JPS6342507Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は保安装置付コンデンサに関するもので
ある。

金属化プラスチツクフイルムや金属化紙を巻回
してコンデンサ素子とし、端面にメタリコンを設
けて端子を接続したコンデンサは、多少の劣化は
セルフヒーリング作用により回復するが、徐々に
損失や漏れ電流等が増大して異常に発熱した場合
や急激に破壊して大電流が流れた場合等に、コン
デンサ素子や外装が破壊するのみならず、燃焼す
る等の事故が発生する欠点があつた。

本考案は、以上の欠点を改良し、コンデンサ素
子や外装の破壊や燃焼等を確実に防止しうる保安
装置付コンデンサの提供を目的とするものであ
る。

本考案は、上記の目的を達成するために、互い
に絶縁分離された導電部を有し該導電部間に温度
ヒユーズ又は電流ヒユーズが接続されている絶縁
基板からなりメタリコン面に配設されている保安
装置と、前記一方の導電部に接続された端子と、
少なくとも該端子の前記メタリコンと対向する部
分及びその周辺に被覆されている絶縁部材とを有
することを特徴とする保安装置付コンデンサを提
供するものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図及び第２図において、１は金属化プラス
チツクフイルムや金属化紙を巻回したコンデンサ
素子であり、両端面にメタリコン２が設けられて
いる。３はメタリコン２に配設されている絶縁基
板である。４ａ及び４ｂはこの絶縁基板３の両端
部に互いに絶縁して設けられた銅箔等の導電部で
あり、一方の導電部４ａには端子５が接続され、
他方の導電部４ｂは半田等によりメタリコン２に
接続されている。６は導電部４ａ及び４ｂの間に
接続された温度ヒユーズや電流ヒユーズ等のヒユ
ーズである。７は、端子５のメタリコン２と対向
する部分及びその周辺と導電部４ａとを被覆して
いるポリエチレンやポリエステル等の絶縁テープ
からなる絶縁部材である。８はポリプロピレンや
エポキシ等の外装であり、これ等の合成樹脂をモ
ールド成形したものである。

すなわち、コンデンサ９が劣化してコンデンサ
素子１が発熱したり、あるいは急激に大電流が流
れた場合等、ヒユーズ６がこれ等の熱や電流を検
知し溶断する。それ故、コンデンサ９は、外部回
路から開放され、流入してくる電流が遮断される
ので、発熱が防止され、コンデンサ素子１や外装
８の破壊や燃焼等が防止される。

また、絶縁部材７が端子５のメタリコン２と対
向する部分及びその周辺と導電部４ａに被覆され
ているので、コンデンサ素子１の発熱によりメタ
リコン２が溶けても、端子５や導電部４ａに直接
付着することなく、ヒユーズ６が動作した後に、
端子５とメタリコン２とが電気的に接続されるよ
うな誤動作が防止される。

なお、導電部４ａが絶縁基板３の端から十分に
離隔している場合には、端子４のみを絶縁部材７
により被覆するようにしてもよい。

さらに、絶縁部材として他に絶縁塗料等を用い
てもよい。

以上の通り、本考案によれば、コンデンサ素子
や外装の破壊や燃焼等を確実に防止しうる保安装
置付コンデンサが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の側面断面図、第２図
は本考案の実施例の正面断面図の一部を示す。 １……コンデンサ素子、２……メタリコン、３
……絶縁基板、４ａ，４ｂ……導電部、５……端
子、６……ヒユーズ、７……絶縁部材、９……コ
ンデンサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 端面にメタリコンが設けられているコンデンサ
   素子に保安装置を接続した保安装置付コンデンサ
   において、互いに絶縁分離された導電部を有し該
   導電部間に温度ヒユーズ又は電流ヒユーズが接続
   されている絶縁基板からなりメタリコン面に配設
   されている保安装置と、前記一方の導電部に接続
   された端子と、少なくとも該端子の前記メタリコ
   ンと対向する部分及びその周辺に被覆されている
   絶縁部材とを有することを特徴とする保安装置付
   コンデンサ。