JP2587124Y2 - 上糸張力開放装置 - Google Patents

上糸張力開放装置

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JP2587124Y2
JP2587124Y2 JP1993075666U JP7566693U JP2587124Y2 JP 2587124 Y2 JP2587124 Y2 JP 2587124Y2 JP 1993075666 U JP1993075666 U JP 1993075666U JP 7566693 U JP7566693 U JP 7566693U JP 2587124 Y2 JP2587124 Y2 JP 2587124Y2
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力 今井
隆 日塔
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ジューキ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、針に対し被縫製布を
X−Y方向に相対移動させて任意形状の縫製を行うサイ
クルミシン等における糸切り時に上糸の張力を開放する
上糸張力開放装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】サイクルミシンの上糸張力開放装置とし
て、従来、図4に示すものが知られている。その上糸張
力開放装置は、糸切り装置に連動するものであり、上軸
1に固定され、端面にノッチ2bを有する糸切りカム2
と、糸切り時に前記ノッチ2bと係合する糸緩め軸腕4
と、テーパー部10aを有する糸調子連結棒10と、後
端が糸調子連結棒10のテーパー部10aに係合し、先
端が不図示の糸調子に臨む糸緩めピン11と、糸緩め軸
腕4の運動を糸調子連結棒10に伝える部材5、6、
8、7、9とより構成されている。
【0003】この装置において、糸切りの指令が入る
と、不図示の糸切りメス駆動腕と共に糸緩め軸腕4が糸
切りカム2方向に移動して不図示の糸切りメス駆動腕が
糸切りカム2のカム溝2aに係合すると共に、糸緩め軸
腕4の従動子部4aが糸切りカム2と重なり合う。そし
て、主軸1の矢印方向の回転により、糸切りメス駆動腕
はカム溝2aに沿って回動して糸切りメスを駆動する
が、一方、従動子部4aはノッチ2bの上に乗り上げ
る。そのことにより、糸緩め軸腕4の軸部4bは矢印方
向に回動し、支点軸3に回動可能に取付けられたリンク
5も回動し、リンク6、支点軸7に固定されたリンク
8、リンク9を介して糸調子連結棒10が矢印方向に移
動し、そのテーパー部10aに係合している糸緩めピン
11が矢印方向に押し出され、糸調子の糸調子皿が浮い
て上糸の張力が開放される。更に主軸1が回転して停止
するときには、糸ゆるめ軸腕4が元の位置に戻り、糸調
子皿が閉じる。
【0004】図7はこのサイクルミシンの外観である。
22は被縫製物を挟んで保持し、針23に対してX−Y
方向に相対移動するワークホルダー、17は押え棒16
に固定され、針23を包囲する押えである。押え棒16
は縫製時に針棒15とほぼ同期して上下運動を繰り返
し、針23が布に刺さっている間は押え17が針周辺の
布を押さえるようになっている。縫製終了時や縫製を行
わずに布を空送りするときには、押え17が高く上昇す
るようになっている。一般に、ワークホルダー22は被
縫製物の形状や縫製形状に合わせて作成される。従っ
て、図8に示すような付帯装置付きのワークホルダー2
2の場合には、ワークホルダー22が押え17に干渉
し、押え17を使用できなくなることがある。そのよう
なときには、押え17を取外し、更に、押え棒16を上
昇させたまま縫製することが可能になっている。
【0005】図9はサイクルミシンの糸払い装置であ
り、通常は、図9(1)のように糸切りを終えて主軸が
停止した後の押え17が上昇する前に、ワイパー24が
点線で示すごとく往復動して針23と押え17の間で糸
を払い、糸切りにより布下に残っている糸を引き出すこ
とができる。また、被縫製物の厚さが大である場合に
は、押え17の取付け位置が高くなるので、主軸が停止
した時点での針23と押え17の間の間隙が小さくな
り、ワイパー24が針23又は押え17と干渉する危険
があり、その場合には、図9(2)に示すように押え1
7が上昇した後にその下方でワイパー24が糸を払うよ
うに変更することができる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】上記の上糸張力開放装
置は、糸切りに連動した上糸張力開放が糸切りを安定し
て確実に行う上で重要、且つ、有効であるが、糸切りを
行わずに上糸張力開放のみを行うことができない点に問
題がある。即ち、図5に示すように、しつけ縫いをする
場合や、図6に示すように、糸を切らずに次々と同じも
のを縫製し、後から余分な糸を処理する場合には、上糸
の張力を開放した状態で布送りをする必要があるが、上
記の上糸張力開放装置はそれらの実行が不可能である。
もしこれらの縫製を糸調子皿を浮かせない状態で行え
ば、厚物を縫製する場合には上糸の張力が1Kgにもな
り、針が折れたり、曲がったりする。
【0007】また、図8に示すような付帯装置付きのワ
ークホルダー22を用い、押え棒16を上昇させた状態
で縫製する場合には、押え棒16の上昇に伴って上糸張
力が開放されるので、質のよい縫製を行うことができな
い。
【0008】更に、被縫製物が厚い場合の押え上昇後に
糸払いを行うときにも糸調子皿が開放されるので、糸払
いに伴って糸調子側から糸が繰り出され、糸残り長さが
長くなり、次の縫製の縫い始めの縫い目がきたなくな
る。
【0009】この考案は、ミシンによる縫製後の糸切り
時以外にも上糸張力を開放し得るようにすることを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案の上糸張力開放装置は、糸切り動作に連動
して変位する糸調子連結棒と、糸調子連結棒に後端が係
合し、先端が糸調子に臨む糸緩めピンと、押え上げ動作
との連動、非連動が切り換え可能であると共に押え上げ
動作との連動時に糸調子連結棒を変位させる手段とより
なるものである。
【0011】
【作用】上記のように構成された上糸張力開放装置にお
いては、糸切りがなされると、糸調子連結棒が変位し、
そのテーパー部にピンが押し出され、糸調子が開いて上
糸の張力が開放される。また、押えが上げられると、糸
調子連結棒が変位し、そのテーパー部にピンが押し出さ
れ、糸調子が開いて上糸の張力が開放される。
【0012】
【実施例】図1ないし図3を参照し、この考案の上糸張
力開放装置について説明する。
【0013】この上糸張力開放装置は、フレーム内部の
糸切り装置に連動するものであり、以下の各部材よりな
る従来のものと変わらぬ基本構成に、ピン21を突設し
た抱き締めリンク20を付加したものである。
【0014】その基本構成は、上軸1に固定され、周面
にカム溝2a、端面にノッチ2bを有する糸切りカム2
と、上軸1と直交して回転可能に配設され、且つ、糸切
りカム2から離れる方向にバネによって付勢され、縫製
の最後に上軸1が1回転する際にマグネット駆動によっ
て糸切りカム2側に移動する支点軸3と、基部が支点軸
3に固定され、糸切り時に糸切りカム2のノッチ2bと
係合する糸緩め軸腕4と、一端が支点軸3に回動可能に
取付けられたリンク5と、支点軸3に並行にミシンフレ
ームに回転可能に配設された支点軸7と、一端が支点軸
7に固定されたリンク8と、リンク5及びリンク8の各
他端に回動可能に連結されたリンク6と、一端が支点軸
7に固定されたリンク9と、テーパー部10aを有し、
一端がリンク9の他端に回動可能に連結された糸調子連
結棒10と、後端が糸調子連結棒10のテーパー部10
aに係合し、先端が不図示の糸調子に臨む糸緩めピン1
1と、一端が支点軸7に回動自在に支持されたリンク1
2と、ロッド13aがリンク12の他端に回動可能に連
結された押え上げシリンダー13と、下端に針を有する
針棒15と、下端に針を包囲する押え17を有する押え
棒16と、支点軸18に回動可能に支持された押え棒1
6上昇用の押え上げレバー19と、各端がシリンダー1
3のロッド13a、押え上げレバー18にそれぞれ回動
可能に連結されたリンク14とよりなっている。
【0015】そして、上記ノッチ2bの先端部には糸緩
め軸腕4の先端にある従動子部4aの乗り上げを容易に
するためにテーパーが形成されている。また、押え17
は、縫製時に針棒15とほぼ同期して上下運動を繰り返
し、針が布に刺さっている間は、布を押さえるようにさ
れている。押え上げシリンダー13は、縫製終了時や縫
製を行わずに布を空送りするとき等に作動し、リンク1
4、押え上げレバー19を介して押え棒16を高く上昇
させるようにされている。
【0016】先端にピン21を固定した抱き締めリンク
20の他端は、ピン21がリンク12と係合し得る位置
で支点軸7に固定されている。
【0017】各リンク8、9、20は、抱き締めによっ
て支点軸7に固定されるので、支点軸7に対する取付け
角度をそれぞれ調整することができ、糸調子の糸調子皿
の浮き量を自在に調整することができる。また、リンク
12は、支点軸7に回動自在に支持されているので、他
のリンク8、9、20と独立して回転可能である。
【0018】このように構成された上糸張力開放装置に
おいて、糸切りの指令が入ると、不図示の糸切りメス駆
動腕と共に糸緩め軸腕4が糸切りカム2方向に移動して
不図示の糸切りメス駆動腕が糸切りカム2のカム溝2a
に係合すると共に、糸緩め軸腕4の従動子部4aが糸切
りカム2と重なり合う。そして、主軸1の矢印方向の回
転により、糸切りメス駆動腕はカム溝2aに沿って回動
して糸切りメスを駆動するが、一方、従動子部4aはノ
ッチ2bの上に乗り上げる。そのことにより、支点軸3
は矢印方向に回動し、リンク5も矢印方向に回動する。
そして、リンク6、8、9を介して、糸調子連結棒10
が、図2に示すように、矢印方向に移動し、そのテーパ
ー部10aに係合している糸緩めピン11が図1の矢印
方向に押し出され、糸調子の糸調子皿が浮いて上糸の張
力が開放される。
【0019】また、押え上げ時には、図3に示すよう
に、押え上げシリンダー13のロッド13aが引かれ、
そのことにより、リンク12が回動してピン21が押さ
れ、リンク20が回動する。その回動によって支点軸7
が回動し、共にリンク8、9も回動する。そしてリンク
9に連結されている糸調子連結棒10が矢印方向に移動
し、そのテーパー部10aに係合している糸緩めピン1
1が押し出され、糸調子の糸調子皿が浮いて上糸の張力
が開放される。
【0020】但し、前述のとおり、図8に示すごとき付
帯装置付きワークホルダーの場合、押え17を取外し、
押え棒16を上昇させたまま縫製する場合があり、その
ときには押え上昇時でも糸調子皿を閉じた状態としなけ
ればならない。その場合には、抱き締めリンク20の支
点軸7に対する取付け角度を変え、押え上げシリンダー
13の作動時にリンク12がピン21と接触しないよう
にする。そうすれば、押え上昇により、糸調子皿が開か
ない。
【0021】また、図9(2)に示すように、被縫製物
が厚い場合の押え上昇後に糸払いを行うときに、糸調子
皿が開放しないようにすることも、同様に抱き締めリン
ク20の支点軸7に対する取付け角度を変えることによ
り、可能である。
【0022】
【考案の効果】この考案は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0023】即ち、糸切りに連動して上糸張力を開放す
ることができることはもちろん、それ以外のときにも上
糸張力を開放することができ、しつけ縫いや、糸を切ら
ずに次々と同じものを縫製することが可能となる。ま
た、上糸張力の開放を糸切り時のみとするように、例え
ば、厚物縫製時の糸払い時に上糸張力を開放しないよう
にしたり、押えを上昇させ、上糸張力を開放しない状態
で縫製するようにも簡単に切り換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の上糸張力開放装置を備えたサイクル
ミシンの主要部の透視斜視図である。
【図2】糸切り時におけるこの考案の上糸張力開放装置
の斜視図である。
【図3】押え上げ時におけるこの考案の上糸張力開放装
置の斜視図である。
【図4】従来の上糸張力開放装置を備えたサイクルミシ
ンの主要部の透視斜視図である。
【図5】しつけ縫いの一例を示す平面図である。
【図6】複数のものを糸を切らずに縫製したときの平面
図である。
【図7】サイクルミシンの斜視図である。
【図8】付帯装置付きのワークホルダーの斜視図であ
る。
【図9】サイクルミシンの糸払い装置の図であり、
(1)は被縫製物が通常の厚さの場合の糸払い時のもの
であり、(2)は被縫製物が厚い場合の糸払い時のもの
である。
【符号の説明】
7 9 リンク 10 糸調子連結棒 10a テーパー部 11 糸緩めピン 12 リンク 13 押え上げシリンダー 20 抱き締めリンク 21 ピン

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】糸切り動作に連動して変位する糸調子連結
    棒と、糸調子連結棒に後端が係合し、先端が糸調子に臨
    む糸緩めピンと、押え上げ動作との連動、非連動が切り
    換え可能であると共に押え上げ動作との連動時に糸調子
    連結棒を変位させる手段とよりなる上糸張力開放装置。
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CN109957893A (zh) * 2017-12-22 2019-07-02 浙江中捷缝纫科技有限公司 缝纫驱动结构及具有其的缝纫机

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