JPS63196776A - 吸水性布帛 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、吸水性の優れた風合の良好な布帛に関するも
のである。

（従来の技術） 天然繊維布帛の優れた吸水性、吸湿性、肌ざわり、外観
は合成繊維布帛の天然繊維ライクという分野を生み出し
、現在数多くの製品となって埠費者の手に届いている。

その天然繊維ライクの中で合成繊維の最大の欠点である
疎水性を吸水性、吸湿性に改良することも数多く行われ
ており、たとえば重合段階でポリマー主鎖中の疎水性分
を減少させることによって分子構造そのものに吸水性を
付与する方法、原糸段階で疎水性ポリマー中に親水性ポ
リマーをブレンドして紡糸し吸水化する方法（特公昭３
７−８９７２号公報、特開昭５０−１４８６２５号公報
など）、布帛に親水性成分をグラフト重合することによ
り吸水化する方法などがある。しかし、これらの方法で
は製糸性の低下や布帛の物理的、化学的特性の低下など
の欠点があるため今だ工業化されたものは数少ない、ま
た吸水性付与のみならず物理的化学的特性低下の比較的
少ない繊維の異形断面化や後加工による吸水性付与も種
々行われているが必ずしも優れた吸水性は得られていな
い。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は上述の現状に鑑みて行われたもので。

優れた吸水性を有し、かつ良好な風合を有する布帛を得
ることを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明は上記目的を達成するために次の構成を有するも
のである。すなおち本発明は「繊維の横断面の外周部に
凸部を１箇所以上有する扁平度１．５〜５の扁平断面繊
維からなる異繊度混繊繊維を用いてなる布帛であって、
芳香族ポリエステルポリエーテルブロック共重合体を該
布帛重量に対して０．８重量％以・上含有していること
を特徴とする吸水性布帛」を要旨とするものである。

以下２本発明の詳細な説明する。

本発明でいう布帛とはポリエステル系、ポリアミド系、
ポリアクリル系等の熱可塑性合成繊維からなる織物９編
物、不織布等のシート状繊維構造物を意味するものであ
る。

本発明の布帛を構成する繊維の横断面は扁平断面形状を
有するもので該断面の外周部に凸部を１箇所以上有する
ことが必要である。

これを図面で示すと、第１図の（イ）（ロ）（ニ）はい
ずれも凸部を１箇所有する扁平断面形状の一例を示し、
　（ハ）は凸部を２箇所有する扁平断面形状の一例を示
すものである。このような第１図の（イ）（ロ）（ハ）
（ニ）に示す断面形状の繊維は、それぞれ第２図の（イ
）（ロ）（ハ）（ニ）に示す形状のノズルを用いて紡糸
することによって得ることができる。

このように扁平断面形状の外周部に１箇所以上の凸部を
存在せしめることによって繊維間に微細な繊維間空隙を
もうけることができるようになり。

この繊維間空隙によって毛細管路が形成されて。

吸水性、導水性の効果が得られる。

本発明の布帛を構成する繊維の単糸繊度は少なくとも２
種以上あることが必要であり、繊度自体は０．５〜４デ
ニールの範囲にあることが好ましい。

単糸繊度が異なることによって優れた風合を有する布帛
が得られる。単糸繊度が０．５デニール以下のものを用
いて布帛とした場合ふくらみ惑や腰のない布帛となって
しまうので好ましくない。

上記扁平断面形状の扁平度は下記（Ｉ）式で定義した扁
平度Ａが１．５≦Ａ≦５の範囲にあることが必要である
。

この扁平度Ａが１．５未満では扁平度が小さく繊維の有
効な配向性が得られにくり、又、扁平度Ａが５をこえる
と横断面形状が不安定となり好ましくない。

本発明では上記扁平断面繊維よりなる布帛に吸水剤とし
て芳香族ポリエステルポリエーテルブロック共重合体を
付与する０本発明で用いる芳香族ポリエステルポリエー
テルブロック共重合体とは。

テレフタール酸および／もしくはイソフタール酸とアル
キレングリコール及びポリアルキレングリコールとから
なるブロック共重合体を意味し、使用に際しては、該共
重合体を水中に分散させたエマルジョンの形で使用する
。このエマルジョンを布帛に付与するには、含浸パッド
法や吸尽法等いずれの方法でもよく、特に限定されるも
のではない。しかしより一層均−に付与させるためには
吸尽法が適切である。また本発明では際立った吸水性及
び耐久性を得るために布帛への付与の際布帛重量に対し
て上記ブロック共重合体を固形分で０．８％以上付着さ
せることが必要である。

（作　用） 本発明布帛を構成している繊維は、二種以上の異繊度繊
維のまざり合った異繊度混繊繊維からなり、その繊維は
扁平度１．５〜５の扁平な横断面形状を有し、しかもそ
の断面の外周部に少なくとも１箇所以上の凸部を有して
いるので、隣接する繊維間に毛管現象を強力に引き起こ
す微細な空隙が形成されており、さらに上記繊維には吸
水剤として芳香族ポリエステルポリエーテルブロック共
重合体が付着せしめられているので、繊維と水との親和
性が非常に良好であり、これら双方の作用が相まって毛
管現象が一層活発化され、相乗的に吸水性能の向上がも
たらされる。

また９本発明布帛は、上述の如く構成繊維が異繊度混繊
繊維からなり、しかも各繊維は凸部を有する扁平断面形
状を有しているので、繊維間に空隙が複雑に形成されて
風合の良好なものとなる。

（実施例） 本発明の吸水性布帛の製造方法を実施例によって具体的
に説明するが、実施例における布帛の性能の測定、評価
は次の方法にて行った。

（１）　　吸水性　　ＪＩＳ　−Ｌ−１０７９バイレツ
ク法（２）風　合　　ハンドリングによる官能試験を行
い次の三段階評価を行った。

○　非常に良好 △　１道 Ｘ　不良 実施例１ 固有粘度０．６８のポリエチレンテレフタレートを、第
２図の（イ）、（ロ）に示す形状のノズル各１２孔１合
計２４孔の紡糸口金を通して常法に従って１４０抛／分
の速度で溶融紡糸し、各々１２フイラメントずつ個別に
捲取り未延伸糸を得た。

この未延伸糸を常法により延伸速度７００ｍ／分。

延伸倍率２．６倍にて延伸しながら混繊して捲取り。

７５　ｄ／２４　ｆの糸条を得た。この糸条を解繊して
単糸繊度と扁平度を測定したところ、　（イ）のノズル
によるものは単糸繊度０．７デニール、扁平度２．５　
、　（ロ）のノズルによるものは単糸繊度４デニール、
扁平度２．８であった。繊維の断面形状は前者が第１図
の（イ）、後者が第１図の（ロ）の通りであった。上記
混繊糸条を経糸、緯糸の双方に用いて経糸密度９５本／
吋、緯糸密度８０本／吋の平織物を製織した。この織物
を通常の方法で精練した後、下記処方１の処理浴を用い
て１３０℃にて３０分間の染色と吸水加工を同時に行い
。

以下１通常の方法で乾燥及びファイナルセットを行って
本発明の吸水性布帛を得た。

処方ｌ ５Ｒ−１０００（高松油脂■製、芳香族ポリエステルポ
リエーテルブロック共重合体） ８％　ｏ、ｗ、ｆ。

Ｄｉａｎｉｘ　Ｂｌｕｅ　Ｕ−ＳＥ　（三菱化成■製１
分散染料１％　ｏ、ｗ、ｆ。

ニツカサンソルトＲＺ−８（日華化学■製３分散剤）０
．５ｇ／ｌ 酢酸（４８％）　　　０．３ｇ／１ 本発明との比較のため１本実施例における第１図の（イ
）（ロ）の断面形状の扁平断面繊維にかえて、第３図の
（イ）〜（ニ）に示す断面形状の繊維（第４図の（イ）
〜（ニ）に示す形状のノズルの紡糸口金をそれぞれ用い
て製造）を各々用いるほかは１本実施例と全く同一の方
法により比較用の吸水性織物（イ）〜（ニ）を得た。

この比較用の織物と本発明の織物について性能の測定、
評価を行い、その結果を第１表に示した。

第１表 第１表から明らかなように本発明の布帛は優れた吸水性
、導水性を有し、風合も良好であることがわかる。

（発明の効果） 本発明の吸水性布帛は、繊維の横断面の外周部に凸部を
少くとも１箇所以上有してなる扁平度１．５〜５の繊維
を異繊度にて２種以上含み、しかも吸水側として芳香族
ポリエステルポリエーテルブロック共重合体を含有して
いるので、かかる構成の本発明によれば、吸水性、導水
性が改良され。

かつ風合も良好な布帛を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の吸水性布帛に使用する扁平断面繊維の
一例を示す断面図であり、第２図は、第１図に示す扁平
断面繊維を紡糸するための紡糸口金のノズルの形状を示
す平面図である。 第３図は、比較例として使用する異形断面繊維の例を示
す断面図であり、第４図は第３図に示す異形断面繊維を
紡糸するための紡糸口金のノズルの形状を示す平面図で
ある。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）繊維の横断面の外周部に凸部を１箇所以上有する
   扁平度１．５〜５の扁平断面繊維からなる異繊度混繊繊
   維を用いてなる布帛であって、芳香族ポリエステルポリ
   エーテルブロック共重合体を該布帛重量に対して０．８
   重量％以上含有していることを特徴とする吸水性布帛。