JPS6148563B2 - - Google Patents

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JPS6148563B2
JPS6148563B2 JP57008216A JP821682A JPS6148563B2 JP S6148563 B2 JPS6148563 B2 JP S6148563B2 JP 57008216 A JP57008216 A JP 57008216A JP 821682 A JP821682 A JP 821682A JP S6148563 B2 JPS6148563 B2 JP S6148563B2
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JP
Japan
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binder
melting point
green body
temperature
atmosphere
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JP57008216A
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Ii Uiichi Junia Reimondo
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UITETSUKU JAPAN KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は粒状物質から部品を形成する方法に関
し、更に詳しくは斯る部品を製造する工程で形成
されるグリーン・ボデイからバインダを除去する
方法に関する。
粒状物質から成形品を形成する技術は周知であ
り、この様なシステムの例は、ストリブンス
(Strivens)の米国特許第2939199号、ウイーチ
(Wiech)の米国特許第4197116号、英国特許第
779242号及び同第1516079号、カリイの米国特許
第4011291号及び本出願人に係る特願昭56−4547
号(特開昭57−16103号公報)の各明細書に示さ
れている。これらの先行技術のシステムを見る
時、バインダを除去しながら粒状物質から部品を
製造する技術は徐々に進歩していることが分る
が、これらの先行技術の問題はグリーン・ボデイ
からバインダを除去するのに時間がかかり過ぎる
ということである。勿論、技術の進歩に伴つて前
記時間は徐々に短縮されてはいるが、製造される
部品の形状又は美的外観を損うことなく斯るバイ
ンダ除去に要する時間を最大限短縮することが強
く要望されている。
本発明は、上記先行技術の問題点を解決し、か
つ最終部品の形状又は外観を損うことなく従来の
システムにおけるより遥かに迅速にグリーン・ボ
デイからバインダを除去することができる方法を
提供することである。簡単に言えば、グリーン・
ボデイからの迅速なバインダ除去は、それぞれ異
る融点を有する少なくとも2種類のバインダと好
ましくは離型剤とを含むバインダ系を使用するこ
とにより達成することができる。各バインダ成分
は、カルナウバ・ワツクスの如く融点が異る部分
あるいは成分からなるものであつてもよい。この
様なバインダ系の場合、バインダ系複合物の流動
点又は融点は、最高融点成分及び最低融点成分の
各融点の中間の融点となる。更に、バインダ系が
流動又は溶融する中間温度以上の温度まで温度を
上昇させると、バインダはグリーン・ボデイの表
面に浸出するので除去することができる。
即ち、本発明は焼成に先立ち粒子構成体(グリ
ーン・ボデイ)を膨潤させることなく、また粒子
構成体に剪断力又は張力を作用させることなく、
粒子構成体からバインダを除去した後焼成するこ
とにより粒子構成体から焼結体を製造する方法に
関し、 (1) 所定量の焼結可能な粒状物質及びバインダを
混合して前記粒状物質の各粒子の実質的に全表
面をバインダで被覆し、 (2) 前記工程(1)からの混合物を所望の形状の構成
体、即ちグリーン・ボデイに成形し、 (3) 前記構成体を前記バインダの流動点以上の温
度まで加熱し、 (4) 所定量のバインダを前記構成体表面から除去
するために、前記構成体表面の雰囲気を流動さ
せて不飽和状態とするに充分な流量のバインダ
蒸気に関して非飽和である化学的に比較的不活
性な雰囲気を前記構成体上に送風し、 (5) 前記工程(4)の前記雰囲気を前記構成体近辺か
ら除去することによつてグリーン・ボデイから
バインダを除去する方法を提供するものであ
る。本発明の方法で使用するバインダは、上述
のように、それぞれ異なる融点を有する少くと
も二種類のバインダの成分の混合物である。バ
インダの除去後にグリーン・ボデイを焼成して
粒状物質の粒子を焼結すると所望の部品が得ら
れる。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
上記の如く、本発明によれば、非飽和雰囲気を
グリーン・ボデイ表面に急速に送風し、グリー
ン・ボデイの表面近辺域の雰囲気をバインダ蒸気
で飽和していない状態にすることにより、バイン
ダをバインダの流動点以上の温度に保つたグリー
ン・ボデイの表面から除去することができる。そ
の際、前記特願昭56−4547号に記載されている如
く、吸収材(wicking agent)上にグリーン・ボ
デイを載置し選択した雰囲気ガスを吸収材自身の
表面及びグリーン・ボデイ表面に急速に送風にし
てバインダを蒸発させ、吸収材及びグリーン・ボ
デイ両者からバインダを除去することができる。
前記先行技術に記載の如く吸収材自体のバインダ
吸引力は強力であるが、バインダ物質がグリー
ン・ボデイ表面に達して除去されると、更に吸引
されて多量のバインダがグリーン・ボデイの表面
に引き出されて更に蒸発除去される。蒸発の初期
段階では低融点成分のみが蒸発するので、バイン
ダがグリーン・ボデイから除去されるにつれて、
グリーン・ボデイ内部のバインダ系の融点は次第
に上昇する。これは高融点成分バインダの残留割
合がより多くなるためである。従つて、最高融点
バインダ成分の融点以下に温度を保持している限
り、バインダ系の内部温度を残留バインダ系の流
動点あるいは融点以上の温度まで連続的に上昇さ
せることができる。この様にして、最高融点バイ
ンダ成分によりグリーン・ボデイの剛性は保持さ
れ、グリーン・ボデイの崩壊あるいは形状変化が
防止される。
代表的かつ好ましいバインダは、約170℃で結
晶状から液状に変るポリプロピレンを5〜50重量
%、好ましくは20%含有するものである。更に、
前記バインダは融点約85℃のカルナウバワツクス
を約10重量%含有し、このカルナウバワツクスは
バインダとしての機能の外に離型剤としての作用
を有している。バインダの残部は融点約50℃のパ
ラフインワツクスである。なお、上記バインダ系
に関連して記載した性質を有するものであれば、
適当な他のバインダ物質を使用できることは勿論
のことである。これら他の物質は周知でありかつ
膨大な数になるので本明細書には特に記載しな
い。
上記バインダ系を加熱すると、パラフインワツ
クスが最初にポリプロピレンの分子間隙を介して
グリーン・ボデイの表面まで浸出して蒸発する。
上述の如く、パラフインワツクス及びカルナウバ
ワツクスの総てが除去され、ポリプロピレンの融
点以上の温度に上昇する迄ポリプロピレン自体は
グリーン・ボデイ中に残留している。次いで、ポ
リプロピレンの融点以上まで昇温する。この時点
で、グリーン・ボデイはバインダがなくてもその
まま固着している様にみえる。次いで、使用粒状
物質の焼成温度まで昇温させかつ雰囲気を使用粒
状物質に適するものにして従来法による焼成条件
を整えることができる。
次に添付の図面を用いて本発明のバインダ除去
方法を説明する。
先ず、グリーン・ボデイは前述特許及び特許出
願等に述べられているような公知の方法により形
成される、次いでこれらのグリーン・ボデイから
バインダを除去することが必要となる。
添付の図面から明らかな如く、グリーン・ボデ
イ1をオーブン5内の吸収材(wick)3上に載
置する。前記吸収材3をオーブン内の支持テーブ
ル7上に載せる。吸収材3は透過性であつてもよ
くそれによりその全表面から蒸発を促すことがで
きる。オーブン5は空気用入口9及び排気口11
を有する。送風機13を入口9の近辺に配置し
て、不飽和雰囲気をヒータ15に送風する。この
ヒータ15は温度調節器17で制御されオーブン
内を適切に加熱する。温度調節器17は別の温度
装置19に応じて作動する。前記温度装置19は
オーブン内のグリーン・ボデイ1に密接して配設
されておりグリーン・ボデイを所望の温度とする
ように構成されている。
不飽和空気あるいは適当な雰囲気は、入口21
から流入空気量を調節するバルブ23を介して系
内に導入され、送風機13に達し、送風機により
前記空気はヒータ15を通つてオーブン5に送ら
れ、オーブンを所望温度としかつこの空気はグリ
ーン・ボデイ及び吸収材上に達する。バインダ蒸
気を伴うオーブン5からの空気はオーブン5から
排気口11を介して排出する。この排気のすべて
又は一部は再循環ライン25を介して再循環され
入口空気と混合される。排気の一部は送風機27
により系外に排出される。バインダ蒸気を含む排
出された空気は、そのまま外気中に排出させても
よいが、適当な凝縮器中で温度を低下させること
によりバインダ蒸気を凝縮させ回収再使用するこ
ともできる。
送風機13は高速度でグリーン・ボデイ1上に
空気を送風するように設計されている。上記高速
度とは、グリーン・ボデイ1近辺及びグリーン・
ボデイに接触している雰囲気を常に不飽和状態と
し、バインダが常時グリーン・ボデイの内部から
表面に浸出して更に蒸発を促すような速度であ
る。バインダは又吸収材3の内部に吸引されしか
も送風機から送られて来る空気が急速に吸収材上
を移動してバインダ物質を蒸発させる。吸収材か
らのバインダ除去速度が速いのでグリーン・ボデ
イから吸収材を介してのバインダ除去速度も上昇
する。
バインダは又吸収材内部での蒸発によつても除
去される。しかしながら、吸収材自体への吸収と
吸収材及びグリーン・ボデイ表面からの蒸発との
組合せを利用してバインダの除去速度を向上させ
るのが最上の方法である。
吸収材と、グリーン・ボデイ及び吸収材両表面
に送風され高速度空気での蒸発との組合せは非常
に重要である。この場合、空気速度は部品自体の
形状により変るが吸収材及びグリーン・ボデイの
表面雰囲気が常に非飽和状態に保持されるに充分
な高速度であることが必要である。従つて、雰囲
気は高速度で移動するので部品表面は乱流状態と
なる。この様にして、グリーン・ボデイ表面の雰
囲気とバインダ蒸気との境界層が破られる。勿
論、グリーン・ボデイの表面へのバインダ移行速
度には限界があるので、当然、蒸発によるバイン
ダ除去速度には上限がある。グリーン・ボデイ及
び吸収材表面への空気速度にも又上限があるの
で、限界以上に速度を増大させてもバインダの除
去速度を増大させることはできない。
公知のバインダ蒸気センサ(図示せず)を排出
口11又は系の排出部近辺に配置すれば、系の雰
囲気内のバインダ飽和度を測定することができ
る。この測定結果を利用して入口バルブ23及び
出口バルブ24をコントロールして完全な飽和に
達した時雰囲気を排出させ、同時に排出された雰
囲気を入口の不飽和雰囲気で置換することができ
る。
約20%のポリプロピレン、10%のカルナウバワ
ツクス及び残部のパラフインラツクスからなるバ
インダ系においては、その流動点は約125℃であ
る。従つて、バインダ系を流動させるには、約
110℃から徐々にバインダの温度を上昇させるこ
とが必要である。この時、部品の表面は湿潤状態
から乾燥状態となる。次いで、温度を連続的に上
昇させると、初めパラフインワツクスが除去され
次いでカルナウバワツクスが除去される。この様
に、バインダが除去されるにつれて系の融点は上
昇し、従つてバインダの温度は系の流動温度ある
いは前記流動温度より僅かに上の温度まで上昇す
る。バインダの低融点成分の蒸気圧が、バインダ
混合物の融点以下の温度でかなり高くなるとバイ
ンダ系の温度上昇に限界が生じる。ポリプロピレ
ンを除くバインダ系の全成分が除去されると、バ
インダの約80%が除かれたことになり成型体は多
孔質となる。この成型体は、バインダ除去により
形成された空間と分子の作用により収縮する。
又、この時点で粒状物質系は固定されかつグリー
ン・ボデイは支持バインダがなくてもその形状を
保持しているという特異な現象が生じる。次い
で、系の温度を焼成温度まで上げて炭化及び酸化
作用により残部のバインダを除去し、更に前述先
行技術に関して記載したと同様にして粒状物質の
粒子を更に焼成する。
以下、本発明を実施例により更に詳しく記載す
る。
実施例 平均粒径4〜7ミクロン、比表面積0.34m2/g
の実質的に球状のニツケル粒状物質(Inco形123
ニツケル粉体)350gを35.2gのバインダと混合
した。前記バインダは約150℃で結晶状から液状
に変るポリプロピレン7.0g、融点約85℃のカル
ナウバワツクス3.5g及び融点約50℃のパラフイ
ンワツクス24.7gの混合物であつた。この混合物
を容量4.75(5quart)のHobart実験室用ミキサ
に入れて、170℃の温度でポリプロピレンが溶融
するまで混合した。次いで、更に混合しながら、
0.5時間で150℃まで温度を下げた。均一で適当な
粘度のプラスチゾルが得られた。このプラスチゾ
ルをミキサから取り出し、バインダ系が固化する
迄1時間放冷した。固化物質をプラスチツク用粉
砕機で粉砕し、得られた粉体を容量42g(1.5オ
ンス)の射出成形機に入れた。数ダースのリング
を前記射出成形機で成形した。任意の3個のリン
グをこのバツチ系から取り出し、実験室用紙上
に置いて実験室用オーブンに入れた。オーブンの
形状は図示の通りであり、空気を入口21に注入
しながら温度を周囲温度からバインダ系の融点
(118℃)まで30分間で急速に上昇させた。更に2
時間で温度を直線的に220℃に上げた。次の12時
間で温度を220℃から356.9℃(700〓)まで実質
的に直線的に上昇させ、この間に雰囲気を空気か
ら純粋なアルゴンに変えた。356.9℃(700〓)で
水素を導入して雰囲気をアルゴン90%と水素10%
の混合物にし保持した。次いで、系の温度を690
℃(1300〓)に上げて2時間保持し、更に系を6
時間で直線的に1162.4℃(2150〓)に昇温した。
この温度を1時間保持し、キルンを閉鎖して実質
的に室温まで放冷した。3個のリングをキルンか
ら取り出し、秤量し、比重瓶に入れて各リングの
比重を測定した。比重は0.54g/c.c.であつた。次
に、ASTMの方法により1個の試料の金属切片
を作製してベークライトに埋込み、研磨、エツチ
ングを行い、この試料を顕微鏡にセツトした。こ
の結果、試料全体に亘つて実質的に均一に分布し
ている球状介在物が観察された。介在物は結晶径
より遥かに小さくかつ結晶境界に沿つて介在する
傾向が僅かに伺えた。一般的な外観は無作為に分
布されている微細な球状介在物を有する異物の外
観を呈していた。キルンから取り出された第2の
リングを測定したところ、完全な円形ではなく、
その外径は2.261cm(0.890インチ)〜2.250cm
(0.886インチ)の範囲であつた。この第2リング
を径2.248cm(0.885インチ)の円形ダイ上に載置
し、アーバ・プレスによりダイを介して加圧し
た。リングを測定したところ2.250cm(0.886イン
チ)の実質的に均一な直径を有していた。ダイを
介して加圧された部分は外観上輝いてみえた。比
重瓶で測定したところ、重量チエツクをした後の
密度は8.65であつた。部品の重量は実質的に一定
であつた。第2リングについても、前記の如く金
属切片が作製された。観察の結果、均一な球状介
在物構造はリング外周が圧縮されたことにより変
えられ、最外層の介在物は圧縮されて球体の直径
とほぼ同じ長径を有しかつリングの半径面に沿う
短径を有する扁円形となつていた。リングの内径
に存在する球状介在物はほとんど変化していなか
つた。
実施例 使用粒状物質をニツケルから実質的に球形の平
均粒径4〜6ミクロンの球状鉄に変えた以外実施
例と同様の装置を用いて同様の方法を行つた。
即ち、278.19gの鉄を実施例と同量のバインダ
系と混合した。実施例と同様の方法によりテス
トを行い実施例と実質的に同様の結果を得たが
キルンから取り出したリングの密度はほぼ7.46で
あつた。アーバ・プレスでダイを用いてリングを
圧縮した時実施例と同様な結果が得られた。
実施例 実施例においてニツケル単体の代りにニツケ
ルと鉄の混合物を用いた以外実施例と同様の方
法で実験を行つた。実施例で用いたと同様のニ
ツケル50重量%及び実施例で用いたと同様の鉄
50重量%を用い、これを35.2gの実施例のバイ
ンダ系と混合した。実施例と同様の結果が得ら
れた。キルンから取り出したリングの密度は特に
測定しなかつたが、リングの体積はダイから取り
出した時減少していた。焼成後及びダイから除去
後のリングの重量は実質上同一であつた。顕微鏡
で金属組織学的に観察した製品はニツケルと鉄が
分離しているというより真の合金であることが分
つた。
実施例 粒径1ミクロン以下のFe2O3185.3g(周知の
磁気テープを作製するのに使用するタイプのも
の)を実施例と同様なバインダ系35.2gと混合
し、次いで実施例と同様に処理した。実施例
と同様にしてリングを作製し、バインダを実施例
に記載したと同様にして除去したが、キルン内
での焼成は同様に行わず水素を炉の焼成域に連続
的に導入して炉内を還元雰囲気に保持した。処理
温度を約30分で150℃から356.9℃(700〓)に上
げたが、以下の焼成工程は実施例に記載したの
と同様であつた。原料酸化鉄は焼成雰囲気中の水
素成分により金属鉄に還元されていた。又、焼成
によりリングの体積は実質的に減少していた。酸
留していた焼成片をハンマで叩く前後に比重瓶で
測定した時、破砕が起つていることが定量的に分
つた。更に、比重瓶を用いた定量測定により密度
が増大していることが分つた。本実施例の重要な
点は、出発原料であるFe2O3は脆い物質であり延
性はないが、得られた焼成物質は延性を有してい
たことである。
上記の如く、本発明はグリーン・ボデイからバ
インダを除去する方法及びシステムに関し、バイ
ンダとして少くとも2成分と好ましくは離型剤と
を含有する系であつて、異る融点を示す系を使用
することにより最終部品の形状あるいは外観を損
うことなく、従来法より遥かに迅速にバインダを
グリーン・ボデイから除去することができる。バ
インダ系が流動する中間温度以上まで昇温する
と、バインダはグリーン・ボデイ表面に滲み出し
除去することができる。グリーン・ボデイの表面
からバインダを除去するには、化学的に不活性な
不飽和雰囲気を急速にグリーン・ボデイ表面に送
風し、グリーン・ボデイ表面近辺の雰囲気を常に
バインダ蒸気で飽和させないようにしておけばよ
い。その際、グリーン・ボデイを吸収材(ウイツ
ク)上に載置し、空気を急速に吸収材自身と同時
にグリーン・ボデイ表面に送風してバインダを蒸
発させ、吸収材とグリーン・ボデイの両者からバ
インダを除去することができる。実際に初期段階
で蒸発するのは低融点成分のみであるからバイン
ダがグリーン・ボデイから除去されるにつれて、
高融点成分がより多く残留することになりグリー
ン・ボデイ内のバインダ系の融点は漸次増大す
る。従つて、バインダ系の温度は残留系の流動温
度以上であつて最高融点のバインダ成分以下の温
度まで上昇する。この様にして、最高融点のバイ
ンダ成分によりグリーン・ボデイの剛度が保持さ
れ、グリーン・ボデイの崩壊あるいは形状変形が
防止される。
以上本発明を特定の好ましい実施態様により説
明したが、多くの変形及び改良は当業者にとつて
容易であり、本発明は斯る好ましい態様に限定さ
れるものでないことは明らかである。
【図面の簡単な説明】
添付の図面は、本発明のバインダ除去システム
を概略的に示す図である。 1……グリーン・ボデイ、3……吸収材、5…
…オーブン、7……支持台、9……空気入口、1
1……排気口、13……送風機、15……ヒー
タ、17……温度調節器、19……温度装置、2
1……入口、23……バルブ、25……再循環空
気ライン、27……送風機。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 焼結した粒子構成体として部品を製造するた
    め、所定量の焼結可能な粒状物質と所定量のそれ
    ぞれ異なる融点を有する少くとも二種類のバイン
    ダ成分から成るバインダを混合して前記粒状物質
    の各粒子の実質的に全表面をバインダで被覆する
    工程(1)と、 該工程(1)で得た混合物を所望の形状の構成体、
    即ちグリーン・ボデイに成形する工程(2)と、 前記構成体をバインダ吸収材上に置き、前記バ
    インダの最低融点成分の融点より高く最高融点成
    分の融点より低い所定温度まで加熱するととも
    に、前記構成体表面及び前記吸収材表面の雰囲気
    を流動させて不飽和状態とするに充分な流量のバ
    インダに関して非飽和であり化学的に比較的不活
    性な雰囲気を前記構成体上に送風しその後前記構
    成体近辺から流れ去らせることによつて前記構成
    体から先ず前記バインダの低融点成分を除去する
    工程(3)と、 該工程(3)に引き続いて前記比較的不活性な雰囲
    気の送風を続けながら前記バインダの最高融点成
    分の融点より高く前記粒状物質の焼結温度より低
    い所定温度まで次第に温度を上げることによつて
    前記構成体から前記バインダの全成分を除去する
    工程(4)と から構成され、これによつて、グリーン・ボデイ
    を膨張させること無く従つてグリーン・ボデイに
    剪断力又は張力を作用させることなく焼結前にバ
    インダを除去することを特徴とするグリーン・ボ
    デイからバインダを除去する方法。 2 前記粒状物質が金属類、セラミツクス及びサ
    ーメツト類からなる群より選ばれる物質である特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。 3 前記バインダがポリプロピレン5−50重量
    %、カルナウバワツクス約10重量%及び残部のパ
    ラフインワツクスから成る特許請求の範囲第1項
    又は第2項に記載の方法。
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