JPS631722Y2

JPS631722Y2 -

Info

Publication number: JPS631722Y2
Application number: JP9739481U
Authority: JP
Priority date: 1981-06-29
Filing date: 1981-06-29
Publication date: 1988-01-18
Also published as: JPS582262U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は主として床コンクリートを規定厚み
に合わせて水平に打設できると共に、打設後は上
階のコンクリート打設用型わくをチエーン、ワイ
ヤー等の支持索を介し確実に支持することができ
るコンクリート打設用指標付き支持金具に関する
ものである。

従来、床コンクリートの打設において、その厚
みを設定するために一般に行なわれている方法と
しては、床型わくの周囲より突出する鉄筋に対し、コ
ンクリートの規定厚み相当位置に目印を付け
る。

周囲のはり型わくに桟木を取り付け、桟木に
対しコンクリートの規定厚み相当位置に目印を
付ける。

床型わく上の適所に定規を立設する。

等があるが、の場合、床型わくの中央部には
規定厚みを示す目印が取り付けられていないの
で、作業者のかんに頼らなければならず、規定厚
みのコンクリートを水平に打設することが困難
で、作業に熟練を要する等の欠点があり、また
の場合、コンクリート打設時の振動で定規が動
き、しかもコンクリート重量により床型わくが沈
下することがあるので、規定厚みが正確に得られ
ないという欠点があつた。

更に、床コンクリート打設後、次工程である上
階の床コンクリート打設のため、床コンクリート
の周囲に壁型わくを配置し、その上にパイプサポ
ート等を用いて上階の床型わくを組立てるが、従
来はそれらの型わくの組立て完了後、コンクリー
ト打設時の振動、衝撃等に耐えられるように、既
設の床コンクリートに穴をあけて支持金具を埋設
し、それらの各金具に一端を固定したチエーンや
ワイヤー等により型わくを堅固に固定していた。
しかし、上記のような支持金具の埋設作業は、固
化したコンクリートに穴を穿けてから行なわねば
ならず、作業能率の極めて悪いものであつた。

この考案は上述の点に鑑みなされたもので、コ
ンクリートの規定厚みを正確に表示して床コンク
リートを規定厚みに合わせて水平に打設でき、ま
た、打設後は上階のコンクリート打設の際、その
型わくを支持する支持索の固定端となり得て、コ
ンクリート打設作業を能率的に遂行できる床コン
クリート打設用指標付き支持金具を提供すること
を目的としている。

以下、この考案の実施例を図面に基いて説明す
る。１は棒状の金具本体で、この頭部にチエーン
やワイヤー等の支持索Ｘ端部を止着するためのリ
ング部２を設け、基端部を所定のナツトＹと螺合
するねじ部３に形成する。

また、本体１のねじ部３上端に座金４を溶接に
より固着し、この座金４の上方には、間隔を設け
て、本体１より側方に張出する横杆５を溶接によ
り固着する。そして、本体１の横杆５上方位置に
は、前記座金４、正確には座金４の下面を基準Ｏ
として、その基準点からの高さに対応する目盛６
（通常、10〜20mm）を表示する。このようにして、
この考案の支持金具が構成される。

次に、上記実施例について、その使用態様を説
明する。たとえば、鉄筋コンクリートを打設する
際、型わくの組立て工事を完了した後、まず、従
来と同様に床型わく周辺に樹立している上階用の
鉄筋に対し、打設すべきコンクリート規定厚に相
当する位置に、適宜テープＺ等により目印をつけ
る。（第３図参照）それから、床型わくＡの中央
部位において、床型わく支持用のパイプサポート
Ｂ位置に、貫通孔を設け、本案の支持金具１基端
を該貫通孔に嵌挿して、パイプサポートＢ上端フ
ランジの孔（パイプサポートのフランジには通常
１〜２個の孔が設けられている）に挿通し、ナツ
トをねじ部３に螺着して取り付け、支持金具１に
おける規定高さを表示する目盛のコンクリート規
定厚相当位置に、テープＺ等により目印をつけ
る。そして、この状態で床コンクリートの打設作
業を開始し、上記各目印位置までコンクリートを
打設すればよい。

このようにして床コンクリートを打設すれば、
周辺部は鉄筋に付けた目印が、また中央部は支持
金具に付けた目印が、それぞれコンクリートの規
定厚を表示するから、それらの目印に合わせてコ
ンクリートを打設するだけで水平に打設できる。
また、支持金具は床型わく下のパイプサポートに
固定されているから、コンクリート打設時の振
動、衝撃等により支持金具が揺動したり傾倒する
ことがなく、規定厚を正確に表示する。

そして、床コンクリートＣ打設後、上階の床コ
ンクリート打設のため、既設床コンクリートＣの
周囲に壁型わくＤを配置し、その上端にパイプサ
ーポートＢ等により支持して床型わくＡを載置し
て型わくの組立を行うが、組立作業完了後上階の
床コンクリート打設の際、その衝撃等により型わ
くが揺動しないように、床型わくＡや壁型わくＤ
をターンバツクル付チエーンやワイヤー等の支持
索Ｘを介し固定しなければならないが、このよう
な場合に、支持索Ｘの端部を床コンクリートＣか
ら突出する支持金具１のリング部２に止着するこ
とにより、床コンクリートＣに埋設されている支
持金具１を支持索Ｘの固定端として使用できる
（第４図参照）。なお、上階の床コンクリート打設
作業終了後は支持金具１は不要になるので、床コ
ンクリートＣから突出する支持金具１の部分は切
り取るが、支持金具１をリング部２及びねじ部３
が分離できるように３部分に分解し、且つねじ等
により連絡しておけば、コンクリート打設後に、
リング部２及びねじ部３は取り外せるので、打設
後にこれらを切り取る必要がなく、切り取り作業
が省略できて作業能率が一層向上できるほか、リ
ング部２及びねじ部３を取り外し、コンクリート
に埋設されている金具１の部分の両端に新たにボ
ルト等の金具を取り付けることにより、インサー
ト部材としても利用できて便利である。このよう
に、この考案の支持金具は、床型わく、特にその
下方のサポートパイプに固定できるように基端部
をねじ部に形成し、またコンクリート厚を規定す
るための目盛を表示して床コンクリート打設時の
指標となるようにすると共に、本体中間部には側
方に張出する横杆を固着して、本体とコンクリー
トとの付着力を増加させ、その頭部に型わくの支
持索を止着するためのリング部を設けたから、床
コンクリートを支持金具の目印に合わせて打設す
るだけで規定の厚さに、かつ水平に打設でき、従
来のように、コンクリート打設作業中、コンクリ
ートの水平を水準器等により測定する必要がない
ので、作業経験の有無を問わず、正確かつ能率よ
く打設作業を遂行できる上に、打設作業後は、上
階のコンクリート打設用型わくの支持索固定端と
して利用できるので、非常に便利で、コンクリー
ト打設作業の全体的能率を向上する。そして、床
コンクリートを規定厚に、かつ水平に打設できる
ため、上階の鉄筋組立が正確になる、型わくの組
立が正確になる、コンクリート被覆の際、つきか
ため作業等に専念できるため豆板の発生が減少す
る、コンクリート打設後の左官工事が容易で、塗厚
が一定となる、基礎としてのコンクリート打設が
正確なため、建物全体の品質が向上する等の効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の実施例を示す支持金具の斜視
図、第２図は床型わくに固定され、コンクリート
が打設された状態における同支持金具の一部断面
正面図、第３図は本案の支持金具を使用した床コ
ンクリート打設前の状態を示す説明図、第４図は
本案の支持金具を型わくの固定部材として用いた
使用態様を示す説明図である。１……金具本体（支持金具）、２……リング部、
３……ねじ部、４……座金、５……横杆、６……
目盛、Ｘ……支持索、Ｙ……ナツト、Ｚ……テー
プ、Ａ……床型わく、Ｂ……サポートパイプ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

床コンクリート打設の際、そのコンクリート厚
みを指示すると共に、打設後は型わくの支持索の
固定端となる支持金具であつて、棒状の金具本体
の頭部に支持索止着用リング部を設け、本体基端
部を所定のナツトと螺合するねじ部に形成し、該
ねじ部上端に座金を固着すると共に、該座金上方
には本体より側方に張出する横杆を固着し、前記
座金を基準にしてその上方の本体にその高さに対
応する目盛を適宜表示したことを特徴とする支持
金具。