JPS6321095Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電池取付機構に関するものであつ
て、詳しくは、第１図に示すように（＋）（−）
の両電極が同一面に露出するように形成された円
板状の電池BTの取り付けに好適な機構を提供す
るものである。

マイクロプロセツサを用いた測定器等におい
て、揮発性のメモリの動作を保護するために、メ
モリバツクアツプ用の電池（たとえば第１図に示
すような円板状のリチウム電池）が用いられてい
る。

ところで、このような電池は定期的に交換しな
ければならないが、電池自体に有効期限等の情報
が表示できない場合、特に、同一場所に多数の機
器が設置されている場合等には、適切な交換作業
は困難である。また、一般的に、電池の取り付け
にあたつては、接触子を有するケースにねじ等を
介して取り付けることが行なわれているが、ねじ
の着脱に相当の時間を要したり、ねじを紛失する
おそれもある。また、このような円板状の電池の
場合、両電極が同一面上に露出しているので、取
り扱いに注意しないとシヨート事故をおこすおそ
れもある。

本考案は、このような欠点を解決したものであ
つて、以下、図面を用いて詳細に説明する。

第２図は、本考案の一実施例を示す構成説明図
であつて、１０はケース、２０はプリント配線
板、３０，４０はそれぞれ接触子である。

ケース１０は、第３図に示すように、絶縁体よ
りなり嵌め合わせ可能な上部材１１と下部材１２
とで電池BTを収納できるように薄形箱状に形成
されている。第３図はケース１０の構成説明図で
あつて、ａは底面図を示し、ｂはＡ−Ａ線に沿つ
た断面図を示し、ｃは上面図を示している。下部
材１２の平面には、電池BTの電極（−）の一部
を露出させるための丸穴１２１および電池BTの
電極（＋）の一部を露出させるための角穴１２
２，１２３が対角線上に設けられるとともに、ガ
イドピン１２４，１２５が一体化されている。ま
た、下部材１２の対向する一方の側辺対には、そ
れぞれ端部に爪を有する係合片１２６，１２７が
回動可能に一体化されている。さらに、下部材１
２の対向する他方の側辺対には、上部材１１の対
応する側辺に設けられた係合孔１１１ａ〜１１１
ｄに嵌め合う爪１２８ａ〜１２８ｄが設けられて
いる。上部材１１の上面には、収納された電池
BTの有効期限や種類等の情報が表示されたラベ
ル１１２が貼付されている。これら上部材１１と
下部材１２は、電池BTを所定の方向で挾むよう
にして重ね合わされて嵌め合わされる。

プリント配線板２０には、ケース１０の下部材
１２に設けられたガイドピン１２４，１２５の嵌
め合う透孔２１ａ，２１ｂ、係合片１２６，１２
７の嵌め合う透孔２２ａ，２２ｂ、第１の接触子
３０を取り付けるための透孔２３ａ，２３ｂ、第
２の接触子４０を取り付けるための透孔２４ａ〜
２４ｄ等が設けられるとともに、これら接触子３
０，４０を取り付けるための透孔のいずれかと電
気的に接続されるように導電パターン２５，２６
が設けられている。

第１の接触子３０は、ケース１０の下部材１２
の丸穴１２１に嵌め合うようにして、第４図に示
すように、ばね材によりほぼＺ形に形成されてい
る。この接触子３０の自由辺３１，３２は同一方
向に折り曲げられてスリツトが設けられ、連結辺
３３の両端３３ａ，３３ｂは自由辺３１，３２と
異なる方向にほぼＬ形に折り曲げられプリント配
線板２０の透孔２３ａ，２３ｂに挿入されて半田
付けされている。これにより、第１の接触子３０
は導電パターン２５と電気的に接続されることに
なる。

第２の接触子４０は、第５図に示すように、ば
ね材によりほぼぼ＋字形に形成されている。この
接触子４０の各辺４１〜４４の端部４１ａ〜４４
ａはそれぞれプリント配線板２０の所定の透孔２
４ａ〜２４ｄに挿入できるように同一方向にＬ形
に折り曲げられている。これら端部のうち、一方
の対向する端部４１ａ，４３ａはプリント配線板
２０の透孔２４ａ，２４ｃを通つてケース１０の
下部材１２の角孔１２２，１２３に嵌め合い電池
BTの外周面を挾むように半円状に形成され、他
方の対向する端部４２ａ，４４ａはプリント配線
板２０の厚さよりもやや長く形成され透孔２４
ｂ，２４ｄに挿入され半田付けされる。これによ
り、第２の接触子４０は導電パターン２６と電気
的に接続されることになる。なお、辺４１，４３
の各端部４１ａ，４３ａにもスリツトが設けられ
ている。

このような構成において、ケース１０をプリン
ト配線板２０に着脱するのにあたつては、下部材
１２の係合片１２６，１２７を指で挾んで回動さ
せる。すなわち、取付時には係合片１２６，１２
７の爪がプリント配線板２０の角穴２２ａ，２２
ｂに結合され、取り外す時にはこの結合が解除さ
れる。取付状態では、第１の接触子３０は電池
BTの（−）電極に接触して第２の接触子４０は
電池BTの（＋）電極に接触することになり、プ
リント配線板２０の導電パターン２５，２６に電
池BTの発生電圧を印加することができる。ここ
で、各接触子３０，４０の端部にはそれぞれスリ
ツトが設けてあるので、各電極と複数点で接触す
ることになり、接触の安定性を高めることができ
る。また、第２の接触子４０は電池BTの外周面
に接触するので、電池BTの外周寸法が多少異な
つていても、あるいは電池BTがケース１０内で
多少移動することがあつても、安定な接触が得ら
れる。また、このような構成によれば、電池BT
とケース１０とが一体化されたものとして扱うこ
とができるので、ケース１０に貼付されたラベル
１１２の表示にしたがつて常に適切な電池交換を
行なうことができる。また、交換にあたつては、
電池BTが収納されたケース１０全体を交換すれ
ばよく、容易に行なえる。なお、必要に応じてケ
ース１０内の電池BTを交換できることはいうま
でもない。また、ケース１０に電池BTを収納し
た状態で、電池BTの露出部分は少なくなつてい
るので、保管時や作業時におけるシヨート事故の
おそれを大幅に軽減することができる。

以上説明したように、本考案によれば、比較的
簡単な構成で、作業性の優れた電池取付機構が実
現でき、揮発性メモリの電源等に好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る機構で用いる電池の一例
を示す構成説明図、第２図は本考案の一実施例を
示す構成説明図、第３図は第２図におけるケース
の構成説明図、第４図は第２図における接触子３
０の拡大構成説明図、第５図は第２図における接
触子４０の拡大構成説明図である。 １０……ケース、１２１〜１２３……穴、１２
４，１２５……ガイドピン、１２６，１２７……
係合片、２０……プリント配線板、２１，２２…
…透孔、３０……第１の接触子、４０……第２の
接触子。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 両電極が同一面上に露出した円板状の電池を収
   納するように絶縁材で薄形箱状に形成され、底面
   側には電池の第１の電極の平面の一部を露出させ
   る穴１２１と第２の電極の外周の対向する一部を
   露出させるための穴１２２，１２３が形成される
   とともに位置決め用のガイドピン１２４，１２５
   が設けられ、対向する一方の側辺対には端部に爪
   を有する係合片１２６，１２７が回動可能に一体
   化されたケース１０と、 このケース１０のガイドピン１２４，１２５の
   嵌め合う透孔２１ａ，２１ｂおよび係合片１２
   ６，１２７の嵌め合う透孔２２ａ，２２ｂが形成
   され、電池を収納したケース１０が着脱可能に取
   り付けられるプリント配線板２０と、 端部がプリント配線板２０に取り付けられたケ
   ース１０の穴１２１から露出する電池の第１の電
   極に接触するようにしてプリント配線板２０に取
   り付けられた第１の接触子３０と、 端部がプリント配線板２０に取り付けられたケ
   ース１０の穴１２２，１２３から露出する電池の
   第２の電極の外周に接触するようにしてプリント
   配線板２０に取り付けられた第２の接触子４０、 とで構成されたことを特徴とする電池取付機
   構。