JPS6314327Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は直管蛍光ランプ用照明器具のランプ
ホルダー取付構造に関するものである。

〔従来技術〕 第１図は従来の直管蛍光ランプ３灯用天井直付
形蛍光灯器具を示す斜視図、第２図はその断面図
である。図において、１は天井に取付けられる箱
状の照明器具本体ケース、２はこの器具本体ケー
スに取付けられたランプホルダー、３はこのラン
プホルダーに取付けられた蛍光ランプ、４は安定
器である。５は案内爪、６はストツパー、７は抜
け防止爪で、それぞれランプホルダー２を固定す
るように、器具本体ケース１から切り起こして形
成されている。

上記の構成において、ランプホルダー２は一対
の案内爪５と本体ケース１の間で上下方向を規制
され、前後はストツパー６、抜け防止爪７によつ
て規制されており、これによりランプホルダー２
は自立する。しかしランプホルダー２は規制はさ
れても固定はされておらず、各爪との間にすき間
があるため、前後方向に多少のガタツキがある
が、一対のランプホルダー２間に蛍光ランプ３を
取付けることにより、相互作用でランプホルダー
２は固定される。

ところでこの種の照明器具はランプホルダー２
に蛍光ランプ３を取付けた状態で包装され、包装
後の落下試験で、部品の破壊および外れを起こし
てはならないが、上記照明器具の場合、本体ケー
ス１の底面が比較的平で広いことから、本体ケー
ス１の強度が弱くなり、ランプホルダー２が強固
に固定されないため、落下試験の際蛍光ランプ３
がランプホルダー２から分離し、時には割れる場
合もある。これを防止するため、従来はランプホ
ルダー２と蛍光ランプ３との間をセロテープ８で
固着しているが、このセロテープ８は組立の手間
を多くするとともに、経年変化で変色するなどの
欠点があつた。

第３図は従来の他のランプホルダーを示す分解
斜視図、第４図はその取付状態を示す断面図であ
る。図において、ランプホルダー２はランプホル
ダーケース９、このランプホルダーケースに設け
られた一対の接触片１０、この接触片と接触する
回転子１１、絶縁板１２を介してランプホルダー
ケース９に取付けられる裏蓋１３、および取付用
ねじ１４からなる。裏蓋１３には係止突起１５が
設けられ、器具本体ケース１に形成された係合穴
１６に挿入されて、かしめられるようになつてい
る。

上記構成において、ランプホルダー２を本体ケ
ース１に固定するには、まず裏蓋１３の係止突起
１５を係合穴１６に挿入し、第４図の破線１５ａ
の位置から機械的に実線位置まで曲げてかしめ、
本体ケース１の底面と密着させることにより、ラ
ンプホルダー２は本体ケース１に完全に固着す
る。しかし裏蓋１３が鋼板でできているため、取
付けた時の剛性は強いが、器具を落下させた時な
ど、大きな加速度が加わると、ランプ等の衝撃が
直接本体ケース１と係止突起１５のかしめ部にか
かり、かしめ部が緩む場合がある。また本体ケー
ス１に固定する際、係止突起１５が垂直な状態で
係合穴１６に挿入された状態でかしめ装置に移送
されるため、不安定であるなどの欠点があつた。

〔考案の概要〕

この考案は上記のような従来のものの欠点を除
去する目的でなされたもので、ランプホルダーケ
ースの両側端部に横断面鉤状のガイド突起および
ストツパーを形成し、器具本体ケースにガイド突
起と係合する係合爪およびエンボスを形成するこ
とにより、ランプホルダーの仮止めが容易で、安
定させることができるとともに、かしめにより確
実かつ強固に取付けできるランプホルダーの取付
構造を提案するものである。

〔考案の実施例〕

以下、この考案の一実施例を図について説明す
る。第５図ないし第７図はこの考案の一実施例を
示し、第５図はランプホルダーの分解斜視図、第
６図は照明器具本体ケースの一部の斜視図、第７
図は取付状態を示す斜視図であり、図において、
１，２，９〜１１，１３および１４は第１図ない
し第４図と同一または相当部分を示す。ランプホ
ルダー２は熱可塑性プラスチツクであるポリカー
ボネートにより成形されたランプホルダーケース
９、このランプホルダーケースに取付けられた一
対の接触片１０、この接触片と接触する回転子１
１およびプラスチツク製裏蓋１３および取付用ね
じ１４からなる。ランプホルダーケース９には、
底部の両側端部から両側に横断面鉤状に突出する
ガイド突起１７およびこのガイド突起の一端（ラ
ンプホルダーケース９の表側）を遮断するストツ
パー１８が一体的に形成されている。

器具本体ケース１は、補強用として底部を絞つ
て形成された張出し部１９およびこの張出し部に
形成された補強用リブ２０が形成されている。張
出し部１９にはガイド突起１７と係合するよう
に、横断面鉤状の係合爪２１が形成され、係合爪
２１の先端には、ガイド突起１７の鉤状先端部１
７ａと係合するようにかしめられるかしめ部２２
が段差状に形成されている。また張出し部１９に
は、ランプホルダー２が挿入されて係合爪２１と
係合した状態で、ランプホルダー２がストツパー
１８側（表側）に移動するのを規制するエンボス
２３が形成されている。

上記のように構成されたランプホルダーの取付
構造においては、ランプホルダーケース９に回転
子１１および裏蓋１３を取付ねじ１４で取付けて
ランプホルダー２を形成し、ランプホルダーケー
ス９のガイド突起１７を器具本体ケース１の係合
爪２１間に挿入すると、係合爪２１がストツパー
１８に当り、ランプホルダー２は位置決めされ
る。このときエンボス２３は挿入されたランプホ
ルダー２の前方で、ランプホルダー２が前に抜け
て移動しないように規制する。こうして挿入され
たランプホルダー２は本体ケース１に仮固定され
安定化する。次に係合爪２１のかしめ部２２を機
械力により直角方向にかしめて、ガイド突起１７
の鉤状先端部１７ａと係合させると、ランプホル
ダー２が器具本体ケース１に最終的に固定され
る。

このようにランプホルダーケース９のガイド突
起１７を鋼板製の係合爪２１でかしめるため、ラ
ンプホルダーケース９を熱硬化性プラスチツク等
で成形すると脆く割れ易いが、柔軟性および衝撃
性に富む熱可塑性プラスチツク、特にポリカーボ
ネートで成形することにより、破損することなく
かしめ加工を行うことができる。また係合爪２１
のかしめ部２２により、ガイド突起１７の鉤状先
端部１７ａを圧縮するようにかしめると、ランプ
ホルダーケース９へのかしめによる歪の影響を少
なくでき、かしめ部２２の破損を防止して、確実
かつ強固にかしめ加工を行うことができる。また
ランプホルダーケース９をプラスチツク化するこ
とにより、ランプホルダー２に柔軟性を与え、蛍
光ランプ３を取付ける際、蛍光ランプ３の長さの
バラツキをランプホルダー２が吸収することがで
きる。さらに器具を落下させた際のランプホルダ
ー２にかかる衝撃は、ランプホルダーケース９の
弾力性によりかしめ部２２に至る衝撃力が緩和さ
れるため、かしめ部２２が緩むことはない。

なお、上記の説明において、ガイド突起１７、
ストツパー１８、係合爪２１、かしめ部２２等の
形状、構造等は変更可能であり、照明器具本体ケ
ース１およびランプホルダー２の構造も上記実施
例のものに限定されない。またこの考案は天井直
付形に限らず、他の照明器具にも適用可能であ
る。

〔考案の効果〕

この考案によれば、ランプホルダーケースの両
側端部に横断面鉤状のガイド突起およびストツパ
ーを形成し、器具本体ケースにガイド突起と係合
する係合爪およびエンボスを形成するようにした
ので、ランプホルダーの仮止めが容易で、安定さ
せることができるとともに、かしめにより確実か
つ強固に取付けできる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の直管蛍光ランプ３灯用天井直付
形照明器具の斜視図、第２図はその断面図、第３
図は従来の他のランプホルダーの分解斜視図、第
４図はその取付状態を示す断面図、第５図ないし
第７図はこの考案の一実施例を示し、第５図はラ
ンプホルダーの分解斜視図、第６図は照明器具本
体ケースの一部の斜視図、第７図は取付状態を示
す斜視図である。 各図中、同一符号は同一または相当部分を示
し、１は照明器具本体ケース、２はランプホルダ
ー、３は蛍光ランプ、９はランプホルダーケー
ス、１０は接触片、１１は回転子、１３は裏蓋、
１７はガイド突起、１８はストツパー、２１は係
合爪、２２はかしめ部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱可塑性プラスチツクからなるランプホルダー
   ケースと、このランプホルダーケースの両側端部
   から横断面鉤状に突出するガイド突起と、このガ
   イド突起の一端を遮断するように設けられたスト
   ツパーと、前記ガイド突起と係合するように照明
   器具本体ケースから対向して切起こされた一対の
   かしめ用係合爪と、この係合爪の先端部にガイド
   突起の鉤状先端部と係合するように形成されたか
   しめ部と、係合状態にあるランプホルダーのスト
   ツパー方向への移動を規制するように器具本体ケ
   ースに設けられた突起とを備えたことを特徴とす
   るランプホルダーの取付構造。