JPS63143308A - 石炭ガス化コンバインドサイクルの制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は石炭ガス化コンバインドサイクルの制御装置に
係り、とりわけガス化炉からの発生ガスの圧力上昇時に
、フレアスタックから余剰ガスを放出することなくガス
化炉内圧力を低減することができる石炭ガス化コンバイ
ンドサイクルの制御装置に関する。

（従来の技術） 近年、石炭の有効利用、脱硫の簡易性および環境対策の
優位性などの点から、石炭をガス化しこのガスを燃料ガ
スとしてガスタービンを駆動して発電機を運転すると共
に、上記ガスタービンの排ガスを熱回収しこの熱によっ
て発生した蒸気で蒸気タービンを駆動して発電機を運転
する石炭ガス化コンバインドサイクルプラントが発電プ
ラントとして注目されている。

第２図は上記石炭コンバインドサイクルプラントの概略
を示すもので、燃料の石炭流は石炭流量調整弁２１を介
してガス化炉１１に流入し、空気流量調整弁２２を介し
て上記ガス化炉１１に流入する空気と蒸気流量調整弁２
３を介してガス化炉１１に流入する蒸気とにより炉内で
ガス化反応を起こし粗ガスを発生する。上記ガス化炉１
１を出た粗ガスは、ガスクーラ４２で脱硫可能な温度ま
で温度を下げられた後脱硫装置１２に流入し精製される
。この精製されたガスは、ガスヒータ４３でｙ￥温され
てから燃料流量調節弁１３を介して燃焼器１４内に噴射
され、ガスタービン圧縮機１５より送給される圧縮空気
と混合して燃焼する。そしてこの燃焼ガスはガスタービ
ン１６を駆動し発電機１７を運転する。

上記ガスクーラ４２にはガスクーラドラム５３が設けら
れ、このガスクーラドラム５３より流出する冷却水はガ
スクーラ４２内で高温の粗ガスと熱交換して蒸気となり
、この蒸気は上記ガスヒータ４３を通ってガスクーラド
ラム５３内に貯えられる。

また上記ガスタービン圧縮機１５から抽気された空気は
、モータで駆動する昇圧空気圧縮機４４で更に圧縮され
上記空気流量調整弁２２を介して上記ガス化炉１１に流
入する。

一方、上記ガスタービン１６から排出される排ガスは排
熱回収ボイラ１８へ導かれ、排熱回収ボイラ内のスーパ
ヒータ５０．エバポレータ５１およびエコノマイザ５２
と順次熱交換をして大気中に放出される。上記排熱回収
ボイラ１８には上記エバポレータ５１と接続する蒸気ド
ラム４５が設けられ、エバポレータ５１で発生した蒸気
は蒸気ドラム４５内に貯えられる。

また上記蒸気ドラム４５は上記ガスクーラドラム５３と
接続しており、ガスクーラドラム５３および蒸気ドラム
４５内に貯えられた蒸気は上記スーパヒータ５０で過熱
された後蒸気加減弁４６を介して蒸気タービン１つに流
入し、蒸気タービン１９を駆動し発電機２０を運転する
。そして蒸気タービン１９で仕事をした蒸気は復水器４
７で復水され、給水加熱器４８、脱気器４９を通って上
記エコノマイザ５２で加熱された後上記ガスクーラドラ
ム５３と蒸気ドラム４５に還流する。

上記の様な構成を有する石炭ガス化コンバインドサイク
ルの制御装置として、負荷偏差指令をガス化炉入力に与
え、石炭ガス圧力を一定とする様にガスタービン燃料流
量調整弁１３を制御する制御装置が知られている。この
制御装置は、従来火力のタービン追従型制御装置に似て
、非常に安定したプラントの運転が得られるのが特徴で
ある。

第３図に、従来の石炭ガス化コンバインドサイクルの制
御装置を示す。

負荷指令値と、実負荷（ガスタービン出力と蒸気タービ
ン出力）の総和が比較器２４で比較され、この偏差によ
り、負荷制御器２６およびガス化炉制御器２７へ制御出
力が与えられる。そして、制御器２７からの信号によっ
て、石炭流量調整弁２１、空気流量調整弁２２および蒸
気流量調整弁２３が操作され、ガス化炉入力（石炭流量
等）およびガス化炉出力（ガス発生量）が調節される。

そして、発生ガスは、ガス化炉１１より脱硫装置１２を
通り、ガスタービンの燃料流量調整弁１３を介してガス
タービンに流入する。

一方、発生ガスのガス圧力は圧力設定値と圧力計４１で
得られたガス圧力（実ガス圧力）とが比較器３０で比較
され、この偏差をなくするよう、圧力制御器３６から低
値優先器３５を介して、ガスタービンの燃料流量調整弁
１３に出力が与えられ、この燃料流量調整弁１３により
ガス圧力が制御される。

さらに、ガスタービンの燃料流量調整弁１３へは、本来
のガスタービンの制御回路である速度負荷制御器３２及
び温度制御器３３からの出力が低値優先器３４を介して
与えられる。通常、ガスタービンへは、圧力制御器３６
の信号が優先してガスタービン燃料流量調整弁１３に与
えられ、ガスタービン側で圧力制御を行なっている。

また、ガス圧力の上昇を防止する目的で、フレアスタッ
ク２８に余剰のガスを放出するガス逃し弁２９が設置さ
れている。このガス逃し弁２９は逃し弁制御器３７の信
号により、ガス圧力が規定値より上昇した場合に開とな
り、ガス圧力を規定値にする様に制御されている。

（発明が解決しようとする問題点） 上述したように、通常ガスタービンへは、圧力制御器３
６の信号が優先し低値優先器３５を介して燃料流量調整
弁１３に与えられて圧力制御が行なわれる。

しかしながら、ガスタービン側の特有の原因により、低
値優先器３５を介してガスタービンの速度負荷制御器３
２または温度制御器３３からの信号が優先してガスター
ビンの燃料流量調整弁１３に入る場合がある。このよう
な場合は、発生ガスのガス圧力とは無関係に燃料流量調
整弁１３が制御されるのでガス圧力が上昇してしまう。

以下、速度負荷制御器３２または温度制御器３３からの
信号が優先する場合を示す。

（１）　　大気温度が上昇すると、ガスタービンの空気
流量を制御するＩＧＶ（インレットガイドベーン）を全
開にしても、タービン入口温度を所定の温度に維持出来
なくなり、温度制御器３３が動作して、ガスタービンの
燃料流量を制限する場合がある。この時は、燃料流量制
御弁１３は、その開度に保持されるか、または大気温度
の上昇により、ガスタービン入口温度を所定の温度に制
御するよう閉方向の制御が行なわれ結果としてガス圧力
は上昇する。

（２）　　コンバインド出力は、ガスタービン出力と蒸
気タービン出力の総和を実負荷としてフィードバックさ
れガス化炉制御が行なわれているが、第４図に示すよう
に、排熱回収ボイラ１８側の遅れのため当初はガスター
ビン出力がオーバシュートして蒸気タービン出力の遅れ
分をカバーしている。従って、ガス化炉入力は、当初、
過剰に与えられそれに伴って、ガス圧力も上昇しやすく
なり、ガスタービン燃料流量調整弁１３へは、過剰の開
指令が与えられる。このことによって、燃料流量の上昇
を招き温度制御器３３が動作してガスタービンの燃料流
量が制限され、（１）の場合と同様ガス圧力は上昇する
。

（３）　　系統の発電機の周波数の上昇時、速度負荷制
御器３２の有するガバナー機能によって圧力制御器３６
からの信号より優先して、ガスタービンの燃料流量調整
弁１３に閉指令が与えられ、その結果ガス圧力は上昇す
る。

上記（１）（２）（３）の場合のように、圧力制御器３
６からの信号よりも速度負荷制御器３２または温度制御
器３３からの信号が優先してガスタービンの燃料流量調
整弁１３に入り、この結果としてガス圧力が規定値以上
に上昇すると、逃し弁制御器３７からの信号によりガス
逃し弁２９が開となり余剰ガスがフレアスタック２８か
ら大気へ放出される。

しかしながら、フレアスタック２８から余剰ガスを大気
に放出することは、環境上問題があり、またエネルギー
のロスともなることから、この放出ガスを最小限にする
ことが求められている。

本発明はこのような点を考慮してなされたちのであり、
フレアスタックから大気に放出するガスの量を押えるこ
とによって、環境の健全化を図りエネルギの省力化を図
ることができる石炭ガス化フンバインドサイクルの制御
装置を提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本発明は、負荷指令と実負荷との偏差信号が入力される
負荷制御器と、この負荷制御器からの信号によってガス
化炉内への石炭流量調整弁、空気流量調整弁および蒸気
流量調整弁を調整するガス化炉制御器とを備えて、ガス
を発生させるガス化炉の出力を制御する石炭ガス化コン
バインドサイクルの制御装置であって、前記負荷制御器
から前記ガス化炉制御器までの制御ラインに低値優先器
を設けるとともに、この低値優先器に発生ガスの設定圧
力と実ガス圧力との偏差信号が入力されガス圧力を設定
圧力に保持する圧力制御器を接続し、ガス圧力上昇時、
前記圧力制御器からの信号を前記負荷制御器からの信号
より優先して前記ガス化炉制御器に入力し、ガス化炉出
力を低減させてガス圧力を設定圧力に戻すよう構成した
ことを特徴としている。

（作　用） 本発明によればガス圧力上昇時、ガス設定圧力とガス圧
力との偏差信号が入力される圧力制御器からの信号が、
低値優先器を介して優先的にガス化炉制御器に入力され
、このためガス化炉出力を低下させてガス圧力を設定圧
力まで低減することができる。

（実施例） 以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する
。

第１図は本発明による石炭ガス化コンバインドサイクル
の制御装置を示す全体系統図である。

なお従来装置と同一部材には同一符号を付して詳細な説
明は省略する。本実施例は第３図に示した従来の制御装
置に以下に説明する装置を追加したものである。

すなわち、負荷制御器２６からガス化炉制御器２７との
間の制御ラインに低値優先器３９が設けられている。ま
た低値優先器３９の出側と負荷制御器２６との間はトラ
ッキングライン４０を介して接続され、低値優先器３９
への入力信号が切り換わった場合でもスムースに制御が
行なわれるようになっている。

また、第１圧力設定値と圧力計４１で得られたガス圧力
を比較する比較器３０とは別に、比較器３１が設けられ
、この比較器３１によって第２圧力設定値と圧力計４１
で得られたガス圧力（実ガス圧力）とが比較される。ま
た、比較器３１からの偏差信号は圧力制御器３８を経て
低値優先器３９へ入力される。この場合、比較器３１で
比較される第２圧力設定値は、第１圧力設定値よりも高
い値となっている。

次にこのような構成からなる本実施例の作用について説
明する。

通常運転時は、圧力制御器３６からの信号により低値優
先器３５を介して燃料流量調整弁１３が制御され、ガス
圧力は第１設定値となるよう制御される。また、ガス化
炉１１の石炭流量等の入力は、負荷制御器２６の信号に
より低値優先器３９およびガス化炉制御器２７を介して
制御される。

ここで負荷指令が変化すれば、ガス化炉１１の入力が増
減され、このため生ずるガス圧力の変化に応じて圧力制
御器３６が動作して、燃料流量調整弁１３がガス圧力を
第１圧力設定値に合わせるよう開閉制御される。

次にガスタービン側の原因によって、ガスタービンの速
度負荷制御器３２または温度制御器３３からの信号が圧
力制御器３６からの信号よりも優先して燃料流量調整弁
１３に入ると、ガス圧力の上昇を招くことになる。この
場合は第２圧力設定値と圧力計４１で得られたガス圧力
とが比較器３１で比較され、この偏差信号が入力する圧
力制御器３８が動作する。続いて、この圧力制御器３８
からの信号が、低値優先器３９を介し負荷制御器２６か
らの信号より優先してガス化炉制御器２７に入る。この
ようにしてガス化炉１１０入力（石炭流量等）が制御さ
れてガス化炉１１の出力（ガス発生量）が押えられガス
圧力は第２圧力設定値まで低減されこの値に維持される
。従って、ガス圧力が上昇してもガス逃し弁２９を開く
ことなくガス圧力の低減を図ることができる。

その後、ガスタービン側の原因が解除された時は再び通
常運転時の状態に戻る。

すなわち燃料流量調整弁１３は圧力制御器３６からの信
号により低値優先器３５を介してガス圧力が第１設定値
となるよう制御される。またガス化炉１１の入力は、負
荷制御器２６の信号によりガス化炉制御器２７を介して
制御される。また、圧力制御器３８からの信号が負荷制
御器２６からの信号より優先する場合は、負荷制御器２
６に負荷偏差が生じるが、低値優先器３つの出力信号を
負荷制御器２６にトラッキングさせておくので、通常運
転時の状態への移行、すなわち負荷制御器２６からの信
号が圧力制御器３８からの信号より優先する状態への移
行をスムースに行なうことができる。

なお、本実施例においては、第１圧力設定値とガス圧力
とを比較する比較器３０および第２圧力設定値とガス圧
力とを比較する比較器３１の２つの比較器３１を設けた
例を示したが、単一の圧力設定値とガス圧力とを比較す
る単一の比較器によって構成してもよい。

〔発明の効果〕

本発明によれば、ガス化炉の圧力上昇時ガス化炉出力を
低下させることによってガス圧力を低減し設定圧力に戻
すことができる。従って従来のような余剰ガスの大気放
出を行なうことなく、ガス圧力を低減することができる
ので、環境の悪化およびエネルギロスを防止することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による石炭ガス化コンバインドサイクル
の制御装置の一実施例を示すブロック図、第２図は石炭
ガス化コンバインドサイクルを示す概略系統図、第３図
は従来の石炭ガス化コン、バインドサイクルの制御装置
を示すブロック図、第４図はサイクルの負荷変化時にお
けるガスタービン出力と蒸気タービン出力の出力変化を
示す図である。 １１・・・ガス化炉、１３・・・燃料流量調整弁、１５
・・・ガスタービン圧縮機、１６・・・ガスタービン、
１７・・・発電機、１９・・・蒸気タービン、２０・・
・発電機、２６・・・負荷制御器、２７・・・ガス化炉
制御器、２８・・・フレアスタック、２９・・・ガス逃
し弁、３６・・・圧力制御器、３７・・・逃し弁制御器
、３８・・・圧力制御器、３９・・・低値優先器、４０
・・・トラッキングライン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 負荷指令と実負荷との偏差信号が入力される負荷制御器
   と、この負荷制御器からの信号によってガス化炉内への
   石炭流量調整弁、空気流量調整弁および蒸気流量調整弁
   を調整するガス化炉制御器とを備えて、ガスを発生させ
   るガス化炉の出力を制御する石炭ガス化コンバインドサ
   イクルの制御装置において、前記負荷制御器から前記ガ
   ス化炉制御器までの制御ラインに低値優先器を設けると
   ともに、この低値優先器に発生ガスの設定圧力と実ガス
   圧力との偏差信号が入力されガス圧力を設定圧力に保持
   する圧力制御器を接続し、ガス圧力上昇時、前記圧力制
   御器からの信号を前記負荷制御器からの信号より優先し
   て前記ガス化炉制御器に入力し、ガス化炉出力を低下さ
   せガス圧力を設定圧力に戻すよう構成したことを特徴と
   する石炭ガス化コンバインドサイクルの制御装置。