JPS6317927B2 - - Google Patents

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JPS6317927B2
JPS6317927B2 JP54034266A JP3426679A JPS6317927B2 JP S6317927 B2 JPS6317927 B2 JP S6317927B2 JP 54034266 A JP54034266 A JP 54034266A JP 3426679 A JP3426679 A JP 3426679A JP S6317927 B2 JPS6317927 B2 JP S6317927B2
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JP
Japan
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polyester
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yarn
antistatic
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Application number
JP54034266A
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Inventor
Masaharu Yamamoto
Shigeru Yanagida
Kyoshi Nakagawa
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP3426679A priority Critical patent/JPS55128017A/ja
Publication of JPS55128017A publication Critical patent/JPS55128017A/ja
Publication of JPS6317927B2 publication Critical patent/JPS6317927B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は制電性を有する改質ポリエステル系複
合繊維に関するものである。さらに詳しくは制電
性に有効なブロツクポリエーテルアミド組成物を
繊維中に局在化してなる僅かな制電性成分によつ
て高度の制電性を有する易染性のポリエステル系
複合繊維に関するものである。 周知のようにポリエステル繊維は優れた物理
的、化学的特性を有するので多方面に応用されて
いる。しかしながらポリエステル繊維は染色しに
くく、鮮明な色を出しにくいという欠点がある。
これを改善するために、特公昭34−10497号公報
には3,5−ジ(カルボメトキシ)ベンゼンスル
ホン酸ソーダに代表されるスルホネート基含有化
合物を第3成分として共重合することが提案され
ている。3,5−ジ(カルボメトキシ)ベンゼン
スルホン酸ソーダを共重合することにより易染性
と染色鮮明性は改善される反面、著しく静電気が
発生しやすくなるという欠点があり、その応用分
野は一部分制限されている。 従来から、ポリエステル繊維の帯電性を低減も
しくは防止するため数多くの提案がなされてい
る。 例えば、繊維表面に帯電防止剤を塗布する方
法、繊維表面に親水性物質をグラフト重合する方
法、制電性物質を練込む方法などが提案されてい
る。 たとえば、特公昭44−905号公報,特公昭44−
911号公報には複合繊維の芯部に未変性のポリエ
ステルを配し、さや部に制電性を有するブロツク
ポリエーテルアミド、またはブロツクポリエーテ
ルアミドとポリアミドの混合物を配する技術が開
示されている。 しかし、この技術によつても解決できない問題
がある。これらの問題点を列挙すると (1) 紡糸時の単糸間溶着および未延伸糸のパツケ
ージ上での繊維間溶着による解舒性の不良 (2) 芯成分のポリエステルとさや成分との密着性
が劣るため、延伸時,仮ヨリ加工時などの後工
程でのはく離がおこり糸の特性を損ねること (3) 分散染料で染色した場合の耐光堅牢度が低下
すること などがある。また特公昭47−24176号公報,特公
昭48−13169号公報にはポリアルキレンエーテル
を含有するポリエステルまたはポリアルキレンエ
ーテルとアニオン界面活性剤を含有するポリエス
テルを芯成分とし、ポリエステルをさや成分とす
るポリエステル系複合繊維に関する技術が開示さ
れている。これらに開示されている技術では、さ
や成分にブロツクポリエーテルアミドまたはブロ
ツクポリエーテルアミドとポリアミドの混合物を
使用することによつて生じる前述した欠点は改善
されるが、制電性が不足するという欠点がある。 また、特公昭52−31450号公報には芯成分に導
電性カーボンブラツクを含む熱可塑性重合体を配
することにより、制電性を改善しようとする提案
がなされている。この技術により制電性は著しく
改善されるが、黒色のカーボンブラツクを使用す
るため着色は避けられず、一般的な用途に使用で
きないという大きな欠点がある。 本発明の目的は上記した従来技術の欠点を解消
し、易染性で優れた制電性を有するポリエステル
繊維を提供するものである。 上記目的を達成する本発明の構成は、有機金属
塩を1〜10重量%およびフエノール系抗酸化剤を
1〜10重量%を含有するブロツクポリエーテルア
ミド組成物中のポリアルキレンエーテルの繊維全
体に占める比率が0.10〜5重量%となるごとく、
ブロツクポリエーテルアミドをポリエステルに混
合せしめてなる混合物を芯部とし、3,5−ジ
(カルボキシ)ベンゼンスルホン酸ソーダまたは
その誘導体をポリエステル重合体の酸成分含有量
を基準にして1モル%〜7モル%共重合したポリ
エステルをさや部とする易染性ポリエステル系制
電性複合繊維である。 本発明で用いられるブロツクポリエーテルアミ
ド組成物中の有機金属塩、フエノール系抗酸化剤
とは次のとおりである。ここでいう有機金属塩と
は、ドデシルベンゼンスルホン酸,トリデシルベ
ンゼンスルホン酸,ノニルベンゼンスルホン酸,
ヘキサデシルスルホン酸,ドデシルスルホン酸な
どのスルホン酸とナトリウム,カリウム,リチウ
ムなどのアルカリ金属から形成されるスルホン酸
のアルカリ金属塩,ジステアリルリン酸ソーダな
どのリン酸のアルカリ金属塩、その他有機カルボ
ン酸のアルカリ金属塩などがあり、なかでもドデ
シルベンゼンスルホン酸ソーダなどのスルホン酸
の金属塩が良好である。 フエノール系抗酸化剤としては、例えば1,
3,5トリメチル−2,4,6−トリ(3,5ジ
−Tert−ブチル4−ヒドロキシベンジル)ベン
ゼン,2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−
Tert−ブチルフエノール)、2,6−ジ−Tert−
ブチルフエノールなどのフエノール系水酸基の隣
接位置に立体障害を有する置換基のはいつたフエ
ノール系誘導体である。 ブロツクポリエーテルアミドとはポリエーテル
とポリアミドとのブロツク共重合体のことであ
り、ポリエーテルとポリアミドとの単なるブレン
ド物は本発明でいうブロツクポリエーテルアミド
に含まれない。 ブロツクポリエーテルアミドを構成するポリエ
ーテルとはポリアルキレンエーテルのことであ
り、ポリエチレンエーテル,ポリプロピレンエー
テル,ポリエチレンプロピレンエーテルなどのエ
チレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキ
サイドの重合生成物である。これらポリエーテル
の分子量は1000以上好ましくは3000〜8000のもの
がよく、なかでもポリエチレングリコールの使用
が最も適している。 一方、ブロツクポリエーテルアミドを構成する
ポリアミドはナイロン6,ナイロン8,ナイロン
12,ナイロン66,ナイロン610のようなホモポリ
アミドあるいはこれら同志または他の共重合成分
を含む共重合体で、ポリアミド形成成分の重縮合
反応により生成するホモまたはコポリアミドであ
る。 ブロツクポリエーテルアミドの製造法として
は、たとえばポリアルキレングリコールの両末端
をシアノエチル化した後、水素添加してポリアル
キレンエーテルジアミンとし、これをアジピン酸
やセバシン酸などの適当なジカルボン酸と反応せ
しめてナイロン塩を合成し、この塩と前記ポリア
ミド形成するモノマとを重縮合する方法およびポ
リアルキレングリコールの両末端をアミノ化して
ポリアルキレンエーテルジアミンとした後、前記
の方法と同じ方法で重縮合する方法などが挙げら
れるが、これらのブロツクポリエーテルアミドの
製造方法をとくに限定するものではない。ブロツ
クポリエーテルアミド中のポリエーテル成分対ポ
リアミド成分の重量比は30〜70対70〜30が適当で
ある。 ブロツクポリエーテルアミドの重縮合方法もと
くに限定されるものではなく、通常の公知のポリ
アミドの重縮合法たとえばナイロン6などでよく
採用される常圧重合法またはナイロン66などに採
用される加圧重合法などが回分式、連続式をとわ
ず採用することができる。 ブロツクポリエーテルアミド組成物中の有機金
属塩の比率は1〜10重量%とする必要がある。1
重量%以下では制電性向上作用が不足し、10重量
%以上ではブロツクポリエーテルアミド組成物の
溶融粘度の低下による筋形成能の悪化によりかえ
つて制電性が低下する。 また、フエノール系抗酸化剤のブロツクポリエ
ーテルアミド組成物中の比率は1〜10重量%とす
る必要があり、1重量%未満では製糸工程、仮ヨ
リなどの糸加工工程、フアブリツクの染色、およ
び仕上工程などにおける熱酸化劣化による制電性
の悪化を十分に抑制することは困難となり、また
10重量%を越えると添加しても熱酸化抑制効果は
飽和し、それ以上の効果は認め難い。 なお、本発明のブロツクポリエーテルアミド組
成物に対し有機金属塩、およびフエノール系抗酸
化剤の外につや消剤,着色防止剤,螢光剤,耐光
剤,顔料などの他の添加剤を加えることは何らさ
しつかえない。 本発明において、芯部に使用するポリエステル
は、溶融紡糸可能な繊維形成性の合成縮合ポリエ
ステルであり、適当なジカルボン酸化合物および
その誘導体と適当なジヒドロキシ化合物およびそ
の誘導体からなる縮重合体である。 適当なジカルボン酸としてはテレフタル酸,イ
ソフタル酸などがある。適当なジヒドロキシ化合
物としてはエチレングリコール,テトラメチレン
グリコール,1,4−ビス(ヒドロキシ)シクロ
ヘキサンなどがある。適当なヒドロキシカルボン
酸とはヒドロキシエトキシ安息香酸がある。とり
わけ、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレ
ンテレフタレートが好ましい。これらのポリエス
テルは他の構成成分として上述の化合物以外のも
のを含んでいてもよい。たとえば5−ナトリウム
スルホイソフタル酸などのスルホン化カルボン酸
をポリエステルの酸成分を基準にして1〜7モル
%,アジピン酸,セバシン酸などの脂肪族ジカル
ボン酸などの1種または2種以上の改質剤を含む
こともあり得る。公知のつや消剤,着色防止剤,
耐光剤,螢光剤,顔料などの添加剤を加えること
は何らさしつかえない。また、芯部に使用するポ
リエステルはさや部と同一であつてもよい。さや
部に使用するポリエステルは3,5−ジ(カルボ
キシ)ベンゼンスルホン酸ソーダまたはその誘導
体をポリエステルの酸成分含有量を基準にして1
モル%〜7モル%共重合した溶融紡糸可能な繊維
形成性のポリエチレンテレフタレート,ポリブチ
レンテレフタレートであり、1モル%未満では易
染性付与効果が乏しく、7モル%より大では糸に
した場合の強度が低くなりすぎ実用上問題とな
る。これらのポリエステルには他の構成成分とし
て、ポリエステル酸成分含有量を基準にして、1
モル%〜10モル%のアジピン酸,セバシン酸など
の脂肪族ジカルボン酸を含んでいてもよい。ま
た、公知のつや消剤,着色防止剤,耐光剤,螢光
剤,顔料などの添加剤を加えることは何らさしつ
かえない。 これらのポリエステルをさや芯状に複合紡糸す
る方法としては公知の複合紡糸技術を採用するこ
とができる。 さや、芯の複合比率は任意に選択することがで
きるが、フイブリル化による品質低下を抑制する
ために芯部の比率が5〜50重量%であり、さや部
の比率が95〜50重量%であることが好ましい。さ
や、芯の複合状態は同心,扁心いずれでもよいが
同心状に配置することがとくに好ましいが、芯が
さやの外形断面に接しなければ、芯部の形状は特
に限定しない。 また、繊維断面の形状は丸断面、公知の異形断
面および丸断面と異形断面が混在していてもよ
い。 本発明は有機金属塩を1〜10重量%およびフエ
ノール系抗酸化剤を1〜10重量%を含有するブロ
ツクポリエーテルアミド組成物のポリアルキレン
エーテル成分の繊維全体に占める比率が0.1〜5
重量%となるごとく、ブロツクポリエーテルアミ
ド組成物をポリエステルに混合せしめてなる混合
物を芯部とし、3,5−ジ(カルボキシ)ベンゼ
ンスルホン酸ソーダまたは、その誘導体をポリエ
ステル重合体の酸成分含有量を基準にして1モル
%〜7モル%共重合したポリエステルをさや部と
することにより、優れた耐久性と良好な制電性、
易滑性を有するばかりでなく、通常のポリエステ
ル糸と同等の白度,耐熱性,耐光性,染色耐光堅
牢性を有し、芯部とさや部のはく離が生じること
がなく、かつフイブリル化による品質低下のない
ポリエステル繊維を従来の制電糸にみられたよう
な製糸上のトラブルもなく製造することができ
る。 繊維全体に占めるポリアルキレンエーテル成分
の比率が、0.10重量%未満では十分な制電性を付
与することができず、また5重量%を越す場合制
電性の向上効果が飽和しそれ以上の向上は期待で
きないばかりでなく、添加量上昇による糸特性の
悪化が生じてくる。繊維全体に占めるポリアルキ
レンエーテル成分の比率は0.1〜1重量%とする
のがとくに好ましい。 本発明によつて得られた制電性ポリエステル繊
維は、従来のポリエステル繊維の各種用途、すな
わち通常のフイラメント、ステープルなどの分野
にそのまま適用可能である。また、本発明による
繊維と制電性を有しない一般の合成繊維、アセテ
ート,レーヨンなどの半合成繊維,綿,羊毛,麻
などの天然繊維と混紡,合糸,合撚,または交編
織することによつて制電性の良好な布帛を得るこ
とができる。 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。 なお、実施例中で用いた相対粘度,極限粘度,
電気比抵抗,摩擦帯電圧,フイブリル化性は、次
に示す方法で測定した値である。 〔ブロツクポリエーテルアミド組成物の相対粘
度〕 試料を70%の抱水クロラール中に1%濃度にな
るように溶解し、これをオストワルド粘度計によ
り25℃で測定した値である。 〔ポリエステルの極限粘度〕 試料をオルトクロロフエノール溶媒に溶解し、
オストワルド粘度計により25℃で測定した値であ
る。 〔電気比抵抗〕 試料を0.2%のアニオン界面活性剤の弱アルカ
リ水溶液中で電気洗濯機を用いて2時間洗濯後、
水洗,乾燥する。ついで、該試料を長さ(L)5cm、
繊度(D)1000デニールの繊維束に引き揃えて20℃、
40%RH下で2日間調温した後、振動容量型微小
電位測定装置により、印加電圧500Vで試料の抵
抗を測定し次式により算出する。 ρ=R×D/9×105×L×d ρ:体積固有抵抗(Ω・cm) R:抵抗(Ω) d:試料密度(g/cm3) D:繊度(デニール) L:試料長(cm) 〔摩擦帯電圧〕 京大化研式ロータリースタテイクテスター(興
亜商会製)により、摩擦対象布としてあらかじめ
のり抜き,精練,標白した綿の平織カナキン3号
(目付100g/m2)を用いローター回転数400rpm,
印加電圧100V,温度20℃,相対粘度30%の雰囲
気中で測定した値である。 〔フイブリル化性〕 第1図にフイブリル化試験機の既略図を示す。 湿潤状態の試料(染色した編織物)1を摩擦布
2との摩擦面積が12.5cm2になるように、ヘツド3
にホルダー4を使つて取り付け、その上に荷重5
の和が750gになるようにする。 一方、摩擦台6を滑り止め用のサンドペーパー
7を介して取り付け、85r.p.mで偏心回転させ、
10分間摩擦を行つた後、試料1をはずしフイブリ
ル化の程度を肉眼で判定する。 すなわち、フイブリル化が起つている場合には
摩擦された部分が摩擦されていない部分に比べて
白く見えるので、摩擦された部分が白く見える状
態を観察し次の5段階に分けて判定した。 5級:フロステイングが認められない。 4級:わずかにフロステイングが認められる程
度。 3級:ややフロステイングが認められる。 2級:かなりフロステイングが目立つ。 1級:フロステイングが著しく認められる。 実施例 1 ポリエチレングリコールにアルカリ触媒の存在
下でアクリロニトリルを反応させ、さらに水素添
加反応を行なうことにより両末端の97%以上がア
ミノ基であるポリエチレングリコールジアミン
(数平均分子量4000)を合成し、これとアジピン
酸を常法で塩反応させることによりポリエチレン
グリコールジアンモニウムアジペートの45%の水
溶液を得た。 容量2m3の濃縮缶に上記45%のポリエチレング
リコールジアンモニウムアジペート水溶液を200
Kg,85%カプロラクタム水溶液を120Kg,40%の
ヘキサンメチレンジアンモニウムイソフタレート
水溶液を16Kg投入し、常圧で内温が110℃になる
まで約2時間加熱し80%濃度に濃縮した。つづい
て容量800の重合缶に上記濃縮液を移行し、重
合缶内に25/minで窒素を流しながら加熱を開
始した。 内温が120℃になつた時点でドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダ(DBS)を5.2Kg(2.5重量%)
と1,3,5トリメチル−2,4,6−トリ
(3,5ジ−tert−ブチル4−ヒドロキシベンゼ
ル)ベンゼン(TTB)5.2Kg(2.5重量%)を添加
し、撹拌を開始して内温が245℃になるまで、18
時間加熱し重合を完結させた。 重合終了後缶内に窒素で7Kg/cm2(G)の圧力をか
け約幅15cm,厚さ1.5mmのベルト状に溶融ポリマ
を回転無端ベルト(長さ6m,ベルト材質:ステ
ンレス、裏面を水スプレーで冷却)上に押出し、
冷却後通常の方法でペレタイズした。得られたペ
レツトの相対粘度は2.18であつた。 上記の方法で製造したブロツクポリエーテルア
ミド組成物からなるペレツトを3,5−ジ(カル
ボメトキシ)ベンゼンスルホン酸ソーダをポリエ
チレンテレフタレートの酸成分含有量を基準にし
て2.4モル%共重合した極限粘度0.56のポリエス
テルペレツトに2.32重量%,ポリアルキレンエー
テル成分として0.30重量%混合したペレツトを芯
部として一方のホツパーから供給し、他方のホツ
パーから3,5−ジ(カルボメトキシ)ベンゼン
スルホン酸ソーダをポリエチレンテレフタレート
の酸成分含有量を基準にして2.4モル%共重合し
た極限粘度0.56のポリエステルペレツトをさや部
として供給し、公知の複合紡糸装置を使用しさ
や、芯の複合比率が70対30(重量比)の同心円複
合糸を紡糸引取速度1350m/minで紡糸した。 得られた未延伸糸をホツトプレート温度140℃
で2.95倍に延伸し、75デニール,24フイラメント
の延伸糸を得た。紡糸性および延伸性ともに良好
であつた。得られた延伸糸の電気比抵抗は320×
108Ω・cmであり、この糸を編成し染色した編物
の摩擦帯常圧は1900Vと良好な制電性を示し、耐
フイブリル化性も4級と実用上問題のないレベル
であつた。 また、染色性を比較するため3,5−ジ(カル
ボメトキシ)ベンゼンスルホン酸ソーダを含まな
いホモポリエチレンテレフタレートをさやに使用
し、芯には上述のブロツクポリエーテルアミドを
2.32重量%,ポリアルキレンエーテルとして0.30
重量%をホモポリエチレンテレフタレートペレツ
トに混合したペレツトを使用し同様の方法で紡糸
し、延伸倍率のみ3.16倍と変えて延伸糸の伸度レ
ベルを合せた糸を同一条件で編成し、同浴で染色
した。染色は次の方法で行つた。染料としては分
散染料型のアマクロンブルーRLS(登録商標)を
編地重量に対し2.3%、染色助剤としてポリエス
カD(登録商標)を編地重量に対し10%、サンソ
ルト(登録商標)を編地重量に対し1.0%使用し、
浴比50対1でウインスにて常圧で染色し編地の明
度を比較した。 本発明による実施例はホモポリエチレンテレフ
タレートをポリエステル成分とした使用した比較
例に比べ明らかに濃染されており、易染性である
ことを確認した。 比較例 1 実施例1で使用したブロツクポリエーテルアミ
ド組成物からなるペレツト、を実施例1のさや部
に使用したポリエステルペレツトに0.7重量%混
合したペレツトを単一成分として使用し1350m/
minで通常紡糸を行ない、得られた未延伸を実施
例1と同一条件で延伸し75デニール24フイラメン
トの延伸糸を得た。紡糸性および延伸性はともに
良好であつた。得られた延伸糸の電気比抵抗は
630×108Ω・cmであり、この糸からなる編物の摩
擦帯電圧は2500Vと、繊維全体に占めるブロツク
ポリエーテルアミド組成物の含有率は実施例1と
同じであるが制電効果は実施例1よりやや劣つて
いた。また耐フイブリル化性は2級と悪く、実用
上問題のあるレベルであつた。 比較例 2 実施例1で使用したブロツクポリエーテルアミ
ド組成物からなるペレツトとポリエステルペレツ
トを使用し、ブロツクポリエーテルアミド組成物
からなるペレツトをポリエステルペレツトに1.0
重量%混合したペレツトをさや部とし、実施例1
で使用したポリエステルペレツトを芯部としさや
対芯の複合比率が70対30(重量比)の同心円複合
紡糸を実施例1と同一条件で行つた。得られた延
伸糸の電気比抵抗は470×108Ω・cmであり、この
糸からなる編地の摩擦帯電圧は2300Vで制電性は
実施例1よりやや劣つていた。また、耐フイブリ
ル化性は1級と2級の中間と悪く、実用上かなり
問題のあるレベルであつた。 実施例 2 実施例1で使用したブロツクポリエーテルアミ
ド組成物からなるペレツトを3,5−ジ(カルボ
メトキシ)ベンゼンスルホン酸ソーダをポリエチ
レンテレフタレートの酸成分含有量を基準にして
2.4モル%共重合した極限粘度0.56のポリエステ
ルペレツトに比率を種々変えて混合したペレツト
を芯部とし、芯部に使用したポリエステルをさや
部とし、さや対芯の複合比率が70対30(重量比)
の同心円複合糸を紡糸引取速度1350m/minで紡
糸した。 得られた未延伸糸をホツトプレート温度140℃
で2.95倍に延伸し、75デニール24フイラメントの
延伸糸を得た。製糸性、得られた延伸糸電気比抵
抗、これらの糸を編成し染色した編物の摩擦帯電
圧および耐フイブリル化性は表1のようであつ
た。
【表】 表1のNo.1,No.2,No.8,No.9は本発明の効果
を明確にするための比較例である。すなわち糸全
体のポリアルキレンエーテルの比率が0.10重量%
未満であるNo.1,No.2,No.9の場合製糸性,耐フ
イブリル化性は良好だが制電性が不足している。
またポリアルキレンエーテルの比率が5.0重量%
以上であるNo.8の場合、製糸性がやや悪化する。
またポリアルキレンエーテルの比率が増大するこ
とによる制電性効果の上昇はほとんどなくなる。 実施例 3 有機金属塩として使用したドデシルベンゼンス
ルホン酸ソーダ(DBS)の添加量を種々変更し
た以外は、実施例2のNo.3と全たく同一条件で紡
糸および延伸を行なつた。得られた延伸糸の電気
比抵抗は表2のようであつた。
【表】 表2のNo.1、No.5は本発明の効果を明確にする
ための比較例である。すなわちブロツクポリエー
テルアミド組成物中のDBSが1%末端である。
No.1および10%以上であるNo.5の場合はいずれも
制電性が不足している。 比較例 3 1,5,5トリメチル−2,4,6−トリ
(3,5ジtert−ブチル4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン(TTB)を添加しない以外は実施例2
のNo.3と全く同一条件で紡糸および延伸を行なつ
た。紡糸性および延伸性ともに良好であつた。得
られた延伸糸の電気比抵抗は950×108Ω・cmであ
つた。さらに該延伸糸を熱板温度190℃でスピン
ドル仮ヨリを施こし、得られた加工糸の電気比抵
抗は3300×108Ω・cmであつた。 原糸、加工糸とも制電性能は不良であるが、特
に仮ヨリ加工後の制電性能の劣化が著しかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図はフイブリル化を評価する試験機の概略
図である。 1……試料、2……摩擦布、3……摩擦ヘツ
ド、4……ホルダー、5……荷重、6……摩擦
台、7……サンドペーパ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有機金属塩を1〜10重量%およびフエノール
    系抗酸化剤を1〜10重量%含有するブロツクポリ
    エーテルアミド組成物中のポリアルキレンエーテ
    ルの繊維全体に占める比率が0.10〜5重量%とな
    るごとくポリエステルに混合せしめてなる混合物
    を芯部とし、3,5−ジ(カルボキシ)ベンゼン
    スルホン酸ソーダまたはその誘導体をポリエステ
    ル重合体の酸成分含有量を基準にして1モル%〜
    7モル%共重合したポリエステルをさや部とする
    ことを特徴とする易染性ポリエステル系制電性複
    合繊維。 2 芯部の比率が5〜50重量%である特許請求の
    範囲第1項記載の易染性ポリエステル系制電性複
    合繊維。
JP3426679A 1979-03-26 1979-03-26 Antistatic conjugate fiber of readily dyeable polyester Granted JPS55128017A (en)

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