JPS6324985Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はトランスフアプレスのブランキングス
テージでブランキング加工されたブランクをフイ
ードバーに送る装置に関するものである。

トランスフアプレスにブランキングステージが
付属して設けられている場合、一般にブランキン
グステージからプレスのフイードバーまでの間に
フイードバーと連動する中間搬送装置が設けられ
ている。

従来、ブランキングステージで打抜かれたブラ
ンク材は中間搬送装置まで自由落下させていた
が、落差がブランク材の大きさと比べて大きい場
合は斜めに落ち搬送できなくなる欠点があつた。
近年加工する製品の多様化に伴ないブランキング
ステージの金型交換が多くなると、その都度落差
の調整を行なうことは著しく生産性を損い、また
ブランキングが打抜きでなく、切断の場合は斜め
に落下することを防止できないという欠点があつ
た。

本考案の目的はこれらの欠点を除き、落差の大
きさ及び加工の相違に関係なく、ブランキング加
工されたブランクを常に水平姿勢としながらブラ
ンキングステージからフイードバーまで送ること
ができるブランクの送給装置を提供することにあ
る。以下本考案の実施例について図面を参照して
説明する。

第１図において、トランスフアプレス１の側面
に設けられたブランキングステージ２を示してい
る。プレスの回転軸の偏心部３により連桿を介し
て駆動され昇降するスライド４には上型５及び板
押え６が固定されている。

ベツド部には下型７が固定され、コイル材８は
上型５と下型７とによつてブランク９として打抜
かれる。下型７、すなわちブランク型の下側には
固定ブランク受台１０、移動ブランク受１１、昇
降自在のブランク受１２などからなるブランク搬
送装置が設けられている。ブランク受１２はシリ
ンダ１３に電磁弁１４を介して供給される圧力流
体により昇降する。

第２図及び第３図において、ブランキングステ
ージ２とトランスフアプレス１との間の機体上に
設けられたブランク搬送装置を示している。固定
ブランク受台１０はブランク９の搬送方向に向け
て水平に機体に固定されている。中央の固定ブラ
ンク受台１０の両側には移動ブランク受１１が設
けられている。移動ブランク受１１は中央の固定
ブランク受台１０の下側をわたる板材の両側か
ら、搬送ピツチごとに受台が上に突出した形状を
している。移動ブランク受１１の両側面には長溝
１１ａが設けられ、機体に昇降自在に設けられた
昇降部材１５のローラ１６が長溝にはまり、移動
ブランク受１１を搬送方向に往復動自在に支持し
ている。

移動ブランク受１１には下部に突出してブロツ
ク部１７が設けられ、ブロツク部１７には搬送方
向と直角な水平方向に向けて２本のガイドロツド
１８が両側に伸びて固設されている。ガイドロツ
ド１８には連結部材１９が摺動自在に案内されて
いる。連結部材１９には上下方向の孔２０が設け
られ、プレス１のトランスフア装置のフイードバ
ー２１から下向に突設されたピンがそこに昇降自
在に係合している。従つてフイードバー２１の運
動に伴い、移動ブランク受１１はブランク９の搬
送方向に往復運動を行なうことになり、フイード
バー２１が移動ブランク受１１をブランク搬送方
向に往復移動させるための往復駆動手段となつて
いる。ブランク受１２は中央の固定ブランク受台
１０を貫通して固定ブランク受台１０の上面の若
干下から、打抜かれたブランク９を丁度受ける位
置にわたり昇降する。固定ブランク受台１０には
ブランク９の落下位置であるブランク受１２の位
置から搬送ピツチごとにその表面にブランク９の
位置ずれを防止するマグネツト２２が埋設されて
いる。また移動ブランク受１１の受台にも同様に
マグネツト２２が埋設されている。

第３図及び第４図において、移動ブランク受１
１の下部には機体に回転自在に軸２３が設けられ
ている。軸２３の偏心軸部２３ａと移動ブランク
受１１をローラ１６で支持している昇降部材１５
とは連桿２４で連接されている。軸２３とその偏
心軸部２３ａとは偏心量ｌを有する。

軸２３にはピニオン２５が固設され、ピニオン
２５は機体に固定されたシリンダ装置２７のピス
トンロツドに直結されたラツク２６とかみ合つて
いる。

ラツク２６の往復動により軸２３はピニオン２
５を介して180度往復回転する。従つて連桿２４、
昇降部材１５及びそのローラ１６を介して移動ブ
ランク受１１は偏心軸部２３ａの偏心量ｌの２倍
の距離を昇降し、固定ブランク受台１０の表面か
ら若干上下に出没する。

次に作用について述べる。第５図において、プ
レスのクランク角２８に対しブランキングステー
ジのクランク角２９は90度進んでいる。ａ図はプ
レスのクランク角２８が約60度の状態を示し、ブ
ランク受１２は上昇途中にあり、移動ブランク受
１１は前工程で打抜かれたブランク９を載せて前
進端に達する。ｂ図はブランキングステージのク
ランク角２９が180度（下死点）の状態を示し、
ブランク９が打抜かれ、ブランク受１２は上昇限
でこれを受け、移動ブランク受１１は下降して、
前工程のブランク９を固定ブランク受台１０に受
渡す。ｃ図はプレスのクランク角２８が180度
（下死点）の状態を示し、ブランク受１２はブラ
ンク９を受けたまゝ下降途中にあり、移動ブラン
ク受１１は後退途中にある。ｄ図はプレスのクラ
ンク角２８が約210度の状態を示し、ブランク受
１２は下降限に達し、ブランク９を固定ブランク
受台１０に受渡し、移動ブランク受１１は後退端
に達す。またコイル材８が下型７上に送り込まれ
る。ｅ図はブランキングステージのクランク角２
９が０度（上死点）の状態を示し、移動ブランク
受１１が上昇し、固定ブランク受台１０から前工
程のものと共にブランク９を受渡される。ｆ図は
プレスのクランク角２８が０度の状態を示し、上
型５は下降途中にあり、移動ブランク受１１がブ
ランク９を載せて前進を始めた後に、ブランク９
と干渉しない状態でブランク受１２が上昇を開始
する。続いてａ図の状態に移行する。以後、ａ〜
ｆ図の状態に逐次移行し、この動作を繰返えして
作業は継続される。打抜かれたブランク９はブラ
ンク受１２に受けられて下降するので水平に保持
された状態で固定ブランク受台１０に受渡され、
傾斜するおそれは全くない。

以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ばブランキング加工されたブランクはブランク受
に載せられて下降するため、ブランキングステー
ジの下型から固定ブランク受台までの高さおよび
加工の種類に関係なくブランクを常に水平姿勢と
したままブランキングステージからフイードバー
まで送ることができるのでプレスが故障を起すお
それがなく、実用上の効果と利点は極めて大き
い。

【図面の簡単な説明】

第１図はブランキングステージの一部断面の正
面図、第２図はブランク搬送装置の平面図、第３
図は一部断面の側面図、第４図は第３図の一部断
面の−矢視図、第５図は動作の説明図であ
る。 １はトランスフアプレス、２はブランキングス
テージ、３は偏心部（回転軸の）、４はスライド、
５は上型、６は板押え、７は下型、８はコイル
材、９はブランク、１０は固定ブランク受台、１
１は移動ブランク受、１１ａは長溝、１２はブラ
ンク受、１３はシリンダ、１４は電磁弁、１５は
昇降部材、１６はローラ、１７はブロツク部、１
８はガイドロツド、１９は連結部材、２０は孔、
２１はフイードバー、２２はマグネツト、２３は
軸、２３ａは偏心軸部、２４は連桿、２５はピニ
オン、２６はラツク、２７はシリンダ装置、２８
はプレスのクランク角、２９はブランキングステ
ージのクランク角、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上型と下型とでコイル材からブランクをブラン
   キング加工するためにトランスフアプレスに設け
   られたブランキングステージからトランスフアプ
   レスのフイードバーに前記ブランクを送る装置に
   おいて、前記ブランキングステージの下型の下方
   位置から前記フイードバーに前記ブランクを渡す
   位置に向かうブランク搬送方向に延びる固定ブラ
   ンク受台と移動ブランク受とをそれぞれ複数設
   け、これらの固定ブランク受台と移動ブランク受
   とを前記ブランク搬送方向と直交する水平方向に
   交互に配置し、前記ブランキングステージの下型
   の下方位置に前記固定ブランク受台の上面より下
   側から前記ブランキング加工された前記ブランク
   を受ける高さまで昇降自在なブランク受を設け、
   前記移動ブランク受を昇降部材で前記ブランク搬
   送方向に往復移動可能に支持して昇降自在とする
   とともに、この移動ブランク受を往復駆動手段に
   より前記ブランク搬送方向に往復移動自在とし、
   前記昇降部材により前記固定ブランク受台の上面
   台の上面に対し上下に昇降動する前記移動ブラン
   ク受の上面、および前記固定ブランク受台の上面
   に前記ブランクの搬送ピツチ毎にマグネツトを設
   けたことを特徴とするブランクの送給装置。