JPS6317191Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、特に大規模集積回路に用いるのに適
した集積回路用ソケツトに関する。

従来、集積回路用ソケツトとして、例えば特公
昭51−3394号公報に記載されているように、固定
框体の両側壁に設けた複数の切欠部に、下部が装
着片に連なり上部が内方に逆Ｕ字状に折曲されそ
の先端部が互に対向してその間にリードを嵌入し
うるようになした一対の縦板からなるコンタクト
本体をそれぞれ装着し、摺動框体をコンタクト本
体に沿つて摺動降下させてその内側壁及び傾斜部
でコンタクト本体の縦板を押圧し接触端子を１対
の縦板の先端部で強固に保持するようにしたもの
が知られているが、このものはリードの数が少な
く且つその厚さが比較的厚い集積回路には支障な
くリードを１対の縦板の先端部間に嵌入できる
が、例えば第１図示のように非常に多くのリード
を有する大規模集積回路ではそのリードが幅狭で
曲り易いので、多数のリードをすべて前記先端部
間に円滑に嵌入することは非常に困難であつた。

また、特公昭55−21437号公報に記載されてい
るように、絶縁物ハウジングの開口内の一部に凹
溝を設け、該凹溝の中央にほぼＺ字状に接触部を
形成した片持はり形式のばねを上記ハウジングに
固定して凹溝内に突起させておき、前記凹溝にば
ねを中央にして先ずリードを有する回路基板を挿
入後、前記絶縁物ハウジングの保護カバーの絶縁
物製作用片を挿入することにより、前記ばねと上
記凹溝の一側壁間に前記リードを、また前記凹溝
の他側壁と前記ばね間に前記作用片を挿入するこ
ととなり、前記ばねと前記リード間の接続を密に
し前記ばねの力点を介して前記ばねに前記リード
にはする力を発生させるようにしたものも知られ
ているが、このものを集積回路本体の両側に垂下
部がやゝ外方に傾斜した逆Ｌ形で可撓性がある複
数のリードを有する集積回路に使用するには、リ
ードを矯正治具で修正しなければならないので手
間がかかり、また作用片によつて押圧されるばね
は片持はり形式なので、これとリードとの接触圧
が高くとれず、高くしようとするとソケツトが大
型化する。更に、左のばね群の總ばね圧と右のば
ね群の總ばね圧に差があると、保護カバーが絶縁
物ハウジングの一方に片寄り、そのため、リード
と左のばね群及び右ばね群との間の接触圧に差が
できて接触不良の恐れが生じる。

本考案は、かかる不都合のない集積回路用ソケ
ツトを得ることをその目的とするもので、集積回
路本体の両側に垂下部がやゝ外方に傾斜した逆Ｌ
形で可撓性がある複数のリードが千鳥状に配列さ
れた集積回路に用いられるソケツトにおいて、台
部から成り該台部の両側面に複数個の縦方向の溝
が形成された集積回路本体載置部を設けると共に
該載置部に載置する集積回路本体の各リードの内
側に位置し且つ前記溝及び隣接する２つの該溝間
の突起部に面してそれぞれ接触部がほぼく字状に
折曲されたコンタクトを配設したソケツト本体
と、前記各リードを押圧して該各リードを各コン
タクトに圧接し且つ該コンタクトの先端を前記載
置部の両側面に圧接する前記突起部に対応する溝
と前記載置部の溝に対応する突起部が内側の両側
面に形成されたカバーとを備え、該カバーを、そ
れが集積回路の複数のリードの千鳥状の配列方向
と直角方向に移動しないようにソケツト本体に係
止するようにしたことを特徴とする。

以下本考案の実施例を図面につき説明する。

第２図乃至第６図は本考案の実施の１例を示
す。

ソケツト本体５はその中央の長手方向に形成さ
れた台部からなる集積回路本体載置部１を有す
る。この台部の両側面には複数個の縦方向の溝７
が形成され、この溝７内及び溝７，７間の突起部
８に面してそれぞればね性材料のコンタクト４が
ソケツト本体５の孔に嵌入して装着されている。
このコンタクト４はいずれも、集積回路本体２を
前記載置部１に載置したとき、リード３の内側に
対向するような位置にある。

一方、カバー６は、その内側の両側壁にカバー
６をソケツト本体５に嵌合したとき前記突起部８
に対応する溝９が形成されており、第６図示のよ
うに、前記嵌合状態でカバー６の溝９の底面によ
り集積回路のリード３を、また溝９，９間の突起
部１７の側壁面によりリード３を各押圧してばね
性に抗して内方に曲げてコンタクト４，４に圧接
し、第６図に明示するように、ほゞく字状に折曲
形成されたその接触部の先端を前記載置部１の側
面に圧接するように構成され、コンタクト４のば
ねが両持ばりのばね圧を生ずるようにされてい
る。

このカバー６の長手方向の両端部には係合片１
０，１０が一体に形成されており、これに設けた
孔１１，１１をソケツト本体５に設けた突起１２
に係合することによりカバー６がソケツト本体５
に係止され、集積回路本体２がソケツト本体５に
装着される。この係合片１０，１０はソケツト本
体５の両端面に形成された凹部１８に嵌合するの
で、カバー６のソケツト本体５に対する位置関係
を規制するように作用する。以上のソケツトに使
用される集積回路は、第１図及び第２図に明示す
るように、集積回路本体２の両側に垂下部がやゝ
外方に傾斜した逆Ｌ形で可撓性がある複数のリー
ドが千鳥状に配列された、クオードインラインタ
イプの集積回路である。

第７図は本考案の他の実施例を示す。

これは、カバー６がソケツト本体５の１側に枢
着され、カバー６を回動して集積回路本体２に嵌
合しカバー６の孔１３をソケツト本体５の突起１
４に嵌合することにより、集積回路本体２のリー
ド３とソケツト本体５のコンタクト４をそれぞれ
互に圧接すると共に集積回路本体２をソケツト本
体５に装着するものである。

第８図は、カバーを２つのカバー部材６ａ，６
ｂで構成した本考案の他の実施例を示す。

カバー部材６ａ，６ｂはそれぞれソケツト本体
５の両端に枢着され、集積回路本体２の一側のリ
ード３とコンタクト４とを互に圧接するものであ
り、カバー部材６ａ，６ｂを集積回路本体２に被
覆し、その一方の突起１５に他方の孔１６を係合
して集積回路本体２のリード３をコンタクト４に
圧接すると共に集積回路本体２をソケツト本体５
に装着する。

このように本考案によるときは、ソケツト本体
５の載置部１にリード３の向きを矯正しないで集
積回路本体２を載置しこの上からカバー６をかぶ
せるだけで集積回路本体２のリード３とソケツト
本体５のコンタクト４を互に圧接させることがで
きると共に集積回路本体２をソケツト本体５に装
着することができるから、集積回路のソケツトへ
の装着がきわめて容易であると共に構成が簡単で
安価である等の効果を有する。またカバー６によ
つてコンタクト４の先端をソケツト本体５の載置
部１の側面に圧接するので、コンタクト４は両持
ばりとして作用し、小さい撓みでも高い接触圧が
得られ、ソケツトを小型化できる効果があり、更
に、カバー６は集積回路の複数のリードの配列方
向と直角方向に移動しないようにソケツト本体に
係止するようにしたので、１側と他側のコンタク
トの間にばね圧の差があつても１側のリードとコ
ンタクト間の接触圧及び他側のリードとコンタク
ト間の接触圧が正規の値より低下することがな
く、接触不良の恐れがない等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は集積回路の平面図、第２図は集積回路
を載置した状態を示す本考案の１実施例の分解側
面図、第３図はその組立状態の側面図、第４図は
そのソケツト本体の平面図、第５図はそのカバー
の裏面図、第６図はその組立状態の截断正面図、
第７図及び第８図はそれぞれ本考案の他の実施例
の正面図である。 １……集積回路本体載置部、２……集積回路本
体、３……リード、４……コンタクト、５……ソ
ケツト本体、６……カバー、７……溝、８……突
起部、９……溝、１７……突起部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 集積回路本体の両側に垂下部がやゝ外方に傾斜
   した逆Ｌ形で可撓性がある複数のリードが千鳥状
   に配列された集積回路に用いられるソケツトにお
   いて、台部から成り該台部の両側面に複数個の縦
   方向の溝が形成された集積回路本体載置部を設け
   ると共に該載置部に載置する集積回路本体の各リ
   ードの内側に位置し且つ前記溝及び隣接する２つ
   の該溝間の突起部に面してそれぞれ接触部がほぼ
   く字状に折曲形成されたコンタクトを配設したソ
   ケツト本体と、前記各リードを押圧して該各リー
   ドを各コンタクトに圧接し且つ該コンタクトの先
   端を前記載置部の両側面に圧接する前記突起部に
   対応する溝と前記載置部の溝に対応する突起部が
   内側の両側面に形成されたカバーとを備え、該カ
   バーを、それが集積回路の複数のリードの千鳥状
   の配列方向と直角方向に移動しないようにソケツ
   ト本体に係止するようにしたことを特徴とする集
   積回路用ソケツト。