JPS6319385B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はパレツト上に載置した物品に部品を人
手作業或はロボツト作業によつて組付けるために
好適なパレツト搬送位置に関する。

従来、パレツト走行案内軌条に並設した駆動回
転軸の周面に押接する被動ローラをパレツト下面
に旋回自在に取付け、被動ローラ回転軸を駆動回
転軸に対して斜交させることによりパレツトを前
進させ、平行させることによりパレツトを停させ
るパレツト搬送位置は、特公昭52−45568号公報
に開示されている如く公知である。

しかし、かかる装置は被動ローラ旋回操作レバ
ーがパレツト前端部より更に前方へ突出すること
によりパレツトを停止させるものであるから、パ
レツト後端に設けた前記操作レバーの案内カムは
パレツト後端より更に後方に大きく突設する必要
があり、パレツトの占有面積が大きくなる欠点を
有するばかりでなく、先行停止パレツトに後続パ
レツトが接近するときは先行停止パレツトの後端
に大きく突設された案内カムによつて後続パレツ
トの前端に突出した被動ローラ旋回操作レバーが
更に前方に突出し、被動ローラの回転軸が駆動回
転軸に平行に近づくに伴つてパレツトの前進速度
が減速され、前記レバーの最大突出位置において
パレツトに伝達される駆動回転軸の駆動力は消失
するが、パレツトの運動慣性は駆動力消失後にお
いても残存して先行停止パレツトに追突し、先行
停止パレツトの停止位置が移動する。このため、
停止したパレツト上において部品の組付け作業を
している物品の位置が変動して自動組付け作業が
できなくなる欠点がある。

本発明は被動ローラ旋回操作レバーが前方へ更
に突出するのではなく、後方へ没入させることに
より長い案内カムを不要にしてパレツト占有面積
の過大化を抑止すると共に、パレツトの停止時に
おける運動慣性を打消す逆走制動をパレツトに付
与することにより、先行停止パレツトへの追突を
防止し、先行停止パレツト上の物品の組付け作業
に支障を与えないようにして、従来のパレツト搬
送装置の欠点を除去したものであつて、以下図面
について本発明の実施例を説明すると、 第１図は部品組付け作業コンベヤの要部斜視図
であつて、架台１上には２条のパレツト走行案内
軌条２，２′が並設されると共に該軌条に沿つて
パレツト搬送駆動回転軸３が設けられ、これらの
軌条２，２′および回転軸３は自動組付け作業ラ
インに沿つて方形の循環経路に配設されて、その
隅部にはターンテーブルに取付けた切換軌条４が
設けられている。

パレツト案内軌条２，２′上を走行するパレツ
ト５は必要に応じ切り抜き部６を設けて、パレツ
トの下方よりパレツト上に載置した物品に部品を
組付け易いようにすると共に、パレツト上面には
載置物品の位置決めピン７が適所に設けられてい
る。パレツト５の下面には第２〜３図に示す如く
パレツト案内軌条２，２′上を転動する車輪８が
前後左右に設けられ、一方の軌条２′を挾持する
案内ローラ９，９′が片側前後に設けられると共
に、パレツト搬送駆動回転軸３の周面に押接付勢
されて立軸の周りに旋回自在な被動ローラ１０が
取付けられている。

なお、第２〜３図はパレツトの構造の説明を容
易にするため第１図におけるパレツトを水平面内
で18゜旋回させたパレツトを図示している。した
がつて、第１図のパレツト進行方向矢印イと第２
〜３図の矢印イとは同方向を示したものである。
被動ローラ１０には旋回作動板１１が固設され、
またパレツト５の前端には一端をパレツト５に枢
着し他端にローラを有する前部レバー１２が設け
られ、旋回作動板１１と前部レバー１２とは連動
杆１３で連動連結され、旋回作動板１１は連動杆
１３を介して前記レバー１２をパレツト前端より
前方へ突出状態に保持するようバネＳで旋回付勢
されている。そして前部レバー１２が突出状態に
保持されているとき被動ローラ１０の回転軸線は
パレツト搬送駆動回転軸３の軸線と斜交してパレ
ツト５に前進駆動力を伝達し、前部レバー１２が
外力により第２図鎖線位置に示す没入状態になつ
たときには被動ローラ１０の回転軸線はパレツト
搬送駆動回転軸３の軸線との斜交位置より平行位
置を過ぎた逆斜交位置となり、パレツト５に逆走
駆動力を伝達してパレツト５の運動慣性を消失さ
せる制動力を付与する。そしてパレツト５が僅か
に逆走すると前部レバー１２はその付勢力により
没入状態より僅かに前方へ回動して被動ローラ１
０の回転軸線がパレツト搬送駆動回転軸３の軸線
と平行になり、前記駆動軸３の回転は単に被動ロ
ーラ１０を遊転させるのみでパレツト５に前後進
駆動分力を付与しないからパレツト５は停止状態
を維持する。

第２図においては、パレツト５の後端にも後部
レバー１２′が枢着され、旋回作動板１１と連動
杆１３′で連結され、旋回作動板１１の同一方向
の旋回に対して前部レバー１２および後部レバー
１２′が同時に出没作動するように取付けられて
いるので、パレツト５の搬出方向が前後逆方向に
なつても後続パレツトは先行停止パレツトに追突
することなく運動慣性を消失せしめて停止貯留さ
れるので、自動組付け作業におけるパレツトの搬
送方向を一方向に制限する必要がない利点にある
と共に、パレツトが貯留状態にあるとき、先行停
止パレツトが発進するに際し後部レバーがその突
出付勢力により後続貯留パレツトを蹴り出すか
ら、その蹴り出し力により先行停止パレツトの発
進力が増大して発進の初動作がきわめて円滑且つ
迅速になされるものである。そしてパレツトの前
部および後部には被動ローラ１０の回転軸線を駆
動回転軸３に対して斜交位置より逆斜交位置に旋
回させるための前部レバー１２および後部レバー
１２′の押動操作を確実にするためパレツトの後
端が後続パレツトの前端に接触する位置において
後続パレツトの前部レバーを前記没入状態に押動
する突出長さを有する押動部材１４，１４′が突
設されている。

本発明は上述の如く構成されているから、前部
レバー又後部レバーに押動外力が作用したときは
被動ローラの旋回によつてパレツト搬送駆動回転
軸のパレツトに対する駆動伝達力が漸減して消失
するばかりでなくパレツトに対して逆走駆動力を
伝達してパレツトの運動慣性力に対する抗力を生
ぜしめ、急速に運動慣性を消失せしめてパレツト
を瞬時にして停止させることができるので、既述
した従来のパレツト搬送装置に比しパレツトの運
動慣性消失に必要な先行パレツトと後続パレツト
との間隔を短縮できるから、パレツトの貯留量も
増大すると共に、運動慣性による後続パレツトの
先行パレツトへの追突は防止され、したがつて、
パレツトを停止させて部品の組付けを行う作業に
支障を与えることはないので、精度を要する部品
の自動組付け作業において著大な効果を有するも
のである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図はパレツ
ト搬送装置の要部斜視図、第２図はパレツトの下
面斜視図、第３図はパレツトの平面図である。 ２，２′……パレツト走行案内軌条、３……パ
レツト搬送駆動回転軸、５……パレツト、８，
９，９′……車輪、１０……被動ローラ、１２，
１２′……前部レバー、１３，１３′……連動杆。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ パレツト走行案内軌条とパレツト搬送駆動回
   転軸とを並列して架台上に支持し、前記軌条上を
   走行する車輪を有するパレツトの下面に前記駆動
   回転軸周面に押接付勢された周面を有する被動ロ
   ーラを旋回自在に軸支すると共に、パレツトの前
   端に前方に突出付勢された前記レバーを設け、パ
   レツト後端に後続パレツトの前部レバーを没入方
   向に押動する押動部材を突設し、前部レバーの突
   出時に前記被動ローラの回転軸線が前記駆動回転
   軸の軸線に斜交するパレツト前進被動位置に、ま
   た前部レバーの外力による没入時に前記被動ロー
   ラの回転軸線が前記駆動回転軸の軸線に逆斜交す
   るパレツト後進被動位置に、そして前部レバーの
   没入直前位置において前記被動ローラの回転軸線
   を前記駆動回転軸の軸線に平行なパレツト停止位
   置に被動ローラを旋回させる連動杆で前部レバー
   と被動ローラとを連結し、前記押動部材はパレツ
   ト後端が後続パレツト前端に接触する位置におい
   て後続パレツトの前部レバーを前記没入位置に押
   動する突出長さを有するパレツト搬送装置。