JPS6321264Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案はミシンの縫製作業補助置台装置に関
するものである。

〔技術分野〕

従来、例えば工業用ミシンにあつては、ミシン
頭部の前面に長方形板状の置台を水平状に張出固
定し、この置台に縫製素材を積層載置することに
より、作業者の縫製素材の取り易さを補助する装
置を取付けたものがあるが、しかしこの置台はミ
シンの頭部前面に固定されて張出されているた
め、上糸・下糸の補充や針まわりや、下糸機構の
保守・点検に際して邪魔になり、その都度取外
し、再装着しており、メンテナンス作業が面倒で
あつた。

〔考案の概要〕

この考案は上記のような従来の欠点を除去する
ためになされたもので、縫製作業時には置台部材
をミシン頭部の前方に固定配置すると共に、メン
テナンス時には置台部材をミシン頭部の前方から
側方に水平方向へ回動することにより、縫製素材
の取り易さを保つと共にメンテナンス作業の容易
さを図るものである。

〔考案の実施例〕

以下、この考案の一実施例を図面について説明
する。図は本考案のミシンの縫製作業補助置台装
置の一実施例を示す斜視図であり、同図におい
て、１はミシン頭部、２は長方形の板状の置台部
材を示し、この置台部材２の一側端部はミシン頭
部１の下方に配置された天板３のミシン頭部１の
側方にオフセツトして立設したスタンド４の上端
に回動自在に支持され、これによつて置台部材２
の自由端部がスタンド４の上端を回動中心として
ミシン頭部１の前方から側方に水平方向へ回動自
在になつている。５は上記ミシン頭部１と置台部
材２との間に設けられた係脱手段を示し、ミシン
頭部１の前面に置台部材２の後端面に対応して固
定したマグネツト６と、置台部材２の後端面に上
記マグネツト６に対応して固定した磁性体、例え
ば鉄片７とからなる。

次に置台部材２の取扱い方について縫製作業時
とメンテナンス時とにわけて説明する。

縫製作業時には、置台部材２をミシン頭部１の
前面側に配置させることにより、マグネツト６に
鉄片７を吸着させ、置台部材２とミシン頭部１の
前面前方に固定して張出配置させ、この置台部材
２上に縫製素材Ｘを積層載置しておく。そして、
置台部材２上から縫製素材Ｘを一枚づつ取出すと
共に、これを下押え板９と上押え板１０の間に挟
持し針８の上下運動に同期した下押え板９と上押
え板１０の動きによつて縫製作業を行う。（この
ようなミシンは閂止めミシンあるいは自動縫ミシ
ンとして公知である。） メンテナンス時には、置台部材２の自由端側を
マグネツト６の磁力に打ち勝つ力で手前に引き寄
せることにより、置台部材２をスタンド４を回動
中心として仮想線で示す側に水平回動して、ミシ
ン頭部１の側方に配置してミシン頭部１とミシン
頭部１の下部とのまわりを開放する。この場合、
置台部材２が水平回動されるので、置台部材２上
に縫製素材Ｘを載置したままでも、崩れ落ちるこ
とがないが、メンテナンス作業の種類、例えば、
油などを使用するなど縫製素材Ｘを汚損する懸念
がある場合には、置台部材２上から取除いてお
く。

なお、上記実施例においてはマグネツト６と鉄
片７とからなる係脱手段５を説明したが、この係
脱手段５は凹凸係合あるいはフツクとピン係合等
であつてもよい。またミシン頭部１に装着する係
脱手段５の要素はミシン頭部１の側面に取付けて
もよい。

〔考案の効果〕

以上のように、本考案によれば、縫製作業時に
は置台部材をミシン頭部の前方に固定配置すると
共に、メンテナンス時には置台部材をミシン頭部
の前方から側方に水平方向に回動することができ
るので、縫製素材の取り易さを確保することがで
き、しかもメンテナンス作業の容易さも向上する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案によるミシンの縫製作業補助置台装
置の一実施例を示す斜視図である。 １……ミシン頭部、２……置台部材、３……天
板、４……スタンド、５……係脱手段、６……マ
グネット、７……鉄片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ミシン頭部と、このミシン頭部の前方から側方
   に水平方向に回動自在に配置された置台部材と、
   この置台部材と前記ミシン頭部との間に設けられ
   て置台部材をミシン頭部の前方に固定配置する係
   脱手段とを備えたミシンの縫製作業補助置台装
   置。