JPS6321661B2 - - Google Patents

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JPS6321661B2
JPS6321661B2 JP12729180A JP12729180A JPS6321661B2 JP S6321661 B2 JPS6321661 B2 JP S6321661B2 JP 12729180 A JP12729180 A JP 12729180A JP 12729180 A JP12729180 A JP 12729180A JP S6321661 B2 JPS6321661 B2 JP S6321661B2
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JP
Japan
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reaction
acid
phthaloylglutamic
formula
thioesters
Prior art date
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Expired
Application number
JP12729180A
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English (en)
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JPS5750963A (en
Inventor
Tadashi Sato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kojin Co Ltd
Original Assignee
Kojin Co Ltd
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Publication date
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【発明の詳細な説明】 本発明は一般式〔〕 で表わされるN―フタロイルグルタミン酸γ―チ
オエステル類およびその製造方法に関する。上記
式中Rは、低級アルキル基(メチル、エチル、プ
ロピル、ブチルなど)、アルアルキル基(ベンジ
ルなど)、フエニル基を表わす。
上記一般式〔〕の化合物は、下記の経路でト
リプトフアン(式〔〕)を製造するための重要
な中間体である。
トリプトフアンは必須アミノ酸の一種であり、
食料品・飼料等の添加物としてまたアミノ酸輸
液・抗うつ病剤等の薬用として有用である事は、
周知の通りである。
従来、グルタミン酸のγ―チオエステル類とし
ては、N―トリチルグルタミン酸とチオール類と
を、ジシクロヘキシルカルボジイミドで縮合した
N―トリチルグルタミン酸(J.Biol.Chem.243853
(1968)),N―カルボベンゾキシグルタミン酸酸
無水物とチオフエノールとを塩基存在下高温で反
応させたN―カルボベンゾキシグルタミン酸γ―
チオフエニルエステル(J.Am.Chem.Soc.77
6600(1955))が公知であるが、前者は、高価なハ
ロゲン化トリチルを使用する事、N―トリチルグ
ルタミン酸の製造が繁雑な事、収量も低い事等欠
点を有し、一方後者は、収量が低い事等の他に、
高価で反応を実施するため、反応においてラセミ
化がおこり光学活性体が得られないという欠点を
有している。
本発明者らは、これら従来の化合物における欠
点を克服すべく鋭意研究の結果、N―フタロイル
グルタミン酸酸無水物がチオール類との反応にお
いて、γ―チオエステル類を優先して生成する
事、反応は定量的に進行する事、反応においてラ
セミ化が起こらない事を見い出し、かつまた生成
した文献未記載のN―フタロイルグルタミン酸γ
―チオエステル類から容易にトリプトフアンを製
造しうる事を見い出し、本発明を完成するに至つ
た。
すなわち本発明は、トリプトフアンなかんずく
光学活性トリプトフアン製造中間体として好適な
一般式〔〕 (式中Rは低級アルキル基、アルアルキル基、
フエニル基を表わす)で表わされる新規化合物、
N―フタロイルグルタミン酸γ―チオエステル類
を提供するものである。
上記一般式〔〕で表わされる化合物は、入手
容易なN―フタロイルグルタミン酸酸無水物と、
式RSH(式中Rは前記と同じ)で表わされるチオ
ール類とを反応させる事により得られる。反応に
おいて光学活性が保持されるため、出発物質とし
て光学活性グルタミン酸より容易に製造される光
学活性N―フタロイルグルタミン酸酸無水物を使
用すれば、光学活性γ―チオエステル類を製造で
きる事は、本発明の特徴の1である。
反応は適当かつ不活性な溶剤の存在下実施され
るが、溶剤としては、アセトン・メチルエチルケ
トン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン等のエーテル類、クロロホルム・メチレンク
ロリド等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリ
ル・プロピオニトリル等のニトリル類、ベンゼ
ン・トルエン・キシレン等の芳香族炭化水素類、
ジメチルホルムアミド・ジメチルスルホキサイド
等の非プロトン性極性溶剤などを挙げる事ができ
るが、有利にはクロロホルム・アセトニトリルが
好ましい。反応温度は広い範囲内で実施される
が、望ましくは−10℃から室温の間で実施され
る。反応時間は30分から3時間程度で充分であ
る。
反応は塩基非存在下実施されるが、少量の異性
体、α―チオエステル類を副生する。異性体は、
再結晶等の操作で容易に分離されるが、異性体の
副生を防ぐため有機塩基存在下で実施する事がで
きる。有機塩基としては、トリアルキルアミン、
アルカリ金属アルコサイド・ピリジン等が挙げら
れるが、有利にはトリエチルアミンが好ましい。
なお、有機塩基存在下実施しても、反応において
セラミ化を起こすことはない。
反応生成物は反応終了後、塩基存在下の場合中
和後、非存在下の場合直ちに濃縮する事により結
晶として、あるいは濃縮残渣を適当な溶媒系、例
えばアルコール―水等より結晶化する事により単
離する事が出来る。
以下実施例を挙げて、本発明を詳細に説明す
る。
実施例 1 チオフエノール1.1gをアセトニトリル30mlに
溶解し、撹拌下DL―N―フタロイルグルタミン
酸酸無水物2.6gを徐々に加えた。添加終了後更
に1時間室温で反応した。反応終了後減圧下溶媒
を留去し、残渣をエタノールより結晶化する事に
より、DL―N―フタロイルグルタミン酸―α―
チオフエニルエステル0.77g(21%)を得た。ろ
液を濃縮し、水―エタノール(1:1)より結晶
化する事により、DL―N―フタロイルグルタミ
ン酸―γ―チオフエニルエステル2.1g(57%)
を得た。m.p.173〜82℃、 Rf 0.22(TLC CHCl3:MeOH=9:1) 元素分析値(C19H15NO5Sとして) 計算値(%) C:61.78 H:4.09 N:3.79 測定値(%) C:61.92 H:4.15 N:3.69 実施例 2 チオフエノール1.1g、トリエチルアミン1.3ml
をクロロホルム20mlに加え、0℃撹拌下DL―N
―フタロイルグルタミン酸酸無水物2.6gを徐々
に加えた。添加終了後更に室温で1時間撹拌し
た。反応終了後1N塩酸を加え有機層を分取、水
洗芒硝乾燥後減圧下溶媒を留去し、析出した結晶
をろ取する事により、DL―N―フタロイルグル
タミン酸γ―チオフエニルエステル3.3g(89%)
を得た。
実施例 3 チオフエノール1.1g、トリエチルアミン1.3ml
をクロロホルム20mlに加え、0℃撹拌下今度はL
―N―フタロイルグルタミン酸酸無水物〔α〕20 D
−45.0゜(C3.ジオキサン)2.6gを徐々に加えた。
添加終了後更に室温で1時間撹拌した。反応終了
後冷却した1N塩酸を加え有機層を分取、水洗芒
硝乾燥後減圧下濃縮し、析出した結晶をろ取し、
エタノールより再結する事により、L―N―フタ
ロイルグルタミン酸γ―チオフエニルエステル
2.7gを得た。m.p.188〜202℃〔α〕20 D−40.1゜(C2.
ジオキサン) 実施例 4 チオフエノールの代りにエチルメルカプタン
0.62gを用いたほかは、実施例2と同様にして
DL―N―フタロイルグルタミン酸γ―チオエチ
ルエステルを得た。収率86% m.p.97〜99℃ Rf0.27(TLC CHCl3:MeOH=9:1) 実施例 5 チオフエノールの代りにt―ブチルメルカプタ
ン0.9gを用いたほかは実施例2と同様にしてDL
―N―フタロイルグルタミン酸γ―チオ―t―ブ
チルエステルを得た。収率82% Rf0.34(TLC CHCl3:MeOH=9:1) 実施例 6 チオフエノールの代りにベンジルメルカプタン
1.24gを用いたほかは実施例2と同様にしてDL
―N―フタロイルグルタミン酸γ―チオベンジル
エステルを得た。収率37% Rf 0.33(TLC CHCl3:MeOH=9:1) 参考例 アセトン20mlにラネーニツケル(W型)7ml
を加え、1時間還流した。冷却後、N―フタロイ
ルグルタミン酸γ―チオフエニルエステル1.0g
をアセトン10ml、水5mlに溶解した溶液を加え、
1時間還流した。反応終了後触媒をろ去し、ろ液
に1N塩酸15ml、フエニルヒドラジン0.3gを加
え、減圧下アセトンを留去した。次いでエタノー
ル20mlを加え3時間還流し、冷却後減圧下濃縮
し、酢酸エチル20mlを加え有機層を抽出した。有
機層を水洗芒硝乾燥後濃縮し、残渣を水―エタノ
ールより結晶化することにより、N―フタロイル
トリプトフアン0.42gを得た。
本化合物は、公知化合物とのIR,NMRの比較
により、その構造を確認した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式〔〕 (式中Rは、低級アルキル基、アルアルキル
    基、フエニル基を表わす)で表わされるN―フタ
    ロイルグルタミン酸γ―チオエステル類。 2 N―フタロイルグルタミン酸酸無水物と、式
    RSH(式中Rは、低級アルキル基、アルアルキル
    基、フエニル基を表わす)で表わされるチオール
    類とを反応させる事を特徴とする。 一般式〔〕 (式中Rは、低級アルキル基、アルアルキル
    基、フエニル基を表わす)で表わされる、N―フ
    タロイルグルタミン酸γ―チオエステル類の製造
    方法。 3 有機塩基の存在下に反応を行う特許請求の範
    囲第2項のN―フタロイルグルタミン酸γ―チオ
    エステル類の製造方法。
JP12729180A 1980-09-16 1980-09-16 N-phthaloylglutamic acid gamma-thioester and its preparation Granted JPS5750963A (en)

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JP12729180A JPS5750963A (en) 1980-09-16 1980-09-16 N-phthaloylglutamic acid gamma-thioester and its preparation

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JPS5750963A JPS5750963A (en) 1982-03-25
JPS6321661B2 true JPS6321661B2 (ja) 1988-05-09

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JPH0718442B2 (ja) * 1989-05-15 1995-03-06 ダイキン工業株式会社 電磁パイロット切換弁

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JPS5750963A (en) 1982-03-25

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