JPS63229Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、多本針ミシンの糸保持器に関するも
のである。

多本針ミシンに於ては、一本の針が縫装に供さ
れ、他に針は、作動されず、待機位置にある。

しかして、待機中の針の糸は、アームのアゴ部
に設けられた糸保持器にて保持されていたが、針
穴と糸保持器との間の距離が比較的大きいので、
糸を糸保持器にもつていくとき、糸を大巾に引き
出さねばならず、糸が無駄となつていた。

本考案の目的は、待機中の針から糸を大巾に引
き出さずに糸保持器に保持できるようにすること
にあり、かゝる目的を達成するために、待機中の
針の針穴と略同じ高さとなるように、アゴ部から
垂下せしめたプレートに糸保持器を設けたこと
を、基本的構成とするものである。

このような構成とすることにより、待機中の針
から糸を余り引き出さずに糸保持器に保持するこ
とができ、更にプレートにフインガープロテクト
をも設けることができ、実用上多大な効果を奏す
る。

以下、本考案の一実施例を添付図面にもとづい
て説明する。第１図ないし第３図に於て、ミシン
のアゴ部１０内には、針棒腕１１が配設されてお
り、針棒腕１１からは、３本の針棒１２，１３お
よび１４が垂下している。しかして、針棒１２，
１３および１４には、ネジ手段１５，１６および
１７によつて、針１８，１９および２０が夫々止
着されている。

そして、図示しない機構により、針棒１２，１
３および１４の内の１本が選択されて、縫製に供
されるようになつている。

針棒腕１１の両側には、夫々プレート２１およ
び２２の上端部がネジ２３および２４によつて固
定されており、プレート２１，２２の下端部に
は、プロテクタ２５，２６が形成されている。し
かして、プロテクタ２５，２６は、縫線とは直角
の方向に突出し、針１８，２０の上下動と干渉し
ない腕部２５ａ，２６ａと、縫線の前方向（作業
者方向）に突出したのち、縫線とは略直角の方向
に折り曲げられてなる腕部２５ｂ，２６ｂとから
なつている。

プレート２１，２２の下端部近傍には、糸保持
器２７，２８が装着されている。しかして、糸保
持器２７は、プレート２１に穿設された穴２９に
螺合された段付ねじ３０と、該ねじ３０上に装架
された皿３１と、該皿３１をプレート２１方向に
付勢するスプリング３２とからなつており、待機
中の針１８の糸（図示略）が皿３１とプレート２
１との間にて挾持されるようになつている。

尚、糸保持器２７は、針１８の針穴（図示略）
と略同じ高さにあり、糸保持器２８も糸保持器２
７と同様の構成となつている。

また、針１８と針１９とが待機中のときは、両
針の糸は、糸保持器２７に、針１９と針２０とが
待機中のときは、両針の糸は、糸保持器２８に、
夫々保持されるようになつている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る糸保持器が装着されたミ
シンのアゴ部近傍の正面図、第２図は、第１図Ａ
方向矢視図、第３図は本考案に係る糸保持器の分
解斜視図である。 １０……アゴ部、１８，２０……待機中の針、
２１，２２……プレート、２７，２８……糸保持
器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 待機中の針の針穴と略同じ高さとなるように、
   アゴ部から垂下せしめたプレートに設けられてな
   る、多本針ミシンの糸保持器。