JPS6318289Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は樹脂バンパのランプ取付部構造に関
するものである。

一般に樹脂バンパに内蔵されているランプは、
バンパを保持するビームなどの構造部材に取付け
られている。すなわちランプはバンパに固設され
ているから、軽衝突によりバンパに衝撃がかかり
バンパが後退するようなとき、ランプにも衝撃が
かかり損傷を被るようになる。

そこで樹脂バンパにランプハウジングを一体成
形で形成するようにしたものが実開昭55−25539
号公報に示されている。

これに対して本考案は、ランプをバンパとは別
部品に形成して組立て、軽衝突時にバンパを保持
しているビームに対してバンパとランプとがとも
に後退するようにしてある。これによりランプの
損傷防止を図るとともに、衝突によりバンパが変
形するようなとき、バンパのみを取かえて修理費
用の低減を図るようにしてある。

次に本考案の構造を第１図〜第３図に示す実施
例によつて説明する。

樹脂バンパ１は車体側のビーム２に保持され、
バンパ１の凹部１ａの内方にランプ３が固設され
る。ランプ３は、灯体５にパツキン６を介してレ
ンズ７を取付け、灯体５の奥部に設けたソケツト
８にバルブ９を取付けるようになつている。

灯体５は凹部１ａに設けた開口部１ｂに嵌挿さ
れる。そして第３図に示すように、凹部１ａのフ
ランジ部１ｃにスプリングナツト１０を取付けて
おき、タツピングスクリユ１１をレンズ７とパツ
キン６と灯体５にそれぞれ設けた取付孔に挿通し
てスプリングナツト１０にねじ込み、ランプ３を
バンパ１に結合する。

バンパ１は第２図に示すようにしてビーム２に
保持される。すなわち凹部１ａの上下の外壁１ｄ
を互に平行面に形成し、またビーム２に上下の内
縁からなる窓部２ａを形成する。そして窓部２ａ
で凹部１ａの上下の外壁１ｄを挟むようにする。
こうして窓部２ａに対して外壁１ｄは前後方向
（第２図では左右方向）に摺動可能の状態で支持
される。ただし常時は窓部２ａの端縁２ｂが外壁
１ｄに設けたストツパ部１ｅに当接していて、ビ
ーム２に対しバンパ１は定置される。

またビーム２の上下の外縁を折り返して縁部２
ｃを形成し、これをバンパ１の外縁に設けた上下
の溝部１ｆに挿入して係止する。こうしてビーム
２の外縁においてバンパ１が支持される。さらに
第３図に示すようにバンパ１の要所にクリツプ部
１ｇを延設し、これをビーム２に設けた挿通孔２
ｄの内に摺動可能に嵌装して、ビーム２にバンパ
１が支持される。

このような構造になつているから、軽衝突時に
バンパ１に対してその正面部のＦ方向から衝撃が
かかるとき、バンパ１の外縁は溝部１ｆにビーム
２の縁部２ｃが係止しているから移動しないが、
バンパ１の凹部１ａのまわりの部分は後退し変形
して１′の状態になる。すなわちビーム２の窓部
２ａの内を凹部１ａの外壁１ｄが摺動移動し、外
壁１ｄのストツパ部１ｅが窓部２ａの端縁２ｂか
ら離れる。このときランプ３はバンパ１の凹部１
ａとともに移動して３′の状態になる。

本考案は前述のように、ランプを固設したバン
パの凹部をビームに設けた窓部の内に摺動可能に
支持するようにしてあるから、常時においてバン
パが確実にビームに保持されるとともに、軽衝突
によりバンパが後退し、また変形するようなと
き、ランプがともに後退移動しランプの損傷が防
止される。すなわち衝突の衝撃はバンパの移動お
よび変形により吸収され、ランプは破損を免かれ
るから、衝撃による修理範囲が小規模で済むとい
う利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例によるランプ取付部ま
わりの正面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線の拡大断
面図、第３図は第１図Ｂ−Ｂ線の拡大断面図であ
る。 １，１′……樹脂バンパ、１ａ……凹部、１ｂ
……開口部、１ｃ……フランジ部、１ｄ……外
壁、１ｅ……ストツパ部、１ｆ……溝部、１ｇ…
…クリツプ部、２……ビーム、２ａ……窓部、２
ｂ……端縁、２ｃ……縁部、２ｄ……挿通孔、
３，３′……ランプ、５……灯体、６……パツキ
ン、７……レンズ、８……ソケツト、９……バル
ブ、１０……スプリングナツト、１１……タツピ
ングスクリユ、Ｆ……衝撃がかかる方向。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ランプを内蔵しビームにより保持される樹脂バ
   ンパにおいて、該ランプを該バンパの凹部の内に
   固設するとともに、該凹部を該ビームに設けた窓
   部の内に前後方向に摺動可能に支持してなる樹脂
   バンパのランプ取付部構造。