JP3954366B2 - 紙継装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繰出機構から繰り出されて巻取機構によりロール状に巻き取られる紙、プラスチックフイルムまたは包装用ラミネート材等からなるシート材の紙継を自動的に行う紙継装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばシート材の繰出部と、この繰出部から繰り出されたシート材に複数色のインクを順次塗布して印刷する印刷版胴を有する印刷ユニットと、最終段の印刷ユニットから導出されたシート材を所定の張力で巻き取る巻取部とを備えた印刷機において、シートロールが装着される一対の繰出軸を有する繰出機構と、一方の繰出軸に装着されたシートロールによるシート材の繰出が終了する直前に、上記シート材を切断するとともに、この切断端部を他方の繰出軸上に装着された新たなシートロールの周面に接合する切断接合機構とを上記繰出部に設けることにより、シート材の繰出を連続して行うことができるように構成された紙継装置が知られている。
【0003】
上記のように一方の繰出軸によるシート材の繰出が終了する直前に、上記切断接合機構により切断されたシート材の端部を、他方の巻取軸に装着された新たなシートロールの周面に適正状態で巻き付けて接合するには、この新たなシートロールの周面位置と、上記切断接合機構によるシート材の切断位置とを正確に対応させる必要がある。このため、シート材の切断操作時に、上記両繰出軸が設けられた繰出アームを切断位置に揺動変位させる動作に応じ、図5に示すように、上記シートロール6の左右両端部側に位置するように配設された発光部26と受光部27からなる光電スイッチによって上記シートロール6の周面位置を検出し、この周面位置が検出された時点で、上記繰出アームの作動を停止させた後、切断接合機構の切断刃を駆動して上記シート材を切断するとともに、この切断端部を新たなシートロール6の周面に接合する紙継を自動的に行うように構成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように発光部26と受光部27とからなる光電スイッチによって上記シートロール6の周面位置を検出するように構成した場合には、シートロール6の直径が小さいと、上記繰出アームを切断位置に揺動変位させる際に、上記発光部26および受光部27に繰出軸が干渉して損傷する可能性がある。したがって、シートロール6の直径が所定値、例えば150mm以上でなければ、上記切断接合機構による自動紙継を行うことができず、前回の使用時に残った直径が小さいシートロール6を、再使用することができないという問題があった。
【0005】
また、上記シート材の巻取部に、一対の巻取軸を有する巻取機構と、シート材の切断接合機構とを設け、上記巻取機構の一方の巻取軸によるシート材の巻取が終了する直前に、このシート材を切断接合機構により切断し、その切断端部を、他方の巻取軸に装着された紙管に巻き付けて接合する紙継を適正状態で行うためには、上記紙管の周面位置と、上記切断接合機構によるシート材の切断位置とを正確に対応させる必要がある。上記巻取軸には、種々の外径を有する紙管が装着され、この紙管の外径に応じてその周面位置が変化するため、作業者が紙管の外径を計測し、この外径の入力値に基づいて上記紙管の周面位置と、切断接合機構の作動位置に正確に対応させることが行われていたが、この作業が繁雑であるとともに、入力ミスに起因したシート材の切断ミスまたは上記紙管に対するシート材の接合ミス等が発生し易いという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、簡単な構成でシート材の紙継を適正に行うことができる紙継装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、シートロールが装着される第1,第2繰出軸を有するシート材の繰出機構と、第1繰出軸によるシート材の繰出が終了する直前に、第2繰出軸に装着されたシートロールの近傍で上記シート材を切断し、このシート材の切断端部を第2繰出軸上のシートロールの周面に接合する切断接合機構とを有する紙継装置において、上記切断接合機構に、第2繰出軸上に装着されたシートロールの直径に対応したシートロールの周面位置を検出する発光部と受光部とからなる光電スイッチを設けるとともに、上記切断接合機構によるシート材の切断操作時に、上記第2繰出軸を挟んでその左右両側に上記発光部と受光部とが位置するように光電スイッチを配設したものである。
【0008】
上記構成によれば、第1巻取軸上のシートロールによるシート材の繰出が終了する直前に、上記第1,第2繰出軸が設けられた繰出アームを切断位置に揺動変位させる動作に応じ、上記第2繰出軸を挟んでその左右両側に配設された上記発光部および受光部の間に第2繰出軸が導入されることにより、上記発光部および受光部に上記第2繰出軸が当接することが防止された状態で、上記光電スイッチによりシートロールの周面位置が正確に検出され、この検出データに基づいて上記シート材の切断および接合操作が適正に行われることになる。
【0009】
請求項2に係る発明は、紙管が装着される第1,第2巻取軸を有するシート材の巻取機構と、第1巻取軸に装着された紙管によるシート材の巻取が終了する直前に、第2巻取軸に装着された紙管の近傍で上記シート材を切断し、このシート材の切断端部を第2巻取軸の紙管の周面に接合する切断接合機構とを有する紙継装置において、上記切断接合機構に、第2巻取軸に装着された紙管の直径に対応した紙管の周面位置を検出する発光部と受光部とからなる光電スイッチを設けるとともに、上記切断接合機構によるシート材の切断操作時に、上記第2巻取軸を挟んでその左右両側に上記発光部と受光部とが位置するように光電スイッチを配設したものである。
【0010】
上記構成によれば、第1巻取軸上の紙管にシート材を巻き付ける作業が終了する直前に、上記第1,第2巻取軸が設けられた巻取アームを切断位置に揺動変位させる動作に応じ、上記第2巻取軸を挟んでその左右両側に配設された上記発光部および受光部の間に上記第2巻取軸が導入されることにより、上記発光部および受光部に上記第2巻取軸が当接することが防止された状態で、上記光電スイッチにより紙管の周面位置が正確に検出され、この検出データに基づいて上記シート材の切断および接合操作が適正に行われることになる。
【0011】
請求項3に係る発明は、上記請求項2記載の紙継装置において、上記第1,第2巻取軸が設置された巻取アームの設置角度を検出する角度検出手段と、この角度検出手段により検出された巻取アームの設置角度および上記光電スイッチにより検出された紙管の周面位置に基づいて紙管の外径を演算する外径演算部と、この外径演算部により演算された紙管の外径に応じてシート材の切断操作時における上記第2巻取軸の回転速度を制御する速度制御部とを備えたものである。
【0012】
上記構成によれば、第1巻取軸上の紙管にシート材を巻き付ける作業が終了する直前に、第2巻取軸に装着された紙管の周面位置が上記光電スイッチにより正確に検出されるとともに、この周面の検出位置と、上記角度検出手段により検出された巻取アームの設置角度とに基づいて上記紙管の外径が正確に演算され、この演算データに基づいて上記第2巻取軸の回転速度が適正に制御されることにより、上記シート材の搬送速度と、第2巻取軸によるシート材の巻取速度とを正確に適合させた状態で、上記第2巻取軸上の紙管にシート材の切断端部を巻き付けて接合する操作が適正に行われることになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、本発明の実施形態に係るシート材1の紙継装置を備えた印刷機のシート繰出部2を示している。このシート繰出部2には、紙管3にシート材1が巻き付けられることにより形成されたシートロール4からシート材1を繰り出す繰出機構5と、上記シートロール4からのシート材1の繰出が終了する直前に、上記シート材1を切断してその切断端部を新たなシートロール6に接合する切断接合機構7とを備えている。
【0014】
上記繰出機構5は、フロア上に立設された基台フレーム8と、この基台フレーム8の上端部に支持された水平軸9と、この水平軸9を支点にして回動可能に支持された繰出アーム10および支持アーム11と、この繰出アーム10の両端部に設けられた一対の繰出軸12,13と、上記支持アーム11の両端部に設けられた一対の支持ローラ14とを備えている。そして、上記繰出軸12,13を図外の駆動モータ等によって回転駆動することにより、上記シート材1を所定速度および所定張力で繰り出すように構成されている。
【0015】
また、上記繰出機構5には、繰出位置にある一方の繰出軸(以下第1繰出軸という)12に装着されたシートロール4から略全てのシート材1が繰り出されて、このシート材1からの繰出が終了する直前に、上記水平軸9を支点にして繰出アーム10および支持アーム11を図1の矢印に示す方向に180°旋回させることにより、待機位置にある他方の繰出軸(以下第2繰出軸という)13を、上記繰出位置に移動させる旋回駆動手段(図示せず)が設けられている。
【0016】
上記切断接合機構7は、シート材1の搬送方向の上流側部において上記基台フレーム8に隣接した位置に立設された支柱15と、この支柱15に設けられた軸受により回転自在に支持された支持軸16と、この支持軸16を支点にして揺動可能に支持された左右一対の第1揺動アーム17と、この第1揺動アーム17を図1に示す待機位置から図2に示す作動位置に揺動変位させるエアシリンダ等からなる第1駆動手段18とを備えている。
【0017】
上記切断接合機構7の第1揺動アーム17には、図2に示すように、先端部にカッター刃19が取り付けられた切断アーム20と、この切断アーム20を駆動するエアシリンダ等からなる第2駆動手段21が設けられている。そして上記第2駆動手段21により切断アーム20を、第1揺動アーム17内の退避位置から図2の実線で示す切断位置に揺動変位させることにより、上記待機位置にある第2巻取軸13上のシートロール6の近傍において、上記カッター刃19によりシート材1を切断するように構成されている。
【0018】
また、上記第1揺動アーム17には、支持軸22を支点にして揺動自在に支持された第2揺動アーム23と、この第2揺動アーム23に回転自在に支持された圧接ローラ24と、上記第2揺動アーム23を揺動変位させるエアシリンダ等からなる第2駆動手段25とが設けられている。そして、この第2駆動手段25により上記第2揺動アーム23を揺動変位させることにより、上記シート材1の切断端部を、上記第2繰出軸13に装着されたシートロール7の周面に圧接し、その周面に設けられた粘着剤層を介して接着するようになっている。
【0019】
さらに、上記切断接合機構7を構成する左右一対の第1揺動アーム17には、図3に示すように、発光素子等からなる発光部26と、受光素子等からなる受光部27とがブラケットを介して取り付けられ、この発光部26と受光部27とにより上記第2繰出軸13上に装着されたシートロール6の直径に対応したシートロール6の周面位置を検出する光電スイッチ28が構成されている。上記発光部26と受光部27とは、切断接合機構7によるシート材1の切断操作時に、上記第2繰出軸13を挟んでその左右両側に位置するように配設されている。
【0020】
すなわち、上記シート材1の切断操作時に、繰出アーム10を揺動変位させて待機位置にあるシートロール6を繰出位置に移動させる際に、図2に示すように、第1揺動アーム17を作動位置に揺動変位させることにより、図4に示すように光電スイッチ28の発光部26が第2繰出軸13の一側方側に位置するとともに、受光部27が第2繰出軸13の他側方側に位置した状態で待機するように構成されている。
【0021】
そして、上記発光部26と受光部27との間に上記シートロール6が導入されるのに応じ、発光部26と受光部27との間における検出光の授受が、第2繰出軸13上のシートロール6によって遮断されることにより、このシートロール6の周面位置が検出され、この検出信号が図外の制御手段に出力されるようになっている。なお、上記発光素子からなる発光部26に代え、検出光を反射して受光部27に照射するミラーを、上記受光部27に対向させるように配設した構造としてもよい。
【0022】
上記のようにシートロール4,6が装着される第1,第2繰出軸12,13を有するシート材1の繰出機構5と、第1繰出軸12によるシート材1の繰出が終了する直前に、第2繰出軸13に装着されたシートロール6の近傍で上記シート材1を切断し、このシート材1の切断端部を第2繰出軸13上のシートロール6の周面に接合する切断接合機構7とを有する紙継装置において、上記切断接合機構7に、第2繰出軸13上に装着されたシートロール6の直径に対応したシートロール6の周面位置を検出する発光部26と受光部27とからなる光電スイッチ28を設けるとともに、上記切断接合機構7によるシート材1の切断操作時に、上記第2繰出軸13を挟んでその左右両側に発光部26と受光部27とが位置するように上記光電スイッチ28を配設したため、上記発光部26および受光部27に上記第2繰出軸13が当接することを防止した状態で、上記発光部26と受光部27からなる光電スイッチ28により上記シートロール6の周面位置を正確に検出し、この検出データに基づいて上記シート材1の切断および接合操作を適正に行うことができる。
【0023】
すなわち、図5に示す従来例のように、上記光電スイッチ28を構成する発光部26および受光部27を、それぞれ第2繰出軸13の設置部に対応する位置に配設した場合には、この第2繰出軸13上に装着された新たなシートロール6の直径が小さいと、上記光電スイッチ28によりシートロール6の周面位置が検出された後、上記繰出アーム10の揺動が停止される前に、上記発光部26および受光部27に第2繰出軸13が干渉して光電スイッチ28が損傷する可能性がある。
【0024】
これに対して、上記のように第2繰出軸13を挟んでその左右両側に発光部26と受光部27とが位置するように上記光電スイッチ28を配設した場合には、この光電スイッチ28によりシートロール6の周面位置が検出された後、上記繰出アーム10の揺動が停止されるまでの間に、上記発光部26および受光部27に第2繰出軸13が干渉するのを防止することができる。したがって、上記シートロール6の直径が所定値、例えば150mm未満であっても、上記光電スイッチ28が損傷する等の問題を生じることなく、上記切断接合機構7による自動紙継を行うことができ、前回の使用時に残った直径が小さいシートロール6を再使用できるという利点がある。
【0025】
図6および図7は、本発明の実施形態に係るシート材1の紙継装置を備えた印刷機のシート巻取部31を示している。このシート巻取部31には、紙管32にシート材1を巻き付けることによりシートロール33を形成する巻取機構34と、この巻取機構34によるシート材1の巻取が終了する直前に、上記シート材1を切断して新たな紙管32に接合する切断接合機構35とを備えている。
【0026】
上記巻取機構34は、フロア上に立設された基台フレーム36と、この基台フレーム36の上端部に支持された回転軸37と、この回転軸37を支点にして回動可能に支持された巻取アーム38および支持アーム39と、上記巻取アーム38の両端部に設けられた一対の巻取軸40,41と、上記支持アーム39の両端部に設けられた一対の支持ローラ42,42とを備えている。そして、上記巻取軸40,41を図外の駆動モータ等によって回転駆動することにより、シート材1をロール状に巻き取るように構成されている。
【0027】
また、上記巻取機構34には、巻取位置にある一方の巻取軸(以下第1巻取軸という)40によるシート材1の巻取が終了する直前に、上記回転軸37を回転駆動して巻取アーム38および支持アーム39を180°旋回させることにより、待機位置にある他方の巻取軸(以下第2巻取軸という)41を、シート材1の搬送方向の上流側における待機位置から、上記巻取位置に移動させる旋回駆動手段(図示せず)が設けられている。
【0028】
上記切断接合機構35は、シート材1の搬送方向の上流側部において上記基台フレーム6に隣接した位置に立設された支柱43と、この支柱43に設けられた軸受により回転自在に支持された支持軸44と、この支持軸44を支点にして揺動可能に支持された左右一対の第1揺動アーム45と、この第1揺動アーム45を図6に示す待機位置から図7に示す作動位置に揺動変位させるエアシリンダ等からなる第1駆動手段46とを備えている。
【0029】
また、切断接合機構35には、上記支持軸44によって揺動自在に支持された第2揺動アーム47と、この第2揺動アーム47の先端部に回転自在に支持された圧接ローラ48と、上記第2揺動アーム47を図6示す待機位置から、図7に示す作動位置に揺動変位させて、上記圧接ローラ48をシート材1の接合位置に移動させることにより、上記第2巻取軸41に装着された巻付管32の周面に上記シート材1の切断端部を圧接させて接合するエアシリンダ等からなる第2駆動手段49とが設けられている。
【0030】
また、上記切断接合機構35の第1揺動アーム47には、図7に示すように、先端部にカッター刃50が取り付けられた切断アーム51と、この切断アーム51を駆動する切断駆動部52とが設けられている。そして、上記切断アーム51を、図7の仮想線で示す退避位置から実線で示す切断位置に揺動変位させることにより、上記待機位置にある第2巻取軸41よりもシート材1の搬送方向の下流側において、上記カッター刃50によりシート材1を切断するように構成されている。このシート材1の切断端部は、上記第2巻取軸41に装着された巻付管32に巻き付けられることにより、その周面に設けられた粘着剤層を介して固着されることになる。
【0031】
上記切断駆動部52は、切断アーム51の基端部に固定された駆動軸53と、この駆動軸53と一体に回転する駆動ギア54と、この駆動ギア54と歯合する扇形の歯面を有するセクタギヤ55と、上記第1揺動アーム45に設けられた支持軸を支点にして上記セクタギヤ55を揺動変位させるエアシリンダ等からなる第3駆動手段56とを有し、この第3駆動手段56の駆動力を上記駆動ギア54および駆動軸53に伝達して切断アーム51を揺動変位させることにより、上記カッター刃50を所定速度で上記待機位置から切断位置に移動させるように構成されている。
【0032】
上記カッター刃50の駆動速度は、上記巻取軸10によるシート材1の巻取速度よりも速い値に設定されている。また、上記シート材1の切断操作時における第2巻取軸41の回転速度は、シート材1の巻取速度に対応した値に設定され、上記第2巻取軸41に装着された紙管32の周速と、上記巻取部31におけるシート材1の搬送速度とを略等しくする制御が実行されるようになっている。
【0033】
さらに、上記切断接合機構35を構成する左右一対の第1揺動アーム45には、図8に示すように、発光素子等からなる発光部56と受光素子等からなる受光部57がブラケットを介して取り付けられ、この発光部56および受光部57により上記第2巻取軸41に装着された紙管32の直径に対応した紙管32の周面位置を検出する光電スイッチ58が構成されている。上記発光部56および受光部57は、切断接合機構35によるシート材1の切断操作時に、上記第2巻取軸41を挟んでその左右両側に位置するように配設されている。
【0034】
すなわち、上記シート材1の切断操作時に、巻取アーム38を揺動変位させて待機位置にある第2巻取軸41を巻取位置に移動させる際に、図7に示すように第1揺動アーム45を作動位置に揺動変位させることにより、光電スイッチ58の発光部56が第2巻取軸41の一側方側に位置するとともに、受光部57が第2巻取軸41の他側方側に位置した状態で待機するように構成されている。そして、上記発光部56および受光部57の間に、上記第2巻取軸41が導入されるのに応じ、発光部56と受光部57との間における検出光の授受が、第2巻取軸41上の紙管32および第2巻取軸41によって遮断されることにより、この紙管32の周面位置が検出されるようになっている。
【0035】
上記光電スイッチ58の検出信号は、図9に示すように、制御手段59に出力されるようになっている。また、上記巻取アーム38を揺動変位させる回転軸37の回転角度を検出することにより、上記巻取アーム38の設置角度を検出するポテンショメータ等からなる角度検出手段60の検出信号が上記制御手段59に入力される。そして、この制御手段59には、上記光電スイッチ58および角度検出手段60の検出信号に基づき、上記紙管32の外径を演算する外径演算部61と、この外径演算部61の出力信号に応じて上記シート材1の切断時における第2巻取軸41の回転速度を制御する速度制御部62とが設けられている。
【0036】
上記速度制御部62は、外径演算部61により演算された紙管32の外径に基づいて、上記シート材1の搬送速度と、第2巻取軸41によるシート材1の巻取速度とを正確に適合させた状態で、上記第2巻取軸41上の紙管32にシート材1の切断端部を巻き付けて接合する操作が適正に行われるように、上記第2巻取軸41の回転速度を制御する制御信号を、上記第2巻取軸41の駆動モータ63に出力するように構成されている。
【0037】
上記のように紙管32が装着される第1,第2巻取軸40,41を有するシート材1の巻取機構34と、第1巻取軸41に装着された紙管32によるシート材1の巻取が終了する直前に、第2巻取軸41に装着された紙管32の近傍で上記シート材1を切断し、このシート材1の切断端部を第2巻取軸41の紙管32の周面に接合する切断接合機構35とを有する紙継装置において、上記切断接合機構35に、第2巻取軸41に装着された紙管32の直径に対応したその周面位置を検出する発光部56および受光部57からなる光電スイッチ58を設けるとともに、上記切断接合機構35によるシート材1の切断操作時に、上記第2巻取軸41を挟んでその左右両側に上記発光部56と受光部57とが位置するように光電スイッチ58を配設したため、上記発光部56および受光部57に上記第2巻取軸41が当接することを防止した状態で、発光部56および受光部57からなる光電スイッチ58により上記紙管32の周面位置を正確に検出し、この検出データに基づいて上記シート材1の切断および接合操作を適正に行うことができる。
【0038】
すなわち、上記光電スイッチ58によりシートロールの周面位置が検出された後、上記巻取アーム38の揺動が停止されるまでの間に、発光部56および受光部57に第2巻取軸41が干渉するのを防止することができるため、上記紙管32の種類に応じてその外径が種々変化した場合においても、上記光電スイッチ58が損傷する等の問題を生じることなく、上記切断接合機構7による自動紙継を適正に行うことができるという利点がある。
【0039】
また、上記実施形態では、第1,第2巻取軸40,41が設置された巻取アーム38の設置角度を検出する角度検出手段60と、この角度検出手段60により検出された巻取アーム38の設置角度および上記光電スイッチ58により検出された紙管32の周面位置に基づいて紙管の外径32を演算する外径演算部61と、この外径演算部61により演算された紙管32の外径に応じてシート材1の切断操作時における上記第2巻取軸41の回転速度を制御する速度制御部62とを設けたため、第1巻取軸40上の紙管32にシート材1を巻き付ける作業が終了する直前に、上記光電スイッチ58により検出されされた紙管32の周面位置と、上記角度検出手段60により検出された巻取アーム38の設置角度とに基づいて上記紙管32の外径を正確に演算し、この演算データに基づいて上記第2巻取軸41の回転速度を適正に制御することができる。
【0040】
したがって、上記シート材1の搬送速度と、第2巻取軸41によるシート材1の巻取速度とを正確に適合させた状態で、第2巻取軸41上の紙管32にシート材1の切断端部を巻き付けて接合する操作を適正に行うことができ、上記搬送速度と巻取速度とが正確に対応していないことに起因して上記接合ミスが発生したり、シート材1の接合部に皺が寄ったりするのを防止できるという利点がある。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明は、シートロールが装着される第1,第2繰出軸を有するシート材の繰出機構と、第1繰出軸によるシート材の繰出が終了する直前に、第2繰出軸に装着されたシートロールの近傍で上記シート材を切断し、このシート材の切断端部を第2繰出軸上のシートロールの周面に接合する切断接合機構とを有する紙継装置において、上記切断接合機構に、第2繰出軸上に装着されたシートロールの直径に対応したシートロールの周面位置を検出する発光部と受光部とからなる光電スイッチを設けるとともに、上記切断接合機構によるシート材の切断操作時に、上記第2繰出軸を挟んでその左右両側に上記発光部および受光部が位置するように光電スイッチを配設したため、上記シートロールの直径が小さい場合においても、上記発光部および受光部に上記第2繰出軸に当接することを防止した状態で、上記光電スイッチによりシートロールの周面位置を正確に検出し、この検出データに基づいて上記シート材の切断および接合操作を適正に行うことができるという利点がある。
【0042】
また、請求項2に係る発明は、紙管が装着される第1,第2巻取軸を有するシート材の巻取機構と、第1巻取軸に装着された紙管によるシート材の巻取が終了する直前に、第2巻取軸に装着された紙管の近傍で上記シート材を切断し、このシート材の切断端部を第2巻取軸の紙管の周面に接合する切断接合機構とを有する紙継装置において、上記切断接合機構に、第2巻取軸に装着された紙管の直径に対応した紙管の周面位置を検出する発光部と受光部とからなる光電スイッチを設けるとともに、上記切断接合機構によるシート材の切断操作時に、上記第2巻取軸を挟んでその左右両側に上記発光部および受光部が位置するように光電スイッチを配設したため、上記発光部および受光部に上記第2巻取軸が当接することを防止した状態で、上記光電スイッチにより紙管の周面位置を正確に検出し、この検出データに基づいて上記シート材の切断および接合操作を適正に行うことができるという利点がある。
【0043】
また、請求項3に係る発明は、上記第1,第2巻取軸が設置された巻取アームの設置角度を検出する角度検出手段と、この角度検出手段により検出された巻取アームの設置角度および上記光電スイッチにより検出された紙管の周面位置に基づいて紙管の外径を演算する外径演算部と、この外径演算部により演算された紙管の外径に応じてシート材の切断操作時における上記第2巻取軸の回転速度を制御する速度制御部とを設けたため、第1巻取軸上の紙管にシート材を巻き付ける作業が終了する直前に、上記光電スイッチにより検出されされた紙管の周面位置と、上記角度検出手段により検出された巻取アームの設置角度とに基づいて上記紙管の外径を正確に演算し、この演算データに基づいて上記第2巻取軸の回転速度を適正に制御することにより、シート材の接合部に皺が寄る等の弊害を防止できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る紙継装置を備えたシート繰出部の構成を示す説明図である。
【図2】切断接合機構の具体的構成を示す説明図である。
【図3】光電スイッチの具体的構成を示す説明図である。
【図4】光電スイッチの具体的構成を示す斜視図である。
【図5】光電スイッチの従来例を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施形態に係る紙継装置を備えたシート巻取部の構成を示す説明図である。
【図7】切断接合機構の具体的構成を示す説明図である。
【図8】光電スイッチの具体的構成を示す説明図である。
【図9】制御手段の具体的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 シート材
3,32 紙管
4,6 シートロール
5 繰出機構
7,35 切断接合機構
12 第1繰出軸
13 第2繰出軸
26,56 発光部
27,57 受光部
28,58 光電スイッチ
34 巻取機構
40 第1巻取軸
41 第2巻取軸
60 角度検出手段
61 外径演算部
62 速度制御部

Claims (3)

  1. シートロールが装着される第1,第2繰出軸を有するシート材の繰出機構と、第1繰出軸によるシート材の繰出が終了する直前に、第2繰出軸に装着されたシートロールの近傍で上記シート材を切断し、このシート材の切断端部を第2繰出軸上のシートロールの周面に接合する切断接合機構とを有する紙継装置において、上記切断接合機構に、第2繰出軸上に装着されたシートロールの直径に対応したシートロールの周面位置を検出する発光部と受光部とからなる光電スイッチを設けるとともに、上記切断接合機構によるシート材の切断操作時に、上記第2繰出軸を挟んでその左右両側に上記発光部と受光部とが位置するように光電スイッチを配設したことを特徴とする紙継装置。
  2. 紙管が装着される第1,第2巻取軸を有するシート材の巻取機構と、第1巻取軸に装着された紙管によるシート材の巻取が終了する直前に、第2巻取軸に装着された紙管の近傍で上記シート材を切断し、このシート材の切断端部を第2巻取軸の紙管の周面に接合する切断接合機構とを有する紙継装置において、上記切断接合機構に、第2巻取軸に装着された紙管の直径に対応した紙管の周面位置を検出する発光部と受光部とからなる光電スイッチを設けるとともに、上記切断接合機構によるシート材の切断操作時に、上記第2巻取軸を挟んでその左右両側に上記発光部と受光部とが位置するように光電スイッチを配設したことを特徴とする紙継装置。
  3. 請求項2記載の紙継装置において、上記第1,第2巻取軸が設置された巻取アームの設置角度を検出する角度検出手段と、この角度検出手段により検出された巻取アームの設置角度および上記光電スイッチにより検出された紙管の周面位置に基づいて紙管の外径を演算する外径演算部と、この外径演算部により演算された紙管の外径に応じてシート材の切断操作時における上記第2巻取軸の回転速度を制御する速度制御部とを備えたことを特徴とする紙継装置。
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