JPS631839Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は一般家庭において簡単にコーヒー豆等
を煎ることのできる焙煎器に関するものである。

背 景 従来、コーヒー豆を粉にするコーヒーミルや、
粉にしたコーヒー豆を投入することによつてコー
ヒーを抽出するコーヒー沸し器があつたが、一般
家庭に於いてコーヒー豆を煎るための焙煎器とし
てはあまり知られていなかつた。

又、コーヒーの風味は、コーヒー豆の煎り具合
が重要なポイントとなり、均一にムラなくコーヒ
ー豆を煎ることは困難である。

目 的 本考案は簡単な構造にして容易にコーヒー豆等
の粒状食品を煎ることのできる焙煎器を提供せん
としたもので、特に発煙防止に関するものであ
る。

実施例 １はモーター等の駆動装置２及び後述するタイ
マー等の電装部品を内装する基台にして、その下
部には受台３を形成している。

４は基台１に固着された仕切板にして、駆動装
置２を収納する機械部５と焙煎室６とを仕切るた
めのものであり、その上部にはコーヒー豆等の粒
状食品を供給するための供給口７を、又下部には
常閉型のダンパー８を開閉自在に取り付けた排出
口９を形成している。

１０は上記機械部５と焙煎室６との外周を囲繞
するための略円筒状の外容器にして、その下部に
は基台１側に取り付けられた略円弧状の受部１１
が位置して居り、該受部１１内には略円弧状のト
レー１２が挿脱自在に設けられている。

又、上記外容器１０の機械部５側の上面には粒
状食品を投入するための投入口１３が形成されて
居り、該投入口１３と供給口７とは樋１４にて連
通されている。

１５は上記投入口１３に開閉自在に取り付けら
れた開閉蓋である。

１８は上記外容器１１の前端面開口部に支持板
１９を介して取り付けられるガラス窓２０を有し
た前面蓋、２１は外容器１０の後蓋である。２２
は上記支持板１９と仕切板４との間に回動自在に
枢支された回転軸にして、その先端部には取付板
２３を介してドラム２４が固着されている。

該ドラム２４はその外側壁に多数の小孔２５，
２５……を穿設していると共に、内方に向けて突
出する螺旋状の突条部２６を形成している。この
突条部２６はドラム２４の回転によりその内部の
粒状食品を撹拌すると同時に排出口９側に案内す
る作用をなす。

２７は前記ドラム２４の内部上方に位置する如
く仕切板４に着脱自在に取り付けられた発熱体、
２８は焙煎室７内に穿設された温度センサーであ
る。

２９は外容器１０の内面に適宜間隙を介して取
り付けられた遮熱板にして、焙煎室６からの熱が
外容器１０側に伝達されるのを防止すると共に、
上記発熱体２７からの熱を内方に反射させること
で焙煎効果を高めている。

該遮熱板２９の上面中央部には開口２９ａを設
けると共に、外容器１０の上面中央部にも開口１
０ａを設け、これら開口２９ａ及び１０ａ間には
酸化触媒層１７を設けている。この酸化触媒層１
７はドラム２４内で発生した煙を酸化する作用を
なし、上記発熱体２７近傍に配設されている。

３０は受台２の上方に開口される取出し口にし
て、上記ダンパー８の開成時ドラム２４内の粒状
食品４４をスロープ３１を通して外部に取り出す
ようになつている。

３２は受台２上に着脱自在に設置される冷却用
回転ドラムにして、受容器３３の側板に回転軸３
４を以つて回転自在に枢支されると共に、該回転
軸３４の一端部は基台１の下部機械室３５に設け
られたモーター３６の回転軸３７に動力伝達可能
に係脱自在に取り付けられる。

該冷却用回転ドラム３２は周壁に多数の通気孔
３８，３８……を有して居り、受容器３３の端面
には上記スロープ３１の取出し口３０に対向する
開口３９を穿設している。

この冷却用回転ドラム３２は受台３上に設置さ
れることにより回転軸３４の一端がモーター３６
の回転軸３７に係合されると共に、受容器３３の
開口３９がスロープ３１の取出し口３０に対向位
置するようになつて居り、ダンパー８の開成と同
時にモーター３６に通電されて冷却用回転ドラム
３２が回転するようになつている。

第３図は本考案焙煎器の電気回路図にして、３
９は器体スイツチ、４０は切換接点ａ，ｂ及び切
換接片ｃを有するタイマー切換スイツチ、４１は
該タイマー切換スイツチ４０を切り換えるタイマ
ーモーターにして、上記切換接点ａに焙煎室６内
の温度を検出する温度センサー２８と並列となる
如く接続されて居り、これらタイマーモーター４
１と温度センサー２８の並列回路は発熱体２７に
直列に接続されている。又、切換接点ｂには上記
ダンパー８を開成動作するためのソレノイド４２
と冷却用回転ドラム３２を回転するモーター３６
との並列回路が接続されている。

ここで本考案の動作について説明する。まず最
初、開閉蓋１５を開成し、投入口１３よりコーヒ
ー豆等の粒状食品を投入する一方、タイマーモー
ター４１を所定の時間に設定し、器体スイツチ３
９を閉成する。

すると、タイマー切換スイツチ４０の切換接片
ｃは切換接点ａに接続され、発熱体２７に通電さ
れると共に、駆動装置２に通電され、ドラム２４
が回転される。

而して、発熱体２７への通電によつて焙煎室６
内の温度が所定の温度に達すると、温度センサー
２８がこれを感知して開成するため、タイマーモ
ーター４１及び発熱体２７の直列回路に通電され
る。

従つて、ドラム２４内に投入された粒状食品は
焙煎室６内で所定の時間（タイマーの設定時間）
だけ焙煎されることとなる。

この時、上記粒状食品はドラム２４の回転及び
ドラム２４の外側壁に形成された突条部２６によ
つて撹拌され、螺旋状に形成した上記突条部２６
の作用により常に排出口９へと案内されるように
なつている。

又、粒状食品の撹拌中に剥離した外皮はドラム
２４の小孔２５を通して下方のトレイ１２内に落
下するため焙煎時の立煙が少なく、仮に煙が発生
したとしてもドラム２４の小孔２５，２５……を
通して焙煎室６の上方に至り、ここで酸化触媒層
１７によつて酸化されるため発煙が非常に少なく
なる。

又、トレイ１２は受部１１に着脱自在となつて
いるため粒状食品の外皮が多くなつてきた場合に
は、上記トレイ１２を受部１１より取り外して外
部に捨てればよい。

而して、所定の時間に達すると、タイマー切換
スイツチ４０は切換接点ａから切換接点ｂへと切
り換わり、発熱体２７及びタイマーモーター４１
への通電が遮断されると共に、ソレノイド４２及
びモーター３６に通電される。該ソレノイド４２
の通電によりダンパー８が開成され、ドラム２４
内の焙煎された粒状食品は排出口９よりスロープ
３１、取出し口３０及び開口３９を通して冷却用
回転ドラム３２内に供給される。

一方、上記冷却用回転ドラム３２はモーター３
６にて回転されるため内部の粒状食品は撹拌され
て均一に冷却される。因に、このような冷却装置
がないと、焙煎された粒状食品は外気と接触する
部分では冷却されるが、外気と接触しない内側の
粒状食品は相互の熱影響によつて焙煎が進行し結
局は焙煎むらが生じるという欠点がある。

効 果 本考案は、以上の如く駆動装置によつて回転さ
れるドラムと、該ドラム内に設けられる加熱用の
発熱体とを備え、このドラム内に粒状食品を投入
して焙煎する焙煎器に於いて、該ドラムの上方に
位置してドラム内から発生した煙を酸化する酸化
触媒層を配設したものであるから、焙煎時にドラ
ム側から煙が発生しても該煙はドラム上方に設け
た酸化触媒層によつて迅速且つ確実に除去される
ので発煙を極力抑えることができるという顕著な
効果を奏し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案焙煎器の側面断面図、第２図は
本考案焙煎器の正面断面図、第３図は本考案焙煎
器の電気回路図を示す。 ２……駆動装置、１７……酸化触媒層、２４…
…ドラム、２７……発熱体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動装置によつて回転されるドラムと、該ドラ
   ム内に設けられる加熱用の発熱体とを備え、この
   ドラム内に粒状食品を投入して焙煎する焙煎器に
   於いて、該ドラムの上方に位置してドラム内から
   発生した煙を酸化する酸化触媒層を配設した事を
   特徴としてなる焙煎器。