JPS63262331A - 長尺溶接構造物の搬送方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、箱形形状の長尺物（ボックス柱）等の長尺溶
接構造物を溶接組立ステージを含むラインに沿って搬送
し溶接組立する際に用いて好適の長尺溶接構造物の搬送
方法およびその装置に関するものである。

［従来の技術］ まず、搬送すべき長尺ワーク（長尺溶接構造物）の−例
として、第５図に示すようなボックス柱ａについて説明
する。このボックス柱ａは、第５図に示すように、板材
ｂ　＝　ｅおよびこれらの板材ｂ〜ｅ内のダイヤフラム
部ｆから構成され、板材ｂ〜ｅ相互のカド部ｇやダイヤ
フラム部ｆと各板材ｂ　”　ｅとの当接部を溶接するこ
とにより組み立てられている。

このようなボックス柱ａの溶接組立に際しては、一定の
溶接姿勢にて溶接作業を行なうために、仮組された長尺
ワークとしてのボックス柱ａを反転させて各角部ｇの溶
接作業を行なうほか、ダイヤフラム部ｆの穴明け、溶接
後の余盛処理などの作業にボックス柱ａを反転させなけ
ればならない。

従って、ボックス柱ａの製造ラインでは、何度もボック
ス柱ａを反転させながらその搬送を行なう必要がある。

そこで、従来、第６図あるいは第７，８図に示すような
長尺ワークの搬送装置９反射装置が用いられている。

第６図に示す装置では１図示しないクレーンに接続され
たクレーンフック３１に、ワイヤロープ３２を介して吊
り天秤３３が吊り下げられている。

この吊り天秤３３には、複数の調整穴３３ａが形成され
ていて、適当な位置における調整穴３３ａにジヨイント
ピン３４を貫通させることにより。

左右一対のスタンド３５．３５が、スライドローラ３６
．３６を介しバランスをとって固定されている。

そして、各スタンド３５には、長尺ワーク反転用のモー
タ３７により回転駆動される無端状のチェーン３８がそ
なえられており、左右一対のスタンド３５．３５におけ
るチェーン３８．３８机よって、ボックス柱等の長尺ワ
ーク３９が支持され吊り上げられるようになっている。

このような装置では、第６図に示すように９図示しない
クレーンにより長尺ワーク３９を反転する際には、各ス
タンド３５におけるモータ３７によりチェーン３８を回
転駆動し、このチェーン３８の回転に伴って長尺ワーク
３９を反転させている。このようにして、長尺ワーク３
９を反転させ上記クレーンにより搬送しながら所要の溶
接作業を行ない、この長大ワーク３９の溶接組立を行な
った後、上記クレーンにより長尺ワーク３９の搬出を行
なう。

一方、第７，８図に示す装置は１図示しないクレーン等
により搬出入される長尺ワーク３９を反転可能に保持固
定するためのもので、一対のポジショナ４０．４０をそ
なえて構成されている。

各ポジショナ４０は、スタンド４１と、同スタンド４１
にローラ４２を介し回転可能に支持された回転板４３と
をそなえ、この回転板４３は、その外周に形成された歯
車４３ａと噛み合う図示しない小歯車をモータ４５によ
り減速機４４等を介して回転駆動することによって回転
駆動されるようになっている。

また、回転板４３には、ワーク締付具４６を介して長尺
ワーク３９を保持固定するための開口４３ｂが形成され
るほか、この回転板４３は、２つ割れ構造となっていて
、一方の部分をピン４７まわりに回動できるようになっ
ている。そして、回転板４３のフランジ部分は、ガイド
ローラ４９を介し開閉ガイド４８によって支持されてい
て、この開閉ガイド４８を油圧シリンダ５０によりピン
４７まわりに回動させることで、回転板４３を２つに分
割して開口４３ｂを開閉できるようになつている。

このような装置では、仮組された長尺ワーク３９は、図
示しないクレーン等により搬入され、予め開口４３ｂを
開放されている一対のポジショナ４０．４０の回転板４
３．４３の位置まで搬送され、ワーク締付具４６を介し
回転板４３の開口４３ｂ内にバランスをとって保持固定
される。

この状態で、所定の溶接組立を行ない、長尺ワーク３９
を反転する際には、一対のポジショナ４０．４０におけ
るモータ４５，４５により回転板４３．４３を同時に回
転駆動して、長尺ワーク３９を開口４３ｂ内に保持した
まま反転させる。

このようにして、長尺ワーク３９を反転させて所要の溶
接作業を行ない、この長尺ワーク３９の溶接組立を終了
すると、再び上記クレーン等により長尺ワーク３９を吊
り上げてその搬出を行なう。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、第６図に示す前者の従来装置では、搬送
ラインの各作業ステージ間において長尺ワーク３９を移
動および反転させる際には、その都度、クレーンを用い
なければならず、移動・反転作業が大掛かりで多くの時
間および労力を要するという問題点がある。また、通常
、長尺ワーク３９の反転作業と全ての溶接作業とを同一
の場所で行なうため、作業効率が大きく低下している。

さらに、長尺ワーク３９の支持は一対のチェーン３８．
３８のみにより行なわれているので、長尺ワーク３９の
重心がずれると落下などの危険性が高く、長尺ワーク３
９を支持する際には、できるだけ長尺ワーク３９の両端
付近にチェーン３８゜３８を配し重心位置を安定させる
必要がある。従って、搬送すべきワークの長さが異なれ
ば、その長さに応じてワークごとにジヨイントピン３４
を差し替えてスタンド３５の位置を変更する手間がかか
るうえに、装置の適用可能なワークの長さ。

重量に制限があるなどの問題点もある。

一方゛、第７，８図に示す後者の従来装置では、長尺ワ
ーク３９の反転は容易に行なわれるが、上述した前者の
従来装置と同様に、長尺ワーク３９の搬送についてはク
レーンを用いなければならず、多くの時間および労力を
要するという問題点があるとともに、長尺ワーク３９を
クレーンからポジショナ４０．４０へ移す際、長尺ワー
ク３９をクレーンで吊り上げた状態のままで二の長尺ワ
ーク３９の位置合わせを行なわなければならず、この作
業にも困難および危険を伴いまた多くの゛時間および労
力を要する。

さらに、ポジショナ４０．４０で長尺ワーク３９を保持
して溶接組立を行なう場合、その保持部が溶接作業の邪
魔となり、溶接残し部が生じる。

従って、溶接残し部には、長尺ワーク３９をポジショナ
４０．４０から一端外して他の場所で溶接を施す必要が
あり、長尺ワーク３９の反転、搬送。

溶接作業の回数が増加することになって好ましくない。

そこで、従来、クレーンを用いることなく長尺ワークの
搬送や反転を行なえるように、第７．８図に示すような
構成のポジショナを、搬送ラインに沿うレール上を走行
可能に構成し、上記ポジショナにより長尺ワークの重心
付近を保持しながら長尺ワークを搬送する装置も提案さ
れている。

このような装置では、クレーンを用いないので、長尺ワ
ークの搬送および反転は容易に且つ安全に行なわれるよ
うになるが、上記ポジショナの長尺ワーク保持部による
溶接残し部が発生するのは避けられない。さらに、この
装置の場合、保持された長尺ワークの長手方向とポジシ
ョナの走行方向とが直交するとともに、ポジショナに保
持された長尺ワークは一つの搬送ラインに沿ってしか搬
送されないため、搬送ライン周辺の作業面積を広くしな
ければならず、作業スペースの効率的な活用を行なえな
いといった問題点もある。

本発明は、上述のような問題点を解決しようとするもの
で、クレーンを使用することなく、長尺ワークの搬送、
保持固定９反転を容易に且つ安全に行なえるようにし、
溶接残し部が生じるのを防止するとともに、他の搬送ラ
インへの移動も可能として、作業効率の向上および作業
スペースの効率的活用を実現した長尺溶接構造物の搬送
方法およびその装置を提供することを目的をする。

［問題点を解決するための手段］ このため、本発明の長尺溶接構造物の搬送方法は、長尺
の溶接構造物を溶接組立するステージを含んだ複数の搬
送ラインを並設し、これらの搬送ラインのうちのワーク
搬入ラインにて上記ワークの前後両端をそれぞれ前後一
対の搬送台車により保持してから、これらの搬送台車に
より上記ワークを回転可能に保持しながら上記搬送ライ
ンに沿って搬送し、上記前後一対の搬送台車を上記ワー
クとともに搬送台車トラバーサ上に搭載して他の搬送ラ
インへ移動させ同地の搬送ラインに沿って上記ワークを
搬送した後、上記前後一対の搬送台車に保持された上記
ワークをワークトラバーサの昇降可能な支持台上に受は
渡し、同ワークトラバーサにより上記ワークを上記複数
の搬送ラインのうちのワーク搬出ラインへ移動させる長
尺溶接構造物の搬送方法において、上記ワークを上記ワ
ーク搬入ラインへ搬入する際に、上記ワークの後端を保
持すべき後側の搬送台車を他の搬送ラインに退避させる
とともに上記ワークトラバーサを上記ワーク搬入ライン
へ移動させておいてから、上記ワークを上記ワークトラ
バーサの上記支持台上で支持しながら同ワークの前端を
前側の搬送台車により保持して上記ワーク搬入ラインに
搬入し、ついで、退避していた上記後側の搬送台車を上
記ワーク搬入ラインに戻し、同後側の搬送台車により上
記ワークの後端を保持した後、上記ワークトラバーサを
上記ワーク搬入ラインから他の搬送ラインへ退避させて
、上記前後一対の搬送台車による上記ワークの搬送を開
始することを特徴としている。

また、本発明の長尺溶接構造物の搬送装置は、長尺の溶
接構造物を溶接組立する複数のステージに搬送する搬送
装置において、並設された複数の搬送ラインに沿ってそ
れぞれ敷設されたレールと、ワークの端部を回転可能に
保持する保持部を有して上記レール上を走行する前後一
対の搬送台車とをそなえ、上記複数の搬送ラインの相互
間で同搬送ラインに交差する方向へ上記搬送台車を搭載
して移動させる搬送台車トラバーサと、上記ワークを支
持する支持台を昇降可能に有し上記搬送ラインに交差す
る方向へ走行するワークトラバーサとが設けられたこと
を特徴としている。

［作　　　用］ 上述の本発明の長尺溶接構造物の搬送方法では。

まず、ワークの後端を保持すべき後側の搬送台車が他の
搬送ラインに退避しワークトラバーサがワーク搬入ライ
ンへ移動した状態で、上記ワークが。

上記ワークトラバーサの支持台上で支持されながら、同
ワークの前端を前側の搬送台車により保持して上記ワー
ク搬入ラインに搬入される。そして。

退避していた上記後側の搬送台車が、上記ワーク搬入ラ
インに戻され上記ワークの後端を保持した後、上記ワー
クトラバーサが上記ワーク搬入ラインから他の搬送ライ
ンへ退避してから、上記前後一対の搬送台車による上記
ワークの搬送が開始される。

また、上述の本発明の長尺溶接構造物の搬送装置では、
ワークは、その前後端部を前後一対の搬送台車により保
持された状態、つまり上記ワークの長手方向と搬送方向
とを一致させた状態で、各搬送ラインのレールに沿い搬
送されるとともに、保持部を介して反転される。そして
、上記前後一対の搬送台車は、同搬送台車を搬送台車ト
ラバーサ上に搭載され、この搬送台車トラバーサを上記
搬送ラインと交差する方向に走行させることにより、他
の搬送ラインへ移動されるとともに、上記ワークも、同
ワークをワークトラバーサの支持台上に支持し同ワーク
トラバーサを上記搬送ラインと交差する方向に走行させ
ることにより、他の搬送ラインへ移動される。

［発明の実施例］ 以下、図面により本発明の一実施例としての長尺溶接構
造物の搬送方法およびその装置について説明すると、第
１図は上記装置の全体構成図、第２図は上記装置の要部
を示す平面図、第３図はその搬送台車、搬送台車トラバ
ーサおよびワークトラバーサを詳細に示す側面図、第４
図はその搬送台車の走行駆動方式の一例を示す要部正面
図である。

第１，２図に示すように、本実施例では、３本の搬送ラ
インＬ１〜Ｌ３が並設され、各搬送ラインＬ１〜Ｌ３に
おいてそれぞれレール１，１が敷設されており、これら
のレール１，１上を前後一対の搬送台車２，２が走行す
るようになっている。

上記搬送ラインＬ１〜Ｌ３のうち、搬送ラインＬ１がワ
ーク搬入ラインであり、搬送ラインＬ３がワーク搬出ラ
インに対応する。

各搬送台車２は、第３図に示すように、レール１．１に
当接する台車車Ｉｌ！！２ｂを枢着された搬送台車本体
２ａと、同搬送台車本体２ａ上に立設されたスタンド２
ｃとをそなえるとともに、このスタンド２ｃには、搬送
すべきボックス柱等の長尺ワーク（長尺溶接構造物）３
の端部を保持しうる保持部としてのチャック板２ｄが回
転可能に取り付けられている。そして、チャック板２ｄ
には、長尺ワーク３の端部に係合して同長尺ワーク３を
固定するための複数の爪２ｅが取り付けられるほか、上
記チャック板２ｄは、プーリー２ｆ、２ｇ等を介しワー
ク回転ハンドル２ｈに接続され、このワ−り回転ハンド
ル２ｈを回転することにより回転駆動されるようになっ
ている。また、チャック板２ｄは、長尺ワークの形状と
その加工箇所とを邪魔しないような形状として形成され
ている。

このような搬送台車２は、一つの長尺ワーク３の両端部
を保持して搬送すべく、チャック板２ｄを対向させるよ
うにして前後一対を一組としてそなえられる。

また、搬送台車２は、第２図に示すように、搬送ライン
Ｌ　、１〜Ｌ３に沿って配設されたローラチェーンコン
ベア１０に連結され、このローラチェーンコンベア１０
により走行駆動されるようになっている。なお、搬送台
車２は１例えば自走式のものとしてもよい。

このローラチェーンコンベア１０は、第４図に示すよう
に、フロア上に立設された柱２ａと、間柱２ａに固定の
ガイド２ｂにより上記フロアと平行に支持される無端状
のローラチェーン１０ｃと、同ローラチェーンｌｏｃを
回転駆動する図示しないモータとから構成され、連結用
アタッチメント１０ｄおよびピン１０ｅを介し搬送台車
２を上記ローラチェーン１０ｃに連結して同ローラチェ
ーン１０ｃを回転駆動することにより、搬送台車２は、
各搬送ラインＬ１〜Ｌ３のレール１，１に沿って走行駆
動される。

ところで、搬送ラインＬ１の端部（第１図における左側
）には、この搬送ラインＬ１の第１作業ステージＳ１に
長尺ワーク３を搬入するためのローラコンベア９がそな
えられている。そして、上記搬送ラインＬ１には、上記
第１作業ステージＳ１のほかに同ラインＬ１に沿って第
２作業ステージＳ２．第３作業ステージＳ３が順次設定
されている。また、搬送ラインＬ１に隣接する搬送ライ
ンＬ２には、同様に第１図の右方から左方へ、第４作業
ステージ８４．第５作業ステージ８５．第６作業ステー
ジＳ６が順次設定され、さらに、搬送ラインＬ２に隣接
する搬送ラインＬ３には、同様に第１図の左方から右方
へ、第７作業ステージＳ７．第８作業ステージＳ８が順
次設定されており、仮組されてローラコンベア９から搬
入される長尺ワーク３は、これらの作業ステージ８１〜
Ｓ８における諸作業によって組み立てられるようになっ
ている。

このような搬送ラインＬ１の第１作業ステージＳ１と搬
送ラインＬ２の第６作業ステージＳ６との相互間（第１
図における左側）において、前後一対の搬送台車２，２
を個々に移動させるべく、第１．２図に示すように、こ
れらの搬送台車２，２をそれぞれ載置しレール１，１と
交差する方向に走行する搬送台車専用トラバーサ４，４
がそなえられている。

各搬送台車専用トラバーサ４は、第３図に示すように、
各搬送ラインＬＬ、Ｌ２に位置する際にレール１，１と
面一となり且つ整合するレールｌａ、ｌａを上面に有す
るとともに、その下面には走行車輪４ａを有している。

そして、搬送ラインＬ１とＬ２との間には、レール１，
１に直交する方向にレール４ｂ、４ｂが敷設され、この
レール４ｂ、４ｂに沿い搬送台車専用トラバーサ４が走
行移動できるようになっている。

また、搬送ラインＬ１の第３作業ステージＳ３と搬送ラ
インＬ２との相互間（第１図における右側）において、
長尺ワーク３の両端部を保持した状態のままで前後一対
の搬送台車２．２全体を移動させるべく、第１図に示す
ように、搬送台車２゜２および長尺ワーク３全体を載置
しレール１．１と交差する方向に走行する搬送台車・長
尺ワーク用トラバーサ５がそなえられている。

この搬送台車・長尺ワーク用トラバーサ５は、前述した
搬送台車専用トラバーサ４とほぼ同様に構成されており
、レール１，１に直交する方向に敷設されたレール５ａ
、５ａに沿い走行移動するようになっている。

一方、搬送うインＬ１の第１作業ステージＳ１と搬送ラ
インＬ２の第６作業ステージＳ６と搬送ラインＬ３との
相互間において、レール１，１と交差する方向に走行す
る長尺ワークトラバーサ６がそなえられ、この長尺ワー
クトラバーサ６は、第３図に示すように、上面にコンベ
アローラ６ｂを設けられた長尺ワーク支持用テーブル６
ａと、このテーブル６ａを昇降駆動する油圧シリンダ６
ｃと、走行車輪６ｄとを有している。そして、搬送ライ
ンＬ１〜Ｌ３の間には、レール１，１に直交する方向に
レール６ｅ、６ｅが敷設され、このレール６ｅ、６ｅに
沿い長尺ワークトラバーサ６が走行移動できるようにな
っている。

また、搬送ラインＬ２の第６作業ステージＳ６と搬送ラ
インＬ３との相互間においては、前述の長尺ワークトラ
バーサ６とともに長尺ワーク３を移動させるべく、長尺
ワーク３を上面に支持してレール１，１と交差する方向
に走行する長尺ワークトラバーサ７．８がそなえられ、
各長尺ワークトラバーサ７．８は、前述の長尺ワークト
ラバーサ６と同様に構成され、レール１，１に直交する
方向に敷設されたレール７ａ、７ａ；８ａ、８ａに沿い
走行移動できるようになっている。

本実施例における長尺溶接構造物の搬送装置は上述のご
とく構成されているので、第１図に示すような搬送ライ
ンＬ１〜Ｌ３における作業ステージ８１〜Ｓ８に、ボッ
クス柱等の長尺ワーク３を順次搬送して組み立てる際に
は、次のような手順（本実施例による長尺溶接構造物の
搬送方法）が実施される。なお、搬送ラインＬＬ、Ｌ２
には、作業ステージ８１〜Ｓ６に常時長尺ワーク３を供
給できるように、予め前後一対の搬送台車２，２が６組
そなえられている。

まず、搬送ラインＬ１の第１作業ステージＳ１に、一方
（第１図における右方）の搬送台車２のみを配置すると
ともに、長尺ワークの外径寸法に応じて上下方向位置を
調整された長尺ワークトラバーサ６を配置しておいてか
ら、仮組されたボックス柱等の長尺ワーク３を、ローラ
コンベア９から長尺ワークトラバーサ６上のテーブル６
ａで支持しながら第１作業ステージＳ１に搬入する。そ
して、長尺ワーク３の一端部（第１図における右端部）
が、長尺ワークトラバーサ６のテーブル６ａからさらに
右方へ突出したならば、上記搬送台車２のチャック板２
ｄにおける爪２ｅを、長尺ワーク３の一端部と係合させ
クランプする。

この状態で、長尺ワーク３と搬送台車２とを一体のまま
さらに右方に移動させ、長尺ワーク３の他端部（第１図
における左端部）が、ローラコンベア９の支持から外れ
たならば、搬送台車専用トラバーサ４により他方（第１
図における左方）の搬送台車２を第１作業ステージＳ１
に移動させ、前述と同様にして同搬送台車２のチャック
板２ｄに長尺ワーク３の他端部を係合させクランプする
。

なお、他方の搬送台車２を第１作業ステージＳ１に移動
させるまでの間、この搬送台車２は、搬送台車専用トラ
バーサ４上に載置されて搬送ラインＬ２の第６作業ステ
ージＳ６またはレール４ｂ、４ｂ上で待機しており、こ
の搬送台車２が。

長尺ワーク３の搬入・固定作業の邪魔にならないように
なっている。また、上述のようにして搬送台車２と長尺
ワーク３との固定作業を終了すると。

長尺ワークトラバーサ６は、油圧シリンダ６ｃによりテ
ーブル６ａを降下させた後、レール６ｅ。

６ｅに沿い搬送ラインＬ２に退避する。

このようにして、前後一対の搬送台車２，２により両端
を保持された長尺ワーク３は、搬送ラインＬ１のレール
１，１に沿い作業ステージＳ２゜Ｓ３と順次搬送され、
所定の溶接作業等のワーク組立作業が施される。

このとき、長尺ワーク３を反転する必要がある場合には
、ワーク回転ハンドル２ｈを回転することにより、チャ
ック板２ｄが回転駆動されるようになっているので、こ
のチャック板２ｄとともに長尺ワーク３を容易に反転さ
せることができる。

本実施例では、長尺ワーク３の反転に際し、人力を用い
ているが、モータ等の動力を用いてもよい。

そして、第３作業ステージＳ３まで到達した搬送台車２
，２および長尺ワーク３は、この第３作業ステージＳ３
において一体のまま搬送台車・長尺ワーク用トラバーサ
５に載置され、この状態のままトラバーサ５をレール５
ａ、５ａに沿って移動させることにより、搬送ラインＬ
２に移動される。

このようにして移動した搬送台車２，２および長尺ワー
ク３は、そのまま、搬送ラインＬ２のレール１，１に沿
い作業ステージＳ４．Ｓ５．Ｓ６と順次搬送され、所定
の溶接作業等のワーク組立作業が施される。

第６作業ステージＳ６においては、搬送台車２゜２およ
び長尺ワーク３が一体のまま到達し適当な位置に停止し
所定の作業を終了すると、長尺ワーク３の下方に、長尺
ワーク３の長さに応じてテーブル６８等を降下させた状
態の長尺ワークトラバーサ６〜８の全てまたは一部をそ
れぞれレール６ｅ、７ａ、８ａに沿って移動させて配置
する。

この後、油圧シリンダ６０等により各テーブル６８等を
上昇させ長尺ワーク３の下面に当接させて、この長尺ワ
ーク３を長尺ワークトラバーサ６〜８上に支持してから
、同長尺ワーク３の両端部における搬送台車２，２によ
るクランプをゆるめ、各搬送台車２を長尺ワーク３から
取り外す。そして、長尺ワークトラバーサ６〜８上に支
持された長尺ワーク３を、これらの長尺ワークトラバー
サ６〜８を移動させることにより、搬送ラインＬ２から
Ｌ３へ搬送する。

搬送ラインＬ３において、長尺ワーク３は、再び他の前
後一対の搬送台車２，２により両端部を保持され、作業
ステージＳ７．Ｓ８における所定の作業を施される。

また、搬送ラインＬ２の作業ステージＳ６で取り外され
た搬送台車２，２は、搬送台車専用トラバーサ４，４に
より再び搬送ラインＬｌにおける第１作業ステージＳ１
に戻され、上述と同様の作業を繰り返す。

このように、本実施例によれば、クレーンを使用するこ
となく、長尺ワーク３の搬入、搬送、保持固定および反
転を極めて容易に且つ安全に行なうことができるように
なる。また、全工程においてクレーンを使用しないので
、作業時間の短縮および労力の減少を実現でき１作業効
率が大幅に向上するのである。

また、長尺ワーク３は、その長手方向を搬送方向と一致
させた状態で搬送されることになり、搬送ラインＬ１〜
Ｌ３周辺の作業スペースを有効に利用できるようになっ
て、作業スペースの効率的活用も実現できる。

さらに、長尺ワークの両端部のみを回転可能に保持する
ようにしたので、あらゆる長さの長尺ワークにも対応で
き、また、従来１問題となっていた溶接残し部が生じる
のも確実に防止できる。

なお、上記実施例では、搬送ラインを３本とし作業ステ
ージを８部分そなえているが５本発明の装置は、これに
限定されるものではなく、あらゆるライン構成に対応で
きる。

［発明の効果］ 以上詳述したように１本発明の長尺溶接構造物の搬送方
法およびその装置によれば、前後一対の搬送台車、搬送
台車トラバーサおよびワークトラバーサを用いることに
より、ワーク（長尺溶接構造物）の搬入、搬送、保持固
定２反転および他の搬送ラインへの移動を極めて容易に
且つ安全に行なうことができ、全工程においてクレーン
を使用しないので１作業時間の短縮および労力の減少を
実現でき１作業効率が大幅に向上する効果がある。

また、ワークは、その長手方向を搬送方向と一致させた
状態で搬送されることになり、搬送ライン周辺の作業ス
ペースを有効に利用できるようになって、作業スペース
の効率的活用も実現できるほか、ワークの両端部のみを
前後一対の独立走行可能な搬送台車により回転可能に保
持するようにしたので、あらゆる長さのワークにも対応
でき。

また、従来、問題となっていた溶接残し部が生じるのを
確実に防止できる効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１〜４図は本発明の一実施例としての長尺溶接構造物
の搬送方法およびその装置を示すもので、第１図は上記
装置の全体構成図、第２図は上記装置の要部を示す平面
図、第３図はその搬送台車。 搬送台車トラバーサおよびワークトラバーサを詳細に示
す側面図、第４図はその搬送台車の走行駆動方式の一例
を示す要部正面図であり、第５図は一般的な長尺ワーク
としてのボックス柱を一部破断して示す斜視図、第６図
は従来の長尺ワーク搬送・反転装置を示す斜視図、第７
，８図は他の従来の長尺ワーク反転装置を示すもので、
第７図はその正面図、第８図はその側面図である。 図において、１−＝レール、２・・・・・搬送台車、２
ｄ−・−保持部としてのチャック板、３−・−ワーク（
長尺溶接物）としての長尺ワーク、４・−搬送台車トラ
バーサとしての搬送台車専用トラバーサ、５．＝搬送台
車トラバーサとしての搬送台車・長尺ワーク用トラバー
サ、６〜８−・ワークトラバーサとしての長尺ワークト
ラバーサ、Ｌ１〜Ｌ　３−＝搬送ライン。 なお、図中、同一の符号は同一、又は相当部分を示して
いる。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）長尺の溶接構造物を溶接組立するステージを含ん
   だ複数の搬送ラインを並設し、これらの搬送ラインのう
   ちのワーク搬入ラインにて上記ワークの前後両端をそれ
   ぞれ前後一対の搬送台車により保持してから、これらの
   搬送台車により上記ワークを回転可能に保持しながら上
   記搬送ラインに沿つて搬送し、上記前後一対の搬送台車
   を上記ワークとともに搬送台車トラバーサ上に搭載して
   他の搬送ラインへ移動させ同他の搬送ラインに沿つて上
   記ワークを搬送した後、上記前後一対の搬送台車に保持
   された上記ワークをワークトラバーサの昇降可能な支持
   台上に受け渡し、同ワークトラバーサにより上記ワーク
   を上記複数の搬送ラインのうちのワーク搬出ラインへ移
   動させる長尺溶接構造物の搬送方法において、上記ワー
   クを上記ワーク搬入ラインへ搬入する際に、上記ワーク
   の後端を保持すべき後側の搬送台車を他の搬送ラインに
   退避させるとともに上記ワークトラバーサを上記ワーク
   搬入ラインへ移動させておいてから、上記ワークを上記
   ワークトラバーサの上記支持台上で支持しながら同ワー
   クの前端を前側の搬送台車により保持して上記ワーク搬
   入ラインに搬入し、ついで、退避していた上記後側の搬
   送台車を上記ワーク搬入ラインに戻し、同後側の搬送台
   車により上記ワークの後端を保持した後、上記ワークト
   ラバーサを上記ワーク搬入ラインから他の搬送ラインへ
   退避させて、上記前後一対の搬送台車による上記ワーク
   の搬送を開始することを特徴とする長尺溶接構造物の搬
   送方法。
2. （２）長尺の溶接構造物を溶接組立する複数のステージ
   に搬送する搬送装置において、並設された複数の搬送ラ
   インに沿つてそれぞれ敷設されたレールと、ワークの端
   部を回転可能に保持する保持部を有して上記レール上を
   走行する前後一対の搬送台車とをそなえ、上記複数の搬
   送ラインの相互間で同搬送ラインに交差する方向へ上記
   搬送台車を搭載して移動させる搬送台車トラバーサと、
   上記ワークを支持する支持台を昇降可能に有し上記搬送
   ラインに交差する方向へ走行するワークトラバーサとが
   設けられたことを特徴とする長尺溶接構造物の搬送装置
   。