JPS63255000A - α−アミラ−ゼアイソザイム分別定量方法 - Google Patents

α−アミラ−ゼアイソザイム分別定量方法

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JPS63255000A
JPS63255000A JP8676287A JP8676287A JPS63255000A JP S63255000 A JPS63255000 A JP S63255000A JP 8676287 A JP8676287 A JP 8676287A JP 8676287 A JP8676287 A JP 8676287A JP S63255000 A JPS63255000 A JP S63255000A
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JP
Japan
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amylase
isozyme
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inhibitor
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JP8676287A
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Nobuo Hisae
久江 信雄
Masato Orihara
折原 政人
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SHINOTESUTO KENKYUSHO KK
Shino Test Corp
Original Assignee
SHINOTESUTO KENKYUSHO KK
Shino Test Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は1体液中のα−アミラーゼアイソザイムの分別
定量方法に関する。
α−アミラーゼ(E、 C,3,2,1,t)  は、
澱粉やグリコーゲンのα−1,4−グリコシド結合を不
規則に加水分解する酵素であり、主に膵臓と唾液藻で生
産され消化管に外分泌される。臨床検査では、血液や尿
などの体液中のα−アミラーゼ活性の測定が急性膵炎や
耳下腺炎などの疾病の診断に広く利用されている。
α−アミラーゼには、主として唾液腺由来のα−アミラ
ーゼ(以下S型アミラーゼと略記する)と膵臓由来のα
−アミラーゼ(以下P型アミラーゼと略記する)の二種
のアイソザイムが存在し、急性膵炎などの膵疾患の場合
には主にP型アミラーゼ活性値が変動し、急性耳下腺炎
などの唾液腺疾患の場合にはS型アミラーゼ活性値が変
動する。
従って、単に体液中のα−アミラーゼ活性値を測定する
だけでは疾病の診断においては不十分であり、詳しく病
態を把握するうえで、S型アミラーゼおよびP型アミラ
ーゼをそれぞれ分別定量することが必要とされつつある
[従来の技術] α−アミラーゼアイソザイムの分別定量法には、a)電
気泳動による方法、b)ゲルろ過による方法、C)イオ
ン交換クロマトグラフィーによる方法、d)酵素免疫測
定法およびe)阻害物質を用いる方法などがあるが、a
)〜d)の方法は操作が煩雑で時間がかかり熟練を要す
るものである。
また、それぞれの方法に対して専用の器具、装置が必要
であり、自動化しにくく大量処理が困難であるという欠
点を有する。
e)の方法は、S型アミラーゼあるいはP型アミラーゼ
を特異的に阻害する阻害物質を用いる方法であり、試料
のα−アミラーゼ活性値(総括性値)と試料に阻害物質
を作用させた後のα−アミラーゼ活性値(残存活性値)
を比較してアイソザイムの分別定量を行うものであるが
、この方法は、従来行われているα−アミラーゼ活性測
定法の延長上にあるものであり、操作が簡便であり、特
別な器具、装置を必要とせず、日常検査に適している方
法である。なお、S型アミラーゼあるいはP型アミラー
ゼを特異的に阻害する阻害物質としては、小麦やソバな
どの穀物、植物由来のもの(J。
CL遊離、Chem、23.560 (1977)、特
開昭57−140727号公報〕や微生物由来のもの〔
特開昭59−10193号公報〕号公報上ノクローナル
抗体などの抗体〔特開昭58−183098号公報〕等
が現在知られている。なかでも小麦由来の阻害物質は、
製造および入手の容易さ、安定性に優れることおよび価
格が安いことなどの利点を持つ。
ところで、阻害物質を用いてα−アミラーゼアイソザイ
ムの分別定量を行う場合は前に述べたように、阻害物質
添加および無添加時の試料のα−アミラーゼ活性測定を
行う必要がある。従来よりα−アミラーゼ活性測定法に
ついては以下のような各種の方法論が知られている。す
なわち、1)ヨード澱粉反応を利用し、有色の減退を測
定するヨード澱粉法、2)澱粉溶液の還元性の増加を測
定する糖化法、3)色素を結合させた澱粉を基質とし、
加水分解により遊離した色素を測定する色素法、〔生物
試料分析、 Vol、7. No、2.25−44(1
984)) Lかし、1〕の方法では基質である澱粉が
必ずしも均一でなく、澱粉の種類により呈色の感度が異
なるなどの開運点があり、2)の方法では試料中の還元
糖により正の誤差を生じ、また操作が煩雑である等の欠
点を有し、3)の方法では。
反応時間が長く、ろ過または遠心分離の操作が必要であ
るなどの開運点を有している。そして、これらの方法は
、自動分析装置で測定を行わせることが難しく、基質の
構造や生成物などが明確でないため理論的解析が困難で
あるなどの問題が存在する。
これらの問題点を解決するため、マルトオリゴ糖やその
誘導体などの構造、組成の均一な合成基質と共役酵素を
組み合わせる酵素法が近年開発されてきた。これらの方
法のうち、4)マルトテトラオース、マルトペンタオー
ス等のマルトオリゴ糖を基質として用いる方法〔特開昭
50−56998号公報〕では、生成する糖は主として
マルトース。
グルコース等であり、試料中古まれるこれらの糖質によ
り正の誤差を受けてしまう、また、酵素反応で生成する
グルコースをグルコースオキシダーゼ(GOD)、ペル
オキシダーゼ(POD)、クロモゲン系を用いて測定す
る場合には、試料中に存在するアスコルビン酸やビリル
ビン、グルコース等の還元物質の影響をまぬがれない等
々の開運点を有している。修飾マルトオリゴ糖を用いる
方法では、5)ハロゲン化フェニル基結合マルトオリゴ
糖を基質とする方法〔特開昭56−35998号公報〕
があるが、遊離するハロゲン化フェノールを、4−アミ
ノアンチピリンと酸化縮合させ、生成する色素の呈色強
度を500nm付近で測定するため、この波長域に光学
的な吸収を有する溶血血清中のヘモグロビンの影響を受
は易く、更に、この方法で尿を試料として尿中のα−ア
ミラーゼ活性の測定を行うと、尿中にしばしば認められ
るフェノール類似物質が呈色試薬により発色するため、
正誤差を与えるという問題点を有している。6)P−ニ
トロフェニルマルトへブタオシドやp−ニトロフェニル
マルトペンタオシドなどのp−ニトロフェニル基結合マ
ルトオリゴ糖を基質とする方法〔特公昭57−5307
9号公報〕があるが、この方法は遊離したp−ニトロフ
ェノールを410nm付近における吸光度で測定してそ
の量を算出するものであり、このp−ニトロフェノール
の発色度は、測定pHや測定温度そしてタンパク質濃度
などの測定条件の変動の影響を受は易く、また、溶血な
どの共存物質により影響を受ける。測定条件による発色
度の変動が小さいという、2−クロロ−4−ニトロフェ
ニル基結合マルトオリゴ糖が。
近年基質として開発されたが、〔特開昭60−2199
号公報〕この方法では、測定pHによる変動ななどにつ
いては改善があったものの、先に記した欠点が完全に克
服されたわけではない。
そして、4)および6)の方法はレート法であるので、
用手法で測定を行う場合は、類推で時間がかかり大量処
理には適していない。自動分析装置を使用する場合は、
これらの問題点はm消されるもののこれらの装置は大変
高価である。
そこで、本発明者らは、従来のα−アミラーゼ活性測定
法の問題点を克服した、7)p−アミノフェニル基を還
元性末端に結合したマルトオリゴ糖を基質とする方法を
発明した。〔特開昭61−227800号公報〕この方
法は、基質の構造や反応生成物が明確であり、原理的に
グルコースやマルトースなどの糖類の影響を受けず、6
00nm以上の波長で測光するため溶血やビリルビンな
どの有色物質の影響も無く、還元物質などの内因性の干
渉物質の影響や測定pHや温度などの測定条件の変動の
影響を受けないという長所を持ち、さらに、この方法は
自動分析装置への適用が容易であって。
その上、エンドポイント法であるので特別な装置を使用
しない用手法においても簡便に測定を行うことができる
という利点を持つ有効な方法である。
[発明が解決しようとする問題点コ 阻害物質を用いてα−アミラーゼアイソザイムの分別定
量を行うには、阻害物質を添加して阻害をかけた場合(
残存活性)と、阻害をかけない場合(総括性)とでα−
アミラーゼ活性を測定するので、α−アミラーゼ活性測
定法が有する前記のような問題点が、アイソザイムの分
別定量の場合にも、そのまま現れてしまう、そして、各
アイソザイム活性値は、総活性値と残存活性値の二種の
値より算出されるので、得られた総活性値と残存活性値
に誤差がある場合には、各アイソザイム活性値は増幅さ
れた誤差を含むものとなってしまう。
また、残存活性値は総活性値より低く、検体のアイソザ
イム比によっては残存活性値が総活性値の二剤以下にな
ることもある。従って、得られる測定値が小さい場合に
は誤差の割合が大きくなってしまうため、測定法には、
特に、正確性、精密性が要求されている。従来のα−ア
ミラーゼ活性測定法(前記1)〜6))を用いて、阻害
物質によりα−アミラーゼアイソザイムの分別定量を行
った場合、前記のような欠点を有しており、そして誤差
を生じ易いなどの問題点が存在する。また。
阻害物質を用いるα−アミラーゼアイソザイム分別定量
方法においては、各アイソザイム間の阻害度の差が大き
い程好ましいのであるが、各アイソザイムの阻害度は、
酵素、阻害物質、そして基質の三つの因子が阻害反応に
係わってくるため、酵素と阻害物質によってのみ決まる
のではなく、基質に何を用いるかによって大きく影響を
受ける。
よって、ただ、従来のα−アミラーゼ活性測定法と阻害
物質を単に組み合わせただけでは、必ずしも十分な効果
を得ることはできない。
本発明は、p−アミノフェニル基が還元性末端に結合し
たマルトオリゴ糖を基質として使用するα−アミラーゼ
活性測定法と阻害物質を使用して、前記の間謳点を克服
したα−アミラーゼアイソザイム分別定量法を提供する
ことを目的とする。
以下余白。
[開運点を解決するための手段] 本発明は、試料中のα−アミラーゼアイソザイムを分別
定量するにあたり、特定のアイソザイムを特異的に阻害
する阻害物質とp−アミノフェニル基が還元性末端に結
合したマルトオリゴ糖を基質とするα−アミラーゼ活性
測定法を用いることを特徴とするα−アミラーゼアイソ
ザイム分別定量方法である。
本発明での試料として重要なものは、ヒトの体液であり
、とりわけ、血液、血清、血漿、および尿が特に重要で
ある。
本発明における、特定のアイソザイムを特異的に阻害す
る阻害物質としては、S型アミラーゼとP型アミラーゼ
の阻害度に差を有するものであれば良く、実用上はアイ
ソザイム間の阻害度の差が大きいものの方が精度が良く
なるので、特に好ましい、そして、α−アミラーゼ阻害
物質としては、現在、小麦やソバおよびインゲン豆など
の穀物、植物由来のもの、ストレプトミセス属(Str
eptomyces属)などの微生物由来のもの、およ
びα−アミラーゼ、α−アミラーゼアイソザイムに対す
るモノクローナル抗体等が知られているが、本方法では
これらを用いることが出来る。また、阻害物質そして阻
害物質溶液中には、各阻害物質に適し。
かつ、測定反応系に適している緩衝剤、安定化剤、賦活
化剤、防腐剤、賦形剤、PH調整剤、界面活性剤、およ
び本発明におけるα−アミラーゼ活性測定系の構成成分
等を含有することが出来る。そして、以上の含有するこ
とが出来る物質およびその濃度は、本発明におけるα−
アミラーゼ活性測定法に影響を及ぼさないものとするこ
とが特に好ましい。
本発明における、p−アミノフェニル基が還元性末端に
結合したマルトオリゴ糖を基質とするα−アミラーゼ活
性測定法とは、P−アミノフェニル基が還元性末端に結
合したマルトオリゴ糖を基質とし、α−アミラーゼを含
有する試料を作用させた後、遊離するp−アミノフェノ
ールを測定する方法である。ここでマルトオリゴ糖とは
、α−1,4−グルコシド結合でグルコースが2〜10
個程度結合した糖類をいうが、特にマルトテトラオース
(G4 ) +マルトペンタオース(G5)。
マルトヘキサオース(G6)、マルトヘプタオース(G
7)がα−アミラーゼ活性測定の基質として好ましい。
本発明において遊離するp−アミノフェノールは公知の
方法で測定する。例えば、p−アミノフェノールはカプ
ラーとしてフェノール系、ナフトール系化合物の中から
フェノール、サリチル酸、0−クレゾール、m−クレゾ
ール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、
1−ナフトール、1−ナフトール−8−スルホン酸、1
−ナフトール−4−スルホン酸、1−ナフトール−2−
スルホン酸、2−ナフトール−6−スルホン酸、2−ナ
フトール−3,6−ジスルホン酸等およびこれらの塩か
ら選択した化合物と酸化剤の存在下でカップリングさせ
、生成するインドフェノール色素を比色定量することに
よりα−アミラーゼ活性値を求める。酸化剤としては、
メタ過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム、次亜
塩素酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、フェリシアン
化カリウム、過酸化水素等を用いることができる。
m衝剤としては、リン酸塩、ホウ酸塩、クエン酸塩、ジ
メチルグルタル酸塩、およびトリス−(ヒドロキシメチ
ル)−アミノメタンやピペラジン−N、N’−ビス(2
−エタンスルホン酸)−ナトリウム(PIPES−Na
)等のグツド緩衝液が用いられる。
本発明方法では通常、測定用共役酵素としてα−グルコ
シダーゼを作用させてp−アミノフェノールを遊離させ
る。このα−グルコシダーゼは試料中のα−アミラーゼ
と同時に作用させることも、成るいは基質のマルトオリ
ゴ糖と試料中のα−アミラーゼとの反応後作用させるこ
とも可能である。
しかし、グルコースが3〜4個程度結合した基質を用い
るときには、α−グルコシダーゼは特に用いなくてもよ
い。α−グルコシダーゼの起源は、動物、植物、および
微生物由来のものなどが使用でき、特に限定されるもの
ではない。
本発明における。α−アミラーゼ活性調定試薬中には、
前記の構成成分の他に、安定化剤、賦活化剤、防腐剤、
賦形剤、PH調整剤などとして。
塩、タンパク貿、糖類、脂質、界面活性剤などの有機化
合物、無機化合物を含有させることが出来る。
本発明方法において、試料に阻害物質を作用させる態様
については、測定者、測定装置および測定施設にそれぞ
れ適した方法を採用すれば良いのであるが、代表的なも
のとしては次の4方法が考えられる。
1)試料と阻害物質を混合し、これとα−アミラーゼ活
性北定試薬を混合して測定を行う方法0.2)試料と阻
害物質を混合し、この一部をとりα−アミラーゼ活性測
定試薬と混合して測定を行う方法、3)阻害物質をα−
アミラーゼ活性測定試薬に含有させ、これと試料を混合
して測定を行う方法、4)阻害物質をα−アミラーゼ活
性測定試薬の一部に含有させ、これと試料を混合した後
さらにα−アミラーゼ活性測定試薬の残りの成分を加え
て測定を行う方法、なお、本発明は以上の方法に限定さ
れるものではない。
そして、試料に阻害物質を作用させない時の総活性値の
測定は、本発明におけるα−アミラーゼ活性測定方法に
より求めるものである。
試料に作用させる阻害物質の濃度は、阻害物質の種類や
具体的な測定方法により異なるものであるが、アイソザ
イム間の阻害度の差が大きく、阻害物質濃度が多少増減
しても阻害度が変化しにくい濃度域の濃度とすることが
望ましい。
阻害物質を試料に作用させる時間は、これも阻害物質の
種類や具体的な測定方法により異なるものであるが、1
分以上30分以内が一般的な作用時間である。また、試
料および試料と阻害物質の混合物のα−アミラーゼ活性
測定試薬との反応時間は3分以上2o分以内が好ましい
試料に阻初物質を作用させる時の温度は特に制限は無く
1作用時間中試料が温度により失活しないような温度で
あれば良い、α−アミラーゼ活性測定反応中の温度は、
通常の酵素反応の20〜40’Cが好ましい。
以上のようにして試料の総活性値および残存活性値を求
めるとともに、アイソザイム比既知の試料を測定して検
量線を作製しておくか、阻害物質により阻害を受けた場
合のS型アミラーゼおよびP型アミラーゼの活性の残存
率を求めておく必要がある。
試料中のS型アミラーゼ活性値をS、P型アミラーゼ活
性値をP、試料の総活性値をT、残存活性値をRとし、
阻害物質を作用させたときのS型アミラーゼの活性の残
存率をa、P型アミラーゼの活性の残存率をbとすると
、以下のような式が得られる。
T=:S+P            式(1)R= 
a X S + b X P         式(2
)S=T−P            式(3)R/T
= (b  a) X (P/T) +a  式(4)
P== (R−a XT) / (b−a)    式
(5)アイソザイム比既知の試料より検量線を作製する
には、これらの試料を本発明方法により測定し総活性値
(T)と残存活性値(R)を求め、P型アミラーゼアイ
ソザイムの比率(P/T)を横軸に、総活性値に対する
残存活性値の比率(R/T)を縦軸としたグラフにプロ
ットして検maを作製する。なお、この検量線は、式(
4)の−次式で示される直線である。アイソザイム比未
知の試料の分別定量を行うには、本発明方法によりT値
とR値を測定しR/T値を算出して、これに対応するP
/T値を検量線のグラフから求める。そしてこのP/T
値とT値より、P値とS値っまりP型アミラーゼ活性値
およびS型アミラーゼ活性値が求められる。
阻害物質により阻害を受けたときのS型アミラーゼおよ
びP型アミラーゼの活性の残存率(a。
b)を、各アイソザイムを本発明方法により測定し、得
られた残存活性値を総活性値で除して求めておき、そし
て、試料の総活性値(T)と残存活性値(R)を測定し
、これらの値と各アイソザイムでの残存率(a、b)を
前の式(5)、(3)に代入すれば、それぞれP型アミ
ラーゼおよびS型アミラーゼの活性値を得ることが出来
る。
なお1式(4)より、検量線のグラフの両端つまりP/
T値が0および1の時のy切片の値はaとbである。従
って、アイソザイム比既知の試料を測定し検量線を作製
することにより、阻害作用を受けた時のS型アミラーゼ
およびP型アミラーゼの活性の残存率を求めることがで
き、これらの残存率が解れば検量線を作製することも出
来る。
そして1本発明方法で試料の総括性値と残存活性値を測
定する工程は自動分析装置などにより行うことも可能で
ある。そして、試料の総括性値および残存活性値より各
アイソザイムの活性値を算出する工程は、自動分析装置
やマイクロコンピュータなどの計算機により行うことも
できる。
[作用コ 本発明方法により、試料中のα−アミラーゼアイソザイ
ムの分別定量を行うには、以下の方法のように行う。
特定のアイソザイムを特異的に直置する阻害物質を試料
に作用させ、p−アミノフェニル基が還元性末端に結合
したマルトオリゴ糖を基質とするα−アミラーゼ活性測
定法により阻害後の残存活性値を測定する。また、試料
に阻害物質を作用させない時の総括性値を測定する。阻
害作用を受けた時のS型アミラーゼおよびP型アミラー
ゼの活性の残存率を求めるか、アイソザイム比既知の試
料を測定し検量線を作製しておき、試料の総括性値と残
存活性値よりS型アミラーゼ活性値とP型アミラーゼ活
性値を算出する。
つぎに1本発明を実施例により説明するが、本発明はこ
れによりなんら限定されるものではない。
実施例1゜ 1、試料 ヒトの唾液から精製して得た唾液型α−アミラーゼ(S
型アミラーゼ)とヒトの膵液から精製して得た膵液型α
−アミラーゼ(P型アミラーゼ)を下記の表のような活
性値の比率で混合して、アイソザイム比の異なる6種類
の試料を調製した。
以下余白。
表−1 ■、測定試薬 ■第1試液  40μg/mi’ (1040/+nl
)小麦由来α−アミラーゼ阻害物質 〔オリエンタル酵母二業■製〕、 50 m M塩化ナトリウム、を含む 40mMP lPE5−Na緩衝液 (pH6,8)。
■第2試液  7.8mMp−アミノフェニルマルトへ
ブタオシド、178U/ 一α−グルコシダーゼ、1.4m Ml−ナフトール−2−スルホン 酸カリウム、50mM塩化ナ塩化 中ム、を含む4.0mMPIPES ・Na緩衝液(PH6,8)。
■第3試液  0.05N水酸化ナトリウム、0.06
5%メタ過ヨウ素酸ナト リウム、を含有する溶液。
■第4試液  50mM塩化ナトリウムを含む40mM
PIPES−Na緩衝液 (pH6,8)。
■、操作法 〔1〕 残存活性値の測定 表−1に示した試料をそれぞれO,1mjとり。
これに第1試液を0.2−加えて混和し、室温で5分間
放置する。
これを0.11T7とり、第2試液0.9m++に加え
、37℃で正確に10分間加温して酵素反応を行わせる
ついで、第3試液を2.0hT11!加えて反応を停止
させ、室温で約5分間放置した後630nmにおける吸
光度を測定して残存活性値を求める。
〔2〕 総活性値の測定 試料をそれぞれ0.1−とり、これに第4試液を0.2
−加えて混和し、室温で5分間放置する。
これをO,1ml:す、第2試液0.9mに加え、37
℃で正確に10分間加温する。
ついで、第3試液を2.0−加えて混和して。
室温で約5分間放置した後630nmにおける吸光度を
測定して総活性値を求める。
〔3〕 検量線の作製 試料中のP型アミラーゼの比率(P/T)を横軸にとり
、総活性値に対する残存活性値の比率(R/T)を縦軸
にとった時の結果を第1図に示すす。
このように1本発明方法においては、S型アミラーゼと
P型アミラーゼに対する阻害塵の差が大であり、かつ、
検量線は直線を示しており、精度よくα−アミラーゼア
イソザイムの分別定量を正確に行うことが出来る。
以下余白。
[発明の効果コ 本発明方法では、特定のα−アミラーゼアイソザイムを
特異的に阻害する阻害物質とp−アミノフェニル基が還
元性末端に結合したマルトオリゴ塘を基質とするα−ア
ミラーゼ活性測定法を用いるため、従来法において見ら
れたような、グルコースやマルトースなどの内因性の糖
類や溶血、ビリルビンなどの有色物質、そして還元物質
の影響を受けず、また、測定pHや温度などの測定条件
の変動の影響も受けない、 α−アミラーゼアイソザイ
ム活性値は、病態との関連で特に正確性が要求されるが
、阻害物質を用いたアイソザイム分別定量方法では、総
活性値と残存活性値の2つの値を計算して各アイソザイ
ム活性値を算出するため、もし元の測定値に誤差が含ま
れていると誤差が増幅されてしまう0本発明方法は、上
記のように各種の干渉物質の影響を受けず測定値の変動
も小さいため、測定値が誤差の影響を受けにくい。
よって、本発明方法では、特に正確かつ精密にα−アミ
ラーゼアイソザイムの分別定量を行うことが出来る。
そして、本発明方法は、自動分析装置への適用が容易で
あるが、エンドポイント法であるので、特別な装置を必
要としない用手法においても簡便に測定を行うことが出
来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1における、アイソザイム比既知の試
料を測定した時の検量線を表し、横軸は試料の総活性値
中のP型アミラーゼ活性値の比率(P/T)を、縦軸は
試料の総活性値に対する残存活性値の比率(R/T)を
示すものである。 特許出願人 株式会社ジノテスト研究所第1図 0 0.2  0.4  0.6  0.8  1.O
P/T比

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)試料中のα−アミラーゼアイソザイムを分別定量
    するにあたり、特定のアイソザイムを特異的に阻害する
    阻害物質とp−アミノフェニル基が還元性末端に結合し
    たマルトオリゴ糖を基質とするα−アミラーゼ活性測定
    方法を用いることを特徴とするα−アミラーゼアイソザ
    イム分別定量方法。
  2. (2)p−アミノフェニル基が還元性末端に結合したマ
    ルトオリゴ糖を基質とするα−アミラーゼ活性測定方法
    が、p−アミノフェニル基が還元性末端に結合したマル
    トオリゴ糖を基質とし、α−アミラーゼを含有する試料
    を作用させた後、遊離するp−アミノフェノールを測定
    することを特徴とするα−アミラーゼ活性測定方法であ
    る特許請求の範囲第1項記載のα−アミラーゼアイソザ
    イム分別定量方法。
  3. (3)試料がヒトの体液であり、α−アミラーゼアイソ
    ザイムがヒト唾液型α−アミラーゼおよびヒト膵液型α
    −アミラーゼである特許請求の範囲第1項記載のα−ア
    ミラーゼアイソザイム分別定量方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5264345A (en) * 1989-09-04 1993-11-23 Boehringer Mannheim Gmbh Process and reagent for the specific determination of pancreatic a-amylase

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5264345A (en) * 1989-09-04 1993-11-23 Boehringer Mannheim Gmbh Process and reagent for the specific determination of pancreatic a-amylase

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