JPS6316672Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はフロントドラムとリアドラムの上部で
ウエブの巻取りを行うようにしたウエブのワイン
ダ装置に関するものである。

〔従来の技術〕

フロントドラムとリアドラムからなる支持ドラ
ム上においてウエブの巻取りを行うようにした自
動卸替のワインダ装置においては、巻上つた製品
巻ロールをエジエクタアームの回動によりエジエ
クタロールを介して払出しながらカツターにより
ウエブの切断を行い、その後新たなコアをフロン
トドラムとリアドラムの間に落し込み、更にコア
に対するウエブ先端の糊付代を一定にするために
ドラムを所要量逆転させてウエブを後退させた
後、コアに糊付装置によつて糊付を行い、再び前
記両ドラムを巻取方向に回転させることにより、
巻取りを行うようにしている。

しかし、前記エジエクタロールにより製品巻ロ
ールを押してリアドラム上から巻ロールを浮き上
らせてウエブを切断する際、最適な位置に巻ロー
ルを保持しておく必要があるために、巻ロールの
直径に応じてエジエクタアームの回動角度位置が
変化し、そのためにカツターによるウエブの切断
位置が変化してしまう。

このため、従来においては、エジエクタアーム
の回動角度位置を巻ロールの径に応じて決定する
ためのリミツトスイツチを多数配設し、それを切
換選択して使用するようにしている。しかし、上
記従来装置においては、新コアへのウエブの巻付
時、巻始め糊代調整のための支持ドラム逆転用の
調整パルス数を、巻ロール径が異なる毎にその都
度設定し直す操作が必要となり、操作が面倒であ
ると共に、オペレータによるメンテナンスが大変
であるといつた問題を有していた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、ウエブの巻始め糊代調整を自動的に
行わしめて、装置構成の簡略化、操作の容易化を
図ろうとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、支持ドラム上においてウエブの巻取
りを行うワインダ装置において、巻取り後のロー
ルの払出しを行うエジエクタロールとカツターと
を備えてなるエジエクタアームのウエブ切断時の
回動角度位置を検出してその検出値を前記支持ド
ラムの逆転駆動量として出力するロータリーエン
コーダを設けた構成を有するウエブのワインダ装
置、に係るものである。

〔実施例〕

以下図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。

図面は本考案の一例を示すもので、フロントド
ラム１とリアドラム２からなる支持ドラムの上部
においてコア３にウエブ４を巻付けることにより
製品巻ロール５を形成するようにしたワインダ装
置が示されており、前記フロントドラム１及びリ
アドラム２は別個の回転駆動源６，７によつて独
自に駆動されるようになつている。

また、先端にエジエクタロール８を有すると共
に、その中間部にカツター９を有したエジエクタ
アーム１０を、前記リアドラム２の軸中心線上に
おいて回動可能に設けると共に、前記エジエクタ
アーム１０と一体に構成したセグメントギヤ１１
に噛合するピニオン１２を介して前記エジエクタ
アーム１０の回動を駆動するモータ１３を設け、
且つ該モータにアブソリユート型のロータリーエ
ンコーダ１４を設けている。また、図中１５は製
品巻ロール５の直径を自動的に検出させるための
マグネスケール、１６はマグネスケール１５から
のロール径信号１７及びロータリーエンコーダ１
４からの回動位置信号１８を入力して、モータ１
３の回動駆動信号１９、回転駆動源７の逆転信号
２０及びカツター９の作動信号２１を出力する制
御装置、２２は糊付装置を示す。

上記において、マグネスケール１５によりロー
ル５の径Ｄを測定し、そのロール径Ｄに応じたウ
エブ切断位置（ロール５の中心がフロントドラム
１の直上位置から角αだけリアドラム２側に傾い
た位置）と、該ウエブ切断位置におけるロータリ
ーエンコーダ１４の回転パルス（回動位置信号１
８）との相関関係を予め試験して把握しておく。

このようにしておくことにより、ロール径信号
１７と回動位置信号１８が入力された制御装置１
６からの回動駆動信号１９により、モータ１３が
駆動されてエジエクタアーム１０が理想的なウエ
ブ切断位置（角θ）に自動的に回動、停止され
る。この状態で作動信号２１が発せられてカツタ
ー９によるウエブ４の切断が行われる。

続いて、エジエクタアーム１０の回動位置がロ
ータリーエンコーダ１４によつて計測されている
ので、その回動位置信号１８に応じて回転駆動源
７に逆転信号２０が送られ、よつてリアドラム２
が所要量だけ逆転される。これにより、ロール径
Ｄの違いに基づくウエブ切断位置のばらつきがあ
つても、ウエブ４先端から糊付位置までの幅寸法
を常に自動的に一定に保つことができる。

尚、本考案は上記実施例にのみ限定されるもの
ではなく、巻ロール径は秤量とウエブ巻取り長さ
の関係から演算によつて推定するようにしても良
いこと、エジエクタアームがリアドラムの軸と同
一の中心上を旋回するように設けられた場合につ
いて例示したが、旋回中心を巻ロールよりも上方
に設けてエジエクタロールを下方に吊下げるよう
にした構成のものにも適用できること、その他本
考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更
を加え得ること、等は勿論である。

〔考案の効果〕

上記したように、本考案のウエブのワインダ装
置によれば、エジエクタアームの回動角度位置を
ロータリーエンコーダで検出してウエブの切断位
置を検知し、その検出値に基づいてリアドラムの
逆転量を制御するようにしているので、ウエブ巻
ロールの径の違いによつて生じるウエブ切断位置
の変化に対してウエブ先端から糊付位置までの幅
寸法を自動的に正確且つ一定に保持させることが
でき、しかもリミツトスイツチによる方式に比し
て構成の簡略化が図れる、等の優れた効果を奏し
得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す全体説明図であ
る。 １はフロントドラム、２はリアドラム、３はコ
ア、４はウエブ、５は製品巻ロール、６，７は回
転駆動源、８はエジエクタロール、９はカツタ
ー、１０はエジエクタアーム、１３はモータ、１
４はロータリーエンコーダ、１５はマグネスケー
ル、１６は制御装置を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 支持ドラム上においてウエブの巻取りを行うワ
   インダ装置において、巻取り後のロールの払出し
   を行うエジエクタロールとカツターとを備えてな
   るエジエクタアームのウエブ切断時の回動角度位
   置を検出してその検出値を前記支持ドラムの逆転
   駆動量として出力するロータリーエンコーダを設
   けたことを特徴とするウエブのワインダ装置。