JPS6315107Y2

JPS6315107Y2 -

Info

Publication number: JPS6315107Y2
Application number: JP1983022160U
Authority: JP
Priority date: 1983-02-17
Filing date: 1983-02-17
Publication date: 1988-04-27
Also published as: JPS59126777U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、スペヤタイヤを自動車の車体の下側
に支持するスペヤタイヤキヤリアに関する。

この種のスペヤタイヤキヤリアは、従来から例
えば実公昭51−52116号公報や実開昭55−139976
号公報に記載されたものが知られている。これら
の実用新案公報に開示されたスペヤタイヤキヤリ
アは、一端が車体下面に対し水平軸の周りに回動
自在に枢着され、他端にロツクプレートの基端部
が固着されたキヤリア本体を備えるとともに、上
記ロツクプレートは、該キヤリア本体の外方へ延
出し、車体下面から垂下する支持棒に結合される
水平部を有し、該水平部が上記支持棒に結合され
たとき、上記キヤリア本体がほぼ水平状態でスペ
ヤタイヤを支持するようになつている。このよう
なスペヤタイヤキヤリアは、車体内部に余分なス
ペースを必要とすることなく、スペヤタイヤを望
ましい状態で支持できるという利点を有してい
る。

しかしながら、このようなスペヤタイヤキヤリ
アにおいては、ロツクプレートの水平部は、支持
棒即ちロツク部材に支持されて、重量のあるスペ
ヤタイヤやキヤリア本体を担持しなければならな
いのにもかかわらず、その基端がキヤリア本体に
溶接され、片持ち状態となつているので、十分な
保持剛性を確保する必要がある。この保持剛性が
十分でないと、走行時に、フロアとスペヤタイヤ
およびロツクプレートとのガタつきによる振動・
異音の発生の原因となる。さらに、上記したよう
な構成の従来のスペヤタイヤキヤリアにおいて
は、このスペヤタイヤキヤリアに支持されている
スペヤタイヤを取り外す際に、上記ロツクプレー
トが支持棒から外されると、キヤリア本体のロツ
クプレートが固着された上記他端が自由になつ
て、キヤリア本体とタイヤの重さで、上記水平軸
を中心として下方に自動的に回動するため、該キ
ヤリア本体の他端に設けられたロツクプレートが
地面に当たり、変形あるいは破損して、ロツクプ
レートとしての作用を果たせなくなつてしまうお
それがあつた。また、このスペヤタイヤの取り外
し時に、ロツクプレートだけでなく、キヤリア本
体も変形したり、傷付いたりして錆等が生じ、ス
ペヤタイヤ保持機能の低下を招くおそれがあつ
た。

そこで、本考案は、ロツクプレート、特にその
水平部に、スペヤタイヤ、キヤリア本体の重量に
耐えうるだけの十分な強度を与えるとともに、ス
ペヤタイヤの取り外しの際に、上記ロツクプレー
トやキヤリア本体が地面に当たり、変形したり破
損したりすることのないようなスペヤタイヤキヤ
リアを提供することを目的とするものである。

本考案は、一端が車体下面に対し水平軸の周り
に回動自在に枢着され、他端にロツクプレートの
基端部が固着されたキヤリア本体を備えるととも
に、前記ロツクプレートは、該キヤリア本体の外
方に延出し、車体下面から垂下するロツクプ部材
に支持される水平部を備えてなるスペヤタイヤキ
ヤリアであつて、前記キヤリア本体の前記他端に
は、前記ロツクプレートの下方に位置し、キヤリ
ア本体の下方回動時に路面に当接する接地部材が
固定され、この接地部材には、前記ロツクプレー
トの水平部の外方部に固着され、この水平部を補
強する補強部が設けられていることを特徴とする
ものである。

以上の本考案のスペヤタイヤキヤリアにおいて
は、補強部をロツクプレートの外方部に固着して
補強したので、ロツクプレートの水平部の十分な
剛性を確保でき、スペヤタイヤの保持剛性が向上
する。また、上記補強部を、接地部材の一部とし
て形成したので、該接地部材は、接地機能だけで
なく、ロツクプレートに結合されて、該ロツクプ
レートを補強するようにしたので、ロツクプレー
トを補強する部材を特別に設ける必要がなくな
り、重量・コストが低減される。更に、スペヤタ
イヤ取り外しの際のキヤリア本体の他端の下方へ
の回動時に、接地部材が地面に接地するので、ロ
ツクプレートだけでなく、キヤリア本体の変形
や、破損も防止でき、それにともない、錆等も防
止でき、保持機能の耐久性も向上する。

次に添付図面を参照して本考案の好ましい実施
例によるスペヤタイヤキヤリアについて説明す
る。

第１図は、本考案の実施例によるスペヤタイヤ
キヤリアの概略側面図である。

第１図において、符号１は自動車の車体のリヤ
フロアであり、このリヤフロア１の下面には、ス
ペヤタイヤキヤリア１０が取り付けられる取付部
材２が固着されている。この取付部材２には、ほ
ぼＵ字形のキヤリア本体１１がその一端１１ａに
おいてピン１２によつて水平軸のまわりに回動で
きるように取り付けられている。一方、キヤリア
本体１１の他端１１ｂには、第２図および第３図
に詳細に示されているようなロツクプレート１３
が、溶接によつて固着されている。このロツクプ
レート１３は、上記キヤリア本体１１が第１図に
示されているようにほぼ水平状態にあるときに、
ほぼ垂直方向上方に延びる垂直部材１３ａと、こ
の垂直部材１３ａの上端からキヤリア本体１１か
ら離れる方向にほぼ水平方向に延びる水平部材１
３ｂからなつている。このロツクプレート１３の
水平部材１３ｂには、キヤリア本体１１が第１図
に示されているようにほぼ水平状態にあるとき
に、リヤフロア１の下面から垂下する支持棒すな
わちロツクボルト３が係合することのできる切欠
き１３ｃが形成されている。ロツクプレート１３
の水平部材１３ｂの切欠き１３ｃにロツクボルト
３が係合した状態で、ロツクボルト３にその下方
からロツクナツト４を螺合すれば、キヤリア本体
１１を、該キヤリア本体がスペヤタイヤＴを支持
した状態で、固定することができる。

また、上記キヤリア本体１１の上記他端１１ｂ
には、上記ロツクプレート１３の近傍にキヤリア
本体操作用ハンドル１４が配されている。このハ
ンドル１４は、クランクシヤフト状をなしてお
り、操作者によつて把持される把持部１４ａが上
記他端１１ｂより上方に位置した状態で、溶接部
１４ｂにおいて上記他端に溶接されている。上記
キヤリア本体１１の上記他端１１ｂには、上記ハ
ンドル１４と一体の接地部材１５が更に設けられ
ている。この接地部材１５は、キヤリア本体１１
とほぼ同一平面上で該キヤリア本体１１から離れ
る方向に延びる水平部１５ａと、この水平部１５
ａの端部からほぼ直角方向上方に延びる垂直部１
５ｂとからなつている。この接地部材１５は、ロ
ツクナツト４がロツクボルト３から外され、キヤ
リア本体１１の上記他端１１ｂがアンロツク状態
とされ、この状態で該他端１１ｂが矢印Ａの方向
に回動されて下ろされたときに、地面Ｇに接地す
る作用をなすものである。従つて、本考案のスペ
ヤタイヤキヤリア１０においては、上記ロツクプ
レート１３が接地することがないので、このロツ
クプレート１３が接地の際等の衝撃を受けること
がなく、従つて変形あるいは破損することがな
い。また、上記接地部材１５は、その垂直部１５
ｂの上方端部で上記ロツクプレート１３に溶接さ
れており、その全体で該ロツクプレート１３の補
強を行なつている。

上記ハンドル１４と接地部材１５は、一本の金
属棒を特に第３図に明瞭に示されているような形
状に変形することによつて容易に成形することが
でき、またキヤリア本体１１の他端１１ｂへの組
み付けも、第３図に示したようにロツクプレート
１１との関係で配置し、ハンドル１４にあつて
は、符号Ｂで示した部分において、その溶接部１
４ｂをキヤリア本体１１の上記他端１１ｂに、ま
た接地部材１５にあつては、符号Ｃで示した部分
において、ロツクプレート１３の水平部材１３ｂ
の外方部に溶接すればよいので、位置決め等を特
別に行なう必要がないとともに、溶接点数も少な
くてすみ作業能率が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例によるスペヤタイヤ
キヤリアの概略側面図、第２図は、第１図に示さ
れたスペヤタイヤキヤリアの主要部を示す平面
図、第３図は、第２図に示されたスペヤタイヤキ
ヤリアの拡大斜視図である。１……車体のリアフロア、１０……スペヤタイ
ヤキヤリア、１１……キヤリア本体、１３……ロ
ツクプレート、１４……キヤリア操作用ハンド
ル、１５……接地部材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

一端が車体下面に対し水平軸の周りに回動自在
に枢着され、他端にロツクプレートの基端部が固
着されたキヤリア本体を備えるとともに、前記ロ
ツクプレートは、該キヤリア本体の外方に延出
し、車体下面から垂下するロツク部材に支持され
る水平部を備えてなるスペヤタイヤキヤリアであ
つて、前記キヤリア本体の前記他端には、前記ロ
ツクプレートの下方に位置し、キヤリア本体の下
方回動時に路面に当接する接地部材が固定され、
この接地部材には、前記ロツクプレートの水平部
の外方部に固着され、該水平部を補強する補強部
が設けられていることを特徴とするスペヤタイヤ
キヤリア。