JPS63181844A - 重合タイプの折板屋根における運搬装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、重合タイプの折板屋根の葺成に際して作業員
の安全を確保し、作業員を少数にでき、ひいては施工効
率を格段と向上させることができる１重合タイプの折板
屋根における運搬装置に関する。

〔従来の技術及びその問題点〕

従来の大型面積の重合タイプの折板屋根の葺成は、まず
折板屋根板を施工するロール成形機を構造物の屋根施工
箇所の高さに据え付けて、このロール成形機より折板屋
根板を成形加工し、この折板屋根板の長手方向と同一方
向となるように、屋根施工箇所に適宜の間隔をおいて配
置した作業具が、その折板屋根板を支持運搬して梁等の
構造材上に葺成していた。

ところが、前記ロール成形機は重量物であり、しかも高
所に据え付けることから、極めて強固なる足場が組み立
てられており、ロール成形機を容易に移動することは極
めて困難であった。そのため、折板屋根を葺成する場合
には、一般に、ロール成形機の据付箇所付近より、成形
した折板屋根板を運搬して順次葺成していた。即ち、そ
のロール成形機の据付箇所付近の葺成法箇所より、未葺
成済箇所まで折板Ｍｍ板を作業員が運搬しなければなら
なかった。その運搬作業は、運搬時に折板屋根板に変形
等を生じさせないように、作業員全員が歩調を合わせて
移動しなければならず、これは作業員の歩幅９歩く速度
が夫々異なり、特に、折板屋根板が長尺の場合には、重
量も重くなり、作業員を多数必要とし、折板屋根板の運
搬は困難なものであった。また、折板屋根は、山部と谷
部とが交互に連続する形状となっており、歩行には著し
く不適であり、作業員が転倒する危険もあり、高所でも
あり、作業員は常に安全面に気を配る必要もあるし、葺
成法箇所が次第に広くなって、未葺成箇所とロール成形
機との距離が長くなると作業員の運搬距離も増え、折板
屋根の施工能率が低下する等の問題点があった。

一方、折板屋根板を所定位置に配置して、構造材上の受
金具に固着するのは、僅かに少数の作業員で済み、この
運搬のみにかかわった多くの作業員が無駄となり、効率
的に作業員が働けない、これらの理由によって、従来の
大型面積の折板屋根の葺成は多数の作業員を必要として
施工費用が高騰しつつも、施工性が悪く、安全施工の面
からも、この分野の改善が切望されている。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで発明者は、前記問題点等を解決すべく鋭意、研究
を重ねた結果、本発明を、台車の下面側に摺動帯板を設
けて、台車が重合タイプの折板屋根の山形部の頂面上を
前後方向に摺動自在とし、原動車と従動車間との間に輪
状無端可撓体を巻き掛けし、この輪状無端可撓体の外周
に、一対の駆動突起を所定間隔に複数設け、その原動車
をモータ駆動部にて回動可能として駆動体とし、原動車
及び従動車が台車の前後方向垂直面上を回動するように
駆動体を台車に設け、駆動体の下側箇所に位置する。少
なくとも一対の駆動突起を、折板屋根の山形部の上側両
隅角部に、上側より常時、抱持係合させたこと等により
、重合タイプの折板屋根の葺成に際して作業員の安全を
確保し、作業員を少数にでき、ひいては施工効率を格段
と向上させることができ、前記の問題点等を解決したも
のである。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を第１図乃至第１９図に基づいて
説明する。

Ａは運搬機であって、台車１の上面側にリフト２が載置
固着され、台車１の下面側には移動用車輪３，３．・・
・・・・が台車ｌの前後方向垂直面上を回動可能に設け
られている。その台車１の実施例としては、第１図に示
すように、軽量Ｃ形鋼等にて略方形状の枠体１ａが形成
され、この枠体１ａ上に平坦状の金属板１ｂが固着され
たものであり、全体として軽量に構成されていることが
好ましい。

リフト２は台車１の前後方向（第２図の左右方向）前側
（第２図において右側）に載置固着されている。このリ
フト２は、第２図に示すように、垂直状の主柱２ａ及び
横杆状の支杆２ｂとが逆り字状に形成され、その支杆２
ｂの先端が台車１の前方より外方に位置するように構成
されている。

その支杆２ｂの先端には、ワイヤ等で昇降可能のフック
２Ｃが設けられている。このフック２Ｃの昇降機構は手
動又は電動による。前記リフト２は台車１に載置可能で
あれば、前記実施例に限定されない。

移動用車輪３は門形状の軸受４に軸支されており、さら
に、この軸受４が、断面偏平門形状の車輪筺体５に固着
され、この車輪筐体５が台車１の下面側、゛具体的には
、金属板１ｂの裏面側に固着されている（第１図乃至第
３図参照）。その移動用車輪３の実施例としては、第４
図に示すように、円板状のものや、或は第５図に示すよ
うに、円筒状のもの等がある。その円筒状の移動用車輪
３の場合には、台車１又は車輪筺体５の幅方向に複数の
列に設けられている。また、台車１の前後方向における
移動用車輪３．３の前後の間隔が山形部１０ｂの頂面の
幅を超えないものとされている。

具体的には、移動用車輪３，３．・・・のピッチｐ。

ｐ、・・・は、第６図に示すように、台車１の前後方向
では、後述する折板屋根Ｂの山形部１０ｂの頂面の幅Ｗ
よりも狭い間隔をおいて設けられている。

６は駆動体であって、台車１に設けられ、主に原動車６
ａ、従動車６ｂ、チェーン又はベルト等の輪状無端可撓
体６ｃ、一対の駆動突起６ｄ、６ｄ及びモータ駆動部６
ｒより構成されている。具体的には、原動車６ａ、従動
車６ｂが、ともに台車１の前後方向略垂直面上を回動可
能となり、且つ原動車６ａ及び従動車６ｂが台車１の前
後方向と同一方向になるように軸受６ｇ、６ｇ等で台車
１の金属板ｌｂ上に軸支されている。原動車６ａ及び従
動車６ｂには、輪状無端可撓体６Ｃが巻き掛けられて、
原動車６ａがモータ駆動部６ｆにて回動して原動車６ａ
に連動した輪状無端可撓体６Ｃを介して従動車６ｂが回
動する構成となっている。

その輪状無端可撓体６Ｃの外周には、この長手方向に所
定間隔（山形部１０ｂの頂面の幅を有する間隔）をおい
た、一対の駆動突起６ｄ、６ｄ。

・・・が、適宜の間隔に複数（実施例では４カ所）設け
られている。また、台車１の金属板１ｂの略中夫には前
後方向に縦長の開ロアが形成され、第１図、第３図に示
すように、原動車６ａ、従動車６ｂ９輪状無端可撓体６
ｃの夫々の下部個所が、開ロアより台車１の下側面に突
出するように構成されている。或いは、駆動体６の下側
個所に位置する。一対の駆動突起６ｄ、６ｄのみが、そ
の間ロアより台車１の下面側に突出する構成されること
もある。

また、第１８図に示すように、台車１に開ロアを設けず
に、駆動体６の原動車６ａ、従動車６ｂを台車１の幅方
向の外方に位置させることもあり、この実施例において
も、その駆動体６の下側箇所に位置する。一対の駆動突
起６ｄ、６ｄは、移動用車輪３の下端より下側に存在す
ることは、開ロアを設けた実施例と同様である。

駆動体６は、原動車６ａと従動車６ｂとスプロケットと
が使用され、輪状無端可撓体６Ｃにはチェーンが使用さ
れる鎖伝動タイプとすることが多く、チェーンには、第
８図に示すような、駆動突起６ｄの取付可能な取付用片
６　Ｃ＋　＋　　６　ｃ　１が設けられている。

また、原動車６ａ、従動車６ｂにベルト車が使用され、
輪状無端可撓体６Ｃとしてゴム等の弾性を有するベルト
が使用されるベルト伝動タイプにすることもある（第１
７図参照）、そのベルトには、一対の駆動突起６ｄ、６
ｄが一体成形されている。この駆動突起６ｄの具体的な
実施例としては、駆動突起６ｄ、６ｄ、・・・の複数の
うち、台車１の下面側に位置する。一対の駆動突起６ｄ
、６ｄにて、折板屋根Ｂの山形部１０ｂの頂面の両隅角
箇所が、上側から抱持係合される。さらに、具体的には
、輪状無端可撓体６Ｃの外周の全長が、折板屋根Ｂの隣
接する山形部１０ｂ、１０ｂの距離ｎの約４倍（約４ｎ
）の長さに形成され、この輪状無端可撓体６ｃの外周に
、山形部１０ｂの頂面の幅より僅に広幅の間隔を有した
、一対の駆動突起６ｄ、６ｄが設けられている。

さらに、この一対の駆動突起６ｄ、６ｄが輪状無端可撓
体６ｃに等間隔に４組設けられている。

即ち、隣接する。一対の駆動突起６ｄ、６ｄと他の一対
との相互の間隔は、隣接する山形部１０ｂ。

１０ｂと等間隔に形成されている。このとき、原動車６
ａと従動車６ｂとの軸心間距離は、隣接する山形部１０
ｂ、１０ｂ間の距離に等しく構成されている。

その駆動体６は、原動車６ａ、従動車６ｂにスプロケッ
トが使用され、輪状無端可撓体６ｃにはチェーンが使用
され、鎖伝動タイプとすることが多く、チェーンには、
駆動突起６ｄを固着する取付用片６ｃ＋、　　６ｃ＋を
設けたものが使用される（第１図参照）。

また、原動車６ａ、従動車６ｂにベルト車が使用され、
輪状無端可撓体６ｃとしてゴム等の弾性を有するベルト
が使用されるベルト伝動タイプにすることもある（第７
図参照）、このときベルトには、一対の駆動突起６ｄ、
６ｄが一体成形される。

その駆動突起６ｄの実施例としては、第８図に示すよう
に、台形状の突起部６ｄ＋の両側に固定片６ｄ、が形成
されたものである。この場合輪状無端可撓体６ｃはチェ
ーンが使用され、このチェーンのリンクには取付用片６
ｃｌが設けられている。そして、駆動突起６ｄの固定片
６ｄｘがチェーンタイプの輪状無端可撓体６ｃの取付用
片６ｃ、にボルト・ナツト等の固着具にて固着される。

また、一対の駆動突起６ｄ、６ｄの別の実施例としては
、第９図に示すように、左右対称２つの傾斜板状の駆動
突起６ｄ、６ｄが固定片６６ｔによって一体形成された
もので、全体的に偏平門形状をなし、一部材にて構成さ
れている。これは、山形部１０ｂの頂面の幅が比較的狭
い場合に使用されるものであり、前記実施例同様にチェ
ーンタイプの輪状無端可撓体６ｃの取付用片６ｃ＋にそ
の固定片６ｄｚがボルト・ナツト等の固着具にて固着さ
れる。そして、駆動突起６ｄの固定片６ｄｔが前記チェ
ーンタイプの輪状無端可撓体６Ｃの取付用片６ｃ、にボ
ルト・ナツト等の固着具にて固着されている。

また、突起部６ｄ＋の抱持係合面には、必要に応じて、
ゴム、合成樹脂等の緩衝材６ｅが貼着されている。

モータ駆動部６ｆは、モータ６ｆｔと減速機６ｆｔより
なり、原動車６ａは、減速機６ｆｔの出力軸に固着され
ている（第２図、第３図参照）、モータ駆動部６ｆが始
動することによって、原動車６ａ及び輪状無端可撓体６
ｃが回動し、一対の駆動突起６ｄ、６ｄは折板屋根Ｂの
山形部１０ｂの頂面の両隅角箇所を、上側から抱持係合
され、輪状無端可撓体６Ｃの回動につれて、山形部１０
ｂを台車１の後方に押し出すことにより、運搬機Ａを折
板屋根Ｂ上で移動させる。

輪状無端可撓体６ｃの外周には、実施例では、一対の駆
動突起６ｄ、６ｄ、・・・が等間隔のピッチｍ、ｍ、・
・・にて４個所設けられていることが多く、駆動体６の
下側箇所に位置する。少なくとも一対の駆動突起６ｄ、
６ｄは常時、山形部１０ｂの頂面の両隅角箇所に抱持係
合する状態となっている。

また、第１１図、第１２図に示すように、山形部１０ｂ
の頂面に接近し、抱持係合を開始しようとする。一対の
駆動突起６ｄ、６ｄは、その隣接する前位の一対の駆動
突起６ｄ、６ｄが同じく前位の山形部１０ｂの頂面より
離脱を完了すると同時に、抱持係合することが好ましく
、原動車６ａ及び従動車６ｂの軸心間の距離１輪状無端
可撓体６ｃの外周の長さ、及び一対の駆動突起６ｄ、６
ｄの内の相互の間隔、その一対同士の間隔は前記構成と
なるように実験にて決定されている。

８は摺動帯板であって、スキー板状をなし、台車１の下
面側に２枚取り付けられている。この場合には、移動用
車輪３．３は使用されない、９は受台であって、台車１
の上面側前方に設けられている。その受台９には、逆台
形状の受部９ａが形成されており、折板屋根板１０の底
部１０ａ及び山形部１０ｂの傾斜面を抱持することがで
きるものである。

折板屋根Ｂは、金属板製の折板屋根板１０，１０、・・
・にて施工されるものであり、この折板屋根板１０の底
部１０ａの両側に山形部１０ｂ、１０ｂが一体形成され
、これが長手方向に適宜の長さ又は長尺に形成されてい
る。底部１０ａが広幅には、中間山形部が形成されるこ
ともある。そして、隣接する折板屋根板１０．１０の山
形部１０ｂ、１０ｂが重合され、折板型ｍＢが葺成され
る。この葺成された折板屋根Ｂの山形部１０ｂ、１０ｂ
。

・・・の間隔は等間隔でピッチｎ、ｎ、・・・に構成さ
れ、該ピッチｎは、前記ピ２千ｍより、僅かに小さな値
となっていることが多い、１１は母屋等の構造材、１２
は折板屋根板１０を構造材１１上に固着する受金具、１
３は折板屋根板１０を成形するロール成形機、１４は折
板型ＩＢの原材料となるロール状金属板である。

図中１５はハンガーであって、ローブの両端に係止金具
１５ａ、１５ａが固着されたものである。

〔作用〕

本発明において、まず、運搬機Ａを折板屋根Ｂ上に載置
し、駆動体６下側、即ち、台車１の下面側の、一対の駆
動突起６ｄ、６ｄを山形部１０ｂの頂面両隅角箇所に抱
持係合させる。このとき、原動車６ａは時計方向に回転
するものとし、初期状態においては、台車１の下面側の
一対の駆動突起６ｄ、６ｄは原動車６ａと従動車６ｂの
中間に位置するものとする（第１０図参照）、この状態
でモータ駆動部６ｆを始動させ、原動車６ａを時計方向
に回転させる。山形部１０ｂの上側両隅箇所に抱持係合
した。一対の駆動突起６ｄ、６ｄは、台車１に対して後
方（第１１図において左方向）に移動させ、これによっ
て、山形部１０ｂを台車１の後方に押し出すことになり
、運搬機Ａは折板屋根Ｂ上を前進（第１１図において右
方向）する。

運搬機Ａが前進するにつれて、次位の、一対の駆動突起
６ｄ、６ｄが前位の山形部１０ｂに隣接する次位の山形
部１０ｂに接近する（第１２図参照）、ただし、前位及
び後位の関係は、任意に決めた。一対の駆動突起６ｄ、
６ｄ及び山形部１０ｂを前位とし、これらの次位に位置
する。一対の駆動突起６ｄ、６ｄ及び山形部１０ｂを次
位とする。次いで、次位の一対の駆動突起６ｄ、６ｄと
次位の山形部１０ｂの両隅角箇所との抱持係合が開始さ
れ（第１３図参照）、これら次位の一対の駆動突起６ｄ
、６ｄと次位の山形部１０ｂとによって、ｉ！！搬機搬
機前進が継続される。また、前位の一対の駆動突起６ｄ
、６ｄが従動車６ｂの位置に到達したときより、前位の
山形部１０ｂの両隅角箇所からの離脱が開始される（第
１３図参照）。

これらが、順次繰り返えされて、運搬機Ａが折板屋根Ｂ
上を移動する。

次に、本発明にて折板屋根Ｂの葺成を第１４図乃至第１
６図にて説明する。

折板屋根板ＩＯを成形するロール成形機１３は、折板Ｗ
根Ｂの葺成箇所において軒先かつ妻側に設置されている
０次いで、ロール成形機１３に、ロール状金属ｖｉ１４
が挿入され、折板屋根板１０が成形されつつ運搬機Ａ、
　Ａ、・・・上に送り出されて、運搬機Ａ、　Ａ、・・
・上に載置される。具体的には、運搬機Ａにリフト２等
を設けているときには、このリフト２を使用する０次い
で、夫々の運搬機Ａ。

Ａ、・・・を同時に始動させ、折板屋根板１０を折板屋
根Ｂの未葺成箇所まで運搬し、折板屋根板１０を構造材
１１．１１．・・・上に載置し、運搬機Ａ。

Ａ、・・・を最初の位置に戻し、前述の作業を順次行う
。

〔発明の効果〕

まず、特許請求の範囲第１項記載の発明においては、台
車１の下面側に摺動帯板８を設けて、台車１が重合タイ
プの折板屋根Ｂの山形部Ｊｏｂの頂面上を前後方向に摺
動自在とし、原動車６ａと従動車６ｂ間との間に輪状無
端可撓体６ｃを巻き掛けし、この輪状無端可撓体６Ｃの
外周に、一対の駆動突起６ｄ、６ｄを所定間隔に複数設
け、その原動車６ａをモータ駆動部６ｆにて回動可能と
して駆動体６とし、原動車６ａ及び従動車６ｂが台車ｌ
の前後方向垂直面上を回動するように駆動体６を台車ｌ
に設け、駆動体６の下側箇所に位置する。少な（とも一
対の駆動突起６ｄ、６ｄを、折板屋根Ｂの山形部１０ｂ
の上側両隅角部に、上側より常時、ｔ２！持保合させた
９重合タイプの折板屋根における運搬装置としたことに
より、まず第１に作業員を極めて少数にでき、重合タイ
プの折板屋根Ｂの施工性を格段と向上できるし、第２に
作業員の安全を確保でき、第３に比較的スムーズに運搬
させることができるし、第４に折板屋根板１０に負担を
かけずに折板屋根Ｂ上に運搬できる等の効果を奏する。

これらの効果を詳述すると、まず、従来、特に、大型面
積の折板屋根Ｂの葺成においては、ロール成形機１３を
折板屋根Ｂの葺成箇所に据え付け、このロール成形機１
３より折板屋根板１０を成形し、後は、その成形された
折板屋根板ｌＯを一寓の間隔に並んだ作業員が支持して
母屋等の構造材１１上に葺成するものであるが、ロール
成形機１３は一旦据え付けると容易に移動できるもので
はないので、葺成法箇所（普通はロール成形機１３の据
付箇所付近より葺成が完了してゆく）より未葺成箇所ま
で、その折板屋根板１０を作業員が運搬しなければなら
ない。特に、折板屋根板１０が長尺の場合には、多数の
作業員が必要となり、しかも折板屋根板１０を構造材１
１に受金具１２を介して固着する作業は極めて少数の作
業員で充分のため、運搬のみを行う作業員（実際にはこ
れらが殆どを占める）は有効に使うことができず、屋根
施工において極めて大きな無駄となっていた。

Ｌ７かるに、本発明では、台車１に駆動体６を設け、こ
の駆動体６によって台車１が折板屋根Ｂ上を摺動帯板８
を介して自走することができるので１、従来の折板屋根
Ｂ上における折板屋根板１０等の運搬作業を多数の作業
員にとってかわることができ、台車１の駆動体６を始動
させるに必要な最少の作業員のみを確保すれば、従来と
比較して極めて多数の作業員を削減することができ、作
業員を有効に働けるようにでき、施工性を格段と向上で
きる。このように、従来に比較して作業員を格段と少な
くできることで事故の発生も少なくできる。

特に、折板屋根Ｂの葺成で最も多数の作業員を必要とす
る折板屋根板ｌＯの運搬作業は、その折板屋ｍＢは、山
部と谷部とが交互に連続する形状で、歩行に不適である
ため、作業員が転倒しやすく、高所でもあり、危険な作
業であり、事故の発生率が最も高いものであったが、こ
の危険な作業を全て本発明にて行うことにより、運搬作
業に従事する作業員を殆ど不要とし、作業員はただ台車
１の動きのみを監視するだけでよく、作業員の安全を確
保することができるものである。

特に、台車１の下面側に摺動帯板８を設けて、台車１が
折板屋根Ｂ上に摺動自在とした１重合タイプの折板屋根
における運搬装置としたことにより、台車１が駆動体６
により進行するときに、波形状の折板であっても、比較
的滑らかに進行することができる。即ち、台車１及びこ
れに載置等した折板屋根板ＩＯの荷重は、その摺動帯板
８にて支え、この摺動帯板８が、折板屋根Ｂの山形部１
０ｂ、１０ｂ、・・・上を摺動しつつ移動できる効果が
ある。

また、本発明においては、台車１に設けた駆動体６は、
その原動車６ａと従動車６ｂ間との間に輪状無端可撓体
６ｃを巻き掛けし、この輪状無端可撓体６Ｃの外周に、
一対の駆動突起６ｄ、６ｄを所定間隔に複数設け、゛駆
動体６の下側箇所に位置する。少なくとも一対の駆動突
起６ｄ、６ｄを、折板屋根Ｂの山形部１０ｂの上側両隅
角部に、上側より常時、抱持係合させたので、台車１が
折板屋根Ｂ上をすべることなく一定の速度で進行できる
ため、台車１を複数同時に進行させても、全ての台車１
が進んだり遅れたりすることなく同時間で所定位置に到
達することができる。これは、その折板屋根Ｂに設けた
一定間隔のピッチｎ、　　ｎ。

・・・に設けた山形部１０ｂ、１０ｂ、・・・が、運搬
機Ａの被送り部（機械要素のラックと同等）としての役
割をなしているためである。このため、複数の台車１．
１．・・・に一本の長尺なる折板屋根板ｌＯを！！置し
て進行させても、折板屋根板１０に曲げを与えたり、タ
ワミを生ぜしめることなく運搬できる。

さらに、駆動突起６ｄ、６ｄが折板屋根Ｂの山形部１０
ｂの上側両隅角部に、上側より常時、抱持係合している
ので、台車１の進行方向が勾配になっていても上り方向
に対しては確実に登って行くことができるし、また下り
方向に対しては台車１及びこれにｓ！置した折板屋根板
１０等の重量によって、すべり落ちることなく一定速度
を常に保つことができるものである。さらに、停止時に
おいても駆動突起６ｄ、６ｄが山形部１０ｂの上側両隅
角部に、上側より常時、抱持係合していることによって
確実に停止でき、折板屋根板１０を安定した状態で葺成
することができる効果がある。

次に、特許請求の範囲第２項に記載の発明においては、
前記特許請求の範囲第１項に記載の発明の内の、台車１
の下面側に摺動帯板８を設けて、台車１が重合タイプの
折板屋根Ｂの山形部１０ｂの頂面上を前後方向に摺動自
在としたことを、台車１の下面側に移動用車輪３，３．
・・・を列設し、且つ台車１の前後方向における移動用
車輪の前後の間隔が重合タイプの山形部１０ｂの頂面の
幅を超えないようにし、台車１が折板屋根Ｂの山形部１
０ｂの頂面上を前後方向に転動自在としたことにより、
台車ｌが直接折板屋根Ｂ上を滑るときに滑り摩擦力をそ
の移動用車輪３．３．・・・によってころがり、摩擦力
に変換して摩擦力を小さくし、さらに、山形部１０ｂの
頂面には少なくとも１つの移動用車輪３が転動しており
、台車１が駆動体６によって、容易に移動できる。従っ
て、駆動体６のモータ駆動部６ｆのモータ６ｆｔを比較
的小出力のものとしてもよく経済的であるし、台車１に
重量物を載置しても台車１の動きが純くなることもない
利点がある。

さらに、重合タイプの折板屋ｍＢは、山形部１ｏｂの頂
面は略平坦状になっており、この山形部１０ｂの頂面と
台車１に設けた移動用車輪３，３゜・・・との相乗的作
用によって、台車１は折板屋根Ｂ上を上下方向にほとん
ど振動せずに移動できるので、台車１上に載置した搬入
物が落下することを防止することができる。

また、重合タイプの折板屋根Ｂの山形部１０ｂの頂面ば
比較的広幅であるので、台車１の下面側に取り付ける移
動用車輪３，３．・・・の前後方向の間隔に余裕をもた
せることができ、ひいては、移動用車輪３，３．・・・
の数を少なくでき、移動用車輪３．３．・・・による重
量の増加を防止し、騒音を小さくできる利点もある。

この外の構成は、特許請求の範囲第１項記載の発明と同
等であるため、これと同等の効果を奏する。

次に、特許請求の範囲第３項記載の発明においては、前
記特許請求の範囲第２項記載の発明に、前記台車ｌの上
面側に巻上昇降可能のフック２Ｃを有するリフト２を設
けたことにより、複数の台車１，１．・・・のフック２
ｃ、２ｃ、・・・にて、長尺な折板屋根板１０を吊着し
て運搬して、所望の位置においての昇降等の折板屋根板
１０の取扱が容易、且つ迅速にでき、ひいては屋根施工
能率を向上させることができるし、さらには、例え、各
台車工、■、・・・の進行速度に多少の差が生じても、
フック２Ｃはリフト２より適宜の範囲を揺動できるので
、折板屋根板１０に大きな負↑旦がかからず、タワミを
生じさせることがない利点もある。

この外の構成は、特許請求の範囲第２項記載の発明と同
等であるため、これと同等の効果を発揮しうる。

なお、一対の駆動突起６ｄ、６ｄにて山形部１０ｂの上
側両隅角箇所に抱持保合する部分に、ゴム又は軟質性の
合成樹脂等にて形成した緩衝材６ｅを貼着すれば、山形
部１０ｂの上側両隅角箇所に、一対の駆動突起６ｄ、６
ｄが抱持係合するときに、山形部１０ｂを傷めることを
防止し、さらに揺動、騒音の発生も防止することができ
る。

また、第１９図に示すように、台車１前方に折板屋根板
１０を抱持可能な受台９を設ければ、折板屋根板１０を
負担のかからない状態で運搬することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであって、その第１図
は本発明の一部切除した斜視図、第２図は本発明の一部
断面にした側面図、第３図は本発明の一部断面にした正
面図、第４図、第５図は移動用車輪個所の縦断正面図、
第６図は山形部上を転動する台車の要部断面図、第７図
は一対の駆動突起の実施例の側面図、第８図は第７図の
駆動突起の斜視図、第９図は第７図とは別の実施例の駆
動突起の側面図、第１０図乃至第１３図は折板屋根上を
転動する状態を示す略示図、第１４図は折板屋根板をロ
ール成形機より成形して台車に載置する状態を示す略示
図、第１５図、第１６図は重合タイプの折板屋根を本発
明にて葺成する工程を示す略示平面図、第１７図は第１
図とは別の本発明の実施例の要部略示図、第１８図は第
３図とは別の実施例の本発明の縦断正面図、第１９図は
第１図とは別の実施例の本発明の一部切除した斜視図で
ある。 １・・・・・・台車、　　　　２・・・・・・リフト、
２Ｃ・・・・・・フック、　　　３・・・・・・移動用
車輪、６・・・・・・駆動体、　　６ａ・・・・・・原
動車、６ｂ・・・・・・従動車、　　６Ｃ・・・・・・
輪状無端可撓体、６ｄ・・・・・・駆動突起、　６ｆ・
・・・・・モータ駆動部、Ｂ・・・・・・折板屋根、１
０ｂ・・・・・・山形部。 特　許　出　願　人　　三見金属工業株式会社第８図 第７図 第９図 紐

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）台車の下面側に摺動帯板を設けて、台車が重合タ
   イプの折板屋根の山形部の頂面上を前後方向に摺動自在
   とし、原動車と従動車間との間に輪状無端可撓体を巻き
   掛けし、この輪状無端可撓体の外周に、一対の駆動突起
   を所定間隔に複数設け、その原動車をモータ駆動部にて
   回動可能として駆動体とし、原動車及び従動車が台車の
   前後方向垂直面上を回動するように駆動体を台車に設け
   、駆動体の下側箇所に位置する、少なくとも一対の駆動
   突起を、折板屋根の山形部の上側両隅角部に、上側より
   常時、抱持係合させたことを特徴とした重合タイプの折
   板屋根における運搬装置。
2. （２）台車の下面側に移動用車輪を列設し、且つ台車の
   前後方向における移動用車輪の前後の間隔が重合タイプ
   の山形部の頂面の幅を超えないようにし、台車が折板屋
   根の山形部の頂面上を前後方向に転動自在とし、原動車
   と従動車間との間に輪状無端可撓体を巻き掛けし、この
   輪状無端可撓体の外周に、一対の駆動突起を所定間隔に
   複数設け、その原動車をモータ駆動部にて回動可能とし
   ・・・・・・動体とし、原動車及び従動車が台車の前後
   方向垂直面上を回動するように駆動体を台車に設け、駆
   動体の下側箇所に位置する、少なくとも一対の駆動突起
   を、折板屋根の山形部の上側両隅角部に、上側より常時
   、抱持係合させたことを特徴とした重合タイプの折板屋
   根における運搬装置。
3. （３）台車の下面側に移動用車輪を列設し、且つ台車の
   前後方向における移動用車輪の前後の間隔が重合タイプ
   の山形部の頂面の幅を超えないようにし、台車が折板屋
   根の山形部の頂面上を前後方向に転動自在とし、原動車
   と従動車間との間に輪状無端可撓体を巻き掛けし、この
   輪状無端可撓体の外周に、一対の駆動突起を所定間隔に
   複数設け、その原動車をモータ駆動部にて回動可能とし
   ・・・・・・動体とし、原動車及び従動車が台車の前後
   方向垂直面上を回動するように駆動体を台車に設け、駆
   動体の下側箇所に位置する、少なくとも一対の駆動突起
   を、折板屋根の山形部の上側両隅角部に、上側より常時
   、抱持係合させ、前記台車の上面側に巻上昇降可能のフ
   ックを有するリフトを設けたことを特徴とした重合タイ
   プの折板屋根における運搬装置。