JPS6325084B2 - - Google Patents

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JPS6325084B2
JPS6325084B2 JP12493984A JP12493984A JPS6325084B2 JP S6325084 B2 JPS6325084 B2 JP S6325084B2 JP 12493984 A JP12493984 A JP 12493984A JP 12493984 A JP12493984 A JP 12493984A JP S6325084 B2 JPS6325084 B2 JP S6325084B2
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JP
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spinning
fibers
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metal oxide
organic solvent
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JP12493984A
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JPS616312A (ja
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Motohito Katsuoka
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Taimei Chemicals Co Ltd
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Taimei Chemicals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は、前駆体繊維の焼成による金属酸化物
繊維の製造法に関する。さらに具体的には、本発
明は、前駆体繊維の製造に特色を有する金属酸化
物繊維の製造法に関する。
アルミナ繊維やジルコニア繊維に代表される金
属酸化物繊維は高い弾性率と強い引張り強さを有
し、しかも酸化性雰囲気下でも優れた耐熱性を有
するため、各種強化材や断熱材として広い用途が
期待されている。中でも、連続長繊維は、今後の
用途開発が待たれる新しい強化材料である。
このような耐熱性の優れる高融点の金属酸化物
繊維は、金属酸化物原料を熔融して紡糸すること
によつて得ることが不可能である。従つて、この
種の金属酸化物繊維は焼成によつて所望酸化物を
与える前駆体金属化合物を含有する前駆体繊維を
形成し、しかる後にこれを焼成して該前駆体金属
化合物を酸化物に転換させるという方法によつて
つくられている。
このような前駆体繊維の形成方法としては、金
属化合物を高濃度に含有する粘稠水性原液から乾
式紡糸することによつて繊維化することが一般的
に行なわれる。原液に紡糸可能な粘稠性を付与す
るために、金属化合物として塩基性塩化アルミニ
ウムなどの無機高分子化合物が使用され、あるい
は水溶性の有機重合体が原液に添加される。しか
しながら、無機高分子化合物は、本来有機高分子
化合物に比べて紡糸性(紡糸されうる性質)がは
るかに劣つており、安定に紡糸を行なうためには
高濃度に濃縮した高粘度の溶液を調製しなければ
ならない。また、有機重合体を使用する場合で
も、高濃度の金属化合物を含有させるために紡糸
性が著しく低下してしまい、やはり原液の濃縮を
十分に行なわなければならない。
従つて、このように高濃度紡糸原液を使用する
場合は、乾式紡糸法の一般的な欠点であるところ
の紡糸口金付近の乾燥固化による細孔の閉鎖や繊
維が形成される初期の段階での急速な乾燥凝固に
よる繊維の切断といつた現象が、通常の有機合成
繊維の乾式紡糸の場合以上に頻繁に起るため、上
記前駆体繊維の連続紡糸は困難なものとされてい
る。
先行技術 この問題の解決方法としては下記のようなもの
が提案されている。
(イ) セラミツクフアイイバー(前駆体繊維)を乾
式紡糸するに当り、紡糸された繊維を加湿雰囲
気中に通過させる(特開昭48―14824号公報)。
(ロ) 水溶性金属化合物と水溶性有機重合体との混
合水溶液を、一定の湿度をもつた気流中に押出
して紡糸する(特公昭53―36726号公報)。
しかしながら、これらの方法は、本発明者の知
る限りでは、常時一定の湿度の雰囲気をつくるこ
とや、気流を流すなど、製造工程上の工程管理が
困難であり、生産設備も複雑なものとなることは
避けられない。
発明の概要 要 旨 本発明は上記の点に解決を与えることを目的と
し、所望金属酸化物の前駆体繊維を乾式紡糸法に
よつて得るに当り、いつたん疎水性有機溶剤媒体
中に出糸してから気体媒体中(通常は空気中)に
紡糸することによつてこの目的を達成しようとす
るものである。
従つて、本発明による金属酸化物繊維の製造法
は、焼成によつて所望金属酸化物を与える水溶性
金属化合物またはこれと水分散性金属酸化物とを
含む粘稠水性溶液ないし分散液からなる紡糸原液
から乾式紡糸によつて前駆体繊維を形成し、これ
を焼成することによつて金属酸化物繊維を製造す
る方法において、紡糸原液からいつたん疎水性有
機溶剤媒体中に出糸し、引き続き気体媒体中を通
過させて乾式紡糸を行なうことによつて前駆体繊
維を得ること、を特徴とするものである。
効 果 本発明の方法による効果は、下記の通りであ
る。
(a) 紡糸用口金より押出し紡糸をする場合に、口
金付近での原液の乾燥凝固が防止されるので、
口金の細孔は常に開口状態に保たれる。
(b) 本発明の最も簡単な実施態様は、任意の容器
に紡糸原液を入れてその表面に疎水性有機溶剤
を注ぎ、原液よりフイラメントを引き上げてこ
れを連続的に巻き取る方法であるが、この場合
に疎水性有機溶剤層によつて原液の表面乾燥が
防止されるので、原液濃度が一定に保たれる。
(c) 繊維化の初期段階で形成された前駆体繊維の
乾燥凝固が抑制されるので、繊維の切断が防止
される。
本発明の方法によれば以上のような効果によ
つて連続的な乾式紡糸が可能となり、得られた
前駆体繊維を焼成することによつて金属酸化物
の連続繊維を製造することができる。このよう
な効果は疎水性有機溶剤が紡糸原液の表面並び
に形成初期の前駆体繊維の表面を被覆し、気体
媒体との直接的な接触を防げることにより急速
な乾燥凝固を防止または抑制していることによ
るものである。この抑制作用は、前駆体繊維の
表面に被覆された疎水性有機溶剤が気体媒体中
に揮発してしまうまでの間継続している。
この乾燥凝固を抑制する作用に基因する別の
重要な効果が経済的に確かめられた。即ち、本
発明の方法によれば通常の乾式紡糸に比べて前
駆体繊維の乾燥凝固が抑制されているために、
下記の効果も得られる。
(d) 紡糸の際に巻き取りのテンシヨンによつて繊
維が延伸され易く、そのために細くて屈曲性に
富んだ強度の大きい製品が得られる。
前駆体繊維の延伸が焼成後の金属酸化繊維の屈
曲性や強度を向上させる直接の原因は必ずしも明
らかではないが、形成初期の前駆体繊維が十分な
延伸を受けると緻密な組織の前駆体繊維が得られ
るためではないかと推察される。ここで、(a)〜(c)
の効果は疎水性有機溶剤であればその蒸気圧が水
より高いもの即ち揮発性の高いものを用いても達
成することができるが、(d)の効果を十分に発揮さ
せるためには水より低揮発性のものを使用する法
がはるかに有利である。
発明の具体的説明 紡糸原液 本発明で使用しうる紡糸用の原液は、焼成によ
つて所望金属酸化物を与える水溶性金属化合物ま
たはこれと水分散性金属酸化物とを含有し、乾式
紡糸によつて繊維化が可能な粘性を有する水溶液
ないし分散液(好ましくは前者)であつて、その
枠内において、原液の組成や粘度等は任意のもの
でありうる。
金属化合物 本発明で対象とする金属の種類は繊維の構成材
としての金属化合物として何を選ぶかによつて決
まることはいうまでもなく、水溶性かつ焼成によ
る酸化物への転換可能な化合物を与える任意のも
のでありうる。このような金属化合物としては、
例えば、アルミニウム、マグネシウム、ジルコニ
ウムの塩化物、オキシ塩化物、硝酸塩、有機酸
塩、該金属を含む酸素酸ないしポリ酸またはその
水溶性塩などがある。これらを併用することがで
きることはいうまでもない。また、必要に応じて
これと併用すべき水分散性金属酸化物としては、
シリカゲルやアルミナゾルのようなコロイド性の
水分散液が好ましい。このように、本発明で「金
属」というときはケイ素を包含するものである
(その他にもホウ素を包含する)。
紡糸用の原液が乾式紡糸によつて繊維化できる
ほぼの粘性を有するためには、金属化合物水溶液
ないし水分散液が、それ自体で高い粘性を有する
ものであることが望ましい。この様な金属化合物
としては、上記金属塩の塩基性化合物、例えば塩
基性ハロゲン化物、塩基性硝酸塩、塩基性有機酸
塩が特に好ましい。中でも、実用上重要なものは
塩基性塩化アルミニウムであり、この意味で、本
発明はアルミナを主な成分とする金属酸化物繊維
を精造する場合に特に有効である。このような塩
基性塩化アルミニウムは一般式 [Al2(OH)oCl6onで表わされる無機高分子
化合物であつて、通常0.1≦n≦5.1、m≦10程度
のものの水溶液として入手されるが、本発明で使
用する場合は、3≦n≦5程度のものが粘性も高
くまた焼成のときの塩素ガス発生量が少ないので
特に好ましい。
上記金属化合物を含む水性液の粘性をさらに向
上させるために、下記に述べる水溶性有機重合体
を併用することも効果的である。
水溶性有機重合体 このような増粘性水溶性有機重合体としては、
例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオ
キシド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレング
リコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸
ないしその塩、カルボキシアルキルセルロース、
ヒドロキシアルキルセルロース、澱粉、デキスリ
ン、カゼイン、膠、ゼラチン、などが挙げられ
る。これらのうちで好ましいのは、ポリビニルア
ルコールおよびポリビニルピロリドンである。
これらの有機重合体は、水溶性金属化合物また
はこれと水分散性金属酸化物との水溶液ないし水
分散液がそれ自体で紡糸可能な粘性を有する紡糸
原液を与える場合は必ずしも必要でないが、その
ような場合でもこれらの有機重合体を少量加える
ことによつて紡糸原液の粘性が大巾に向上して紡
糸性も向上する。この場合、有機重合体の使用量
は紡糸原液に含まれる金属化合物を相当する金属
酸化物に換算した重量より少ない量で十分であつ
て、過剰の使用は無意味であるばかりでなく不経
済である。金属化合物の水溶液ないし水分散液の
粘性が低くて紡糸が不可能な場合には、上記の有
機重合体が原液の必須成分となることはいうまで
もない。
紡糸原液の製造 紡糸原液は、各成分を一時にあるいは、段階的
に混合して最終的にその水溶液ないし分散液を得
る任意の方法によつて製造することができる。乾
式紡糸をするためには原液の粘度を通常100〜
1000ポイズという高粘度にする必要があるので、
最終工程ではロータリーエバポレーターで減圧濃
縮をするとよい。
前駆体繊維の製造 前駆体繊維は、上記紡糸原液をいつたん疎水性
有機溶剤媒体中に出糸し、引き続き気体媒体中に
紡糸することによつて製造される。
疎水性有機溶剤 本発明でいう有機溶剤媒体に使用しうる有機溶
剤は、紡糸原液である水性溶液と長時間接触させ
てもほとんど(好ましくは全く)親和性を持たな
いことが必須条件であり、従つてこれは疎水性で
なければならない。さらにまた、一般に乾式紡糸
が原液から繊維が形成される際の急速な表面積の
増大によつて乾燥凝固が促進されてそのために繊
維化が可能となるものである限り、本発明に用い
られる疎水性有機溶剤も、いずれは繊維表面から
気体媒体中に揮発していかなければならない。即
ち、この有機溶剤は、繊維が引き続いて通過する
気体媒体(通常は空気中)の紡糸の条件下で乾燥
除去が可能なものでなければならない。仮に、不
揮発性ないし極めて低揮発性の溶剤を使用すると
前駆体繊維の乾燥凝固が過度に抑制されてしまう
ため繊維化が不可能となる。また逆に、あまり揮
発性の高いものは安全性、毒性等に問題があるの
で、使用しうる疎水性溶剤の種類は自ずから限定
されることになる。
このような観点から適当な有機溶剤としては、
炭素数5〜10程度の脂肪族炭化水素、炭素数0〜
5程度のアルキル基を有するベンゼン誘導体、炭
素数2〜8程度のハロゲン化炭化水素などが特に
好ましい。炭素数5〜8程度のケトン、同エステ
ル、および同アルコール、も使用できる。これら
の溶剤は、二種以上混合して用いてもよい。な
お、これら例示の具体例から明らかなように、水
に対する溶解度が室温において数%程度までのも
のも本発明では対象とするものである。
紡糸原液から押出された(または引き出され
た)前駆体繊維は、該有機溶剤媒体中を通過して
から気体媒体中を通つて連続的に巻き取られるわ
けであるが、この工程において十分な延伸を行な
わなければ屈曲性に富んだ強度の大きい金属酸化
物繊維を得ることができない。ここでいう延伸と
は、前駆体繊維形成初期から該繊維が完全に乾燥
凝固するまでの間に行なわれるものであつて、疎
水性有機溶剤媒体中および繊維表面を覆つた該溶
剤が揮発するまでの間に主として行なわれるもの
である。従つて、十分な延伸を行なうためには、
該溶剤が水より揮発性の低いものの方が有利であ
る。このようなものとしては、炭素数8〜10程度
の脂肪族炭化水素、炭素数1〜5程度のアルキル
基を有するベンゼン誘導体、炭素数2〜8程度の
ハロゲン化炭化水素などが挙げられまた炭素数5
〜8程度のケトン、同エステル、および同アルコ
ールも同様の効果が期待できる。
紡 糸 本発明の方法による防糸は、いつたん疎水性有
機溶剤媒体中に出糸し、引き続き気体媒体中に紡
糸するという条件が満されれば、任意の態様でこ
の工程を実施することができる。
たとえば、紡糸用原液を入れた容器にさらに適
当な有機溶剤を注ぎ、下部に水性原液、上部に有
機溶剤となるような2層を形成させ、下層の原液
より繊維を引き出して上層の有機溶剤層を経て空
気中に引き上げて乾燥しながら巻き取つてもよ
く、あるいは紡糸口金から原液を押出して有機溶
剤浴を通し、引き続き空気中に引き出して乾燥し
ながら巻き取つてもよい。
有機溶剤媒体を通す距離は、最も短い場合は該
有機溶剤が原液表面部分または口金表面を常に薄
膜状に覆つている場合の該薄膜の厚さに相当する
ものである。該有機溶剤媒体中では繊維が全く乾
燥凝固しないので、この距離があまり長すぎると
該媒体中で繊維が切断してしまう恐れがある。こ
のため、長くとも50cm以下にすることが好まし
い。
焼 成 上記のようにして製造された前駆体繊維の焼成
はそれ自体公知であり、従つて、本本発明でも合
目的な任意の態様でこの工程を実施することがで
きる。
本発明では、たとえば弛緩状態あるいは緊張状
態の前駆体繊維を空気中または不活性ガス雰囲気
中で加熱して、有機物が存在する場合はそれをゆ
つくりと炭化させ、それと同時に金属化合物をゆ
つくり分解させながら昇温して炭化有機物を除去
したり金属化合物を相当する酸化物に変換させ
る。加熱は一段階に行なつてもよい。
実験例 実施例 1 アルミニウム11.40重量%、塩素11.24重量%を
含有する塩基性塩化アルミニウム水溶液100gと、
重合度1700の完全ケン化ポリビニルアルコールを
10重量%溶解した水溶液432gとを混合し、これ
に塩化マグネシウムの六水塩5gと、シリコーン
系消泡剤「センカアンチフオームP」(日本染化
(株)製)数滴を添加して十分混合、溶解させた。こ
の水溶液をロータリーエバポレーターを使つて減
圧濃縮して、無色透明の粘稠液(粘度:950ポイ
ズ(35℃)を得た。この水性液は、アルミニウム
を酸化物換算で26.45重量%、マグネシウムを酸
化物換算で0.123重量%含有していた。
このようにして調製した紡糸用原液を耐圧容器
に入れて加圧し、ガラス製ノズル(細孔径
200μm)からトルエン浴中へ出糸し、約3cmだけ
この浴中を通してから空気中に引き出して、約2
m離れた所に設置した巻き取り装置で連続的に巻
き取つた。巻き取りボビンは紙製のものを用い、
巻き取り速度は50m/毎分とした。また、巻き取
り装置の手前に繊維乾燥用の赤外線ヒーターを設
置した。
得られた前駆体繊維を紙製ボビンに巻きつけた
ままの状態(以下、巻き取りパツケージと呼ぶ)
で電気炉に入れ、空気雰囲気中で50℃/毎時の昇
温速度で600℃まで昇温したのち、200℃/毎時の
昇温速度で1000℃まで昇温し、この温度で2時間
保持した。その後、約270℃/毎時の降温速度で
室温まで冷却した。
このようにして得られた焼成後の繊維(アルミ
ナ繊維)は、かなり収縮してはいるが、光沢に優
れたものが巻き取られたままの状態で得られた。
この繊維は屈曲性があり、別のボビンへの巻きも
どしが可能であつた。電子顕微鏡観察によると、
繊維の直径は7ミクロンであり、X線回折により
ガンマーアルミナであることが確認された。
実施例 2 実施例1と同じ原液約100gを300mlビーカーに
取り、これにトルエン50mlを注いだ。このビーカ
ーの上方約2.5メートルの位置に実施例1と同じ
巻き取り装置を設置した。また、その手前(下
部)に乾燥用ヒーターを取り付けた。原液からト
ルエン層を経て繊維を引き出し、ヒーターで乾燥
しながら連続的に巻き取つた。巻き取り速度は20
m/毎分とした。得られた巻き取りバツケージを
実施例1と同一条件で焼成した。
繊維の外観は光沢に優れており、屈曲性があ
り、他のボビンへの巻きもどしが可能であつた。
繊維の直径は13ないし14ミクロンであつた。
実施例 3 実施例2において、有機溶剤を水より低沸点の
シクロヘキサンに変えた他は全く同じ条件で紡糸
および焼成を行なつた。
紡糸は、連続的に行なうことができた。焼成後
得られた繊維は巻き取つたままの状態を維持して
いたが外観は実施例2よりやや光沢が劣つて白味
を帯びていた。巻きもどしの際に時々繊維が切断
した。繊維の直径は、17ないし20ミクロンであつ
た。
比較例 1 実施例2において有機溶剤を使用しなかつた他
は全く同じ条件で紡糸および焼成を行なつた。紡
糸の際の前駆体繊維は、時間がたつにつれて太く
なり、また、たびたび原液表面付近で切断した。
焼成後のパツケージは、焼成過程で繊維が各所で
切断したため毛羽立つていた。外観は白色でほと
んど光沢が無く、脆くて巻きもどしは不可能であ
つた。
比較例 2 実施例2において有機溶剤を高沸点のジオクチ
ルフタレートに変えた他は同じ条件で紡糸を試み
た。前駆体繊維は原液表面から引き上げた直後に
全て切断してしまつて、繊維化は不可能であつ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 焼成によつて所望金属酸化物を与える水溶性
    金属化合物またはこれと水分散性金属酸化物とを
    含む粘稠水性溶液ないし分散液からなる紡糸原液
    から乾式紡糸によつて前駆体繊維を形成し、これ
    を焼成することによつて金属酸化物繊維を製造す
    る方法において、紡糸原液からいつたん疎水性有
    機溶剤媒体中に出糸し、引き続き気体媒体中を通
    過させて乾式紡糸を行なうことによつて前駆体繊
    維を得ることを特徴とする、金属酸化物繊維の製
    造法。 2 紡糸原液の粘稠度が、水溶性金属化合物また
    はこれと水分散性金属酸化物との水性溶液ないし
    分散液に固有の粘稠度に主として基因する、特許
    請求の範囲第1項に記載の方法。 3 金属化合物が、一般式 [Al2(OH)oCl6on(ただし3≦n≦5、m
    ≦10)で表わされるポリ塩化アルミニウムから主
    としてなるものである、特許請求の範囲第1〜2
    項のいずれか1項に記載の方法。 4 紡糸原液が水溶性有機重合体を含有するもの
    である、特許請求の範囲第1〜3項のいずれか1
    項に記載の方法。 5 疎水性有機溶剤の蒸気圧が水の蒸気圧より低
    くかつ気体媒体中での紡糸の条件下で揮発性を有
    するものである、特許請求の範囲第1〜4項のい
    ずれか1項に記載の方法。
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