JPS63186030A - 多孔質静圧気体軸受の製造方法 - Google Patents

多孔質静圧気体軸受の製造方法

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JPS63186030A
JPS63186030A JP22857887A JP22857887A JPS63186030A JP S63186030 A JPS63186030 A JP S63186030A JP 22857887 A JP22857887 A JP 22857887A JP 22857887 A JP22857887 A JP 22857887A JP S63186030 A JPS63186030 A JP S63186030A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の属する分野] 本発明は、軸受面に多孔質グラファイトからなる多孔質
体を配しその多孔質体の通気孔から加圧気体を軸との間
の微小隙間に噴出し、気体膜を形成して軸を支持する多
孔質静圧気体軸受の改良に関するものである。
[従来の技術] この種の軸受で所定の回転精度、負荷能力、釉。
受側性等の軸受性能を得るためには、多孔質体に所定の
圧力で気体を供給した時に軸受面における単位面積あた
りに噴出する気体の流量すなわち気体透過流量が軸受面
全面にわたり均一であることが要求される。そのために
は、多孔質体の各粒径がほぼ均一で、通気孔がほぼ均一
に分散していることが望ましい。従来、この多孔質体と
しては多孔質グラファイトがよく用いられている。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、従来の多孔質グラファイトは、1:院焼コー
クスを粉砕した後、ピッチなどの結合剤を加え、加熱下
で混練してから加圧成形し、その成形体を約1000〜
1400℃に焼成し、その焼成物の孔隙を少なくするた
め減圧加圧下にバインダーピッチを含浸させ、再び前と
同様に焼成し、上記のごとき含浸、焼成の操作を数回繰
返した後、さらに2000〜3000℃付近に加熱して
黒鉛化して製造していた。
しかしながら、このような従来の多孔質グラファイトは
、密度が低いこと、マイクロクラックが存在すること、
およびコークスの粒径が不揃であること等の特質を有し
ていた。そのため、このような従来の多孔質グラファイ
トを気体(静圧)軸受として使用する場合、軸受面にお
ける気体透過流量が設計値に対して多くまたは少なくな
り、また分布も一様でなかった。そこで、多孔質グラフ
ァイトを軸受部材として用いた多孔質静圧気体軸受を製
作するにあたっては、軸受面の仕上加工後に気体透過流
量を所定の値で均一に分布させる流量調整という作業を
必要としていた。
この流量調整作業とは切削や研削等の仕上加工後の多孔
質グラファイトの軸受面に樹脂等を塗布あるいは含浸さ
せた後、気体透過流量を測定しながら所定の値になるま
で樹脂等を溶剤により少量ずつ除去し、気体透過流量を
均一に分布させるものである。しかし、この流量調整作
業は作業者の経験や熟練度に頼る部分が多く、品質の安
定化が難しい。また、工数も多く必要とし、この種の軸
受を多量に生産する上での障害となっていた。
また、従来の多孔質グラファイトでは、湿度によりグラ
ファイトの寸法が変化する膨潤現象が生じる。これはバ
インダーとして使用したピッ′チやマイクロクラック、
気孔が吸湿するためであると考えられる。この膨潤現象
が大きいと、気体軸受の運転上、軸受周辺の気体の湿度
の管理を厳密に行なうことが必要となる。従って、膨潤
現象による寸法の変化を極力少なくすることが望ましい
本発明は、上述の従来形の問題点に鑑み、品質の安定し
た軸受を多量に生産する上で障害となフていた流量調整
作業を行なうことなしに、気体透過流量が軸受面全面に
わたり均一である多孔質静圧気体軸受を提供することを
目的とする。
さらに、多孔質グラファイトの膨潤現象を極力抑え、気
体軸受を運転する際に気体の湿度の管理を厳密に行なう
必要のない多孔質静圧気体軸受をt是供することを目的
とする。
[問題点を解決するための手段および作用]上記の目的
を達成するため、本発明は、軸受面の多孔質グラファイ
トの通気孔から加圧気体を軸との間の微小隙間に噴出し
気体膜を形成して軸を′ 支持する多孔質静圧気体軸受
において、軸受面に配する多孔質グラファイトとして、
粒径がほぼ40μm以下に分布している炭素材料用の素
材を成形、焼成および黒鉛化し、各通気孔がほぼ均一に
分散されたものを用いることを特徴とする。
さらに、本願第2の発明では、膨潤度を膨潤度=[(吸
湿状態の試験片寸法−乾燥状態の試験片寸法)/乾燥状
態の試験片寸法]xlOO にて定義し、軸受面に配する多孔質グラファイトとして
膨潤度が0.02%以下のものを用いることを特徴とす
る。
以上のような本発明により、軸受面における気体透過流
量が均一となる。
[実施例の説明コ 以下、図面を用いて本発明の詳細な説明す、る。
第1図は、本発明の一実施例に係る多孔質ラジアル静圧
気体軸受の縦断面図である。同図において、1は軸、2
は軸1の表面にイオンブレーティングにより形成した窒
化チタンTiNの皮膜である。3は多孔質体であり、冷
間静水圧加圧プレス(CIP)で成形後焼成および黒鉛
化した各通気孔が均一に沙散している多孔質グラファイ
トからなっている。この多孔質グラファイトについては
後に詳細に説明する。4はハウジング、5は給気孔、6
は給気室である。
給気孔5から加圧気体を供給すると、その気体は給気室
6から多孔質体3を通って軸受面3aの通気孔から噴出
する。そして、軸1と軸受面3aとの間の微小隙間に気
体膜を形成し、軸1を支持しながら排出される。
第1表は、本実施例の静圧気体軸受と従来の静圧気体軸
受とを比較したものである。ここでは、軸受部材である
多孔質グラファイトを透過する気体の透過流量、多孔質
体の厚みおよび気体供給圧力を比較項目とし比較してい
る。
第   1   表 第1表に示すように、従来の静圧気体軸受で多孔質グラ
ファイトの流量調整を行なわない場合には、気体透過流
量が50〜200 cc/min/cm2とばらっきが
大きく、しかもばらつきの上限では設計値である30±
5 cc/min/cm”に比較して透過流量が非常に
多くなっている。前述した手段で流量調整を行なうこと
により気体透過流量は3(1〜60cc/min/cm
2となり、設計値に近い値とすることができる。しかし
、軸受面面積が約300cm2の軸受ではこの流量調整
作業に約8時間を要している。一方、本実施例の静圧気
体軸受では多孔質グラファイトの流量調整を行なわなく
ても所定の流量が得られている。
第3図(a)は静圧気体軸受で従来の多孔質グラファイ
トの軸受面における気体透過流量の分布をモデル的に表
わした図、同図(b)は本実施例の静圧気体軸受で多孔
質グラファイトの軸受面における気体透過流量の分布を
モデル的に表わした図である。同図において、A′は従
来軸受に用いていた多孔質グラファイトの断面をモデル
的に表わした部分、Aは本実施例で用いた多孔質グラフ
ァイトの断面をモデル的に表わした部分、B’ 、Bは
それぞれの多孔質グラファイトの気体透過流量の分布を
示す線図、Cは気体が一定の圧力gで供給されているこ
とを示す線図である。
従来の多孔質グラファイトA′は素材粒子に′の各粒径
が均一ではなく通気孔も不均一に分散しており、従って
気体透過流量の分布B′は均一ではない。これに対し、
本実施例の多孔質グラファイトAの素材粒子にの各粒径
は後述のとと<40μm以下特に1〜20μmに約80
%前後分布しており、通気孔がほぼ均一に分散している
。従って、気体透過流量の分布はほぼ均一となる。
このような多孔質グラファイトは、例えば東芝セラミッ
クス株式会社より商品名セラファイトとして販売されて
いるような多孔質グラファイトの素原料を用いて製造す
ることができる。
次に、本実施例で用いた多孔質グラファイトについてさ
らに詳しく説明する。
この多孔質グラファイトに使用した素原料は例えば特公
昭50−18879号公報に開示されている方法により
、ピッチを溶融状態で小粒球形として次いで酸化により
不融化したのち、振動ミルまたはボ−ルミル等により微
粉砕したものであり、前記のセラファイトと同様、粒径
がほぼ40μm以下に分布している素原料である。第2
表にその代表的な物性値を示す。また、第4図に、この
素原料の粒径の分布を示す。同図は、粒径が0.6μm
以下のモ(D)wt%、0.8μm以下のもののwt%
、・・・・等で素原料の累積分布を示す。素原料の粒径
は平均(メジアン平均)6.5μmであり、粒径1〜2
0μmの間に約80%が含まれる。
第2表 多孔質グラファイト素原料 この素原料をcrp(静水圧加圧プレス)成形法により
ゴム型に充填し、加圧力を300〜100100O/c
m’の範囲で変えて幾つかの成形体を作成した。成形体
は円筒形とし、その寸法はすべて外径約80mmφ、内
径的65mmφ、長さ約75mmおよび内厚約15mm
とした。これらの成形体に対し、N2雰囲気中で110
0℃、2時間の焼成(炭素化)を行なった。ただし、昇
温速度は15℃/H1降温速度は400℃/Hである。
昇温速度が15℃/Hと比較的小さいのは、本原料は揮
発分が12〜16%あり、これを徐々に温度を上げて飛
ばすためである。急激な温度上昇は割れやふくれの原因
となる。さらに、その後Ar雰囲気中で2500℃、2
時間の黒鉛化処理を行なった。ただし、昇温および降温
速度は400℃/Hである。そして、できたグラファイ
トを機械加工により、外径60mmφ、内径50mmφ
、長さ54mm、肉厚5+nmに加工し、最終的な軸受
を得た。なお、本発明に係る軸受を製造するにあたフて
は、ピッチ等のバインダーは使用していない。
これらの軸受について、第5図に示すように、気体透過
流量(通気量)を測定した。同図において、給気側パッ
ド’52は多孔質体51の外径側面に矢印Fの方向へ押
し当てられている。また、回収側バッド53は多孔質体
51の内径側面に矢印Fの方向へ押し当てられている。
パッド52.53と多孔質体51との間にはゴム製0リ
ング54が配置され、多孔質体51の表面からの空気の
漏れを防いでいる。0リング54で囲まれる多孔質体の
面積は、給気側、回収側共に1 cm2である。そして
、給気側バッド52から矢印Aの方向に5 kgf/c
m2の圧力をかけて空気供給する。回収側バッド53で
回収した空気は流量計55を通って、その流量を測定し
た後、大気へ放出される。
第6図は、成形の際の加圧力を変えて作成した上記の各
多孔質グラファイトについて上記の方法により通気量を
測定した結果を示すグラフである。同図により、加圧力
400〜550kgf/am’でほぼ気体軸受として好
ましい通気量が得られ、さらにこの加圧力であれば内径
面の各部での通気量のばらつきも好ましい範囲内に入る
ことが確認された。
次に、本実施例の多孔質グラファイトと従来の多孔質グ
ラファイトの吸湿による寸法変化量の比較テストの結果
を、第3表、並びに第7図にグラフにして示す。
なお、この試験は上記のような製造条件で作成したそれ
ぞれのグラファイトで35’mm(縦)x70mm(横
)X5mm(厚み)の試験片(ただし、縦、横および厚
みの許容誤差はプラス側は0、マイナス側は0.1mm
までとする)を作り、この試験片の吸湿(吸水)による
厚み寸法の変化量をカールツアイス社製の横型測長器(
分解能0.1μm)を用いて計測し、さらにこの変化量
から伸び率Eを求めたものである。この試験の際の伸び
率Eの算出式、および試験条件は以下の通りである。
算出式: ただし、 Lo :乾燥状態の試験片寸法(130℃で24時間乾
燥炉にて乾燥させ、室温まで炉内冷却した後、炉から取
出し、その後シリカゲル入りガラス密閉容器内で温度(
23±0.5℃)ならしのため4時間放置後、測定) L :吸湿(吸水)状態の試験片寸法(水道水中または
水溶性研削油を水で80倍に薄めたものの中に42日間
自然吸水させ、その間11日目、18日目、28日目、
42日目に取り出して、温度(23±0.5℃)ならし
のため4時間放置後、測定) 第3表に示すように、従来の多孔質グラファイトは5m
mの板厚に対し0.07%(3,5μm)程度の伸びを
生じているが、本実施例の多孔質グラファイトでは0.
007%(0,34μm)程度の伸びであり、寸法の変
化はほとんど認められない。
ところで、一般に気体軸受において気体供給用の軸受部
材となる多孔質体の板厚は3〜7mmの範囲である。そ
れは、多孔質体と軸のクリアランス(隙間距iりが一定
の場合には、板厚が3+n+n以下だと透過流量値が多
くなって発振を起し、また7mm以上だと透過流量値が
少なすぎて気体軸受として必要な剛性が出す、どちらに
しても気体軸受の剛性を確保するための最適な透過流量
値にならないからである。
さらに、多孔質体と軸のクリアランスは一般に3〜10
μmの範囲である。それは、回転精度と剛性を確保する
ためである。すなわち、板厚(透過流量)一定の場合、
クリアランスが3μm以下だと剛性は向上するが回転精
度が劣化し、一方10μm以上だと剛性が確保できない
からである。ただし、クリアランスは透過流量値と以下
のような関係がある。
Q ;クリアランスhのときの必要流量Qo :クリア
ランスhoのときの必要流量従って、透過流量値が少な
い場合はクリアランスを小さくし、逆に透過流量値が多
い場合はクリアランスを大きくすることとなる。
以上より、軸受隙間が5μm±0.5μmに設計された
軸受で、多孔質体の厚みが5mmとすると、この実験値
から従来の多孔質グラファイトでは寸法の変化が3.5
μm生ずることになり、軸受隙間が非常に狭くなり、気
体軸受けの性能(回転精度、剛性)が、著しく損なわれ
る。一般に適正な軸受性能を得るために許容される軸受
隙間の寸法公差は5μmのすき間に対し±0.5μm程
度である。
従って、気体軸受の軸受部材となる多孔質グラファイト
の厚み方向の伸びを膨潤度として、膨潤度= × 100 ただし、 乾燥性能=130℃、24時間乾燥後、シリカゲル入り
密閉容器内で23±0.5℃に冷却吸湿(吸水)状態:
水道水中(23±0.5℃)24時間自然吸水した状態 と定義すれば、気体軸受の軸受部材として使用可能な多
孔質グラファイトの膨潤度は0.02%以下(従来のグ
ラファイトは約0.06〜0.07%)であることが解
る。本実施例の多孔質グラファイトはこれを充分に満足
している。
また、多孔質グラファイトの原料としてはメソカーボン
マイクロビーズ(以下、MCと呼ぶ)も適している。M
Cについては例えば特公昭50−39833号公報に述
べられているような方法で作ることができる。以下、M
Cを素原料として用いた軸受の実施例を説明する。
第4表は、MCの代表的な物性値を示す。また第8図は
、第4図と同様にMCの粒径の累積分布を示すグラフで
ある。
第4表 MCの物性値 MCは形状が真珠に近く通気量の分布もより均一に近づ
くものと予想され、さらに製造上炭素化のための炉内の
昇温速度も大きくすることが可能なため製造時間の短縮
が可能である。
これによる多孔質グラファイトの製造は以下の通りであ
る。まず、CIP(静水圧加圧プレス)成形法により、
ゴム型にMCを充填した後350〜750kgf/cm
2の加圧力で成形し、N2雰囲気中で1100℃で2時
間、ただし昇温速度100℃/H,降温速度400℃/
Hとして焼成(炭素化)を行なった。
次に、本品をAr雰囲気中で2500℃で2時間、ただ
し昇温および降温速度400℃/Hとして黒鉛化を行な
った。そして、機械加工によりできたカーボン材を加工
し、最終的な軸受を得た。なお、寸法は、はぼ前記の多
孔質材の実施例と同じである。これらの軸受について、
前記実施例と同様に通気量の測定ならびに膨潤の測定を
行なった。その結果、成形時の加圧力が400〜800
 kgf/c+n2で気体軸受の好ましい仕様を満たし
、膨潤度も0.02%以下となることがわかった。
一方、第1図においてイオンブレーティングにより形成
した窒化チタンTiNの皮膜2は同図に示す軸受の焼き
付きを防止する。つまり、本実施例による多孔質グラフ
ァイトは従来のグラフウィトより硬度が高く、軸1とし
て従来の硬質クロムメッキ等の方法で皮膜を形成した軸
を使用する場合には、回転中に供給圧力の低下や過負荷
等の異常により軸1と軸受面3aが接触し焼き付きを起
こしてしまう。イオンブレーティングにより形成した窒
化チタンTiNの皮膜は硬度が高く、また窒化チタンT
iNが自己潤滑性をもつことから焼き付きの発生を防止
することができる。
従来例と本発明の実施例との比較を第4表に示す。
第   4   表 O:焼きつかない X:焼きつく 第1図において、軸受の軸受面3aで形成される軸受穴
7と軸1は次のようにして加工する。まず、軸受穴7を
真円度および円筒度等が所定の形状精度となるように仕
上げ、その内径をd3とする。次に、軸受の最適隙間を
αとして、軸1をd、−2αより若干小さい外径寸法d
1で所定の形状精度に仕上げる。この軸1にイオンブレ
ーティングにより皮膜2を外径寸法がd、=d3−2α
となるまで形成する。この時、イオンブレーティングに
よれば皮膜2は軸1に対して均一な膜厚で形成すること
ができ、かつ皮膜の厚さもイオンブレーティングの処理
条件により容易に決定できる。このため軸1を切削ある
いは研削等により加工する際には、真円度および円筒度
等の形状精度がサブミクロンオーダーとなるように仕上
げ加工を行なってから、軸1が必要とする外径寸法d2
までイオンブレーティングにより皮膜2を形成すれば良
い。
このように軸1の表面に窒化チタンTiNの皮膜をイオ
ンブレーティングにより形成することにより、以下の効
果を生ずる。
1) 回転中に、軸と硬度の高い多孔質グラファイトか
らなる軸受面が接触した時の焼き付きを防止することが
できる。
2) 軸と軸受穴の仕上げ加工は、切削や研削等による
形状精度の仕上げとイオンブレーティングによる寸法精
度の仕上げを別々に行なうことにより、従来の切削や研
削等による形状精度と寸法精度の同時仕上げに比較して
、仕上げ加工が容易になり製品の歩留まりが向上する。
第2図に本発明の第2の実施例を示す。同図は多孔質ス
ラスト・ラジアル静圧気体軸受の縦断面図である。21
は軸で、その表面には第1図に示す軸1と同様の方法で
イオンブレーティングによる窒化チタンTiN皮膜が形
成されている。22は軸21の両端に設けられたスラス
ト板、23はスラスト板22のスラスト軸受面25aに
対向する面に形成されたイオンブレーティングによるT
iN皮膜、24は円筒状のラジアル多孔質体、25は円
環状のスラスト多孔質体、26はハウジング、27は給
気孔、28a、28bは給気室、29は排気孔である。
給気孔27から供給された加圧気体は給気室28aから
ラジアル多孔質体24を通り軸受面24aから軸21と
の間の微小隙間に噴出し気体膜を形成し、軸21をラジ
アル方向に支持しながら排気孔29から排出される。一
方、給気室28bからスラスト多孔質体25を通過した
加圧気体は軸受面25aからスラスト板22との間の微
小隙間に噴出し気体膜を形成して釉21をスラスト板2
2を介してスラスト方向に支持しながら排出される。ラ
ジアル多孔質体24およびスラスト多孔質体25は、上
述したようにCIPで成形後焼成および黒鉛化し、通気
孔が均一分散された多孔質グラファイトからなっている
なお、本実施例の多孔質グラファイトは気孔率を17〜
20%にすれば自助振動、流量低下の両問題を防ぐ上で
望ましい。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば軸受面に素材の粒
径がほぼ40μm以下に分布している炭素材料用の素材
を成形、焼成および黒鉛化してなる各通気孔がほぼ均一
に分散された多孔質グラファイトを配しているので、作
業者の経験や熟練度に多く影響され作業時間や工数も多
く必要としコストも高い流量調整作業を省略することが
でき、安定した品質の多孔質静圧気体軸受を安価に製作
できる効果がある。さらに、軸受面に膨潤度が0.02
%以下である多孔質グラファイトを配しているので、気
体軸受を運転する際に気体の湿度の管理をそれ程厳密に
行なう必要がない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例を示すラジアル多孔質
静圧気体軸受の縦断面図、 第2図は、本発明の第2の実施例を示すスラスト・ラジ
アル多孔質静圧気体軸受の縦断面図、第3図は、従来例
および本発明の軸受の軸受面における気体透過流量の分
布をモデル的に表わした図、 第4図は、上記実施例で用いた多孔質グラファイトの素
原料の粒径分布の一例を示すグラフ、第5図は、気体透
過流量の測定方法を説明するための断面図、 第6図は、成形時の加圧力と通気量の関係を示すグラフ
、 第7図は、多孔質グラファイトの吸湿による寸法変化量
を示すグラフ、 第8図′は、多孔質グラファイトの素原料として用いる
ことができるメソカーボンマイクロビーズの粒径分布の
一例を示すグラフである。 1:軸、      2+TiN皮膜、3:多孔質体、
    4:ハウジング、5:給気孔、    6:給
気室、 21:軸・      22ニスラスト板、23:Ti
N皮膜、  24ニラシアル多孔質体、25ニスラスト
多孔質体、 26:ハウジング、  27:給気孔、28a、 28
b :給気室、29:排気孔。 第1図 第2図 (a)                      
         (bン第 3 @ 第4図 ↑ 第 5 図 累社分千% DIAM、        (L1%)第8図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)粒径がほぼ40μm以下に分布している炭素材料
    用の素材を成形、焼成および黒鉛化してなる各通気孔が
    ほぼ均一に分散された多孔質グラファイトを配した軸受
    面と、上記通気孔を介して軸受面と軸との間の微小隙間
    に加圧気体を供給せしめる加圧気体供給手段とを具備す
    ることを特徴とする多孔質静圧気体軸受。
  2. (2)膨潤度=[(吸湿状態の試験片寸法−乾燥状態の
    試験片寸法)/乾燥状態の試験 片寸法]×100 にて定義される膨潤度が0.02%以下である多孔質グ
    ラファイトを配した軸受面と、該多孔質グラファイトの
    通気孔を介して軸受面と軸との間の微小隙間に加圧気体
    を供給せしめる加圧気体供給手段とを具備することを特
    徴とする多孔質静圧気体軸受。
JP62228578A 1986-09-14 1987-09-14 多孔質静圧気体軸受の製造方法 Expired - Lifetime JP2566789B2 (ja)

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