JPS6317981Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はオープンシヨーケースに関し、オー
プンシヨーケースの保冷カバー（通常ナイトカバ
ーと称する）使用時のオープンシヨーケース冷蔵
室内の露つき防止と、熱遮断性能の向上を図るも
ので、特にオープンシヨーケースの保冷カバーに
関するものである。

第１図は従来のオープンシヨーケースの例で２
重エアカーテン方式オープンシヨーケースを示す
側面断面図である。図において１は前面に商品出
し入れ用開口２を有するオープンシヨーケース容
器、３は上記容器１を商品を収容する冷蔵室４と
冷気循環ダクト６とに区画するダクト板、５は冷
気循環ダクト６とガードエア循環ダクト７を区画
するダクト板、８は上記ダクト６に連通し、上記
商品出し入れ用開口２の上方開口縁に設けられた
第１吹出口でこの場合は冷気吹出口９は上記ダク
ト７に連通し、上記商品出し入れ用開口２の上方
開口縁に設けられた第２吹出口で、この場合はガ
ードエア吹出口、１０は上記冷気吹出口８に対向
する下方開口縁に設けられ、上記ダクト６に連通
した第１吸込口でこの場合は冷気吸込口、１１は
上記ガードエア吹出口９に対向する下方開口縁に
設けられ、上記ダクト７に連通した第２吸込口で
この場合はガードエア吸込口、１２及び１４は上
記ダクト６に設けた送風機及び冷却器で、両者を
合わせて冷却送風機という。１３は上記ダクト７
に設けた送風機、１５は商品載置棚、１６はオー
プンシヨーケース容器側板、１７は上記商品出し
入れ用開口２を遮閉する保冷カバー（通常ナイト
カバーと称する）、１８は保冷カバー１７を収納
する保冷カバー収納器である。

また、第２図は従来の２重エアカーテン方式オ
ープンシヨーケースのうち２分割されたナイトカ
バーを有したオープンシヨーケースの正面図であ
る。保冷カバー１７ａと１７ｂの間に約20mmのす
き間Ａ、保冷カバー１７ａ，１７ｂとオープンシ
ヨーケース側板１６ａ，１６ｂの間に約10mmのす
き間Ｂが形成されている。

以上のように構成されたオープンシヨーケース
は、上記送風機１２及び冷却器１４を運転するこ
とにより、第１吸込口１０から吸い込まれた空気
が冷却器１４で冷却され、ダクト６を経て第１吹
出口８から冷気として吹き出され、再び第１吸い
込み口１０に吸い込まれ、商品出し入れ用開口部
２に冷却側エアカーテンが形成され、それにより
冷蔵室４を所望の温度に保持している。また、例
えば昼間などの商品の出し入れを行なう場合、保
冷カバー１７は保冷カバー収納器１８に収納され
ているのでこの時冷却側エアカーテンに対してオ
ープンシヨーケース容器１外から外気が侵入して
冷蔵室４の温度が上昇する。この外気侵入量を小
さくして冷却側エアカーテンの性能を十分発揮さ
せるために、送風機１３を運転することにより、
第２吸込口１１から冷却側エアカーテンの気体と
外気の混合気体で、冷却側エアカーテンの気体と
外気の中間温度の空気を吸い込み、ダクト７を経
て第２吹出口９からガードエアとして吹き出され
冷却側エアカーテンに沿つて流れ再び第２吸込口
１１に吸い込まれるガード側エアカーテンを形成
させている。

次に、例えば夜間等商品の出し入れを行なわな
い場合、商品出し入れ用開口部２を開けておく必
要がないので、省エネルギーのため保冷カバー１
７によつて開口部２を閉鎖している。しかし、夜
間でもガード側エアカーテンを形成して運転を行
なつている。

一方、保冷カバーは通常冷蔵室４を冷却するた
めの冷却側エアカーテンよりも冷蔵室外側へ設置
され、かつ第１図に示すようにガードエア吹出口
よりもなお冷蔵室外の位置に設けられている。

従来の保冷カバーは以上のように構成されてい
るので、第２吹出口９より吹き出されたガード側
エアカーテン流と保冷カバー１７の間に負圧領域
が形成されること、及びエアカーテン流の保冷カ
バー１７への壁面付着作用などのため、保冷カバ
ー１７とオープンシヨーケース側板１６の間に形
成された隙間Ｂ、またオープンシヨーケースの前
面開口部２が長い場合に分割して設けられる保冷
カバー間の隙間Ａから外気が冷蔵室４へ吸い込ま
れ、冷蔵室４の壁面に結露を生じる。さらに、吸
い込まれた外気が冷気とともに第１吸込口１０か
ら吸込まれるため、冷却器１４の負荷が増すなど
の欠点があつた。第３図は、２分割されたナイト
カバーを有したオープンシヨーケースの冷蔵室４
の壁面への結露の様子を示す斜視図であり、結露
部分を点点状模様により示している。オープンシ
ヨーケース両端部の結露は、保冷カバー２とオー
プンシヨーケース側板１６の間に形成された隙間
Ｂからの外気の侵入に起因する結露、また、オー
プンシヨーケース中央部の結露は、二枚に分割さ
れた保冷カバー同志の隙間Ａからの外気の侵入に
起因する結露である。また、ガード側エアカーテ
ンを通過した侵入外気が冷蔵室４へ入つてくるの
で、エネルギー損失が大きい欠点があつた。

この考案は上記のような従来のものの欠点を除
去するためになされたもので、開口を有する冷蔵
室を設けた容器、気体を冷却した風する冷却送風
機を有し、冷却送風された空気を開口の一端に設
けた第１吹出口から吹出し、他端に設けた第１吸
込口から吸込み再び冷却送風されるように循環さ
せ、開口に冷却側エアカーテンを形成する手段、
送風機を有し冷却側エアカーテンの外気側で開口
の一端に第２吹出口を他端に第２吸込口を設け、
送風機により第２吹出口から気体を吹き出し第２
吸込口から気体を吸込んで冷却側エアカーテンの
外側にガード側エアカーテンを形成する手段を備
えたオープンシヨーケースにおいて、冷却側エア
カーテンとガード側エアカーテンの間に使用時に
気体の送風方向とほゞ直交する方向に引出し張ら
れる収納可能な保冷カバーを設けるとともに、上
記容器の側板が上記ガード側エアーカーテンの位
置より外気側に張り出すようにすることにより、
オープンシヨーケース冷蔵室内への外気の侵入を
防ぎ、冷蔵室内の露つき防止と省エネルギー化を
図るものである。

以下この考案の一実施例の二重エアカーテン方
式オープンシヨーケースを第４図の側面断面図及
び第５図におけるオープンシヨーケースを上から
見たときの部分説明図に基いて説明する。図にお
いて１〜１５は上記従来装置と全く同一のもの
で、１９はオープンシヨーケース側板、２０はシ
ート状で巻き取り収納可能な保冷カバー、２１は
保冷カバー収納器で容器１外に設けられている
が、側壁１９内に納めてもよい。冷気循環ダクト
６と第１吹出口８と第１吸込口１０と送風機１２
と冷却器１４とで冷却側エアカーテン形成手段
が、ガードエア循環ダクト７と第２吹出口９と第
２吸込口１１と送風機１３とでガード側エアカー
テン形成手段が構成されている。

上記のように構成されたオープンシヨーケース
において、保冷カバーは二重エアカーテンの第１
吹出口８と第２吹出口９との隔壁と、第１吸込口
１０と第２吸込口１１の隔壁を結ぶ位置に設けら
れ、保冷カバー収納器２１から気体の送風方向と
ほゞ直交する方向に、この場合は水平方向に引き
出して使用する。またオープンシヨーケース側板
１９は、保冷カバー２０を完全に覆うことができ
るように従来のものより前面へ、即ちガード側エ
アーカーテンより外気側へ張り出している。これ
により、オープンシヨーケース容器１側面、エア
ーカーテン側端部から冷蔵室４への外気の侵入を
防止できるとともに、商品収容室は完全に近い状
態で密閉できる。したがつてこのように保冷カバ
ーを設けることにより、夜間などの保冷カバー使
用時には冷蔵室４は冷却側エアカーテンのみを含
んだ閉空間となり冷却器１４を通るのは冷蔵室４
の冷気のみとなり、冷蔵室４の商品品質管理上の
冷却のためのエネルギーが少なくなり、さらには
夜間のガードエア送風機の停止、さらにはエアカ
ーテン送風能力の低減をも可能とし、省エネルギ
ー効果を発揮しうる。また、保冷カバー２０の外
側に沿つてガード側エアカーテン流が流れている
ので保冷カバーの熱遮断性能が上昇する。さらに
エアカーテン流の流線上に保冷カバー２０が位置
しているので、従来例のような巻き込み領域がな
くなり、外気の侵入による冷蔵室４の壁面への結
露を防止できる。さらにまた、保冷カバー２０を
気体の送風方向に沿つた縦張りでなく、水平方向
に引出し横張りにしているので、縦張りにした場
合には、例えば第１吹出口８と第２吹出口９間に
保冷カバー２０が収納され、保冷カバー収納器２
１が設けられている場合、冷却側エアカーテン流
とガード側エアカーテン流との間に隔りが生じる
ため、この部分で渦が生じて冷却側エアカーテン
流とガード側エアカーテン流の間の混合を促すこ
とになり、外気侵入量が増加し、ひいてはオープ
ンシヨーケースの性能低下をひきおこすという問
題が想起されるが、この場合には第１吹出口８と
第２吹出口９の間隙が狭くシヤープであるので、
上記のような問題が生じることはない。以上の各
要因により、冷却器１４の省エネルギーと同時に
収納物の品質維持の信頼性向上を達成することが
できる。

なお上記実施例は二重エアカーテン方式オープ
ンシヨーケースについてのものであるが、三重エ
アカーテン方式やその他の多重エアカーテン方式
についても保冷カバーを最も温度の低いエアカー
テンの外側に沿つて設けることにより同様の動作
を期待できる。

第６図は、三重エアカーテン方式に適用した例
であり、上記実施例の第２吹出口の庫外側にさら
にエアカーテンの吹出口２２を有しエアカーテン
形成手段が施されているが、保冷カバー２０は上
記実施例と同じく冷却側エアカーテンの外側に沿
つて設けられている。

また、上記実施例では、保冷カバー収納器は、
オープンシヨーケースの正面から見て左端に位置
しているが、右端に設けても、更に左右に分割さ
せて中央部に保冷カバー接合部があつても、所期
の目的を達成し得ることは言うまでもない。

さて、上記実施例では、保冷カバー側面の気密
性については特に注意していないが、第７図の部
分的説明図に示すように、保冷カバーのガイドレ
ール２３及び２４を設けることにより、保冷カバ
ー側面の気密性が上昇する。更に、ナイトカバー
先端に、第８図の保冷カバー部分図に示すような
磁石２５を全幅もしくは部分的に取り付けること
により容易に開閉できるようになり、さらにはカ
バー間の気密性も上昇させることができる。

この考案は以上説明したとうり、開口を有する
冷蔵室を設けた容器、気体を冷却し送風する冷却
送風機を有し、冷却送風された空気を開口の一端
に設けた第１吹出口から吹出し、他端に設けた第
１吸込口から吸込み再び冷却送風されるように循
環させ、開口に冷却側エアカーテンを形成する手
段、送風機を有し、冷却側エアカーテンの外気側
で開口の一端に第２吹出口を他端に第２吸込口を
設け、送風機により第２吹出口から気体を吹き出
し第２吸込口から気体を吸込んで冷却側エアカー
テンの外側にガード側エアカーテンを形成する手
段を備えたオープンシヨーケースにおいて、冷却
側エアカーテンとガード側エアカーテンの間に使
用時に気体の送風方向とほゞ直交する方向に引出
し張られる収納可能な保冷カバーを設けるととも
に、上記容器の側板が上記ガード側エアーカーテ
ンの位置より外気側に張り出すようにすることに
より、オープンシヨーケース冷蔵室内への外気の
侵入が防げ、室内の露つき防止化及び省エネルギ
ー化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のオープンシヨーケースを示す側
面断面図、第２図は従来のオープンシヨーケース
を示す正面図、第３図は従来のオープンシヨーケ
ースの冷蔵室内の結露の様子を示す斜視図、第４
図はこの考案の一実施例の二重エアカーテン方式
オープンシヨーケースを示す断面図第５図は保冷
カバーの取付位置を示す、オープンシヨーケース
を上から見たときの部分説明図、第６図はこの考
案の他の実施例の三重エアカーテン方式オープン
シヨーケースを示す部分的側面断面図、第７図は
この考案の実施例に係わる保冷カバーガイドレー
ルの部分説明図、第８図はこの考案の実施例に係
わる保冷カバー先端部を示す部分正面図である。 図において、１はオープンシヨーケース容器、
２は商品出し入れ用開口、３はダクト板、４は冷
蔵室、５はダクト板、６は冷気循環ダクト、７は
ガードエア循環ダクト、８は第１吹出口でこの場
合は冷気吹出口、９は第２吹出口でこの場合はガ
ードエア吹出口、１０は第１吸込口でこの場合は
冷気吸込口、１１は第２吸込口でこの場合はガー
ドエア吸込口、１２及び１３は送風機、１４は冷
却器、１５は商品載置棚、１６はオープンシヨー
ケース側板、１７は保冷カバー、１８は保冷カバ
ー収納器、１９はオープンシヨーケース側板、２
０は保冷カバー、２１は保冷カバー収納器、２２
は三重エアカーテン最外側吹出口、２３及び２４
は保冷カバーガイドレール、２５は磁石であり、
冷気循環ダクト６と第１吹出口８と第１吸込口１
０と送風機１２及び冷却器１４とで冷却側エアカ
ーテン形成手段を、ガードエア循環ダクト７と第
２吹出口９と第２吸込口１１と送風機１３とでガ
ード側エアカーテン形成手段が構成されている。
なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示
す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 開口を有する冷蔵室を設けた容器、気体を冷
   却し送風する冷却送風機を有し、上記冷却送風
   機で冷却送風された冷気を上記開口の一端に設
   けた第１吹出口から吹出し、他端に設けた第１
   吸込口から吸込み再び冷却送風されるように循
   環させ、上記開口に冷却側エアーカーテンを形
   成する手段、送風機を有し、冷却側エアーカー
   テンの外気側で上記開口の一端に第２吹出口を
   他端に第２吸込口を設け、上記送風機により第
   ２吹出口から気体を吹出し第２吸込口より吸込
   んで、冷却側エアーカーテンの外気側にガード
   側エアーカーテンを形成する手段を備えたもの
   において、上記冷却側エアーカーテンとガード
   側エアーカーテンとの間に使用時に気体の送風
   方向とほぼ直交する方向に引出し張られる収納
   可能な保冷カバーを設けるとともに、上記容器
   の側板が上記ガード側エアーカーテンの位置よ
   り外気側に張り出すようにしたことを特徴とす
   るオープンシヨーケース。 (2) 保冷カバーの端部を容器に設けたガイドレー
   ルにより保持し冷蔵室内の気密性を高めるよう
   にしたことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載のオープンシヨーケース。