
けた。ポリアルコール層の密度を下げるため、ポリアル
コール層を含む5層の多層シートを冷却ロール(100
℃)で徐冷して、熱成形用原反シートを作製した。原反
シートは厚さ450μmのランダム共重合ポリプロピレ
ン樹脂(住友化学:ノーブレンEX−6)層、厚さ50
μmの接着性樹脂(三井石油化学:アドマーQF−50
0)層、厚さ50μmのポリアルコール層、厚さ50μ
mの接着性樹脂(三井石油化学:アドマーQF−50
0)層、厚さ450μmのランダム共重合ポリプロピレ
ン樹脂(住友化学:ノーブレンEX−6)層が順次積層
された層構成を有している。得られた原反シートのポリ
アルコール層の密度を測定したところ、1.20g/c
3 であった。得られた原反シートを400℃の非接触
型セラミックヒーターで25秒間加熱(成形温度:14
0℃)した後で、真空圧空下で熱成形し、熱成形容器を
得た。得られた多層熱成形容器は、僅かではあるが、若
干クラック、ムラ、偏肉が発生した。また、該熱成形容
器のOTRを測定したところ、2.5cc/m2 ・da
y・atmであった。 【0034】 【発明の効果】 本発明よれば、一酸化炭素ーエチレン
系交互共重合体からなるポリケトンを還元して得られる
融点120℃〜150℃、密度1.16〜1.19g/
cm3 のポリアルコール樹脂層を少なくとも一層有する
フィルムまたはシートを熱成形することにより、クラッ
ク、ムラ、局所的偏肉のない高いガスバリアー性を有す
るポリアルコール系熱成形容器が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 9:00 B29L 22:00 22:00 B65D 1/00 B (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 49/00 - 49/80 B32B 27/28,27/32 C08G 67/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 一酸化炭素−エチレン系交互共重合体か
    らなるポリケトンを還元して得られる融点120℃〜1
    50℃、密度1.16〜1.19g/cmのポリアル
    コール樹脂層を少なくとも一層有するフィルムまたはシ
    ートを熱成形してなる容器。
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