JP4183653B2 - 火力発電プラントおよび運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、火力発電プラントおよびその運転方法に係り、特に、部分負荷運転の際、より一層無駄の少ない効率的な変圧運転を行わせる蒸気タービンに可変調速手段を備えた火力発電プラントおよびその運転方法に関する。
火力発電プラントにおいては、プラント熱効率の向上策の一つとして変圧運転がある。
この変圧運転は、部分負荷運転(低負荷運転)時、ボイラから発生する蒸気圧力をタービン負荷(出力)に見合うように減圧させ、プラント熱効率の低下を改善させる運転方法である。
この運転方法によると、蒸気圧力の低下は、蒸気の比熱の減少、ボイラから高圧タービンに供給される蒸気流量を蒸気加減弁で調整する際の絞り損失の減少、タービンノズルの初段落(調速段)の入口、出口の圧力比減少に伴なう高圧タービンの内部効率の上昇等により、プラント熱効率が増加すると知見されている。
また、蒸気加減弁で調整された蒸気流量を受けるタービン調速段においては、例えば特開昭61−167102号公報に記載されているように、絞り調速方式とノズル締切調速方式とがあり、これらのうち、いずれかの方式が運用目的に応じて選択されている。
その際、蒸気加減弁は、複数の弁体を、絞り調速方式およびノズル締切調速方式のうち、いずれかの方式に応じて全弁を同時に開弁させるか、あるいは全弁のうち、幾つかの弁体を開弁させている。
また、変圧運転の具体的な例として、例えば、特開平1−6606号公報には、蒸気タービン(高圧タービン)の入口に設けた蒸気加減弁の弁開度を一定開度に維持させ、ボイラから発生する蒸気の圧力を変化させる運転方法が採り入れられている。
特開昭61−167102号公報 特開平1−6606号公報
最近の火力発電プラントにおいては、より一層プラント熱効率を向上させるため、上述の特許文献に記載された調速手段を組み合せた運用が次に示す事項からなされている。
すなわち、絞り調速方式単独では、全負荷帯において、蒸気加減弁の全弁を絞る運用を行うので、部分負荷における熱効率が悪くなる。また、ノズル締切調速方式単独では、調速段(初段落タービンノズル)から部分的な蒸気噴流となって繰返しタービン動翼にその衝撃力が加わるので、タービン動翼の強度に不安を与える。
一方、ボイラの蒸気圧力を変化させる変圧運転においては、蒸気タービン(高圧タービン)の入口側に設けた蒸気加減弁の弁開度を一定開度に維持させたまま、蒸気圧力を上昇、降下させるので、必然的に絞り調速方式とノズル締切調速方式を組み合せて運用される場合が多くなっている。
このため、絞り調速方式の不利益な点として称されていた蒸気の圧力損失があらわれ、計画値とおりのプラント熱効率の向上を達成できないとする問題点を含んでいた。
また、変圧運転は、負荷(出力)増減指令に対し、ボイラから発生する蒸気の圧力を変化させて対応するものであるが、何分にもボイラ自身の時定数が大き過ぎ、このため、ボイラ圧力の追従性が悪く、強いては負荷応答性が悪い等の問題点を抱えていた。
本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、蒸気タービンの入口側に備えた蒸気加減弁と初段落タービンノズルとから構成される調速段で、ボイラから供給される蒸気を無駄なく効果的に活用し、より一層高いプラント熱効率を実現させる一方、タービン性能向上のみならず運用面においても安定運転を行わせ得る火力発電プラントおよびその運転方法を提供することを目的とする。
本発明に係る火力発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、ボイラに、蒸気タービン部と復水給水系を組み合せた火力発電プラントにおいて、前記蒸気タービン部の高圧タービンに蒸気を供給する蒸気加減弁を、変圧運転時に弁体を先に開弁させる先行弁と弁体を後に開弁させる後行弁とから構成するとともに、前記変圧運転の途中にて前記先行弁を全開として維持し、この状態にて前記後行弁の開弁を開始させ、前記先行弁を全開として維持し前記後行弁を開弁させた状態で前記変圧運転を終了させ定圧運転に移行させる制御手段を設けたとを設けたものである。
また、本発明に係る火力発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、ボイラに、蒸気タービン部と復水給水系を組み合せた火力発電プラントにおいて、前記蒸気タービン部の高圧タービンに、変圧運転時、弁体を先に開弁させる先行弁と弁体を後に開弁させる後行弁とを備える蒸気加減弁と、前記ボイラから前記先行弁および前記後行弁のそれぞれを介して供給される蒸気に膨張仕事をさせる初段落タービンノズルとで構成する可変調速段とを設けるとともに、変圧運転終了後、定圧運転中にタービン負荷増減指令があったとき、前記後行弁の弁開閉特性を変圧運転時の前記後行弁の弁開閉特性から平行移動させて前記先行弁の弁開閉特性に連続させる弁開閉特性変更制御手段を設けたものである。
また、本発明に係る火力発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、ボイラに、蒸気タービン部と復水給水系を組み合せた火力発電プラントにおいて、前記蒸気タービン部の高圧タービンに、変圧運転時、弁体を先に開弁させる先行弁と弁体を後に開弁させる後行弁とを備える蒸気加減弁と、前記ボイラから前記先行弁および前記後行弁のそれぞれを介して供給される蒸気に膨張仕事をさせる初段落タービンノズルとで構成する可変調速段とを設けるとともに、変圧運転終了後、定圧運転中にタービン負荷増減指令があったとき、前記後行弁の弁開閉特性を変圧運転時の前記後行弁の弁開閉特性に較べて緩やかな傾斜にして前記先行弁の弁開閉特性に連続させる弁開閉特性変更制御手段を設けたものである。
また、本発明に係る火力発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、先行弁は、複数の弁体を備え、複数の弁体を全て同時に全開させる関数器を備えたものである。
また、本発明に係る火力発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項5に記載したように、後行弁は、少なくとも1つ以上の弁体を備え、先行弁を全開させた後、開弁させる関数器を備えたものである。
また、本発明に係る火力発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項6に記載したように、弁開閉特性変更制御手段は、変圧運転が終了し、定圧運転中、タービン負荷増減指令があったとき、少なくとも1つ以上の弁体を備えた後行弁に変圧運転時における弁開閉特性から平行移動させて変更し、先行弁の弁開閉特性に連続させる関数器であることを特徴とするものである。
また、本発明に係る火力発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項7に記載したように、関数器は、少なくとも1つ以上の弁体を備えた後行弁を、変圧運転時の弁開閉特性から定圧運転時の弁開閉特性に変更させて先行弁の弁開閉特性に また、本発明に係る火力発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項8に記載したように、弁開閉特性変更制御手段は、変圧運転が終了し、定圧運転中、タービン負荷増減指令があったとき、少なくとも1つ以上の弁体を備えた後行弁に変圧運転時における弁開閉特性から変更させて最大負荷から先行弁の弁開閉特性に連続させる弁開閉特性にするとともに、この連続させる弁開閉特性を緩やかに傾斜させる関数器であることを特徴とするものである。
また、本発明に係る火力発電プラントは、上述の目的を達成するために、請求項9に記載したように、関数器は、後行弁を、変圧運転時の弁開閉特性から定圧運転時、最大負荷からの先行弁の弁開閉特性に連続させ、かつ緩やかな傾斜にさせる弁開閉特性に変更させる切替関数器を備えたものである。
また、本発明に係る火力発電プラントの運転方法は、上述の目的を達成するために、請求項10に記載したように、切替関数器は、切替信号を出力する切替信号器を備えたものである。
また、本発明に係る火力発電プラントの運転方法は、上述の目的を達成するために、請求項11に記載したように、ボイラに、蒸気タービン部と復水給水系を組み合せ、前記蒸気タービン部の高圧タービンの入口側に設けた蒸気加減弁を介して前記ボイラから発生した蒸気を前記高圧タービンに供給する際、前記蒸気加減弁の複数の弁体のうちの一部を先行弁として先に開弁させるとともに全ての前記先行弁を全開として維持した状態での変圧運転を行わせ、前記蒸気加減弁の複数の弁体のうちの残部を後行弁として前記変圧運転中に開弁させ、前記先行弁を全開として維持し前記後行弁を開弁させた状態で前記変圧運転を終了させて定圧運転に移行することを特徴とする火力発電プラントの運転方法である。である。
また、本発明に係る火力発電プラントの運転方法は、上述の目的を達成するために、請求項12に記載したように、後行弁は、先行弁の全開後、傾斜速度調定率の高い領域から弁開き始めを開始させる方法である。
また、本発明に係る火力発電プラントの運転方法は、上述の目的を達成するために、請求項13に記載したように、ボイラに、蒸気タービン部と復水給水系を組み合せ、前記蒸気タービン部の高圧タービンの入口側に設けた蒸気加減弁を介して前記ボイラから発生した蒸気を前記高圧タービンに供給する際、変圧運転時、前記蒸気加減弁の複数の弁体のうち、先に開弁させる先行弁を全て同時に全開させた後、後行弁を開弁させる一方、変圧運転終了後、定圧運転中、タービン負荷増減指令があったとき、前記後行弁の弁開閉特性を変圧運転時における弁開閉特性から平行移動させ、前記先行弁の弁開閉特性に連続させる弁開閉特性に変更させ、この変更弁開閉特性に沿って前記後行弁を開閉させる方法である。
また、本発明に係る火力発電プラントの運転方法は、上述の目的を達成するために、請求項14に記載したように、ボイラに、蒸気タービン部と復水給水系を組み合せ、前記蒸気タービン部の高圧タービンの入口側に設けた蒸気加減弁を介して前記ボイラから発生した蒸気を前記高圧タービンに供給する際、変圧運転時、前記蒸気加減弁の複数の弁体のうち、先に開弁させる先行弁を全て同時に全開させた後、後行弁を開弁させる一方、変圧運転終了後、定圧運転中、タービン負荷増減指令があったとき、前記後行弁の弁開閉特性を変圧運転時における弁開閉特性から移動させ、最大負荷から前記先行弁の弁開閉特性に連続させる弁開閉特性に変更させ、かつこの変更弁開閉特性を緩やかに傾斜させ、緩やかな傾斜の変更弁開閉特性に沿って前記後行弁を開閉させる方法である。
また、本発明に係る火力発電プラントの運転方法は、上述の目的を達成するために、請求項15に記載したように、後行弁の弁開閉特性を、先行弁の弁開閉特性に連続させる弁開閉特性への変更は、切替信号器からの切替信号によって行わせる方法である。
本発明に係る火力発電プラントおよびその運転方法は、蒸気加減弁に、先に開弁させる先行弁と、後に開弁させる後行弁とを設け、先行弁を全開させた後、後行弁を開弁させ、後行弁の弁開き始めの際の傾斜速度調定率をより一層好ましく小さくさせているので、蒸気加減弁の絞り損失の抑制に伴なうプラント熱効率を向上させることができ、タービン負荷増減の指令に対する応答性の感度をより一層高めて火力発電プラントの安定運転を確保することができる。
以下、本発明に係る火力発電プラントおよびその運転方法の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
なお、本発明に係る火力発電プラントおよびその運転方法を容易に理解するために、その説明に先立ち、先ず、一般的な火力発電プラントが行う一例であり、特許文献2にも開示されているように、既に良く知られた変圧運転を行う際の蒸気加減弁の弁体挙動、蒸気加減弁の弁体を開閉させるタービン制御回路のそれぞれを説明し、本発明に係る火力発電プラントおよびその運転方法の理解への補足とする。
図11は、一般的な火力発電プラントを示す概略系統図である。
火力発電プラントは、ボイラ100、蒸気タービン部101、主蒸気系102、再熱蒸気系103、復水給水系104を備えるランキンサイクルのシステム構成になっている。
ボイラ100は、蒸気発生器105と再熱器106を収容し、投入する燃料と空気で燃焼ガスを生成し、生成した燃焼ガスの熱により蒸気発生器105から主蒸気を発生させるとともに、再熱器106から再熱蒸気を発生させている。
蒸気タービン部101は、互いを軸直結させた高圧タービン107、中圧タービン108、低圧タービン109を備え、高圧タービン107で主蒸気系102から供給された主蒸気に膨張仕事をさせ、膨張仕事を終えたタービン排気を低温再熱系110の逆止弁111を介して再熱器106に供給し、ここで熱を失ったタービン排気を再熱させ、再熱蒸気として再熱蒸気系103を介して中圧タービン108に供給して膨張仕事をさせ、さらに低圧タービン109でも膨張仕事をさせ、その際に発生する動力で発電機(図示せず)を駆動している。
復水給水系104は、復水器113と給水ポンプ114を備え、蒸気タービン部101の低圧タービン109で膨張仕事を終えたタービン排気を復水器113で凝縮させて復水にし、この復水を給水ポンプ114で加圧させて給水にし、この給水をボイラ100の蒸気発生器105に戻している。
再熱蒸気系103は、再熱蒸気止め弁115、インターセプト弁116を備えるとともに、再熱蒸気止め弁115の入口側から分岐し、途中に低圧タービンバイパス弁117を介装し、復水給水系104の復水器113に接続する低圧タービンバイパス系118を備え、例えば再熱器106からの再熱蒸気の圧力、温度が予め定められた値に達していないとき、低圧タービンバイパス系118を介して復水器113に供給している。
主蒸気系102は、主蒸気止め弁119、蒸気加減弁120を備えるとともに、主蒸気止め弁119の入口側から分岐し、途中に高圧タービンバイパス弁121を介装し、低温再熱系110に接続する高圧タービンバイパス系122を備え、例えば主蒸気の圧力、温度が予め定められた値に達していないとき、あるいは負荷遮断等異常事態が発生し、主蒸気量が過剰になったとき等の場合、ボイラ100の蒸気発生器105からの主蒸気を高圧タービンバイパス弁121を備える高圧タービンバイパス系122、低温再熱蒸気系110、低圧タービンバイパス弁117を備える低圧タービンバイパス系118を介して復水給水系104の復水器113に供給している。
このような構成を備える火力発電プラントにおいて、蒸気タービン部110における高圧タービン107の入口側に設けられている蒸気加減弁120は、図12〜図14に示す弁開閉特性を持ち、ボイラ100からの蒸気流量を制御し、蒸気タービン部101に負荷運転を行わせている。なお、蒸気加減弁120は、通常、複数個の弁体を備え、複数個の弁体で蒸気流量制御に伴なうタービン負荷調整を行っているが、ここでは説明の便宜上、4つの弁体を持つものを例示として、以下に説明する。
一般に、蒸気タービンは、調速運転を行う際、2つの調速方式を持っており、一つが絞り調速方式であり、もう一つがノズル調速方式である。両方式とも、利害得失を持っている。
このため、蒸気タービンは、両方式のうち、利点だけを利用する絞り調速−ノズル調速併用方式が多い。上述の特許文献1および特許文献2は、この併用方式を採用している。
図12〜図14に示す弁開閉特性を持つ上記特許文献2記載の蒸気加減弁120は、線Aで示すタービン負荷30%から線Bで示すタービン負荷90%までの範囲で変圧運転を行い、タービン負荷90%以後タービン負荷100%まで定圧運転を行っている。
そして、蒸気加減弁120は、負荷ゼロから負荷90%までの間、第1弁体♯1から第3弁体♯3までを同時に開弁させ、まだ開弁中の第1弁体♯1から第3弁体♯3に対し、タービン負荷90%になると変圧運転を終了させ、第4弁体♯4を第1弁体♯1から第3弁体♯3までと一緒に開弁させて定圧運転を行っている。
したがって、蒸気加減弁120は、タービン負荷90%まで第1弁体♯1から第3弁♯3を開弁させる一方、第4弁体♯4を閉弁させているので、絞り調速運転が行われ、またタービン負荷90%から定格負荷(100%負荷)まで第1弁体♯1から第4弁体♯4の全弁を開弁させているので、ノズル調速運転が行われる。
また、蒸気加減弁120は、タービン負荷90%から定格負荷(100%負荷)に至るまで、第1弁体♯1から第3弁体♯3と一緒に第4弁体♯4を開弁させる一方、第4弁体♯4の開弁に際し、蒸気流量を直線的に増加させるように開弁させて傾斜速度調定率をより小さくさせているので、タービン負荷指令に対し、迅速に追従し、タービン負荷応答性を高く維持させている。
Figure 0004183653
このように蒸気加減弁120の第1弁体♯1から第4弁体♯4までを開弁させるタービン制御回路は、図14に示すように、速度制御回路123、負荷制御回路124、加減算部125、演算信号を分配する演算信号分配部126、蒸気加減弁120の第1弁体120a、第2弁体120b、第3弁体120c、第4弁体120dのそれぞれに弁開度演算信号を与える第1弁体用関数器127a、第2弁体用関数器127b、第3弁体用関数器127c、第4弁体用関数器127dを備え、速度制御回路123からのタービン回転数制御信号と負荷制御回路124からのタービン負荷設定信号とを加減算器125で突き合わせて加減算し、この加減算演算信号を流量要求信号(タービン負荷信号)として演算信号分配部125で分配して第1弁体用関数器127a〜第3弁体関数器127cのそれぞれに与え、ここで弁リフト信号を演算し、演算した弁リフト信号と第1弁体120aから第3弁体120cのそれぞれに同時に与えて同時に全開させている。
また、蒸気加減弁120は、演算信号分配部126から第4弁体用関数器127dに流量要求信号(タービン負荷信号)を与える際、開弁遅れaaの特性要素を組み込み、第1弁体120aから第3弁体120cの各弁体がまだ開弁中であり、タービン負荷が90%になったとき、第4弁体120dに弁リフト信号を与えて開弁させている。
このように、上述の特許文献2も含めて従来の火力発電プラントは、変圧運転を行うとき、蒸気加減弁120の第1弁体120aから第4弁体120dのうち、第1弁体120aから第3弁体120cまでを先行弁として開弁させ、例えばタービン負荷90%になって変圧運転を終了させ、定圧運転に移行するとき、後行弁としての第4弁体120dを開弁させていた。しかも、後行弁である第4弁体120dの開弁の際、先行弁である第1弁体120aから第3弁体120cは、未だ、開弁中(全開途上)であった。
このため、従来の蒸気加減弁120は、タービン定格負荷に至るまで、第1弁体120aから第4弁体120dの全弁を途中開度まで開弁させた絞り運用となり、これに伴なう絞り損失が発生し、タービン内部効率(タービン調速段効率)を悪くさせ、無駄なエネルギを消費する等の問題を抱えていた。
本発明に係る火力発電プラントおよびその運転方法は、このような問題点に対処してなされたものであり、例えばタービン負荷90%時点で変圧運転から定圧運転に移行させるとき、先行弁として蒸気加減弁120の第1弁体120a〜第3弁体120cを全開させておき、後行弁としての蒸気加減弁120の第4弁体120dを既に開弁させた状態で定圧運転に移行させたものである。
すなわち、本実施形態に係る火力発電プラントの運転方法は、図1および図2に示すように、絞り締切調速方式を用いて、例えばタービン負荷30%〜タービン負荷90%までの間に変圧運転を行わせ、その際、蒸気加減弁120の第1弁体120a〜第4弁体120dのうち、先行弁としての第1弁体120a〜第3弁体120cを、例えばタービン負荷30%のとき、全て同時に全開させてそのまま弁開度を維持させるとともに、例えばタービン負荷89%のとき、後行弁として第4弁体120dを直線的に開弁させたものである。この後、タービン負荷90%時点で定圧運転に移行し、定格負荷(100%負荷)までは、第4弁体120dのみ開弁させタービン負荷運転を行う。
このように、本実施形態は、蒸気タービン部101の高圧タービン107に収容する初段落タービンノズル(図示せず)に、先に開弁する先行弁と傾斜速度調定率の著しく高い領域Pを回避させた後に開弁させる後行弁とを組み合せた蒸気加減弁120から供給される蒸気で膨張仕事をさせているので、蒸気加減弁120と初段落タービンノズルを備える調速段を可変調速段として構成される。
また、蒸気加減弁120の第1弁体120a〜第4弁体120dのうち、先行弁としての第1弁体120a〜第3弁体120cを、例えばタービン負荷30%で同時に全開にさせ、例えばタービン負荷89%で後行弁としての第4弁体120dを直線的に開弁させるタービン制御回路は、図8に示すように、蒸気加減弁120の第1弁体120a〜第3弁体120cを、例えばタービン負荷30%で全開させる弁開度特性を持つ第1弁体用関数器128a、第2弁体用関数器128b、第3弁体用関数器128cを備えるとともに、例えばタービン負荷89%で直線的に開弁させる弁開度特性を持つ第4弁体用関数器128dを備えている。ここで、第4弁体用関数器128dは、開弁遅れbの特性要素を、図15に示した第4弁体用関数器128dの開弁遅れaaの特性要素に較べて大きくしている。
なお、本実施形態に係る他の構成要素は、図14で示した構成要素と同一なので、同一符号を付して重複説明を省略する。
図7は、従来の絞り損失と本実施形態に係る火力発電プラントおよびその運転方法の絞り損失(蒸気加減弁の圧力損失)とを対比させた絞り損失線図である。なお、線図中、縦軸(対数目盛)は絞り損失を、横軸はタービン負荷(蒸気流量)をそれぞれ示す。
この線図からわかるように、本実施形態に係る蒸気加減弁120の第1弁体120a〜第3弁体120cを、例えばタービン負荷30%で全て全開させているので、例えばタービン負荷89%のときまでの絞り損失が小さくなっており、この時点から第4弁体120dを開弁させ、変圧運転を終了させる、例えばタービン負荷90%、あるいは定格負荷100%に至るまでの絞り損失増加が僅かであり、結局、本実施形態に係る絞り損失特性Yの方が従来に係る絞り損失特性Xに較べてタービン負荷100%において、ΔSだけ著しく低下している。
このように、本実施形態は、蒸気加減弁120の先行弁としての第1弁体120a〜第3弁体120cの全てを同時に全開させた後、後行弁としての第4弁体120dを開弁させ、変圧運転が終了する、例えばタービン負荷90%までに第1弁体120a〜第3弁体120cでタービン負荷89%に相当する要求蒸気流量を負担させ、残りの要求蒸気流量1%を第4弁体120dで負担させるとともに、変圧運転の終了する90%負荷時点における第4弁体120dの開弁に際しては、傾斜速度調定率をより一層好ましく小さくさせているので、蒸気加減弁の絞り損失をより一層少なくさせて火力発電プラントのプラント熱効率を向上させることができ、要求タービン負荷に対し、より一層迅速に対応させ、応答性の感度を高くして火力発電プラントの安定運転を確保することができる。
なお、本実施形態は、変圧運転の終了時期をタービン負荷90%にしているが、この例に限らず、変圧運転の終了時期をタービン負荷90%の前後、例えばタービン負荷85%〜定格負荷(100%タービン負荷)の範囲内に終了させてもよく、上述と同様の効果を奏する。
図3および図4は、本発明に係る火力発電プラントおよびその運転方法の第2実施形態を説明する際の特性線図である。
なお、図中、図3は蒸気流量線図であり、破線が第1実施形態で示した第4弁体の蒸気流量値線F、実線が本実施形態に係る第4弁体の蒸気流量値線Fである。また、図4は弁開度線図であり、破線が第1実施形態で示した第4弁体の弁開度値線L、実線が本実施形態に係る第4弁体の弁開度値線Lである。
図1および図2で示した第1実施形態においては、蒸気加減弁120のうち、先行弁としての第1弁体120a〜第3弁体120cの全てを同時に全開させた後、後行弁としての第4弁体120dを開弁させ、変圧運転終了後、定圧運転に移行させていた。
このとき、例えば、タービン負荷100%で運転中に中央給電指令部からタービン負荷降下指令があると、後行弁としての第4弁体120dは、破線で示す弁開度値線Lに沿って変化し、閉じる。そのときの蒸気流量は、破線で示す蒸気流量値線Fに沿って変化する。
第4弁体120dが閉弁する。
さらに、より一層のタービン負荷指令があり、変圧運転終了領域に入ると、第4弁体120dは閉弁しても、ボイラ側の蒸気圧力制御が変圧運転に早急に対処できない場合、蒸気加減弁120は、全開中の第1弁体120a〜第3弁体120cを同時に閉弁を開始させるが、その際、図3にも示されているように、傾斜速度調定率の著しく高く(悪く)なる領域Pを通過するため、給電指令に対し、応答性が鈍くなる。
また、変圧運転に際し、蒸気加減弁の制御方式には、上述特許文献2にも開示されているように、幾つかの方式があるが、いずれの方式もタービン負荷増減の給電指令があると、過渡時、その給電方式に対応させて蒸気圧力を的確に制御することが難しくなる。
すなわち、この場合、タービン側では、図1および図2に示した絞り締切調速運転を行っており、また、ボイラ側では、発生する蒸気の圧力制御を行っている。このため、ボイラ側にタービン負荷増減の給電指令があっても、ボイラ自身の時定数が大きいので、迅速な応答性が期待できない。
また、変圧運転終了後、定圧運転中、タービン側は、例えばロードリミッタ運転からガバナー運転に切り替え、調速装置で系統周波数変動に伴うタービン負荷増減(蒸気流量増減)調整を行っても、例えば、タービン負荷90%以下の変圧運転域になると短時間のうちに、それに対応させた蒸気圧力を的確に制御することが難しい。
まして、図3に示される速度調定率の著しく高く(悪く)なる領域(外側に向って凸状の山なり曲線)Pを蒸気加減弁120が通過するだけにタービン負荷要求に対する応答性が非常に悪くなり、火力発電プラントに無駄な運転を行わせることになる。
本実施形態は、このような点を考慮してなされたものであり、蒸気加減弁120の第4弁体120dの開閉に際し、傾斜速度調定率の著しく高く(悪く)なる領域Pの通過を回避させるために、図3および図4に示すように、実線で示す第4弁体蒸気流量値線Fおよび第4弁体弁開度値線Lに平行移動して変更させるとともに、実線で示す変更後の第4弁体蒸気流量値線Fを第1弁体120a〜第3弁体120cの合計蒸気流量値線Fに連続(接続)させたものである。
なお、図4中、bは、第1実施形態における蒸気加減弁120の第4弁体120dの弁開き始め位置であり、Rbは、第1実施形態におけるタービン定格負荷(100%タービン負荷)の位置である。また、aは、第4弁体蒸気流量値線Fおよび第4弁体弁開度値線Lを平行移動させたときの本実施形態における第4弁体120dの弁開閉基点に相当する位置であり、Raは、本実施形態におけるタービン定格負荷の位置である。
このように、蒸気加減弁120の第4弁体蒸気流量値線Fおよび第4弁体弁開度値線Lを平行移動させるとともに、平行移動させて変更した第4弁体蒸気流量値線Fを第1弁体120a〜第3弁体120cの合計蒸気流量値線Fに連続(接続)させるタービン制御回路は、図9に示すように、演算信号分配部126と第4弁体用関数器128dとの間に加減算器129を設け、この加減算器129にバイアスを与える切替バイアス器130を備え、この切替バイアス器130から加減算器129に与えられるバイアスによって第4弁体120dの第4弁体蒸気流量値線Fおよび第4弁体弁開度値線Lのそれぞれを平行移動させて変更する、第4弁体蒸気流量値線Fおよび第4弁体弁開度値線Lにするとともに、変更した第4弁体蒸気流量値線Fを第1弁体120a〜第3弁体120cの合計蒸気流量値線Fに連続(接続)させる構成になっている。
この場合、切替バイアス器130からのバイアスは、図8で示した第1実施形態における第4弁体120dの弁開き開始位置bから平行移動させた第4弁体120dの弁開閉基点に相当する位置aを差し引いた値である。
なお、他の構成要素は、図8で示した第1実施形態の構成要素と同一なので、同一符号を付し、重複説明を省略する。
このように、本実施形態は、蒸気加減弁120の先行弁としての第1弁体120a〜第3弁体120cの全てを同時に全開させた後、後行弁としての第4弁体120dを直線的に開弁させて第4弁体蒸気流量値線Fおよび第4弁体弁開度値線Lを形成し、変圧運転から定圧運転に入った後、中央給電指令部からタービン負荷増減指令があり、ロードリミッタ運転およびガバナー運転のうち、いずれかの運転に切り替わったとき、第4弁体用関数器128dによって第4弁体蒸気流量値線Fおよび第4弁体弁開度値線Lのそれぞれを平行移動させ、第4弁体蒸気流量値線Fおよび第4弁体弁開度値線Lのそれぞれに変更させるとともに、平行移動する第4弁体蒸気流量値線Fを第1弁体120a〜第3弁体120cの合計蒸気流量値線Fに連続(接続)させ、第4弁体120dの開弁の際、傾斜速度調定率の著しく高く(悪く)なる領域Pを回避させる構成にしているので、タービン負荷増減指令に対し、迅速に応答させてタービン負荷増減指令に見合う蒸気圧力を的確に制御することができ、迅速な応答の下、火力発電プラントの安定運転を確保することができる。
図5および図6は、本発明に係る火力発電プラントおよびその運転方法の第3実施形態を説明する際の特性線図である。
なお、図中、図5は蒸気流量線図であり、破線が第1実施形態で示した蒸気流量値線F01、実線が本実施形態に係る蒸気流量値F11である。また、図6は弁開度線図であり、破線が第1実施形態で示した弁開度値線L01、実線が本実施形態に係る弁開度値線L11である。
従来、蒸気タービンにおいては、復水器に供給される冷却水の温度が高いと、真空度が悪くなり、設計値通りの断熱膨張が行われず、設計値の定格負荷(100%タービン負荷)の確保ができない場合がある。
このため、蒸気タービンには、設計値の定格負荷にてマージンを加えて最大負荷Qが出力できるように設計されている。
このように、最大負荷Qが出せる蒸気タービンは、ボイラからの蒸気流量を制御する際、図5および図6に示すように、蒸気加減弁120の第1弁体120a〜第4弁体120dのうち、先行弁としての第1弁体120a〜第3弁体120cを、第1実施形態と同様に、全てを同時に全開させた後、後行弁として第4弁体120dを、破線で示す弁開度値線L01に沿って開弁させ、最大負荷Qに至るまでに蒸気流量値線F01を得ている。
また、蒸気タービンは、最大負荷Qに至るまでの間に変圧運転が終了すると、定圧運転に入るが、最大負荷Qに近付いたとき、中央給電指令部からタービン負荷降下の指令が与えられ、ロードリミック運転およびガバナー運転のうち、いずれかの運転に切り替えられ、第4弁体120dを閉弁させて第1弁体120a〜第3弁体120cに切り替えるとき、第2実施形態の図3および図4の実線で示す第4弁体弁開度値線Lに沿って第4弁体120dを閉弁させると、ボイラから供給される蒸気の圧力に突変が起り、初段落タービンノズルの調速段に流れる蒸気に擾乱が発生する。
本実施形態は、このような点を考慮してなされたものであり、蒸気加減弁120の第4弁体120dの開閉に際し、傾斜速度調定率の著しく高く(悪く)なる領域Pの通過を回避させるとともに、例えば、最大負荷Qの位置から第4弁体120dを閉弁させると、ボイラから供給される蒸気の圧力の突変、調速段に流れる蒸気の擾乱を防止させるために、破線で示す第4弁体蒸気流量値線F01および第4弁体弁開度値線L01のそれぞれを実線で示す第4弁体蒸気流量値線F11および第4弁体弁開度値線L11に移動して変更させるとともに、実線で示す第4弁体蒸気流量値線F11を最大負荷Qの位置から第1弁体120a〜第3弁体120cの合計蒸気流量値線F21に連続(接続)させる際、その勾配を緩やかな傾斜にしたものである。なお、図6中、dは、最大負荷Qにおける基準(固定)位置である。
このように、蒸気加減弁120の第4弁体蒸気流量値線F01および第4弁体弁開度値線L01を移動させるとともに、移動させて変更した第4弁体蒸気流量値線F11を最大負荷Qから第1弁体120a〜第3弁体120cの合計蒸気流量値F21に連続(接続)させる際、勾配を緩やかな傾斜にするタービン制御回路は、図10に示すように、演算信号分配部126と第4弁体用関数器128dとの間に切替関数器131を設け、この切替関数器131に切替信号を与える切替信号器132を備え、この切替信号器132から切替関数器131に与えられる切替信号を基にして第4弁体120dの第4弁体蒸気流量値線F01および第4弁体弁開度値線L01のそれぞれを最大負荷Qにおける基準位置dを基点に移動させて第4弁体蒸気流量値線F11および第4弁体弁開度値線L11に変更するとともに、第4弁体蒸気流量値線F11を最大負荷Qにおける基準位置dから第1弁体120a〜第3弁体120cの合計蒸気流量値線F21に連続(接続)させる際、勾配を緩やかな傾斜にして連続(接続)させる構成になっている。
なお、切替関数器131は、変圧運転が終了し、定圧運転に入っているとき、中央給電指令部からタービン負荷増減指令があり、ロードリミック運転およびガバナー運転のうち、いずれかの運転に切り替えるときに使用され、レートリミッタ、加減算器(ともに図示せず)を備え、レートリミッタを介して加減算器からの出力によって破線で示す第4弁体時和流量値線F01、第4弁体弁開度値線L01のそれぞれを、実線で示す第4弁体蒸気流量値線F11、第4弁体弁開度値線L11のそれぞれに切り替えることができるようになっている。
なお、他の構成要素は、図8で示した第1実施形態の構成要素と同一なので、同一符号を付し、重複説明を省略する。
このように、本実施形態は、蒸気加減弁120の先行弁としての第1弁体120a〜第3弁体120cの全てを同時に全開させた後、後行弁としての第4弁体120dを直線的に開弁させて第4弁体蒸気流量値線F01および第4弁体弁開度値線L01を形成し、変圧運転から定圧運転に入って最大負荷Qに至る間に、中央給電指令部からタービン負荷増減指令があり、ロードリミッタ運転およびガバナー運転のうち、いずれかの運転に切り替えたとき、切替関数器131の出力信号により第4弁体蒸気流量値線F01および第4弁体弁開度値線L01のそれぞれを最大負荷Qの基準位置dを基点に移動させて第4弁体蒸気流量値線F11および第4弁体弁開度値線L11のそれぞれに変更させるとともに、変更させた第4弁体蒸気流量値線F11を最大負荷Qの位置から第1弁体120a〜第3弁体120cの合計蒸気流量値線F21に連続(接続)させる際、その勾配を緩やかな傾斜にし、第4弁体120dの開閉の際、傾斜速度調定率の著しく高く(悪く)なる領域Pを回避させるとともに、第4弁体120dの開閉から第1弁体120a〜第3弁体120cの開閉に切り替えるとき、蒸気圧力の変動に伴なう調速段への蒸気流れの擾乱を防止する構成にしているので、タービン負荷増減指令に対し、迅速に応答させてタービン負荷増減指令に見合う蒸気圧力を的確に制御することができ、迅速な応答の下、火力発電プラントの安定運転を確保することができる。
本発明に係る火力発電プラントの運転方法の第1実施形態を説明する際の蒸気加減弁蒸気流量線図。 本発明に係る火力発電プラントの運転方法の第1実施形態を説明する際の蒸気加減弁弁開度線図。 本発明に係る火力発電プラントの運転方法の第2実施形態を説明する際の蒸気加減弁蒸気流量線図。 本発明に係る火力発電プラントの運転方法の第2実施形態を説明する際の蒸気加減弁弁開度線図。 本発明に係る火力発電プラントの運転方法の第3実施形態を説明する際の蒸気加減弁蒸気流量線図。 本発明に係る火力発電プラントの運転方法の第3実施形態を説明する際の蒸気加減弁弁開度線図。 従来の蒸気加減弁弁絞り損失と本発明における蒸気加減弁弁絞り損失とを対比させた弁絞り損失線図。 本発明に係る火力発電プラントの第1実施形態を示す概略制御回路図。 本発明に係る火力発電プラントの第2実施形態を示す概略制御回路図。 本発明に係る火力発電プラントの第3実施形態を示す概略制御回路図。 一般的な火力発電プラントを示す概略系統図。 従来の火力発電プラントにおける蒸気加減弁を通る蒸気流量を示す蒸気加減弁弁蒸気流量線図。 従来の火力発電プラントの変圧運転時における蒸気加減弁の弁リフトを示す蒸気加減弁弁開度線図。 従来の火力発電プラントに適用する蒸気加減弁の制御回路を示す図。
符号の説明
100 ボイラ
101 蒸気タービン部
102 主蒸気系
103 再熱蒸気系
104 復水給水系
105 蒸気発生器
106 再熱器
107 高圧タービン
108 中圧タービン
109 低圧タービン
110 低温再熱系
111 逆止弁
113 復水器
114 給水ポンプ
115 再熱蒸気止め弁
116 インターセプト弁
117 低圧タービンバイパス弁
118 低圧タービンバイパス系
119 主蒸気止め弁
120 蒸気加減弁
120a 第1弁体
120b 第2弁体
120c 第3弁体
120d 第4弁体
121 高圧タービンバイパス弁
122 高圧タービンバイパス系
123 速度制御回路
124 負荷制御回路
125 加減算部
126 演算信号分配部
127a 第1弁体用関数器
127b 第2弁体用関数器
127c 第3弁体用関数器
127d 第4弁体用関数器
128a 第1弁体用関数器
128b 第2弁体用関数器
128c 第3弁体用関数器
128d 第4弁体用関数器
129 加減算器
130 切替バイアス器
131 切替関数器
132 切替信号器

Claims (15)

  1. ボイラに、蒸気タービン部と復水給水系を組み合せた火力発電プラントにおいて、前記蒸気タービン部の高圧タービンに蒸気を供給する蒸気加減弁を、変圧運転時に弁体を先に開弁させる先行弁と弁体を後に開弁させる後行弁とから構成するとともに、前記変圧運転の途中にて前記先行弁を全開として維持し、この状態にて前記後行弁の開弁を開始させ、前記先行弁を全開として維持し前記後行弁を開弁させた状態で前記変圧運転を終了させ定圧運転に移行させる制御手段を設けたことを特徴とする火力発電プラント。
  2. ボイラに、蒸気タービン部と復水給水系を組み合せた火力発電プラントにおいて、前記蒸気タービン部の高圧タービンに、変圧運転時、弁体を先に開弁させる先行弁と弁体を後に開弁させる後行弁とを備える蒸気加減弁と、前記ボイラから前記先行弁および前記後行弁のそれぞれを介して供給される蒸気に膨張仕事をさせる初段落タービンノズルとで構成する可変調速段とを設けるとともに、変圧運転終了後、定圧運転中にタービン負荷増減指令があったとき、前記後行弁の弁開閉特性を変圧運転時の前記後行弁の弁開閉特性から平行移動させて前記先行弁の弁開閉特性に連続させる弁開閉特性変更制御手段を設けたことを特徴とする火力発電プラント。
  3. ボイラに、蒸気タービン部と復水給水系を組み合せた火力発電プラントにおいて、前記蒸気タービン部の高圧タービンに、変圧運転時、弁体を先に開弁させる先行弁と弁体を後に開弁させる後行弁とを備える蒸気加減弁と、前記ボイラから前記先行弁および前記後行弁のそれぞれを介して供給される蒸気に膨張仕事をさせる初段落タービンノズルとで構成する可変調速段とを設けるとともに、変圧運転終了後、定圧運転中にタービン負荷増減指令があったとき、前記後行弁の弁開閉特性を変圧運転時の前記後行弁の弁開閉特性に較べて緩やかな傾斜にして前記先行弁の弁開閉特性に連続させる弁開閉特性変更制御手段を設けたことを特徴とする火力発電プラント。
  4. 先行弁は、複数の弁体を備え、複数の弁体を全て同時に全開させる関数器を備えたことを特徴とする請求項1〜3記載の火力発電プラント。
  5. 後行弁は、少なくとも1つ以上の弁体を備え、先行弁を全開させた後、開弁させる関数器を備えたことを特徴とする請求項1〜3記載の火力発電プラント。
  6. 弁開閉特性変更制御手段は、変圧運転が終了し、定圧運転中、タービン負荷増減指令があったとき、少なくとも1つ以上の弁体を備えた後行弁に変圧運転時における弁開閉特性から平行移動させて変更し、先行弁の弁開閉特性に連続させる関数器であることを特徴とする請求項2記載の火力発電プラント。
  7. 関数器は、少なくとも1つ以上の弁体を備えた後行弁を、変圧運転時の弁開閉特性から定圧運転時の弁開閉特性に変更させて先行弁の弁開閉特性に連続させる切替バイアス器を備えたことを特徴とする請求項6記載の火力発電プラント。
  8. 弁開閉特性変更制御手段は、変圧運転が終了し、定圧運転中、タービン負荷増減指令があったとき、少なくとも1つ以上の弁体を備えた後行弁に変圧運転時における弁開閉特性から変更させて最大負荷から先行弁の弁開閉特性に連続させる弁開閉特性にするとともに、この連続させる弁開閉特性を緩やかに傾斜させる関数器であることを特徴とする請求項3記載の火力発電プラント。
  9. 関数器は、後行弁を、変圧運転時の弁開閉特性から定圧運転時、最大負荷からの先行弁の弁開閉特性に連続させ、かつ緩やかな傾斜にさせる弁開閉特性に変更させる切替関数器を備えたことを特徴とする請求項8記載の火力発電プラント。
  10. 切替関数器は、切替信号を出力する切替信号器を備えたことを特徴とする請求項9記載の火力発電プラント。
  11. ボイラに、蒸気タービン部と復水給水系を組み合せ、前記蒸気タービン部の高圧タービンの入口側に設けた蒸気加減弁を介して前記ボイラから発生した蒸気を前記高圧タービンに供給する際、前記蒸気加減弁の複数の弁体のうちの一部を先行弁として先に開弁させるとともに全ての前記先行弁を全開として維持した状態での変圧運転を行わせ、前記蒸気加減弁の複数の弁体のうちの残部を後行弁として前記変圧運転中に開弁させ、前記先行弁を全開として維持し前記後行弁を開弁させた状態で前記変圧運転を終了させて定圧運転に移行することを特徴とする火力発電プラントの運転方法。
  12. 後行弁は、先行弁の全開後、傾斜速度調定率の高い領域から弁開き始めを開始させることを特徴とする請求項11記載の火力発電プラントの運転方法。
  13. ボイラに、蒸気タービン部と復水給水系を組み合せ、前記蒸気タービン部の高圧タービンの入口側に設けた蒸気加減弁を介して前記ボイラから発生した蒸気を前記高圧タービンに供給する際、変圧運転時、前記蒸気加減弁の複数の弁体のうち、先に開弁させる先行弁を全て同時に全開させた後、後行弁を開弁させる一方、変圧運転終了後、定圧運転中、タービン負荷増減指令があったとき、前記後行弁の弁開閉特性を変圧運転時における弁開閉特性から平行移動させ、前記先行弁の弁開閉特性に連続させる弁開閉特性に変更させ、この変更弁開閉特性に沿って前記後行弁を開閉させることを特徴とする火力発電プラントの運転方法。
  14. ボイラに、蒸気タービン部と復水給水系を組み合せ、前記蒸気タービン部の高圧タービンの入口側に設けた蒸気加減弁を介して前記ボイラから発生した蒸気を前記高圧タービンに供給する際、変圧運転時、前記蒸気加減弁の複数の弁体のうち、先に開弁させる先行弁を全て同時に全開させた後、後行弁を開弁させる一方、変圧運転終了後、定圧運転中、タービン負荷増減指令があったとき、前記後行弁の弁開閉特性を変圧運転時における弁開閉特性から移動させ、最大負荷から前記先行弁の弁開閉特性に連続させる弁開閉特性に変更させ、かつこの変更弁開閉特性を緩やかに傾斜させ、緩やかな傾斜の変更弁開閉特性に沿って前記後行弁を開閉させることを特徴とする火力発電プラントの運転方法。
  15. 後行弁の弁開閉特性を、先行弁の弁開閉特性に連続させる弁開閉特性への変更は、切替信号器からの切替信号によって行わせることを特徴とする請求項14記載の火力発電プラントの運転方法。
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