JPS63189299A - 筆記具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はインクを含浸させた中綿を内部に有する一側を
密閉した軸胴と、該軸胴の他側に連設させた先軸と、該
先軸の中心部を介して一端を軸胴内の中綿に接触させる
とともに他Ｏ：！１を外方に露出させるようにした筆記
具の改良に関し、とくにインクに対するバリヤー性およ
び耐衝撃性、印刷特性を向上させ、しかも軽量化をはか
ることを目的とする。

（従来の技術） 従来公知のこの種の筆記具には種々のものが開発されて
いるが、−例をあげれば特公昭６１−１５８３２号に記
載された如きサインペンが知られる。

これは内側に合成繊維束を設けた軸筒を押出成形により
形成し、且つ該軸筒の先端開放部より上記合成繊維束内
にドライバー状の捻回具を挿入し且つ回動して軸筒の先
端部内側に空部を形成すると共に、該空部の該当個所を
外側より絞り加工して軸先部を形成し、該部分にペン芯
を挿着して構成されるものであり、この場合における軸
筒および軸先部の材質は共に合成樹脂材のみによって構
成されている。

また軸筒材としてアルミやガラス、あるいはスチール等
の金属を使用することも一般的である。

（発明の解決すべき問題点） しかしながら軸筒の材料としてプラスチックを単体で使
用する場合には油性インク中のキシレンやトルエンが該
プラスチックに浸透し膨潤させ先軸や軸胴の内面を浸食
させ、また筆記具自体の形態を変形させてしまうので使
用する、ことができない。

また合成樹脂製の筆記具を射出成形で得る場合において
は、筆記具自体の保形性、強度を１員なわない常識的な
厚みに設定する必要があることから肉厚を薄くすること
に限度があり、普通約１　ｍｍの、　　厚みが必要であ
る。　さらに特殊インクを内臓するため使用できる合成
樹脂は制約され特殊で高価な樹脂を多量に使用すること
となり筆記具本体のコストが高く実用的ではない。

さらに金属やガラス等には、このような制約はないもの
の、金属の場合、可塑性を有するため大■輸送中に外的
衝撃や個々の筆記具同士の接触により凹凸や擦傷が発生
して商品価値を低下させてし・まう。　さらにガラスの
場合は、重量があるため輸送コストの高騰を招いたり破
損事故を発生させるばかりでなく、ガラス自体への多彩
な印刷が困難なためデザイン上の制約があり、ラベルを
別工程で貼着せざるを得す、製造コストの高騰に繋がる
ものであった。

（問題点を解決するための手段） そこで本発明者らは種々研究の末上記した従来技術にお
ける種々の問題点を解決するとともに、とくに各種のイ
ンクに対するバリヤー性および耐衝撃性、ならびに印刷
特性を向上させるようにしたものであって、具体的には
インクを含浸さ一体た中綿を内部に有する一側を閉塞し
た軸胴と、該軸胴の他側に連設させた先軸と、該先軸の
中心部を介して一端を軸胴内の中綿に接触させるととも
に、他端を外方に露出させるようにしたペン芯とからな
る筆記具において、上記軸胴の外周面側が厚手の紙材と
し、その内周面側及び前記先軸をバリヤー性を有する合
成樹脂により一体成形してなることを特徴とする筆記具
に関する。

すなわち第１図には本発明の実施の一例である筆記具が
示されており、図において、１は軸胴。

６は軸胴に連設された先軸、７は先軸に挿通されたペン
芯を示す。

軸胴１は第１図右側の半裁断面図にあられされているよ
うに、厚さが０．７〜１．０ｍｓ程度の比較的厚手の紙
材１例えば複数枚のライナー紙を予め円筒状に加工する
。　この加工についてはたとえばスパイラルワインディ
ングにて上記のライナー紙を三層に巻きつけるようにし
てもよい。　円筒状に加工されたライナー紙筒２をイン
ジェクション金型内にインサートし、その後上記金型内
にバリヤー性のある樹脂を射出し、先軸６および上記ラ
イナー紙筒２の内周面側に至るまで上記したバリヤー性
のある樹脂を以て一体成形し、その結果、軸胴１は外周
側のライナー紙筒２と、内周側のバリヤー性のある樹脂
層３とが積層された構成となる。　射出樹脂はライナー
紙の内側繊維とからみ合い適度の接着強度を存するが、
場合によっては射出樹脂と熔融性のある樹脂をライナー
紙の内側にコートしておけば、適性な接着強度が得られ
る。

尚ここで使用されるところのバリヤー性のある樹脂につ
いて種々の実験をおこなった結果、表１に示す通りの結
果を得た。

表１ ＰＥ：ポリエチレン　　　　　　　◎：著しくイ塁れて
いるＰＰ：ポリプロピレン　　　　　　Ｏ：優れている
ＰＳ：ポリスチレン　　　　　　　Δ：やや劣るＰＣ：
ポリカーボネート　　　　　×：実用性なし１”ＥＴ　
　：ポリエチレンテレフタレートｒ’ＢＴ　　：ポリブ
チレンテレフタレートＰへ　：ボリアミド（ナイロン） 向上記の試験結果において、ｒ’Ｅ、　ＰＰ、　ＰＳの
単独使用は従来より実施されていたものである。

本発明においてはとくに内容物に対するガスバリヤ−性
、ならびに耐溶剤性を最重点として考え、さらにこれに
成形性、耐候性等を加味して総合的に判断した結果、上
記の実験種の中ではポリブチレンチレフタレ−）　（ｒ
’ＢＴ）、あるいはポリエチレンテレフタレート（ＰＵ
Ｔ）が最適であることが確認された。

また軸胴１の下端部は尾栓４により気密に閉塞され、軸
胴１内にはインクが含浸された中綿５が充填されている
。

さらにペン芯７は上記先軸６の中心部を介して一端（下
端）７ａを軸胴１内の中綿５に接触させ、また他端（上
端）７ｂを外方に露出させて構成している。

（作用・効果） 本発明は上記した通り、軸胴は外周側面が厚手の紙材で
あって、その内周面側及び前記先軸をバリヤー性を有す
る合成樹脂により一体成形したために、第１に、軸胴の
強度は厚手のライナー紙により充分に維持できるから軸
胴部に要する比較的高価なバリヤー性を有する樹脂の使
用量が、専ら内容物の品質維持のために必要最小限の肉
厚ですみ、大幅なコストダウンをはかることが可能であ
ること、 第２に、軸胴と先軸とが一体成形されているために両者
の接合部からのインクの揮散を完全に防止できること、 第３に、耐衝撃特性に優れ、軸等の損傷を防止し商品価
値の下落を抑制できること、 第４に、バリヤー性のある樹脂を使用した結果殆どの特
殊インクに対応できること、 第５に、軸胴部の印刷適性が著しく向上し意匠的効果を
高めることができること、 第６に、軽量化が実現でき、しかも触感に優れること、 第７に、本願に使用されるＰＢＴ樹脂自体は再使用が可
能であり、また軸胴部のライナー紙は焼却可能であるか
ら適切な処分が可能となること、等種々の有益な効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる筆記具の一例をあられした半裁
縦断面図である。 １−−−−−−−一軸　胴　　　　２−・−ライナー紙
筒３・−一−−−−・バリヤー性のある樹脂層４−・−
・尾　栓　　　　５−・−・−中　綿６−・・・・−先
　軸　　　　７・−・−ペン芯発明者　井上洋一部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）インクを含浸させた中綿を内部に有する一側を閉
   塞した軸胴と、該軸胴の他側に連設させた先軸と、該先
   軸の中心部を介して一端を軸胴内の中綿に接触させると
   ともに他端を外方に露出させるようにしたペン芯とから
   なる筆記具において、上記軸胴の外周面側を厚手の紙材
   とし、その内周面側及び前記先軸をバリヤー性を有する
   合成樹脂により一体成形してなることを特徴とする筆記
   具。
2. （２）特許請求の範囲第１項に記載の筆記具において、
   先軸から軸胴のライナー紙の内周面側にかけて施される
   バリヤー性を有する合成樹脂層は、ポリブチレンテレフ
   タレート、またはポリエチレンテレフタレートにより形
   成したところの筆記具。