JPS6314441Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、保安装置付コンデンサに関するもの
である。

金属化プラスチツクフイルムや金属化紙を巻回
してコンデンサ素子とし、このコンデンサ素子に
樹脂モールド等の樹脂外装を設けたコンデンサ
は、フイルムや紙等が劣化すると、発熱して内圧
が高まり、そのために、コンデンサ素子や外装が
破壊したり燃焼したりする欠点があつた。

本考案は、以上の欠点を改良し、破壊や燃焼等
を未然に坊止しうる保安装置付コンデンサの提供
を目的とするものである。

本考案は、上記の目的を達成するために、スリ
ツトを有する絶縁基板と、該スリツトに配設され
コンデンサ素子に直列に接続されている温度ヒユ
ーズとからなる保安装置を有し、該保安装置を伸
び率の高い絶縁テープにより前記コンデンサ素子
の端面に取り付け前記温度ヒユーズを該端面に密
着させることを特徴とする保安装置付コンデンサ
を提供するものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

図において、１は金属化プラスチツクフイルム
や金属化紙を巻回したコンデンサ素子であり、両
端面にメタリコン２が設けられている。３は、ス
リツト４を有する絶縁基板であり、紙−エポキシ
樹脂積層板や紙−フエノール樹脂積層板である。
５ａ及び５ｂはこの絶縁基板３の両端部に設けら
れた銅箔等の金属箔である。６はスリツト４に配
設されその両端が金属箔５ａ及び５ｂに接続され
ている温度ヒユーズである。７は片一方の金属箔
５ａに接続された端子である。また、他方の金属
箔５ｂはメタリコン２に接続されている。８は、
テフロンやポリプロピレン、ポリエステル等の伸
び率の高い絶縁テープであり、絶縁基板３をコン
デンサ素子１の端面に取り付けるように巻かれ、
温度ヒユーズ６を端面に密着させるものである。
９は、ポリプロピレンやエポキシ等の合成樹脂を
モールド成形した外装である。

すなわち、コンデンサ素子１が劣化して発熱す
ると、温度ヒユーズ６がこの発熱を検知し、溶断
されて、コンデンサ１０が外部回路から開放され
る。それ故、流入する電流が遮断されコンデンサ
素子１の発熱が防止され、さらに外装９の破壊や
燃焼等が未然に防止される。

また、絶縁テープ８の伸び率が高いので、外装
９を形成するとき、合成樹脂を注入した際に、第
２図に示す通り、絶縁テープ８は、熱により伸び
て、温度ヒユーズ６とスリツト４の側面との間の
隙間に入り、温度ヒユーズ６をコンデンサ素子１
の端面に押し付けるように作用する。従つて、温
度ヒユーズ６は、コンデンサ素子１の発熱を直に
検出でき、より早く確実に作動するために、コン
デンサ素子１や外装９の破壊や燃焼等をより確実
に防止できる。

なお、絶縁テープ８の伸びは60％以上が好まし
く、この値より低いと、伸びが小さくなり、温度
ヒユーズ６を端面に押え付ける効果が小さくな
る。

以上の通り、本考案によれば、コンデンサ素子
や外装の破壊を未然にかつより確実に防止しうる
保安装置付コンデンサが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の側面断面図、第２図
は本考案の実施例の平面断面図の一部を示す。 １……コンデンサ素子、３……絶縁基板、４…
…スリツト、６……温度ヒユーズ、８……絶縁テ
ープ、９……外装、１０……コンデンサ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 巻回形のコンデンサ素子に保安装置を接続し
   て樹脂外装した保安装置付コンデンサにおい
   て、スリツトを有する絶縁基板と、該スリツト
   に配設されコンデンサ素子に直列に接続されて
   いる温度ヒユーズとからなる保安装置を有し、
   該保安装置を伸び率の高い絶縁テープにより前
   記コンデンサ素子の端面に取り付け前記温度ヒ
   ユーズを該端面に密着させることを特徴とする
   保安装置付コンデンサ。 (2) 絶縁テープの伸び率が60％以上である実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の保安装置付コン
   デンサ。